さて、今月末に迫ってまいりました、第16回本公演『カルメン』、当日パンフレットを制作中です。

当日パンフレットにも掲載予定の「演出ノート」を、一足先に公開いたします。

今回の公演では指揮・演出・台本制作をつとめます小林勉さんの文章です。

I CANTORI設立時から今に繋がるまでの理念も語られていますので、是非お楽しみください!


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【演出ノート】


第16回本公演『カルメン』の今回の演出の大きなテーマは、「初心にかえる」です。

2015年5月9日に行った第1回本公演『フィガロの結婚』、この時とコンセプトは同じに、そして進化した形の演出となっています。

オペラ集団I CANTORI(イ カントーリ)はプロと愛好家の混合団体です。野球やサッカーには、日本のプロリーグ、メジャーリーグ、社会人リーグ、大学リーグ、甲子園、中高小学校部活動、リトルリーグなど様々なレベル、年代での楽しみ方があります。そしてそれぞれに感動があり、その年代でしか味わえない人生の時間があります。しかしオペラの世界にはあまりそういう土壌がない。愛好家が舞台で活躍している姿はあまり見ることがありません。実際にプレイする人口が多いスポーツは、その競技が文化として熟成しています。

プロではなくても競技に触れたことのある人達がそのスポーツのファンとなり、理解者となり、時には厳しい批評家として文化を様々な面から支えてくれる土台となっている…そんな文化の土台となり得る団体が、オペラの世界にあってもいいのではないかという想いからI CANTORIは始まり、第1回本公演は行われました。

キャストは愛好家とプロの混合で、女性の主役は愛好家の方にお願いしました。そして、煌びやかな衣装やメイクで実力を誤魔化すのではなく、ありのままの自分と今の実力で勝負するために、敢えて黒と白という2色を基調とした舞台を作りました。

そして今回、第16回本公演『カルメン』も、第1回と同じく黒と白を基調とし、愛好家の方々も主役級の役で出演します。

プロのオペラをご覧の経験がある方々からすると、実力的に甘い部分もあるかと思いますが、今回の出演者達の『カルメン』が、オペラという文化の一端を担ってくれていると信じています。

オペラ集団I CANTORIの『カルメン』。どうぞお楽しみください。

オペラ集団I CANTORI 制作総指揮 小林勉

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