「気がつけばサインツ・・・・。」
F1界でこの新法則が定められることとなったオーストラリアGP。
去年のシンガポールGPにつづき、フェルスタッペンのトラブル発生によって勝利をもぎ取ったのは伏兵サインツでした。基本的にはエースであるルクレールに押され気味なのに、調子が良くてルクレールの前に出た時に限って絶対王者のフェルスタッペンが崩れてくれるという、ある意味“もっている”人です。やっぱり、“いるべき時に、いるべきところにいる”ことは大切ですね。
今回もフリー走行から乗れていて、常にチームメートを上回る展開が良かった。そして、レースでもフェルスタッペンがリタイヤした後は安定した走りでそのままフィニッシュ。ポイントととして挙げるなら、第一スティントでしょうか。先にタイヤ交換をしたルクレールにアンダーカットされるかもと思ったのですが、ここでペースを落とさずラップを重ねられたことで、ほぼほぼ「勝負あった!」でした。アッパレです!!
病み上がりで、来シーズンは現在のチームにはいないという状況での勝利ということで、なんとなく1997年ドイツGPでのベルガー優勝を思い出しました。あのレースはお父さんが亡くなった直後の優勝で、感動的だったことが印象に残っています。
フェラーリ離脱という厳しい状況での快心の一撃は、結構インパクトがあったのではないでしょうか。日頃は何かと地味な存在になりがちなので、このままグイグイいってほしいものです。
一方、ルクレールはなかなか勝てませんねぇ。今回も決してグダグダというわけではなく、「イマイチ本調子でないなぁ」くらいだったのですが、そういう時に限ってサインツが絶好調で、フェルスタッペンがリタイヤするという・・・・。なんか、ますますアレジ化が進行していて怖い。今度、日本に来た際、お祓いしてもらうことをおすすめします。
今回のレースで感じたのは、フェルスタッペンというドライバーが別格であるということ。今更いうことでもありませんが。確かにグランドエフェクトカーになってからは間違いなく強力なNo.1マシンに乗っているわけですが、じゃあ、ペレスでタイトルを獲れるのかというと、結構でかい「?」が浮かび上がってしまいます。実際に今回も表彰台を逃しちゃってるし。
すみません、決してペレスをけなすつもりはありません。ペレスも良いドライバーです。が、やはりチャンピオンになるドライバーは他とは違うスペシャルなものをもっていて、結果を出すだけでなく、オーラを放射してるんですよね。そんな中でもフェルスタッペンは秀でていることを、彼の不在(リタイヤ)を通じて感じた次第です。
よく「F1は車で決まる」というフレーズを見聞きします。それは、ある部分においてはその通りではあるものの、決してすべてではありません。そんな当たり前のことを改めて教えてくれるという意味でも素晴らしいレースでした。
さぁ、次戦は日本GPですッ!