いち絵 にっき

果てしなく人の顔を描き続ける「はるか」と畑の野菜作りに元気な「ち絵さん」のありふれた日常の一コマを切り取った一期一‟絵‟日記

あたふたするから

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ち絵さんがお弁当を持参する日。
梅干しのおにぎりを作った。
もちろんおにぎりだけではなく、おかずも何品か。
ち絵さんは自分でかわいい弁当箱に詰めた。
いつものように携帯用ポットにウーロン茶を入れ、
「行ってきます」
ところがお茶を入れたポットがテーブルの上に乗っている。
ち絵さんが帰宅してから、どうやってお茶を飲んだのか訊いたところ、
「お弁当箱の蓋にお湯をもらって飲んだのよ」
おやおや、それじゃぁ楽しい食事の雰囲気が台無しになっちゃったね。
でも美味しく戴いたそうで、まずは良かった。

スワ! 不審火か

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あれから日にちが経った。
隣接する市で不審火が相次いだ。
「燃え易いものを外に出して置かないほうがいいね」
ち絵さんとそんな会話をした。
あとになって不審火が続いた地域がどこだったのか知ったのだが、私が現役の頃の通勤途中にある場所だった。

そのニュースが流れて間もないある朝のこと。
数軒隣のお宅の前にパトカーが停まっている。
少し離れた広い道路には消防自動車が。
これは間違いなく不審火があったのだと直感した。
しかしそうではなかった。
広い屋敷のお宅(Kn さん)の大きなケヤキの木が、大風で倒れ、大谷石の塀を壊し、道路をはさんだ向かいの家の塀まで壊してしまった。
Kn さんは警察に電話し、パトカーが来て、ついでに消防車も来たのだと分かった。
消防はけが人があったか調べようとしたのだろう。

Kn さんの塀の破損はひどかったが、向かいの家のは小さかった。
しかし、「高価な石を使っていたみたいよ」
とはち絵さんの友人T さんの情報である。
Kn さんはすぐに弁償したとのこと。
災難は災難だったが、不審火でなくて不幸中の幸いだった、と言ったらKn さんは気を悪くするかな。

安心運転

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車を運転する場合は道路交通法を遵守して安全運転を心がけなければならない。
これは当然のこと。
片道1車線の一般道路をしっかりと時速40km/hで走る車の後ろに付くとイライラするが、法定速度だから我慢、我慢。
しかし「周りの状況をよく見て判断する」ことも必要なのであって、安全意識が強すぎて「安心運転」になってはいけないと思うのだが。

と、そんなことを言いながら、今日は状況判断がまずかったなと思うことがあった。
ち絵さんを助手席に乗せて運転していたとき。
対向車が横断歩道の前で停まっていた。
歩行者が道路を横切ろうとしている。
対向車は明らかに歩行者が渡るのを待っていたのだから、自分も横断歩道の前で一時停止すべきだったのにスピードを緩めず走り過ぎてしまった。
(「スミマセン」と独り言)
それが2度あった。
”流れに乗って走る”ことに専念していたようだ。
(こういう場合、教習所では完全な×だな)

今日の例ではないが、
コンビニなどの駐車場から出ようとしても車が次から次と来てなかなか出られない。
赤信号で車の流れが止まって、やっと出られると思いきや、続いて来た車が出口をふさぐように停まってしまった。
少し間を開けて停めてくれれば出られたのに。
(バックで出ようとするときなど、アタマにきちゃうよ)
これも出口をふさいだ車の方は、周囲の状況を良く見ていない安心運転の部類に入るんじゃないかと思うけど。

小菊物語

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黄色と紫の小菊の花がどっさりボールに入れてあった。
ち絵さんが畑から収穫してきたものだ。
名前が「モッテギク」
むかし殿様が食べて『百姓がこんな美味しいものを食べているなんて、もってのほかだ』と言ったそうだ。
それでモッテギクという名がついたとか(どうもウソくさい)。

茹で加減が難しいので、今までち絵さんに任せていたのだが、私が茹でてみることにした。
沸騰したお湯に酢を入れ、さっと湯の中をくぐらせる程度に短時間茹でる。
このコツが難しい。
でもまあまあ上手くいって、夕飯の一品で美味しく戴いた。
以来、食用菊は私が茹でることになった。

食卓の端に同じ黄色の小菊が一輪挿しに生けてあった。
ち絵さんの説明では、”はるかむかし”私が鉢植えの小菊を買ってきて、それをち絵さんが庭に移植した。
茎が短い種類で、毎年きれいな花を咲かせていた。
引っ越した時も、持ってきて、ち絵さんが庭に植えたり、畑に移したりした。
丈夫な品種のようで、今もきれいな花を付けている。
切り花にして花器に差し、飾るたびにち絵さんは
「おとうさんが買ってきた菊よ」と言う。
そのあとに続く会話、
「これは食べられるの」
「食べられません」
──判っていながら聞くんだから、タチが悪いよ

間違いクリーンデイ

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「道路愛護の日」と言えば何やらい”古めかしくゴツい”感じを受けるが、要するに「クリ-ンデイ」のこと。
年に何回かある地域住民による道路清掃の日だ。
──クリーンデイと呼ぶ方が馴染みやすいのに
日曜日の朝8時に1世帯から1名ずつ出て、近所を回る。
捨てられた空き缶やペットボトルを拾うのがメインの仕事。
歩道に伸びた雑草を刈るのも場合によってはやらなければならないが、わがグループではほとんどそれは無いようだ。
だから気の合った人たち二人が「情報交換」をしながら歩くというスタイルになることもある。
それを承知だから、ち絵さんは
「情報を仕入れてくるね」
と言って出かける。

先日の日曜日のこと。
今回はちょっとしたトラブルというか、ハプニングがあった。
私が朝刊を取りに外に出たときだった。
お隣のKさん宅の奥さんが、軍手をして出てきた。
その恰好は一目瞭然、
──アッ、今朝はクリーンデイだ!
私はあわてて外から窓ガラスをコツコツと叩き、ち絵さんに知らせた。
ち絵さんも気が付かずにいたから、大慌てで支度にかかった。
そこへ向かいのSさん宅の奥さんが目を大きく見開いて出てきて、
「エッ、今日だっけ? 来週じゃなかった?」
その一言が決定打だった。
Kさんの勘違いだった。

一瞬のざわめきはすぐに治まり、私は家の中に戻り、カレンダーに記入したメモを確かめた。
やはり来週だった。

間違いや勘違いはよくあることです。

テレビドアフォンがついて

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インターフォンが壊れて応答しなくなった。
いちばん困るのは宅配便の人のようだ。
ボタンを押してもウンともスンとも言わないものだから、携帯で固定電話に電話してくれる。
在宅中なのにそれじゃあ申し訳ないから、すぐに修理することにした。
わが家のインターフォンは固定電話と連動していたから、「ピンポーン」となったら固定電話の受話器を取って話ができた。
もちろん電話中のときはそれができないけれども。
しかし、電話中に来客があることはしばしばあって、その場合は不便だった。
この際電話とインターフォンは切り離すことにした。
電話は電話機能のみとし、インターホンを新規に設置する。

馴染みの電気店に連絡し、機種を選んで発注した。
それが入荷して、取り付け工事が始まった。
システムの正式名称は「テレビドアフォン」。
屋外には広角カメラと通話機能がセットになった機器。
室内にはモニター。
屋外のボタンを押すと「ピンポーン」と鳴り、室内のモニターに画像が出る。
室内の「通話」のボタンを押して話ができるという仕組み。

いろいろな機能が付いている。
外のボタンを押せば、中から応答しなくとも画像は記録され、モニターを再生すれば来客の確認ができる。
来客がないときでも、モニターでカメラから外の状況を観察できるから、不審者対策の防犯カメラみたいなものだ。
(見張っていようという気はないが)
また一つ文明の利器が増えて、便利にはなったけれども、
しめて○○円の出費は予定外で、ちょっと頭が痛い。

設置が終わって、私が取り扱い方法を聞いた。
ち絵さんには私から丁寧に教えてあげて、ち絵さん
「誰か来ないかな」
やがて
♪ピンポーン
ち絵さんは教えたことはどこへやら、
ち絵さん流で対応。
──ちゃんと教えたのに

そのあと孫二人が遊びに来て「電話ごっこしよう!」
ち絵さんが外に出て、中の孫たちと「♪」「モシモシ」のやりとり。
まあ”いっとき”のことだから。

ワンワンワンの日

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   〈L142 イエス、十字架上で息を引き取る 下絵〉

昨日のことだった。

私はカレンダーに目を遣った。
「今日は11月11日だね、1が四つも並んでる」
するとち絵さんが面白いことを言った。
「犬の日よ。ワンワンワンワンだから」
へぇ、そんな日があるのかとびっくりしたのだが、すぐに訂正が入った。
「間違い、11月1日だった」
ワン(1)が続くから、そう決めたそうで、まゆつばのようにも思える。
しかし、語呂合わせで決めた「〇〇の日」と言うのがたくさんあるから間違いはないだろうと思ったが、念のため調べてみた。

【犬の日】
ペットフード協会により1987年に制定された日本の記念日。
犬の鳴き声「ワン(1)ワン(1)ワン(1)」にちなみ11月1日と決めた。(Wikipedia)

なるほどそうでしたか。
わが家に犬はいないが、犬のいる家庭では犬のケーキでも作ってお祝いするのかな。
ちなみに英語で”dog days” は盛夏のことで、7月上旬から8月中旬までの期間を指すとのこと。
(その語源についての説明もあったが、ここでは省略します)

人生に年齢の区切りを祝う日があるように、カレンダーにいろんな記念日があるのは潤いがあっていいんじゃあないかな。

柿の実が色づくころ


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10日ほど前に義兄から柿が送られてきた。
「庄内柿」という銘柄で種無し。
渋柿だが届いてすぐ食べられるようにアルコールで渋抜きをしてある。
さっそく戴いた。
身が柔らかく、懐かしい味わいだった。

ち絵さんと柿を食べながら、幼いころの話になった。
私の生家には渋柿が2本植えてあって、柿の実が色づくころ、学校から帰って来ると木に登り真赤に熟れたやつを枝からもいで食べた。
熟れて食べごろになった柿の実に目を付けておくのも楽しみだった。

秋も深まると、祖父母に柿もぎを命じられて、姉弟4人ですべての柿をもぎ取る。
手の届かぬ枝にある実を取るのはキツイ作業だったが、姉弟4人、ケラケラ笑いながら柿の実を取った。
何であんなに可笑しかったのか、思い出せない。

生家にあった柿の木は「伝九朗」という銘柄だったことを憶えている。
渋を抜く方法は「湯ざわし」だった。
母が大きな釜に湯を沸かし、柿を一晩漬けておく。
柿の皮が所々剥けてしまい、見た目が悪くなるが渋は抜ける。
ち絵さんは私のそんな話を「ふん ふん」言いながら聞いていた。
ち絵さんの実家にも柿の木があったから、多分同じ経験をしたに違いない。

今は渋抜きはアルコールを使う方法だけだと思う。
義兄から送られてきた「庄内柿」は、あと残り少なくなった。
故郷を遠く離れて、郷里の名産を戴けるのは嬉しいことだ。

ダイコンをめぐるある決断

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朝食に目玉焼きを作った。
ベーコンと一緒に。
ベーコンエッグと言うのかな。
ち絵さんが畑で育てたピーマンを細切りにして炒め、それも添えた。
ち絵さんがピーマンを食べて
「かたぁーい!」

ち絵さんのピーマンは固いのを知っているから、いつもなら炒めるとき少し蒸らすのだが、今日はそれをしなかった。
蒸らせば柔らかくなるが色が褪せてしまい見るからに美味しくなさそうになってしまうからだ。
「蒸らさないで炒めただけでは、ちょっと固いね」
私の歯は健全の部類に入るが、何せ歯に自信のないち絵さんは固いものは押しなべて苦手だ。
「もう、みんな捨てちゃって」
──え、せっかく収穫したのを捨てちゃうの
   わたしゃ何とか食べられるようにと努力しているのに
まあ、でも確かに固くて味も良いとは言えないから、冷蔵庫に残っているものは捨てちゃってもいいか。

話題を変えた。
「ダイコンは順調に育っている?」
ち絵さんは顔を曇らせて
「全然ダメ」
おやおや、それは残念。
「どうしちゃったんだろうね」
「植え付けたときが遅かったでしょ。そのあと天気が悪かったし、葉っぱが大きくならないもの」

一方Aさんの畑は
「今年はダイコンだけが精がいい」
とAさんが言ったそうだ。
名前がわからない「ハタケさんちの畑」のダイコンも植え付けが早かったせいか大きく育っている。
周りの状況を確認して、ち絵さんは決断を下したようだ。
「覚悟を決めた」
「?!」
「今年はダイコンは買って食べることにした」
そうですか。思い切って執着を捨てるのも、賢い判断かもしれない。
(当事者の苦労を知らない人の意見かもしれないけど)
それからち絵さん、ダイコン作りに失敗した原因を推察して言うには
「Kさん(畑の教授・今は引退して施設に入っている)が元気な時に言ってたね。『葉っぱの色を観ながら肥料を遣るんだよ』って」
その肥料は堆肥ではなく化成肥料のことのようだ。
その化成肥料も、備えてはあるがやらなかった由。

野菜づくりは難しい。
「足音が肥料になる」とは畑の教授の名言だ。
それほど繁く畑を見回らなくてはならないのだろう。

梅干しのおにぎりがおいしい

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    〈 母と子  P171 下絵 〉 

ち絵さんがお茶の教室に出かけた。
今日は老人施設でのボランティアもあって、お弁当持参でフルタイムだ。
いつもは塩ジャケのおにぎり、小さいのを二つ作るのだが、前回シャケを切らしていたので梅干しを入れたところ、
「とぉっても美味しかったぁ。この次も梅干しにして」
となって、すっぽり焼き海苔でくるんだシャケのおにぎりを作った。
こっちの方が簡単。
おかずは前日にイロイロ作っておいたから、弁当箱に詰めるのはち絵さんに任せた。
おにぎりもおかずも、作る方は手慣れたもの。
多少早起きはしたが、短時間でできてほっとする。
「お茶も入れといてね」
──分かってます
出発予定時刻をちょっと過ぎて出かけたが、あわてていたせいか、ポットに入れたお茶を忘れた。
お弁当のほうじゃなくて良かった。
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