2007年10月31日

チュニジア・レポート3

「満月の虹」の余韻が残るまま、大塩湖の道を逆戻り。往路ではお抱え運転手のモハメッドさんがあれこれ指示してくれたけど、オイラはしっかり見てたのさ、オイラにとって心地良さそうな調査ポイントを。往路は譲ったが、帰路はオイラの頼みを聞いてね、あっ、そこで止まってっ!
塩田
そのポイントは、一ヶ月前から何かの映画のロケ隊の設営地が見えるところ。さすが大塩湖の本命っぽいところだけあって、映画隊も同じような場所を選ぶね。そういえば、昨晩の旧サブリアも、先月まで何かの映画が一ヶ月もロケ張ってたそうな。

チュニジアって、結構、映画ロケ多いんだよ。「スターウォーズ」とか「イングリッシュ・ペイシェンス」とか。この両方で微生物採取したら、意外と面白い菌が出てきたよ。どう面白いかって?それは論文発表までしばしお待ちを。

チュニジアには「世界一背の高い人」もいるんだ。でも、最近は世界中を飛び回ってチュニジアにはいないみたいだけど。日本にいることが一番多いってさ。

それはさておき、大塩湖Chott el Jeridだ。運転手モハメッドさんに「ちょっと待ってて」と頼んで、単身、干上がった塩湖を歩いたよ。どこまでも平らな塩の平原を延々と歩くんだ。塩と言っても白い塩じゃない。赤っぽいんだよ。硫酸カルシウムや硫酸マグネシウムの溶液って赤っぽかったかな?そうそう、硫酸カルシウムの綺麗な結晶が「砂漠のバラ」、これが塩湖の道端で二束三文で売ってるよ。
砂漠のバラ
塩湖をどんどん進んで、視界から道路もモハメッドさんの車も映画のロケ地も地平線から消えたとき、この世界に一人になりました。砂漠といい塩湖といい、グリーンランドの氷河といい南極の氷床といい、この静寂感がたまらなく好きなんだ。「はじめ人間ギャートルズ」の裏主題歌の世界なんだよ:
Chott el Jerid 南
何にもない、何にもない、まったく何にもない。
生まれた、生まれた、何が生まれた?
星がひとつ、暗い宇宙に生まれた。
星には夜があり、そして、朝がおとずれた。
何にもない世界に、ただ風が吹いてた、吹いてた。

砂漠や南極と、深海・地底が決定的に違うこと。それは風だ。できれば風のない方が調査にはいいんだけど、風吹く星って、気持ち的にはグッと来るね。風にまつわる歌っていいね。はしだのりひことシューベルツの「風」、上條恒彦の「だれかが風の中で」、The Boomの「風になりたい」…

地球はどこでも風が吹いてる。火星や木星もそうだ。大気のある星には風が吹くんだ。今日も、チュニジア産ワインで風に吹かれて、気持ちよくお仕事してま〜す。


ibaratenjin at 01:50│Comments(8)TrackBack(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by yocchi   2007年10月31日 08:34
バンザーイ!! 面白い微生物を発見したのですね♪ 結果が楽しみです。エウロパとの繋がりはどうなんでしょう?

イングリッシュペイシェント・・冒頭で飛行機が墜落する前と最後の場面に(だったかしら?)延々と続く砂漠の映像が流れてました(たぶん)。その美しさがずっと脳裏に残っていて、あの辺りの国名を聞くと必ず思い出します(カミュ=アルジェリアみたいに)。

砂漠で風が吹くと辛いですが(靴めっちゃ汚れるんですよね(苦笑))、地中海の太陽と風をうけて育ったワインは美味しい! たしかに気持ちよーく風に吹かれそうです(^-^)/



 
2. Posted by ショコラ   2007年10月31日 09:49
呑兵衛さんの「チュニジアレポート123」のおかげで、一度も足を踏み入れたことのない砂漠を満喫しました♪♪微生物くんとも、お友達になったような・・・(笑)

「風」って、深海や地底には存在しないのですね。確かに・・・
今、そばを吹いている風も、砂漠や南極やさまざまな土地を旅してきたのかも!!なんて思うと、ワクワクしますね☆

写真、楽しみにしていま〜〜す♪
3. Posted by らん   2007年10月31日 16:46
 チェニジアの呑兵衛さんを想像したら何故かルパン3世とイメージが重なってしまいました。知的でロマンチストなのに駄洒落でシャイさを隠しちゃう所が似ている気がします。「砂漠の薔薇」って元々塩の塊だったのですか。チェニジア・・・。ウ〜ン!早く写真が見たい!しかし、「はじめ人間ギャートルズ」って子供の頃よーく見ていてマンモスの肉って美味しそうって思ってました。
4. Posted by kuma   2007年10月31日 23:41
はじめ人間ギャートルズの歌を思い出したくて悩んでたら下に書いてあった。何て親切な・・懐かしくて歌ってしまいました。良い歌ですよね。塩湖はそんな所なんですね。日常生活から離れて1人で居ると色々考えさせられる事がありそう・・
5. Posted by あきみ   2007年11月01日 09:29
いつも素敵なレポートをありがとうございます。
仕事の合間に、ブログを拝見するが毎日の楽しみになっている私です。
チュニジアなんて、まるで興味のなかった場所ですが、思わず世界地図を見たり、ネットで調べたりして楽しんでいます。
それにしても、上條恒彦の「だれかが風の中で」……懐かしい!
長い楊枝をくわえた”木枯らし紋次郎”を思い出したのは私だけでしょうか(笑)。
なぜか呑兵衛さんの姿と重なってしまいました♪
6. Posted by ちあきーの   2007年11月01日 12:39
久々に呑兵衛さんの日記が読めて、なんだか短編小説を読んでいるような気持ちになりました。ルポタージュ以上の何かが、胸を熱くさせます・・・!ちょっと体を壊していた間に、生命の星エウロパを読ませていただいて、余計に自分の存在の不確かさ、生死の曖昧さに関心が湧きました。
呑兵衛さんのすごいところは、そんな漠然とした大疑問から逃げずに、地を這って探していらっしゃること!チュニジア、地球人として行かなくては。(笑)写真アップ、楽しみにしてます!!!
7. Posted by yunna   2007年11月04日 22:13
写真、すごいですね。
何にも無いってすごい!!
月まで行かなくてもこういう所へ行くだけで
いえ、こういう写真を見せていただくだけで
世界観が変わりそうです。
8. Posted by ショコラ   2007年11月05日 09:30
ほんと、写真すごいです!!
yunnaさんがおっしゃるように、世界観が変わりそう!
日常に疲れたときは、これらの写真を観て・・・ドキドキしたエネルギーを取り込みたいな!☆って、思いました。

「砂漠のバラ」つて、自然にできたものなのでしょうか?感動を超えています☆

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