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子どもの頃のはなし。

例えば、炊きたての白いご飯に醤油をちょっと掛けて食べるのは最高に美味しい。
しかしそんなことをしたら、祖母に
「蛇(じゃ)になるぞ」
と叱られた。
民話にあったと思うが、何かの因果で喉が渇いて仕方がなかった大蛇が、川の水を貪り飲んだが一向に喉の渇きが癒えない。
体半分が無くなっていて、飲んだ水が流れ出ていたのだ。
そんな蛇になるから、醤油を摂り過ぎてはいけないとの戒めだが、昔の人は白いご飯に何かを掛けるのは“汚す”ことと捉えているところもあったのだろう。
もちろん今だって白いご飯に直接醤油を掛けたりはしないけれども。
(寿司はその辺をいくらか許している)

ついでながら、親があまりいい顔はしなかったが、うるさく言わなかった美味しいレシピを2つばかりご紹介しよう。
(あくまで私の嗜好のはんちゅうです)
・白い熱々のご飯に一切れのバターを乗せ、そこにホウレンソウのおひたしにちょっと多めに醤油を掛けて、それを乗せて食べる。
(炊き立てのご飯でないとダメ)
・食パンに柔らかくしたバターを塗り、その上に白砂糖をパラパラと掛けて食べる。
(トースターで焼けばラスクになるが、それじゃあダメ)
いまは怒る人もいないから、食べたいと思えば幾らでも食べられるけれども、何となくブレーキがかかる。
まあ、そんな時は味ご飯やあんこのサンドイッチでも作ればいいんじゃないの。