2005年01月28日

成果主義とベア

 3期連続の増収増益、日本企業として初めて1兆円を超える連結純利益を挙げたトヨタだが、そのトヨタ労組がベア要求の見送りをしたという、ついこの間のニュースは、サラリーマンにはショックだった。「業績向上でも給料は上がらないシステムが定着した」と嘆く向きもある。奥田会長の経団連での立場を慮っての見送りとも言われているが、このニュースは波紋を拡げた。

 このニュースとは対照的に日産労組がベアに代わる新基準を設け、好業績に見合った賃上げの獲得を目指すという。成果主義の時代にあって、賃金が仕事の難易度等により個人別に決まるのであれば労使の団体交渉の意味はなくなりそうだが、事はそう簡単ではなく、賃金底上げの理由には物価上昇分の吸収や生産性向上、人材確保もある。横並びではなく、組合員への配分にもメリハリをつけるという、日産労組の要求は形を変えたベア要求といえそうだ。トヨタ労組の対応と日産労組の対応、成果主義の浸透と今後の動きをチェックする必要がありそうだ。



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