最初に申し上げたいことは多くの血管トラブルは努力次第で改善し、予防できるということです。私たちは病気や症状がなければ、自分の血管について意識することはあまりないと思います。一般的に血管のことで気になることと言えば、いわゆる「動脈硬化」という言葉でしょうか。

ご承知のように、中高年になると血管の老化(動脈硬化)が原因の病気や症状が大きく増加しています。脳卒中(脳梗塞、脳溢血)、心臓病(心筋梗塞、狭心症)、動脈乖離、腎臓病、眼底出血などの病気や症状です。多くの人は症状が出て初めて何かしないといけない状況になったり、病院で治療を受けることが多いようです。

また、近頃の日本人の死因では1位「がん」、2位「心疾患」、3位「肺炎」、4位「脳血管疾患」になっています。2位の「心疾患」と4位の「脳血管疾患」はいずれも「動脈硬化」が大きく関与しているので、動脈硬化が日本人の死亡原因に大きく関わっているということになります。

動脈硬化は加齢とともに静かに少しずつ進行するものです。動脈硬化の原因はいろいろあります。血管の変化を起こしたり、動脈硬化を進めたりする条件を「危険因子」と呼んでいます。その中には「男性」「加齢」のように、自力ではできないものから、「高血圧」「高脂血症」「喫煙」「肥満」「糖尿病」「ストレス」などのように、自分でコントロールできるものもあります。この危険因子を多く持つ人ほど、動脈硬化が加速度的に速まることがわかっています。危険因子の中でも「高血圧」「高脂血症」「喫煙」は特に重要な因子で、3大危険因子と呼ばれています。

上記のような統計上のことは今や多くの人が知っていることです。その私たちにとって大事なことはどうやって健康的な血管を保っていくか、更には今の血管を若返らせるかということです。病気や症状があっても『薬を飲んでいるから大丈夫』と思い込んでいる人も多いのですが、薬だけでは難しいこともたくさんあります。

病気の改善や予防のためには理解と知識が必要です。それまでの生活習慣が血管・循環器病の多くをつくりだしていることをまず理解します。そして食生活や運動などの生活習慣についての知識を深め、やる気を出して、生活習慣を変えていくことで動脈硬化による病気改善や予防が十分に可能になるのです。

経験上からかなり役立つと思う、「血管強化・血管若返り」法について。
当然ながら、血管も体の一部ですから、食事などの生活習慣の影響を強く受けます。
降圧剤や血液サラサラ、抗コレステロール薬を飲めばOKとはいかないことがほとんどです。

下記は長い間、家族や知人、相談者で実践してきて良い結果が出たことです。
1食生活・・・食べ過ぎない、糖分は少なめ、脂分は少なめ、野菜を十分に摂る。
2飲酒 ・・・ 飲み過ぎない、特に強い酒は飲まない。
3喫煙 ・・・ 禁煙
4運動 ・・・ 適度な運動をする。
5病気治療・・・糖尿病、高血圧など、肥満も注意。
6栄養補助・・・血管に役立つサプリを摂取する。

まずは食生活が重要です。それは血管に悪影響を及ぼす食べ物を減らすことですが、糖分、油脂分を摂り過ぎないのが重要ポイントです。単純に言えば甘いもの、油っぽいものは摂取量が多いと動脈硬化を促進することが分かっています。食生活の改善は高血圧、高脂血症、肥満、糖尿病にも有効です。

栄養補助(サプリメント)は多くの人が思っている以上に役立ちますね。血管に役立つ栄養素としては、まず十分なタンパク質(これは食事で摂れます)サプリでは、天然ビタミンC、EPA、OPC、シナモン、マルチビタミン・ミネラル、MSM、ビオチン、CQ10、イチョウ葉エキス・・・です。組み合わせと個々の量、摂取法が大事なポイントですが、何よりも血管の問題に悩む人の多くに結果が出ています。

多くの中高年の健康問題で感じることですが、元気な中年と老後を過ごすために必要なことは健康的な血管です。多数の眼底出血、頻発する鼻血、くも膜下出血後の体調管理、心筋梗塞後の体調管理・・・確かにかなり役立つことは確信しています。しかし、そうならないように予防的に対処していくことが最も有効なことだと感じています。

病気ならば病院で治療を受けることが第一に必要なことです。しかし、それだけでは難しいことを現実が示しています。薬や手術だけで病気の回復や健康が維持出来ないことは病気や国民医療費の統計からも明らかなのです。何よりも生活習慣(特に食生活)ですが、栄養が偏って足りているようで足りていないことも多いので、きちんと補うことが必要です。

冒頭に申し上げたように、日々の努力次第で血管トラブルは改善と予防が十分に可能なものと感じています。個人的には、後半人生を健やかに過ごし、ピンピンコロリに近づくためには血管を健康に保つことがとても大事なポイント思うことが多いです。