2017年09月07日
2017年09月07日
こんにちは、tomoです。
今日は、発音シリーズの最後となる、「強勢拍リズム」についてお話します。これについては、あまり知られていないかもしれません。
ですが、無意識のうちにこれを習得されている人もいると思います。難しい言葉はなるべく避けて、説明したいと思います。
まずはものすごく簡単に日本語のリズムについて説明します。いきなり結論になりますが、日本語のリズムは「音節の数」で決まります。その音節の数に比例して発話時間が決まるといっていいです。
例を挙げると、「葉(ha)」、「橋(ha・shi)」、「走る(ha・shi・ru)」という語を発音する場合、音節の数がそれぞれ、1つ、2つ、3つと増えていく事になります。
その結果、発話する長さが、「ha」を1とすると、「ha・shi」は2、「ha・shi・ru」は3というふうに、2倍、3倍の長さになります。これが、日本語のリズムが「音節の数」できまるということになります。
これに対して、英語の方はと言うと、英語は「ストレス」が基本となる言語になります。
ではみなさん、次のそれぞれの語は、どれくらいの長さで発音しますか?
care
careless
carelessness
3つの語を見ると、使われている文字数が増えていくので、日本語の時同様に考えると、当然だんだんと発話する時間が長くなると思います。日本語の感じだと、「ケア」「ケアレス」「ケアレスネス」という風に、「2文字」「4文字」「6文字」ということで、2倍、3倍となります。
ですが、実は英語の場合は、①~③を発話するのにかかる時間は同じなんです。
例に出した3つの単語は、「care」「care・less」「care・less・ness」というふうに、たしかにそれぞれ1音節、2音節、3音節になっています。ですが、いわゆる「ストレス(強勢)」と言われるものは、たったの1つしかないんです。全て、「care」のところに強く読むストレスが1つあるだけで、あとの文字にはストレスがないのです。
★音声:http://blog.livedoor.jp/iecafe_english/care.mp3
そして英語はその「ストレス(強勢)拍リズム」と言われ、そのストレスがある音節を強く読み、ストレスがない音節は弱く、そして短く発音されます。その結果、各語ともほぼ同じ長さ、つまり、「1拍」で発音されることになります。
それからもう一つ重要なことを付け加えると、英語の場合は、ある文を発話する場合、一番強く読まれる音節がほぼ等間隔で現れます。
以上をまとめると、
①英語は1つの単語の中でも、強く読む音節と、弱く短く読む音節がある。
②文になると、強いアクセントが置かれる語が等間隔で現れる。
ということになります。
具体的に示すと、次の各英文の太字の単語が、他よりも強いアクセントが来ます。
1.Girls play baseball.
2.The girls play baseball.
3.Some of the girls play baseball.
4.Some of the girls were playing baseball.
これらの4つの文では、「girls」「play」「baseball」にストレスがきます。このように、英文の中には、強く読まれる箇所(ストレス)が点々と現れます。
★音声⇒http://blog.livedoor.jp/iecafe_english/Girls%20play%20baseball.mp3
↑(4文を連続で発音しています。)
このストレスの位置をどこにおいたらよいのか、最初はわからないと思います。ですが、基本的には、以前に記事にしました「内容語」にストレスが来るので、自分で音読練習をしたりする中で、適当な内容語の箇所にとにかくストレスを置き、リズムを「意識して」練習することで、徐々に正しい位置にストレスを置くことができるようになります。
「難しそうだ」と思う方は、
例えば、3つ目の文の中で、仮に「some of」と「play」に強いストレスを置くとどのように聞えるでしょうか。試しに声に出して言ってみてください。
Some of the girls play baseball.
さすがに、なんだか変なリズムであることがわかると思います。少なくとも、「英語らしいリズム」は感じられませんよね。
ですので、重要なのは、いわゆる「日本人英語」と言われる「どこにもストレスがない英語」ではなく、少なくとも「どこかには強くストレスを置く箇所を決めて言ってみる」といいと思います。必ず徐々に上達していくはずです。
①英語は日本語のように1語1語を区切って読まない。
②単語は、ある音節を強く読み、他の音節を弱く短く読むのが基本である。
③文章を発話するときは、英語特有のリズムがあることを理解し、強く読む箇所を意図的に作ってみることで、少なくとも日本語のようなリズムのない音の流れにならないように意識する。
(自分流でなんとなくでもよいので、とにかく強く読む箇所を作ってみる。)
そして結論ですが、英語は発話中に「強く読む音節」が時間的にほぼ等間隔で現れます。
これに対して日本語は、音節ごとに区切って読まれ、強いストレスがない、いわば「決まりのないリズム」になるため、身についてしまった日本語のリズムに陥る「日本人英語」になってしまいがちで、「だらだらとしたまとまりのない印象」が生まれてしまいます。
そして英語の場合は、「1拍」という時間の長さは同じですが、その「1拍」の中で発せられる音節の数は、それぞれの語で異なってきます。
ということで、全3回にわたる「知って得する英語の発音講座」でしたが、いかがでしたでしょうか。
今回の「英語のリズム」のお話と、前回までの「リエゾン」、「機能語、内容語」をまとめて意識することで、これまでの発音が、かなり違ったものになってくると思いますので、是非参考にしていただけたらと思います。
では、今日も読んでいただき、ありがとうございました!
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