2021年03月

2021年03月01日

みなさま
久しぶりの公式ブログの更新です(汗。。。)

■前回の議会での代表質問です。
「議会だより」では文字数が限られているので、毎回ブログに記載しています。

12月議会は、通常の一般質問と、会派の代表質問が行なわれます。
質問を行うには、質問通告所を議会事務局に提出をします。


今月は、第1回の定例議会
常任委員会では、総務財政委員会に所属していますが、
3月定例会は常任委員会と、来年度予算の予算審査特別委員会もあります。

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【代表質問】

令和2年12月 定例会(第4回)

 

令和二年 第四回天理市議会定例会

  令和二年十二月十五日(火曜日) 午前九時三十分 開会

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議事日程

日程第一 一般質問

 

○議長(大橋基之議長) 次に、十番、市本貴志議員

〔十番 市本貴志議員 登壇〕

 

◆十番(市本貴志議員) 
議長の許可を得て、一問一答方式により「会派清風会」代表質問をさせていただきます。

 冒頭ではありますが、新型コロナウイルス、このコロナ禍の中、大きな感染リスクの中で命がけで奮闘してくださっている医師や看護師、医療従事者の皆様、本当にありがとうございます。
また、私たちの生活を支えてくださっている多くの人が、「新しい生活様式」の中で戸惑いながら、悩みながら、苦しみながら、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、最前線で働いておられます。海外では、「エッセンシャル・ワーカー」、「フロントライン・ワーカー」などと言われ、感謝と尊敬を集めておられます。
 我々会派清風会といたしましても、この場をお借りいたしまして、一同心より感謝と敬意を表します。後になりましたが、本市の危機管理に当たっていただいている市職員をはじめ、保育・教育施設など関係各所における皆様方にも改めて感謝を申し上げます。

 さて、代表質問は、件名については、
一つ、市長の進退については、来年十月執行予定の「天理市長選挙の出馬の有無」について、
一つ、本市の市政運営についてとし、天理市の課題及び今後の見通しについて聞いていきたく、内容については
「学校給食の公会計化」について、
「文化振興の推進」について。
提案も交えながら質問してまいります。
厳しい市政運営には変わりませんが、しかしながら、夢と希望を持って将来の天理市のことを皆さんと一緒に考えていけたらと思っております。
そんな思いを胸に代表質問をさせていただきます。理事者はじめ関係各所におかれましては具体的な答弁を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

 本市は、奈良県下で四番目の市として一九五四年(昭和二十九年)四月一日に天理市政がスタートし、中島賢蔵氏が初代天理市長として市長を担われてから、第八代となる天理市長に並河健市長が就任されました。現在二期目で、第六次総合計画も策定され、「支え合いのまちづくり」を遂行していただいております。また、先ほど冒頭でも述べましたが、新型コロナウイルス対策においても先導し、本市の安全・安心のため日々全力でお取組をいただいているところです。

 さりとて、我々議員と同様、市長も公選職の立場にあり、四年間という任期がございます。厳しい市政運営のかじ取りをいただいているところでありますが、並河市長の任期が一年を切ったこのタイミングで、これからの市政運営について御自身がどのように評価されているのか。
また、来年執行予定の天理市長選について、三期目への出馬のお考えも含め、所見をお伺いいたします。

 

○議長(大橋基之議長) 市長。

〔市長 並河 健 登壇〕

 

◎市長(並河健)
 来年秋に二期目の任期満了を迎えるに先立ちまして、市本議員の御質問にお答えし、今後の市政にかける所信を申し上げたいと存じます。

 平成二十五年に私が市政をお預かりしてから、早いもので七年余りが経ちました。三年前には自らの不徳により、多くの皆様に御不快な思いもおかけしたにもかかわらず、再び御負託をいただきました。おのれの未熟さを思い知り、学ばせていただく中で、改めて天理市民の皆様の幸福と町の発展のため、全身全霊をささげる思いでこの三年間、努めてまいりました。とりわけ本年、全人類が直面するコロナ禍という未曽有の困難に対し、市民の皆様の不安や苦しみをいささかでも和らげるためにあらゆる努力を尽くさなければならないと思い定めて対策に当たっております。

 二期目の三年間を含め、この七年間を振り返りますと、寄附金の大幅な減額による歳入減がありながら、本市は毎年おおむね十億円前後の黒字会計の下、将来負担を軽減しつつ、暮らしの安心安全や地方創生など様々な分野において多くの事業を成し遂げることができました。

 「共に創る」、「共創」の精神を掲げスタートした市政において、地域及び市議会の皆様、市職員各位と御一緒に汗を流させていただき、「支え合い」の大切さを何よりも学ばせていただきました。このことが「傷つけ合うより、支え合い」を柱とする本市の新型コロナ対策の上でも礎となっています。皆様の御協力と御鞭撻に心から御礼を申し上げます。

 安全で快適な教育環境の充実では、前栽小学校や山の辺小学校体育館の改築改修に続きまして、長年の懸案でありました北中学校及び南中学校の建替えに着手いたしました。今月末の北中学校仮校舎移転をもって、市立小中学校の一〇〇%耐震化を達成することができます。また、全ての学校で、災害時の避難所にも予定しております普通教室への空調設備の整備、トイレの洋式化、児童生徒一人一台のタブレット配備を実現いたしました。児童それぞれの特性に応じてきめ細かい教育を行うため、スクールカウンセラーやサポーターを倍増し、教職員の負担軽減のためのシステム導入を行いました。

 多様化する働き方や家庭環境に対応するため、学童保育所と小学校の連携を深め、校舎を活用することで、預かりの人数を約二倍の八百名まで拡大し、コロナ禍による長期休業期間も多くの御家庭を支えることができました。幼稚園の長時間預かりも全園に広げております。

 子育て家庭の支援では、通院医療費の助成を中学三年生までに拡大いたしました。妊娠期から就学まで切れ目ない子育て支援の拠点として「はぐ~る」を整備し、自治体として全国初で育成したドゥーラが産後支援に当たっております。食を通じて多世代がつながる「子ども食堂」などの取組も、市民の有志とともに、市本議員はじめ多くの議員各位にも御尽力をいただきまして、市内の幅広い地域に根づきました。コロナ禍の中でも感染対策を工夫され、配食の形式で再開されつつあり、多くの御家庭や地域の高齢者をお支えいただいています。

 共に支え合う福祉では、医療と介護をつなぐ地域包括ケアの拠点として市立メディカルセンターを整備しました。同センターと各地域の公民館や集会所を結びながら、介護予防リーダーを中心に市民協働による健康づくりの取組が進んでいます。全国初の成果連動型事業として注目される「活脳教室」は、睡眠データの活用やフランス発のケア手法の導入実証など、先端分野での新たな官民連携につながっております。

 介護では、小規模多機能型居宅介護施設を市全域で整備し、訪問介護看護サービスとの併設も開始いたしました。情報通信技術を活用し、ケア情報を医療と介護の現場が共有する事業も着実に進んでおります。民間との連携では、いわゆる「買物弱者」支援として移動販売事業が市南部から高原地域にも広がっています。高原では、地域公共交通の再編によりコミュニティバスを延伸し、通院や買物の移動支援も強化いたしました。

 安心安全と活性化のためのまちづくりでは、全市的に防犯灯のLED化を実施し、全ての鉄道駅と各小学校前の防犯カメラの配備、井戸堂校区でのゾーン30の導入等を行いました。浸水に悩まされてきた二階堂校区では、貯留槽を設置して二階堂駅北の浸水を解消し、また二階堂小学校グラウンドの地下貯留施設も完成いたしました。地元代表者も参加いただいているプロジェクトチームにおいて、三ノ坪や庵治地区でのさらなる対策を検討しております。

 天理駅前広場コフフンは、多世代が日常的に集い、つながる地方創生の全国的事例として市内外で評価をいただき、市民生活に定着いたしました。西側改札を新設した柳本駅も、無人だった駅舎が観光と地域の絆づくりの拠点となっております。前栽駅及び二階堂駅では、それぞれエレベーターやスロープの設置、多目的トイレの整備などバリアフリー化が進みました。

 鉄道駅周辺の活性化と連動した道路アクセスの向上では、名阪側道の開通により市中心部と名阪国道の通行利便性が飛躍的に改善されました。都市計画道路についても、長年途切れておりました北大路線が市道と連結し、勾田櫟本線が国道二十五号線とつながりました。市の南北をつなぎ、緊急車両の通行や通学路の安全確保のためにも重要な九条バイパスにつきましても、県道として事業化され、用地買収が進んでおります。活性化事業や道路アクセスの改善、企業立地支援の充実等により、旧消防署跡地への大型書店誘致をはじめ、市内で飲食店や工場等の立地が一定程度進みました。民間ホテルも一店舗が開業したほか、近年中にさらなる開業を見込んでおります。

 就業支援では、ハローワークの分局を併設した「天理市しごとセンター」を開設し、新型コロナ対策に当たりましても市内事業者への支援センターの役割を果たしております。また、シャープ天理工場の遊休スペースを活かし、ベンチャー企業を誘致育成するインキュベーション事業に取り組んでおります。官民連携によりインフラの補修管理や測量に超高速のローカル5Gや高解像度の8K映像を活用する実証実験も開始しています。

 これらの事業を進めていく中で、本年は新型コロナウイルス感染症への対策が市民の命と暮らしを守るための最優先課題となりました。特別定額給付金や子育て世代への臨時特別給付金をはじめ、政府の助成策をできるだけ速やかに実施してきたほか、「天理支え合い券」、「天理おうちごはん券」、「天理まなび支え合い塾」、「新しい外食スタイル応援助成金」など、支え合いを柱として本市独自の事業を実施してまいりました。大橋議長には常に市対策本部に御参加いただき、市議会からも格別の御理解と御協力を賜っておりますこと、改めて御礼を申し上げます。メディカルセンター内での休日応急診療所の運営、地域包括ケア、避難訓練などでの協力など、連携を培ってまいりました医師会と御一緒に、「天理地区PCR検査センター」を開設できたことによりまして、多忙を極める保健所を補完し、感染拡大の防止のため本市独自に検査手配を行う体制を構築することもできました。天理大学では集団感染も発生しましたが、これまでスポーツや芸術を活かした地域振興で連携を深めてきた同大学とは緊密に協力することができ、教育実習やアルバイトをめぐって学生の皆さんに不当な扱いが発生した際にも、全国に向けて是正を共に訴え、文部科学省はじめ多大な支援を得ることができました。市議会と地域、行政が三位一体となり、「共創」と「支え合い」のまちづくりに取り組んできたことが、いまコロナ禍にあって大きな力になっていると私は確信をしております。

 年を越してもいましばらくは新型コロナの影響が継続し、命と暮らしを守る努力が最も重要な時期が続くと思われます。しかし、コロナ禍の下で行政や教育現場のデジタル化、本市が先駆けて取り組んでまいりましたテレワーク等を社会全体として急激に進めざるを得ない状況となったように、いまは単に「耐え忍ぶ」ときではなく、コロナ後の社会変革に向けた種をまくべきときと捉えなければなりません。持続可能な社会に向けて、経済社会のグリーン化も本格化することが予想されます。国際社会のあらゆる分野において、これらの変革を負担や重荷としてではなく、変革、イノベーションの機会として捉えていけるかどうかが生き残りをかけた鍵となってくると思います。

 本市では、新型コロナの影響により懸念される税収の減少に加えまして、かつて年間十五億円あった寄附金が大きく下落する見込みです。税収に換算すれば、以前よりも数十億円程度も年間の収入が少ない状況で市民サービスを維持していかなければなりません。また、地方創生の努力により、国立社会保障・人口問題研究所が行った二〇二〇年の推計人口との比較では、ゼロ歳から十四歳までの人口は推計値を若干上回り、子育て世代の転入などによる一定の効果はあったと推測されるものの、二十代から三十代前半の転出が多い状況は依然続いておりまして、全体として人口減少が進んでおります。

 令和元年から集中的に取り組んでいる行財政改革では、組織の見直しや働き方改革により人件費の合理化を進め、その他事業の見直しによりまして年間約四億円の削減という第一目標は達成いたしましたが、これはコロナ前の状況であります。財政がさらに厳しさを増す中で、限られた財源と人員を最大限に活かし、よりきめ細かい市民サービスを実現していくための最も有望な手段として、令和三年度中に「デジタル市役所」への転換を目指して取り組んでまいります。市民の皆様からの申請や市役所内部での処理を可能な限り包括的にデジタル化するとともに、手書きを希望される高齢者の皆様については、デジタル情報に読み込む等の工夫を行い、誰も置き去りにしないデジタル化を実現します。デジタル化により事務作業を合理化することで生まれた余力を、人同士の対面で行う必要がある業務等の充実につなげてまいります。保育所申請のデジタル化などは働く御家庭の負担を軽減し、事務を効率化する上でも双方の効果が大きいと考えています。

 また、将来にわたって現在保有する全ての公共施設を維持管理していくことは、本市に限らず、あらゆる自治体にとって困難です。施設の統廃合がすなわち市民サービスの低下につながらない形で改革を進めていくためには、従来の使用方法にとらわれない柔軟な活用により、市民目線、利用者目線でのファシリティマネジメントを進めていかなければなりません。

 小規模特認校制度と移住促進により在校生徒数が倍増した福住小学校は、来年度より中学校と一貫校化します。また、幼稚園と保育所の一体的な運用により、限られた財源の中で公立の保育枠を広げるための第一段階として、令和四年度より丹波市幼稚園を南保育所と合併し、前栽幼稚園をこども園化します。あわせて、民間保育園の誘致も継続し、待機児童の解消を図ります。また、これまで櫟本校区で先進的に進められてきた、公民館と連携して学校校舎も積極的に活用し、地域全体で子どもを育みながら多世代の絆を創る事業を全市に広げてまいります。市民協働による子育て充実では、豊かな自然を生かした保育事業、各地の子ども食堂、おてらおやつクラブによるひとり親家庭への支援等との連携を一層進めます。

 天理の宝である豊かな自然、里山、農地を守り、類いまれな芸術、文化、スポーツを活かして、天理で暮らす魅力、天理を訪れる価値を高めるために、私たちが取り組んできた地方創生の努力と方向性は、SDGsをはじめ、持続可能な社会を目指すコロナ後の世界に向けてさらに重要性が高まると確信しています。いまあるもの、これまでに守り育まれてきたものを大切にしながら、新しい価値を創造する取組を、市民有志、天理大学やアーティスト、なら国際映画祭関係者など、これまで共に歩んできた様々なパートナーとともに推進いたします。

 本市単独で全ての市民サービスを賄う発想ではなく、周辺の市町村との連携を深めていくことも重要です。本市を中心市として磯城郡三町及び山添村と結成した定住自立圏では、施設の相互利用やコミュニティバスの相互乗り入れ、介護認定の共同化等の取組が着実に進んでまいりました。令和三年度からは山添村とともに情報システムをクラウド化いたします。十市町村による山辺・県北西部広域環境衛生組合が進めておりますごみ処理の共同化事業では、新施設の令和七年春の稼働に向けて取り組んでおります。環境保全に万全を尽くしながら高効率発電を行い、環境教育や地域の振興にも寄与する施設としていくことは、事務組合の管理者を仰せつかっております私にとって最大の使命であると考えており、地域の皆様との信頼関係を第一にやり遂げてまいります。

 これらの事業を進めていくため、令和三年度予算は骨格予算ではなく本格予算として三月議会にお諮りしていく予定です。

 新型コロナ対策に引き続き全力を尽くしながら、コロナ後を見据えて、支え合いのまちづくりを市民、市議会の皆様と御一緒に進めていくために、私自身が再び市民の皆様から市政の御負託をいただけるよう一層精進してまいることをここに表明いたします。

 

○議長(大橋基之議長) 市本議員。

 

◆十番(市本貴志議員)
 議長も常々よく言われます、行政と議会は両輪であるということです。権能の違いはありますけれども、同じ公選職の立場であります。市政発展におきまして御尽力をいただきますよう御祈念申し上げます。

 次の質問に移ります。

 学校給食の公会計化について質問いたします。
昨年、令和元年十月十八日に開催された定例教育委員会の場において、吉田教育委員から、学校給食の公会計化について、大事な問題ですので頑張って取り組んでいただきたいとの発言がありました。このことについては政府の働き方改革と連動するように国、文部科学省から通達があったところです。この通達がなされた学校給食費の徴収に関する公会計化等の推進について、どのように認識をされているのか、
教育長にお尋ねいたします。

 

○議長(大橋基之議長) 教育長。

 

◎教育長(森継隆)
 市本議員の御質問にお答えいたします。
 昨今、教員の長時間勤務が深刻な状況となっている中、平成三十一年一月に中央教育審議会でまとめられました「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策についての答申」において、
「学校における働き方改革」の具体的な方策の一つとして、学校給食費の公会計化が提言されました。

 これらを受けて、文部科学省では、地方公共団体における学校給食費の公会計化を促進するとともに、保護者からの学校給食費の徴収・管理業務を地方公共団体が自らの業務として行うことを促進するため、平成三十年度に実施した「学校給食費の徴収・管理業務の改善・充実に関する調査研究」に基づく結果を踏まえ、令和元年七月に「学校給食費徴収・管理に関するガイドライン」が作成され、また「学校給食費の徴収に関する公会計化等の推進について」の通知が発出されましたことを本市教育委員会として認識しております。

 

○議長(大橋基之議長) 市本議員。

 

◆十番(市本貴志議員)
 御認識をいただいているということであります。

 同じように、昨年十月の教育委員会では、吉田教育委員に対しての事務局側の答弁を要約させていただきます。「御提案も要望もいただいているところについては、教職員の負担軽減につながってくることにもございます。国からこのことについての通知も実際にあるわけですので、教職員の負担軽減の点からは、なるべく早いうちに全体的な財政需要を見ながら進めていきたいと考えております」という御答弁がありました。

さて、この「早いうち」というのはいつ頃からでしょうか。
学校給食費の公会計化については、具体的な目標を定めないと前には進みません。
いつから取り組むか、
教育長から御答弁賜ります。

 

○議長(大橋基之議長) 教育長。

 

◎教育長(森継隆) 
御質問にお答えいたします。

 本市教育委員会といたしましては、文部科学省のガイドラインを踏まえ、先行事例を範として、計画的に「デジタル市役所事業」と歩調を合わせ、
令和四年度当初に学校給食の公会計化を本格導入できるよう、導入に向けての取組を進めてまいりたいと考えております。

 

○議長(大橋基之議長) 市本議員。

 

◆十番(市本貴志議員)
 実際に令和四年ということで具体に挙げていただきました。ありがとうございました。
給食費に関しては未納であるとか徴収に関していろいろ制約等もあると思いますけれども、未納対策、徴収に関しましては約四割の保護者の方が児童手当からの徴収も選択されているようでございます。
「学校給食費徴収・管理に関するガイドライン」を地方公共団体に向けて国の方は上げておられます。
 前向きで具体的な答弁をいただきました。ぜひ前向きに、令和四年からという御返事をいただいたので、よろしくお願いさせていただきます。

 次の質問に移ります。

文化振興の推進について御質問させていただきます。

文化振興の推進については、「歴史と芸術が息づく豊かな文化の都・奈良県」、県ではこのように標榜されているわけですけども、奈良県では、文化芸術振興基本法の趣旨を踏まえて「奈良県文化振興大綱」を策定されました。
 本市においては、文化力の高さは言うまでもありませんし、ここにいる皆さんが認めているところだと思います。

 天理市の強みでもある文化力。「歴史」、「芸術」、「音楽」、「スポーツ」など、この町にとっての文化の意義は深いものだと思います。
 ここで、この文化の意義、認識についてお尋ねをいたします。

 

○議長(大橋基之議長) 市長。

 

◎市長(並河健)
 文化につきましては、本市の支え合いのみならず、これまで長年培われてきた歴史の奥深さ、あるいは市民の皆様に育まれてきた土地そのものを表現する、地方創生にとって最も重要な要素として文化を位置づけてまいりました。そして、本市につきましては、行政の最上位計画として総合計画を十年ごとに定めておりますが、私が就任する以前の第五次総合計画までのほとんどにおいても、やはり「文化都市」あるいは「歴史・文化」という文言が盛り込まれておりまして、都市の将来像はその時々の市民ニーズや時代背景によっても変わっていくものなんですけれども、本市の場合は町の発展と文化が常に共にあり、常に文化を意識して運営されてきたと考えております。これまで本市を特徴づける大きな要素であった文化をまちづくりの中にしっかりと活かしていく。そして市民の皆様の暮らしの中にやはり文化が常にあることが本市の文化施策上の特徴ではないかと思っているところでございます。すなわち、行政が与えつくってきたものというよりも、市民の皆様がこれまで受け継いできた、あるいは暮らしの中に常に文化があるというところが本市の特徴であろうと考えているところでございまして、今後の定住・移住促進、あるいは教育分野で子どもたちを育んでいくこと、高齢者の皆さんの介護予防、健康づくり、こういった点にも常にそこに文化の要素が大きな役割を果たすと考えております。

 

○議長(大橋基之議長) 市本議員。

 

◆十番(市本貴志議員)
 ありがとうございます。市民の力があるということでもお答えいただいたところですが、引き続き文化の位置づけについて、天理駅前ではコフフン、そして本通りではTURNと整備もいただきました。また、国民文化祭、全国障害者芸術・文化祭への取組、また、なら国際映画祭、天理パフォーマンスフェスティバル、第九、イベントの開催や支援など並河市政では数多くの文化事業を手がけていただいているところです。

 この町の、先ほども言いました「市民力」、「文化力」、並河市政にとって文化の位置づけはどのようなものでしょうか。お聞きかせください。

 

○議長(大橋基之議長) 市長。

 

◎市長(並河健)
 芸術文化には、自己肯定感など人の生きる意欲を醸成する力があるとともに、先ほど来申し上げております支え合い、他人をいたわり、受容し、心の平静を保つ、こういった要素があると思っております。社会の中では青少年健全育成から犯罪抑制にもつながっていくというところでありますし、地方創生など町の発展にも寄与するところが大であると考えておりまして、先ほど市本議員からも、この間、取り組んでまいりました様々な文化事業についてもおっしゃっていただきました。
 本年につきましてはなかなかコロナ禍の中で実際に集まっていくところに一定の制約はあったわけでございますけれども、いまこそ様々な点を工夫していきながら、コロナ後の本市の在り方を考える上で、やはり文化は中心的な位置づけを担っていくと思っております。

 

○議長(大橋基之議長) 市本議員。

 

◆十番(市本貴志議員)
 いま、文化の認識と位置づけで御答弁いただいてきたところでありますけれども、令和三年度中に開村を迎える「なら歴史芸術文化村」、先日の奈良県議会の質問においても数名の県会議員の方々が質問をなされていました。これに関して奈良県側の答弁ですけれども、「奈良県文化振興大綱」にも記載されているとおり、市町村や文化団体とともに歴史文化資源活用施設展開の総合拠点及び芸術の交流、触れ合いの場として、「なら歴史芸術文化村」を中心に文化関連施設の拠点として、県内の文化的ゾーニングを行っていきたいという御答弁でした。

この天理市に現在整備していただいております「なら歴史芸術文化村」が二年後、二〇二二年度に開村されますが、このことについて天理市側はどのように捉えられておるのかお尋ねいたします。

 

○議長(大橋基之議長) 市長。

 

◎市長(並河健)
 「なら歴史芸術文化村」は、令和三年度中のオープンに向けまして、本年九月の奈良県議会において「なら歴史芸術文化村条例」が可決され、いま議員がおっしゃったような内容のものを目指されると承知をしております。

 本市のこれまでの取組としても、「なら歴史芸術文化村」が所在する予定の山の辺の道エリアと天理駅前広場コフフンの二つのエリアを芸術・文化の力によって結んでいくことを目指しまして、本通り商店街の中で空き店舗を活用したArt‐Space TARNを開設いたしました。この拠点を中心に、平成三十年度から国内外のアーティストの皆さんが本市に滞在し、市民の皆様と交流をしながら共に創作活動を展開するアーティスト・イン・レジデンス事業を開催しているところでございまして、これはコロナ禍の本年においても継続しているところでございます。

 また、子どもたちも参加したワークショップ事業や市内外の芸術家による展覧会なども行っておりまして、県事業ではありますが、「奈良・町家の芸術祭 はならぁと」を本年、合同で開催し、市内外から多くの皆様にもお越しいただいたところでございます。来年度は「はならぁと」の中心地として展覧会会場を増やし、規模も拡大して実施する予定でございます。「はならぁと」を契機といたしまして、天理本通り商店街をはじめ天理参考館、天理大学附属図書館、石上神宮など多くの貴重な地域資源や既に本市や地域で実施されている事業をしっかりと活かしていきながら、交流人口の拡大や地域の活性化なども併せて目指していきたいと考えております。

 また、コロナ禍の中で、コロナ後の社会に向けた新しい芸術の在り方という部分も模索しているところでありまして、先ほど「はならぁと」の開催について御紹介いたしましたけれども、この際も、現実世界での展覧会と併せて、インターネット上、オンラインで展示の状況を見られる工夫を、特殊な三百六十度カメラを利用し実現いたしました。

 今後予定しておりますTARNをはじめとする展覧会においても、うまくリアルとバーチャルを組み合わせていく中で、これまで以上に幅広い皆様方が天理の文化芸術に関わり、共に創っていくというところを目指していきたいと考えております。

 

○議長(大橋基之議長) 市本議員。

 

◆十番(市本貴志議員)
 ありがとうございました。ちょうど来年の二〇二一年が開村の一年前になってくるわけですけども、市制六十周年のときに、前年にプレ事業という形で、市民の方々でありますとか団体から冠事業という形で機運を高めていく取上げをしていただいたわけですけど、また開村される前の来年度、ぜひそういう取組をまた考えていただけたらと思います。要望しておきますので、どうぞよろしくお願いします。

 次、最後となりますけども、文化庁が提唱する「文化芸術創造都市」をぜひ目指していただければいかがかという点が一点と、

 本市の文化振興をさらに推進していただくために、それらを効果的、また効率的に推進していただくために新たな部署の設置、機構の改革が必要であると思っております。御所見をお願いいたします。

 

○議長(大橋基之議長) 市長。

 

◎市長(並河健)
 議員からただいま御指摘をいただきました「文化芸術創造都市」に定義されております、文化芸術の創造性をまちづくりに活かしていくことで市民の活力を引き出し、都市の新しい魅力をつくり出すように努めることが大事だと思っております。このコロナ禍の下でも市内の文化振興に御尽力をいただいている各種団体の皆さん、民間の企業の皆さんには文化の火、活性化の火を消さないように創意工夫をしていただきまして、ウイズコロナ対策としてリモート配信などによるデジタル化の流れも取り入れながら、積極的に文化の振興を図っていただいております。
 引き続きこの環境を守りながら、本市最大の魅力であります多様性を認め合う事業としてこの文化事業を継続し、地域社会の構築を続けていくことが大事だと思っております。


 本市は、市民主役の文化振興充実のために、効率的、効果的に文化振興のサポートが行われる部署の設置検討を進めているところでございまして、今後もなお一層の文化の振興及び充実に努めたいと考えております。

 

○議長(大橋基之議長) 市本議員。

 

◆十番(市本貴志議員)
 ありがとうございます。文化事業を本当に推進していただけるとお聞きしました。また、そのためにサポートする所管についても検討いただいているということでありました。ありがとうございます。新設される所管を楽しみにいたしております。

 冒頭より力強く表明ということで御答弁もいただきました。

 学校給食の公会計化につきましては、具体的に令和四年ということも御答弁いただきました。

 また、文化振興の推進についても機構の改革を本当に検討いただけると具体的な答弁をいただきました。

 最後になりますけれども、コロナ禍の中、皆さんが新しい生活様式の中で頑張っておられます。我々もそれを支えていきたいとも思っておるところでございます。

 これで清風会の代表質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。


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