今日はたけしさんが久しぶりに書いた小説を。

アナログ
アナログ
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ビートたけし
新潮社
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たけしさんにしては珍しい恋愛小説。

ふとしたきっかで出会った二人。
毎週決まった曜日、決まった時間、決まったお店で二人は週に一度会う。
お互いの連絡先も知らずに。
ただそれだけ。
神秘的な雰囲気を持つ女性に主人公の悟はどんどん惹かれていく・・・。

というところから話はスタートしていく。
メールやLINEなどで気軽につながっていく時代にあえて二人はそれだけでつながる。
切れそうな細い糸を手繰り寄せるように。
ロマンチックな会い方で余計相手に惹かれていくし、お店に行くまでは会えるかどうかわからない、というのもまたドキドキするかなと。

こういうのっていいな、と思う。
相手のみゆきも男性が求める女性像っぽいところもまたいい。

また普段はバカなことばかり言って、しょうもないなと思ってしまう親友2人が悟のためにいろんな協力を自ら買って出る、しかも何度も。
なんか友達っていいよなと思いますね。

時おり主人公の口からでる「たけし節」がまたファンにはたまらんです。

そして、息子に心配かけまいと気遣う悟の母。
その母に対して、何もできないでいる悟の自身に感じる無力感・・・。

実はこの部分がこの小説読んで一番響いたんですよ。
何故なら自分もそう感じているから。
娘と息子ってまた違うんですよね、何なんだろう、と思ってしまいます。

そんなことを思っていたら、昨日爆笑問題太田光さんのアナログの感想を目にして。
爆笑問題・太田光 『アナログ』を読んで――文学界への真摯な態度/ビートたけし『アナログ』

その中で、

『アナログ』は恋愛小説ではない。
“母と息子の物語”だ。


これはやられたな〜、と思いました。
さすがたけしチルドレンの太田さんだ、自分はそこまで気づかなかったな。
でも確かにそうなんだよ、最後のみゆきとの関係なんてまさにね。
そして太田さん同様、自分もたけしさんがお母さん亡くなった時に、大勢の人の前で泣いたのは衝撃的でした。
人前で涙なんか流す人ではないと思ってたから。

あ〜、でもこの太田さんの文章読んでなんかスッキリしましたね。

ちなみに連絡先も知らずに週に1度喫茶店で男女が出会う、というストーリーは昔たけしさんの別の小説にもありました。

草野球の神様 (新潮文庫)
ビートたけし
新潮社
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1996年に出版された「草野球の神様」に収録された「約束」という短編小説。
96年だから21年前、雑誌掲載は92年で25年前だから、覚えてる人はよほどのたけしさんファンかもしれませんが。

二人が出会うシーンはほぼ一緒ですね。
でも「約束」とは全く違う結末だし、話しのふくらませ方も違うので、良かったです。

「アナログ」結構売れてるようですね。
ぜひ読んでみて下さい。