航空幕僚長の田母神氏が更迭された。
この件に関して思うこと。
ちなみにブツはこちら。
幹部公務員の更迭は担当大臣や総理大臣の権限で勝手にやればよい。
問題を起こしたわけでなくてもやればよい。
それが民主主義である。
幹部公務員の職権を自由に解くことができないのは民主主義ではない。
そんなのは、国民の代表が統治する社会ではなく役人天国である。
もっというと、管理職を管理職から外すようなことも国家のためによいならばどんどんやればよいのだ。
労働者の権利が制限されていることの代償としての身分保障は堅持すべきだが、それは雇用や所得の保証であるべきであって、権限の保障であるべきではない。
だから、今回の更迭を批判するときに大臣による職権の濫用とかいう表現を用いるのは根本的に間違っている。
批判するのであれば、隠しているほかの理由を示すなり推測するなりして批判するとか、田母神氏の更迭が国家の利益に反するという面からの主張が妥当である。
今のところ、そっち方面からの批判はマスコミ経由では聞かない。
次に、田母神氏に退職金の返還を求めることについて。
浜田大臣が自主返還を求めているらしい。
退職金の額が高すぎるという議論はあるが、それは田母神氏に特化した話ではなく幹部公務員一般に言えること。
それに、高いといってもそれが仕事の内容に見合うものならば何にも問題なかろう。
公務員の場合は幹部に権限だけ集中して責任が問われない傾向にあるのは問題だけど。
閑話休題。
田母神氏に退職金の返還を求めるまともな理由はなにかあるのだろうか。
報道される範囲では法的根拠はない。
法律以外の根拠も報道の範囲ではない。
政府の方針と違う発言をしたというのは幹部の地位を奪う理由としては十分だが(そもそも明確な理由無しに地位を奪っても良いが)、個人の財産や権利を侵害する理由にはならない。
政府の公式見解と違う意見を持っていることや発表することが問題だという意見も一部で聞くが、それは退職金返還の根拠にはならないし、往々にして次のことを見落としている。
まず、違う意見を持っていちゃだめならば、そういう人を幕僚長という地位に就かせてはダメなのである。
だから、責任は田母神氏にあるのではなくって、田母神氏を任命した側にある。
次に発表したことについてだが、報道によると、田母神氏は内閣府か内閣官房に発表する旨を事前に伝えて許可をとっている。
だから、発表したことが問題ならば、その責任は発表者ではなく許可した側にある。
最後に邪推のレベルのこと。
田母神氏は懸賞論文への応募を組織内で推していたそうな。
このときに特定の方向のものを書くように圧力をかけていたり、「無駄遣いするために補助金とってこい」的な圧力をかけていたりしたら、問題が大きくなる可能性があろう。
でも、仮にそういうことがあったとしても、まず間違いなく、通常はそのことは大きく騒がれない。
そういう圧力に従って出世した人やそういう圧力をかけることによって権力を維持している人に目が向くから。
だが、今回は参考人招致に期待できる。
田母神氏も乗り気らしい。
頑張れ田母神たん。
もしかして浜田君って今困ってる?
ついでにもう一つ。
自衛官というのは、憲法上微妙な立場に立たされていたり、職務上何をしようとも共産党支持者の一部や社民党支持者の一部から人権無視の批判を浴びる立場にある。
日本の場合は最高司令官(総理大臣と側近)ではなく現場が批判される。
また、有事のときには真っ先に命を差し出す立場にある(普段は現場の警察官の方が危険だが)。
警察を含む多くのキャリア組の官僚とは違い、自衛官は幹部であっても厳しい訓練を受けたり危険な現場に出向いたりする。
そんな世界だから、幼稚な考えで幹部候補として自衛隊に入るなんてことはまずない。大抵の幹部は大臣よりもずっとしっかりした見識があるんじゃなかろうか。
ついでにもう一個だけ。
浜田さん、本当の目的はなんなの?
麻生さん、防衛や外交に詳しいんでしょ?本音話してよ。
「実は○○という理由で私が更迭を指示した」
とか
「浜田のヤロー、勝手なことしやがって」
とか。


