2015年03月

アジアインフラ投資銀行について(2)

2015324

【英国の加盟】

(盟友の離反)

・米国と英国はIMF・世銀体制創設以来(19463)の盟友であったが、英国は312日、中国の主導するAIIB(アジアインフラ投資銀行)への創設加盟国として正式に加盟することを決定(参考)。中国外務省の洪磊報道官は同13日の記者会見で「英国はすでに中国側に確認書類を送付しており、中国側は英国側の決定に歓迎の意を表した」。同報道官は「AIIBの創設意向を示す加盟国首席交渉代表会議の議長国として、中国は現在、多角的なプログラムに基づいて現有の創設加盟国の意見を聴取している」ことを明らかにする。

(独仏伊も参加)

・新華社は317日夜、独、仏、伊がAIIBに参加表明した至急電で伝えた。先に参加を申請した英国と合わせ、欧州の主要国が軒並みAIIBの創設メンバ-に名を連ねることになる。ジョイブレ独財務相と中国の馬凱副首相がベルリンで会談後、独財務省は独仏伊の参加を明らかにする声明を発表し、AIIBが「アジアのインフラ需要に対する資金供給に大きな役割を果たす」と指摘。独仏伊は「最良の規準で行動する組織をつくるため他の創設メンバ-とともに働く」と明言。19日にはルクセンブルグのグラメ-ニャ財務相が、すでにAIIBへの参加申請したことを明らかにする。20日、スイス政府はAIIBへ参加の意向を表明、欧州からの参加国は6カ国となり、これでAIIBへの参加国は33カ国となる。

・欧州諸国の参加表明に関し、17日付の人民日報は(海外版)は論評で、①欧州の先進国が加わることでAIIBが発行する債券の格付けが高くなる。②高い格付けで資金調達コストが抑えられる結果、日米主導のアジア開発銀行(以下、ADB)の影響力が大幅に弱まる可能性があると、ADBへの対抗意識をむき出しにする。

19日には台湾の張盛和・財政部長は、AIIBについて、仮に参加要請があれば台湾としても加入したいとの意向表明。23日の香港の星島日報は、香港政府がAIIBへの参加申請をしたと報じた。香港はADBの加盟国でもある。創設加盟国入りの期限が今月末に迫るなか、不参加を表明していたオ-ストラリア、カナダや韓国を含め、加盟に踏み切る国はさらに増えそうである。23日の米ウォ-ルストリ-ト・ジャ-ナル(電子版)によると、欧州の主要国の参加を促すため、中国が拒否権を持たないという意向を伝えていたと報じた。

(欧州の反応)

・ロンドン大学のマイケル・コックス教授は-あなた方の銀行(AIIB)に出資するから,わが国に来て投資を。この関係は英国式“グロ-バリゼ-ション主義だ„と説明する。

・独キガ研究所のマルゴット・シュラ-博士は、ユ-ロ危機を経て経済が伸び悩む独仏にとって、アジアでの旺盛なインフラ需要は大きな商機である。

・ドイツ産業連盟は318日、AIIB創設メンバ-として、発言権を確保したことは輸出国家ドイツにとって戦略的に重要であると政府の決断を歓迎する。

・仏国際関係研究所のフランソワ-ズ・ニコラ氏は、①アジア地域の開発需要は今後もますます高まるが、資金は足りていないとAIIBの必要性を強調。②英独伊の参加で、「G7」に一時的に亀裂が生じる可能性があるが、先進国の加入でより広範な国の参加が促され、透明性の高い組織運営を実現できるのではないのか。中国を訪問していたIMFのラカルド専務理事(フランス出身)23日の声明で、中国の国際的な対話への参加を評価した上で、「AIIBを含めた中国の様々な取り組みを歓迎する」。

【諸外国の反応】

(米  国)

・米ホワイトハウスのア-ネスト大統領報道官は317日の記者会見で、AIIB構想について、①既存の国際開発機関を補完し、効果的に機能することで国際社会に利益をもたらす。②ADBや世界銀行などの機能を補う立場で運営されるべきである。③米国としてAIIBに参加する具体的な計画はない。④やみくもに審査や融資条件のハ-ドルを下げてADBなどとの競争で優位に立とうとしないようにとけん制。

・米紙ウォ-ル・ストリ-ト・ジャ-ナル(電子版)322日、AIIBをめぐり、オバマ大統領が中国側に対して、米国主導の世界銀行やADBとの共同出資事業を提案したと報じた。AIIBが中国の影響力拡大の手段として運用されることを防ぐ狙いがあるとみられる。

(日  本)

・日本政府は316日、中国主導のAIIBへの参加を、現段階では見送る。その理由として-①借入国の返済能力を超える巨額の融資が行われた場合、他の国際金融機関に損害を与える。②日米が最大の出資国となり、アジアの国際金融機関としての機能を果たしてきたADBとの役割分担の調整、組織運営上の不透明さなどの不安材料がある。

20日、麻生太郎財務相はAIIBについて、日本が求めている審査基準の透明化や環境に配慮した融資の実施といった条件が整えば、中に入って(参加に向けて)協議の可能性はある。同日安倍晋三総理は、AIIBの参加の是非には慎重な検討が必要であり、融資審査能力・組織運営などに対する懸念を表明する。中国側の反応は「参加したいという国は歓迎する」。麻生氏が協議の条件に挙げた意思決定の透明性などについては言及しなかった。なお、24日午前の閣議後の記者会見で、麻生太郎財務相はAIIBへの参加について「極めて慎重な立場」だと政府の見解を改めて強調。

(韓  国)

・中国の劉建超外務次官補は316日、ソウルで韓国外務省の李京秀次官補と会談し、AIIBへの参加を改めて要請した。劉次官補はAIIB問題について、3月末までに肯定的な結果を願っていると強調。韓国側は米国の反対もあり、経済的実益や統治体制などを検討して決めると慎重な姿勢に終始。21日、「日中韓外相会談」に出席した中国の王毅外相は尹炳世外相と会談、AIIBのメンバ-になることができる3月末までに参加するように望むと述べ、改めて参加を要請した。反面、中国側の執拗な加盟要請に対して、韓国としては3月末までの回答期限を逃せば、創立メンバ-としての恩恵が受けられず、他国との競争で不利になるとの懸念もある。

【中国側の動き】

・中国の楼継偉財政相とADBの中尾総裁は322日、北京市内で開かれた経済フォ-ラムに出席、楼氏は、“西側諸国のル-ルが最善だとは限らない„と指摘し、日本や米国が、中国が主導するAIIBに対し、組織の運営方法や審査基準などが不透明だと懸念していることに反論する。同氏は「ADBAIIB相互補完関係にある」としつつも、AIIBは発展途上国が中心の国際機関であり、途上国の二-ズをより考慮する。日米など先進国が主導する既存の枠組みなどの違いを強調する。

・中国の李克強首相は23日、ADBの中尾武彦総裁と会い、ADBが主導する東アジアの地域経済協力プログラム「メコン河流域開発計画(GMS)」を推進するために「ADBとともに取り組んでいくと述べた。

【所   見】

(経済力)

・英国がAIIBへの参加を表明したことは米国にとって“青天の霹靂„であったに違いない。英国の加盟表明の機を逃すまいと、手ぐすねして待っていた独、仏、伊の相次ぐ加盟表明の背景には、①中国の経済力(世界一の外貨準備高・対外貿易総額など)への魅力。②中国から極西の地にある欧州主要国は安全保障より成長が著しいアジアを取り込みたい経済実利主義(実利狙い)が優先されたように思える。欧州では、「米国や日本は中国との関係を安全保障の視点で考えがちである」との意見もあり、日米との温度差は鮮明である。

(主導権争い)

・現在、“米国主導„のIMF(国際通貨基金)、世界銀行、ADBは長い歴史の中で初めて、“中国主導„のAIIBの設立で、今後の政策運営で難しい局面を迎えている。端的に言えば、今後、この二大超大国は、予測されるアジアの資金需要の8兆ドル(201020)をめぐる“主導権争い„は本格化し、米国と中国の影響力競争はますます過敏になる。

・中国がAIIBを創設した要因の一つとして、①旧態依然の米国主導のIMF・世銀体制への挑戦ともいえる。②オバマ大統領に対する不信の表れとして共和党がIMF改革の承認を保留していることである。③これらの状況は米国の国内事情を伴って“IMF自身の制度疲労を促進„しているように思える。

(軟化の兆し)

・前述のように日本の麻生太郎財務大臣は、AIIBの懸念材料がなくなれば、加盟はやぶさかではないと発言しているが、日米同盟の関係強化の折、日本は米国をさしおいて単独の加盟は考えにくい。また、米国のオバマ大統領や米財務省のシ-ツ次官(国際担当)は-「米国は国際金融の枠組みを強化する新しい多国籍の金融機関を歓迎する」「世銀やADBの既存国際金融機関との共同事業は、質の高い基準を維持することにつながる」として、米国が主導する世銀などを通じて間接的に協力する姿勢を示した。

(戦略的な中国)

中国の主導するAIIBの設立にあたっては、事前の中国の戦力的な動きが際立っている-①ドイツのメルケル首相の毎年の訪中による緊密化する中独関係。②日本訪問後、31日、ウィリアムズ王子は訪中し、習近平国家主席との会談で、エリザベス女王の習近平訪英を招請する親書を手渡した。王子は「未来に向けて英中関係を強化したい」と述べている。

AIIBの創設環境の整備の一環として、①中国は人民元の国際通貨達成への方策として、5年ごとのIMFSDR(特別引き出し)の構成通貨の見直しに合わせ、人民元の採用をめざす。②すでに米ドル、ユ-ロ、英ポンド、日本円に次ぐ第5の国際通貨としての地位を確立する狙いである。③中国は昨年、英独仏とルクセンブルグに通貨・人民元の国境を跨ぐ取引に必要な決済銀行の設置を認め、欧州との金融を軸にした関係強化を推進。

・今後の動きとして、AIIBの設立条件の一つとして中国の出資比率を約50%にする-この点を事例的に言えば、中国は株式の50%(500億ドル)を所有する大株主であることに留意しなければならない。中国は国益のためには極めて戦略的であり、その手法として、“次第に真綿で首を絞めるようにAIIBの運営に当たっては、徐々に国益を完遂„することになろう。

                       (グロ-バリゼイション研究所)所長 五十嵐正樹

(資料)①「邦字各紙」(日経/朝日/毎日/読売/東京/産経)

     ②米紙ウォ-ル・スリ-ト・ジャ-ナル(電子版)、英紙「フィナンシャルタイムズ」、
   「Newsweek
(日本語版)。中国紙「環球時報」「人民日報」(海外版)、「星島日報」(香港)。   
    

(参考)中国の習近平国家主席が201310月に「AIIB」を提唱し、15年末までに設立を目指している。

(参考)拙稿ブログ「アジアインフラ投資銀行」について、2015224日。

中国の春節と人々の動き

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【治  安】

(対策強化)

・中国では春節期間中(2/182/24)、故郷で過ごす人たちの帰省ラッシュが中国各地でピ-クを迎えた。「春運」と呼ばれる春節前後の40日間に、延べ28億人が鉄道や飛行機などを利用すると見込まれる。今年、春節期間の特別運輸体制(315日までに)が全国人民代表大会の会期に重なるため、治安当局は例年以上に事件やテロを警戒、各地の主要駅や空港には大勢の武装部隊が配置される。昨年全人代直前の31日、雲南省の昆明駅で31人が死亡、141人が重軽傷を負う無差別殺傷事件が発生しており当局の警戒が続いた。

・当局は深刻化する大気汚染を悪化させないよう、風習である爆竹や花火を禁止したり、制限したりする動きが強まった。雲南省昆明でデモ計画があるとの未確認情報を受け、全土で治安対策が一層強化させるなど張り詰めた空気が流れた。当局は江蘇省南京市など138都市が爆竹や花火を禁止し、北京市や上海市など536都市でも時間帯や地域を制限し、違反者を厳重に取り締まった。

【景  況】

(内需低迷)

・中国の春節休暇中の全国小売売上高は、前年同期比11%増の6780億元(129500億円)で、内需は堅調であったが、前年からの伸び率は今の統計を始めた2005年以降で最低となった。海外への旅行者が増えたため国内商戦は盛り上がりに欠けた。春節商戦は中国の小売り・サ-ビス業にとって欧米のクリスマス商戦と同様に年間で最大のかき入れどきである。最も売れ筋商品は干支の未(ひつじ)年を記念した羊を象った金銀製の宝飾品のほか、第4世代(4G)携帯電話への買え替えなどが目立った。

(外需好調)

・国内消費が伸び悩んだ一方、海外旅行者の伸びは堅調であった。中国旅行研究所(政府系)の調査によると、2015年の春節休暇の中国人旅行者数は国内外合せて約25000万人と前年比で11%増えた。海外旅行者は2年連続で国内旅行者数を上回った。旅行先は日本、タイ、韓国などで、中でも円安効果で日本を訪れた中国人は増えた。北京の日本大使館によると、春節休暇中に日本を訪れる中国人向けに発給した査証(ビザ)は、前年の2倍を超える25万人分にのぼった。

【旅客の動き】

(富裕層/知識人)

・春節期間中の中国人旅行者の行先は、比較的若い富裕層や知識人は日本や欧米を選び、中高年を中心とする保守層には中国当局が推奨する延安などの“革命聖地„を訪れる人が多い。双方は互いに“売国奴„と“洗脳された人々„などと非難合戦、春節旅行の行き先をめぐって政治的傾向も見られた。

(爆買と政治)

・従来、欧米や香港などを訪れることが多かった富裕層や知識人の間で、今年は日本の人気が急上昇した。その背景として、中国人観光客に対するビザ発給要件の緩和、円安、消費税免税制度拡充など主因とされる。中国政府はメディアを総動員として展開する日本政府批判キャンぺ-ンを、彼らはあまり気にしていないことも背景にはあるといわれる。

・中国のメディアの統計によると、今年の春節の訪日客は約45万人で史上最高を記録した。炊飯器や高級時計などを大量購入し合計1000億円以上を消費したといわれる。日本での“爆買い„は中国メディアにも大きく報じられている。左派系サイト「四月ネット」などは、「非国民が多すぎる」「彼が使ったお金はやがて日本の原子爆弾開発に使われるだろう」といった批判が寄せられた。

【愛国教育】

(聖地巡り)

・習政権による愛国主義教育の宣伝などで、中国では民族主義と愛党精神も高揚している。中高年が多い保守層には共産党革命の聖地訪問が人気である。延安と習近平国家主席の故郷、陝西省富平には、今年の春節期間中、2000万人が訪れた。毛沢東の像の前では共産党の党旗を広げて紀念撮影する人は、昨年に比べて急増している。この現象に対して、改革派サイトの「天涯社区」などは「彼らをマンインドコントロ-ルされている。話したくない」などのコメントが寄せられている。

【物欲と対応】

(都心主力店)

・春節期間中、中国各地から日本に大挙して押しかける中国人観光客は熱気をおびている。その多くは、二人連れ、家族単位などで来日する。中国人は商品購入にあたっては、「現物志向」「ブランド志向」「日本製志向」などを考慮する-これが中国人の爆買の原点となる。

・この人達が日本中を闊歩する。総合免税店「ラオックス」(中国系)には中国からの団体観光客が大型バスで次々と乗り付け、店内は身動きが取れないほどの盛況である。広東省から来た女性(31)は「日本製品は品質が良い上、円安のおかげで何でも安い」と話し、化粧品や美容器具などを両手に抱えきれないほど購入する-その多くは、まるで自分を忘れたかのように徘徊する。同行した旅客からの商品情報の収集も重要である。

・中国人の間では日本の福袋が「お買い得」との評判が口コミで広まり、人気が高まっている。ラオックスは春節に合わせ全国の18店で計2万個を用意した-総額10億円に上る。また、中国で縁起の良い数字とされる「8888888円」の高額福袋も8個販売する。中身は高級腕時計や真珠のネックレスという。この福袋について、新華社の記者は中国では福袋は縁起がよく、得なように見えるが、実際は「売れ残り処理」の営業手段に過ぎないと注意を喚起している。

 (首都圏へ)

・中国人の爆買いは都心の繁華街を中心に押し寄せ、日本人の目を引く。また、多くの中国人の買い物客は都心から離れた郊外店のある立川市や大宮西口の百貨店にも押し寄せ、各店売り上げを伸ばしている。東京ディズニ-リゾ-ト(千葉県浦安市)に近いイト-ヨカ-堂の新浦安も観光の合間に立ち寄る訪日客の買い物で免税売上高は5倍に跳ね上がったという。

【波及効果】

・日本の消費需要は昔から毎年2月、8(にっぱち)は落ち込むのが通例であったが、中国人の爆買により見事に打ち破られた。百貨店は主力店の免税売上高が2014年の春節期間の24倍に伸び、コンビニエンストアやス-パ-も活況であった。高額品の購入やまとめ買いにためらいのない訪日客の旺盛な消費で小売りの現場は様変わりした。

・外国人に人気のある「三越銀座店」は、春節期間の免税売上高が1日の平均で前年実績の約4倍となり、全体の売上高に占める比率は約4割近くに達した。特徴として、家族連れでの来店が多く、化粧品、衣料品店、宝飾品の売りゆきが好調であった。為替相場の円安で高額消費に拍車がかかり、百貨店では高級時計「ロレックス」「オメガ」などが売れ筋となった。300万円もする高級腕時計を「銀聯カ-ド」で購入する人がいると、同店の係員から筆者は聞いた。

【所  見】

(地殻変動)

・世界の各地で中国人旅行者の存在感が増している。2020年には2億人と2013年の2倍以上が海外旅行に出ると予想される。中国からの海外旅行者増加に伴い、人気の国際観光都市にも変化がおきている。かっての外国人訪問者数の上位3位を競っていたロンドン、パリが後退し、地理的に中国に近く高い伸びを示す香港やシンガポ-ル、バンコクのアジア3都市が上位を占めた。本年1月の「携程旅行網」によると日本は、6番目である。2020年の「東京オリンピック」は、外国人観光客が増え、その中でも中国人観光客のソフトパワ-は日本経済にも大きな影響を与えると推測される。

(旅行収支の改善)

2014年に訪日外国人客数が13414000人に達した。年間2兆円規模に膨らんだ「インバウンド消費」(外国人旅行客)、小売りやホテルなど幅広い業種に恩恵をもたらしており、この特需の主役は中国人観光客である。春節の次に中国人観光客の大挙到来が国慶節(本年は10/17)である。大丸松坂屋店では-海外の祝日や長期休暇を意識した商品政策(MD)や店作りの検討がはじまった。日本の“歳時記„などに縛られず、訪日客の流れを先読みする「インバウンドMD」に切り替える。推測すると、今後、「春節」級の商機は年に何度も可能性があるといわれる。

・外国人観光客の増大により、日本の国際収支の中の「旅行収支」が20144月、約44年ぶりに黒字に転じた。毎年1000万人ぺ-スで外国人が訪日するようになり、人口減で縮む内需を補う効果が国際収支にも表れた。この現象を裏付けるように2014年13月の外国人が消費した金額は4298億円と前年同期に比べ48.5%増え、過去最高となった(政府観光局発表)。みずほ総合研究所によると、年1000万人の訪日客はGDP1.8兆円押し上げ、投資や雇用面で地域経済を下支えする効果が大きいと。

(文化を発信)

・最先端のファッショントレンドを発信する東京・原宿、表参道エリアでは、春節キャンペ-ンがいち早く122日に始まった。「富裕層は春節休暇を前後にずらす傾向がある」という。また、日本の雑誌を通して伝わった最新の文化に触れたい客が多く、“普段とかわらないディスプレ-„が好まれるようである。今後、一層の拡大が期待される中国人をはじめとする外国人観光客への日本の文化を理解してもらう好機であり、同時に相互理解を深めるチャンスでもある。

(使用資料)

・邦字紙(日本経済/産経/朝日/東京など)

・日本政府観光局、シンクタンク(みずほ総合研究所/第一生命経済研究所など)

・中国資料(新華社、中国通信など)

                                                 
                      グロ-バリゼ-ション研究所所長 五十嵐正樹

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