20180913

フェラーリが思いきった決断をしました。
来シーズンは元ワールドチャンピオンで人気者、そして今シーズンは優勝こそないものの好調なキミ・ライコネンに代えて、まだ1年しか経験のないシャルル・ルクレールを迎えることに。フェラーリは基本的に“今”最高のドライバーを使うチーム。これまで若手を起用したり、育成ドライバーがF1にステップアップしてきたことはありますが、大きな成果は挙げていません。そういった面から考えても、自チームで次世代のエースを育てるのはレアケースであり、大きな賭けといえるでしょう。
今回の起用は、最近の例でいえばフェルスタッペン、フェラーリの歴史を遡ればアレジを抜擢した時に似た期待感があるように思います。

今回の大抜擢は、最近トップチームのラインナップに新鮮味がなかったので大歓迎。しかもイケメン枠もキープできるので、チームとしてはマーケティング面でも期待しているのは間違いありません。もし、ビアンキとコンビを組むことになっていたら、最強の顔面偏差値でした。

肝心のルクレールの実力はというと、ジュニアカテゴリーの成績は非の打ち所がないほど。F1に上がった今シーズンは、チームメイトがエリクソンだけに評価しづらいところですが、現時点での予選の勝敗は10勝4敗(グリッド差は約2グリッド)。決勝の勝敗は両者リタイヤのレースを除いて7勝6敗(獲得ポイントはルクレール12ポイント、エリクソン6ポイント)。
決勝での安定感はまだまだですが、予選に関しては4戦目から圧倒していて、ポテンシャルの高さを感じさせてくれます。が、あくまで比較対象がエリクソンなので、本当に読みにくい。ただ、エリクソンは一部で揶揄されているほど遅いドライバーとは思っていないので、ベッテルを焦らすくらいの走りをみせてくれることを期待しています。


さて、ルクレールのフェラーリ加入より驚いたのが、ライコネンのザウバー復帰。しかも2年契約。ライコネンの走りをもう少し見られるのは嬉しいものの、「今さら何で?」という思いの方が強かったのが正直なところ。でも、シンガポールGP前に開かれた記者会見での、超シンプル&明瞭な回答を見たら、「やれるところまでやりきってください」という気持ちになりました。若手の頃はさっさとF1に見切りをつけるタイプだと思っていたので、まさかここまで長いキャリアになるとは思いませんでした。ロータス時代のようにザウバーでもトップチームを食う走りをしてほしいものです。

最近取り沙汰されている“若手のシートがない問題”については、需要があるからシートをゲットできるワケで、ライコネンをどうのこうの言うのはちょっと違うと思います。問題は、チーム数が少ないこと。しかも大半のチームが財政難を抱えていて、特定のスポンサーの意向を汲まなければならないこと。こういう状況をみると、予算枠の導入は不可避じゃないでしょうか。

また、ライコネンとルクレールがスワップしたのは、万が一ルクレールが期待外れだった場合にライコネンを呼び戻すためなんてことも言われているみたいですが、個人的にはそれはないと思います。そんなことをしたら、あまりにもライコネンに対してリスペクトがない。それにチームの将来を考えるなら、それこそ他の有望な若手に託すべきでしょう。