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ち絵さんが友人のSさん(旧仕事仲間)と会って姑の話になったとのこと。
その姑さんは90歳を超え、とうとう施設に入ることになったそうだ。
Sさんが会いに行くと、必ず『迎えに来たのか』と訊く。
やはり自宅に戻りたい思いが強いのだろう。

私は今日の新聞の投書欄に「生きること」という題で載っていた記事のことを話した。
高齢で認知症になり、体も弱く寝たきりだった姑を見送ってから、今度は実母の介護をすることになった。
施設に入ってもらい、ある日紙と鉛筆を与えたところ、次のようなことが書いてあった。
「娘に世話を掛けるばかりでとてもつらい。早く死にたい」
意識が正常でなくなっても長生きするのと、意識はしっかりしていて死ぬことを願いながらも長生きするのと、どちらが幸せなのだろうかと、その投稿者は書いていた。

ち絵さんの母の話になった。
90歳を過ぎて、認知症がひどくなりいつも「死にたい」とばかり言っていた。
亡くなる直前は、緑内障が進んで全く目が見えなくなり、音も聞こえなくなって話すこともなく、ただじっとしていた。
ち絵さんと私は、しばししんみりと考えていた。