菅直人首相誕生決定逝っちゃってる人に遭遇した。一日に二人も。

2010年06月06日

カンブリア宮殿「次のリーダーたちに聞く! 政治は変われるか? 」に出ていた枝野幸男に突っ込んでみる

録画していたカンブリア宮殿を見る。 放送は2010/05/31。 鳩山がやめる前。 タイトルは「次のリーダーたちに聞く! 政治は変われるか? 」である。 ゲストは河野太郎、渡辺喜美、枝野幸男。 ゲストは興味深いのだけど番組の作りが断片的というか細切れだったのは非常に残念だ。 三人とも好きか嫌いかといえば明確に好きな方に入る政治家なのに。 過去のVTRの使いまわし部分が長すぎる。 もったいない。

河野氏と渡辺氏は基本的にはオーソドックスな内容を語る。 その内容は民主党の政策的にはオーソドックスではないけど、このことに関しては枝野氏も同様だ。 渡辺氏は少し煽り気味の言葉選び。 河野氏は淡々と。 枝野氏は慎重に言葉を選んでいる感じ。 とりあえず二つだけ枝野氏に突っ込んでおこう。

枝野さんは基本的に優秀な人だと思うが、法人税について妙なことを言っていた。 税率を下げても効果はあまりないと思うって旨のこと。

そりゃさ、法人税下げたからといって海外の企業が日本に一気に流れ込むなんてことはないわさ。 他に極端に法人税の低い国があるんだから、後追いでダンピングやってもうまみはほとんどない。 この一面に関しては枝野氏の主張は正しい。 でも、他の大きな効果を無視しておられる。

法人税値下げというのは、海外からの投資を呼び込むというよりは、日本企業が海外に逃げるのを防ぐってのが一番の意義なんだ。 ほっとくと海外に逃げると思うよ。 雇用を生み出している主体を冷遇すると当然雇用は減る。 他には安定的な財源になりにくいから頼るべきではないとか、税率を下げたら起業のインセンティブが上がるってのもある。

あと一つ重要なのは、法人税率が低いと優秀な企業とそうでない企業の成長に大きな差が出て企業の新陳代謝が早まるということだ。 法人税率50%としたときのROEが5%の会社と20%の会社を比べると、ものすごく大雑把に言って、前者は年に5%の成長で後者は年に20%の成長の余力というか原資がある。 年間の差は15%。 これが法人税率0%になった場合、前者は年間10%の成長の原資を稼ぎ、後者は年間40%の成長の原資を稼ぐ。年間の差は30%だ。 良いサービスや良い製品を生み出す会社が有利になるんだ。 これが結構大きいと僕は思う。

二点目は小泉批判だけど、枝野氏の評価は5:5で小泉改革は良いところ悪いところイーブン。 でも、その詳細を聞いていると、実質的には褒めてるな。 批判の部分は「大事なところが部分的に抜けている」という旨の、渡辺氏の指摘と同じ方向のものだから。 そんで、その抜けている部分だけど、枝野氏的にはマーケットというか需要側を考慮していないことらしい。 批判になっていない。 枝野氏は多分わかっているんだと思うけど、会社が利益を増やす方法はコストカットだけじゃない。 付加価値を生み出すことによっても利益は出るんだ。 というか、コストカットよりもこっちが主流だろう。 そして、付加価値を生み出す仕組みをつくるというか、付加価値を生み出すことを阻害する仕組みを排除するのが小泉・竹中路線の大きな狙いと結果なんですよ。 やり方が中途半端で詰めが甘いとは僕も思うけど。

ichonan at 02:19│Comments(0)TrackBack(1) 時事・ニュース | as 資本主義社会の市民

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1. テレ東カンブリア宮殿:民主党枝野さん曰くについて  [ 時事を考える ]   2010年06月06日 09:24
noboru_kisaragi 枝野さん曰く「??法人税は下げる必要はない、下げて

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菅直人首相誕生決定逝っちゃってる人に遭遇した。一日に二人も。