直井君、牧場で仔牛に乳をあげてきたぞ!直井君、本日ロボゲイシャイベントがあるよ!

September 18, 2009

【改訂版】直井君、松江君はまだまだだったよ!

生前 林由美香さんには何かとお世話になっていて それゆえにずっと見る事をためらっていた映画「あんにょん由美香」を漸く見た。

この映画は由美香さんが既に亡くなっているわけだし、つくり手にとっては覚悟のいる作品と思うし、そうでなくてはいけないと感じていた。

だけど鑑賞後の印象はかなり複雑だ。死ぬ気で撮ってないだろ松江、と正直思ってしまった。そうしなければ この作品の存在意義がないはずなのに。

冒頭、かって林由美香さんに松江監督が「松江君、まだまだだね」と言われたエピソードが出て来るが、何故これをキーワードに描いていかなったのだろうと最大の疑問がのこる。

でも作品の中心になるのは林由美香さんが出演した「韓国AV」だ。僕は松江君がそれを見てこだわったり疑問に思う事 が 全く興味持てなかった。由美香さんが出演した作品なら正直もっと奇怪で面白いものは沢山ある。僕も寅さんのパロディー「浣腸はつらいよ」の さくら役で由美香さんに出演してもらった事がある。物凄い安いギャラだったけど 快く出演してくれた。

松江君がずっと疑問として描いている「由美香さんは何故韓国のAVに出演したか」という事だって「プロフェッショナル」だからという答えですむはずだ。由美香さんは誠実なプロの女優さんだった、という一言に尽きると思う。 依頼された仕事はどんなものでも真剣ちゃんと受けるのがプロというものだし、作り手として僕もそうありたいと思っている。でもなかなかそうなれないものだけど、由美香さんは プロフェッショナルなスタンスで制作者に協力してくれる優しさを持った方だったのだ。

登場する方々は皆さん 真剣にインタビューや撮影に応えていてグッときた。先輩であり自分とゆかりの深い 平野勝之さんやカンパニー松尾さんが登場すると 画面が急に締まると思った。そして お二方が何故 由美香さんの映画を今作る事に気を乗らせていないか もう少し松江君は感じるべきだと思った。

この作品が救われているとしたら登場する方々の人柄と優しさだと思う。そしてその人達がかって作った映像の凄みだろう。松江君はそれを超える立ち向かい方を考えなくてはいけなかったのだ。

韓国のAVにこだわりすぎて焦点がAV論や韓国論にボケるし、強引だし、せっかく由美香さんの映画を作るなら そこじゃないだろと何度も心の中で叫んだ。

要するに松江君は由美香さんの事をそんなに好きではないんだよ。愛するわけでもなく、恋するわけでもなく、中途半端な自意識が画面を支配してるのだ。そんななら林由美香さんを題材にも、タイトルにもして欲しくなかった。故人を描く責任をもっと感じて欲しい。
少なくとも林由美香さんの新作主演映画なんだから、もっと見せるべき事、描く事があるはずだ。

愛するべき時にちゃんと愛せない人間を俺は大嫌いなんだ。

題材に松江君自身が踏み込んで入ってこないスタンスは、この作品では ただのカッコつけに思えてしまうよ。題材を追いたいなら 通訳や直井君もつけずに ズタボロになっても撮り続ける切迫さは必要なんじゃないか。自分が惨めになっても その姿をさらし続ける勇気が必要なんじゃないか。
- 元のメッセージを隠す -

この作品には 松江君が「一人」である事が少な過ぎる。常に誰かを甘えてしまってるように見える。孤独感と切実さがなさ過ぎる。松本人志さんの「しんぼる」の方が大作でスタッフが大勢いるはずなのに よっぽど孤独に感じるし 色んな反感を背負う覚悟ができている。

だから僕は松江君が由美香さんに「まだまだだね」と言われた事に対するアンサーが見たかったんだ。やはり本来は韓国の監督が結末を撮るラストシーンから映画が始まるべきだったし 松江君があの結末を撮るべきだったと思う。ラストを綺麗にまとめてしまう器用さがまたムカつくんだ。

もっと恥をかけ!映画「由美香」さんの再現をやるならラストと同じようにラーメンにウンコ入れて松江君が食べてゲロまではくべきだ!これはふざけてるんではなくて本気の意見だ。本当のドキュメンタリストだったら、そこまで惨めな姿をさらすべきじゃないのか?まだ若いんだし徹底的に恥をかく全身全霊映画を作って欲しいよ。

このblogの立ち上げ者であり、「あんにょん由美香」のプロデューサーである直井君もそれをもっと指揮とるべきだ!脚の骨折は「あんにょん由美香」を中途半端な映画にしてまった罰だと受け止めて欲しい!きっと罰だ。

色々書いてごめんなさい。でも 由美香さんとAVに長い間たずさわった者としては こういう正直な意見も残しておかなければ いけないと思ったんです。

僕もそうだけど いい意味でやみくもに題材にぶつかる映画も作り手には必要だよね。それを超えた時に本当の意味で軽やかなになれるはずだから お互い もう少し本気で題材にぶつかっていこうよ。

iguchinoboru at 10:24│Comments(17) DIARY 

この記事へのコメント

1. Posted by 西村喜廣   September 19, 2009 21:56
泣きました。見に行きます。僕は映像のドキュメンタリーが苦手です。なぜなら、作家の意志に振り回されるからです。僕はそのかわりにドキュメンタリー小説は読みます。作家の顔があまり表に出てこないから。井口さんがそこまで言うのなら見なければなりません。
2. Posted by オグリ   September 19, 2009 23:48
はじめてこの映画に対して共感できる感想を読みました。わたしはこの映画を観て、どうして上映されたのだろうか?と思いました。観終わってから平野さんを抱きしめてあげなきゃいけない気がしたし、松尾さんと由美香さんにも、わたしは会ったこともないけど「私はわかってるよ、わかってあげたいと思うよ」と言ってあげたい気持ちになりました。私は松江監督が由美香さんのこと好きだというなら、DVみたいな映画だと思いました。三人がかわいそうでした。でも、亡くなってる人だから、そんな風に言ったら由美香さんの周りの人にも悪いと思いました。だから、みんなもほんとのことは言わないんだと山下監督のチラシのコメント読んで思いました。でも、井口監督がストレートに言って下さって、自分と同じようにこの映画を受け止める方がいたこと知って救われました。ひとりで抱えるには辛すぎるものがありました。ありがとうございました。
3. Posted by 陽子   September 20, 2009 08:57
このblogの記載
ありがとうございました。勉強になりました。
林由美香さんは個人的に、好きな女優さんで
既に気持ちがためらい、
「あんにょん由美香」自体観ていません。
でも
観てみようかと思います。題材とテーマ、
物凄く難しいけれど真摯に向かい合い交わり合い…
で、あっても恥ずかしくてたまらないのが自分の作品だったな…
なんて自作を作っていた時の
気持ちを思い出しました。
井口さんは井口さん自身も大切にして作品に取り組んで下さいね。
観覧出来る限り、井口さん作品を制覇してゆきたいのが目下の継続的な夢です。夢をみさせてくれて
ありがとうございます
4. Posted by さとう   September 20, 2009 11:54
松江監督は林由美香さんを利用してるだけにしか見えない。死人に口無し。だけど松江監督の周辺の人達の絶賛ぶりを見ていると批判を言ったら袋叩きにされそうな雰囲気。由美香さん、平野氏が可哀想だ。平野氏にはこの映画についてきちんと語って欲しいです。
5. Posted by ARUKA   September 21, 2009 00:31
井口監督 こんばんは。
林 由美香って ちょうど 俺の リアルタイムの世代の AV女優で 出演作品は あまり 見た事はないけど 当時 今は無き 某 AV紹介系雑誌で 毎月 彼女の日記風の コーナーが あったりして 俺的にも 印象深い AV女優でもありました。 俺は ただの 一般人なので もちろん 林 由美香 ご本人に会った事もないし 実は 松江監督 なんて人も 知らないし 今回 井口監督が 述べてる ゛あんにょん由美香゛なる 映画も まだ 未見です。 なので この作品に 対する 個人的な 意見を 述べる事はできませんが、今回 あらためて 俺が 思ったことは 井口監督って 本当に 命張るぐらい 映像製作に対して 真剣に 取り組んでいる人で、なおかつ、 一緒に 作品製作に 貢献してくれた人々に 対して 熱い 想いを 持ち合わせた人なんだな、という事です。 なんか 一般人の部外者の分際で いらないコメントだったかもしれないので すみません! 普段 名指しで 個人的な 批判を あまりしないはずの 井口監督にしては 今回珍しく 感情的な 内容 でしたので 気になったものですから、長々と 失礼しました。
6. Posted by イモ子   September 21, 2009 20:42
何度も読み返しました。「死ぬ気で撮ってないだろ」という言葉は「死ぬ気で生きてないだろ」と自分に言われたようで、ドキッとしました。
映画は正直「カッコイイ」と思ったのですが、由美香さんのファンの方達や時を一緒に過ごした方達の気持ちまで想像していませんでした。映画は特に知り合いの作品だったりすると、なかなかニュートラルに見られなかったりするのですが、井口さんの勇気ある言葉は「愛」そのものですね。ちゃんと言ってくれる人がいる松江さんも羨ましく感じます。長くなりましたが、お二方の映画をこれからも見届けたいです。
7. Posted by 伊織   September 22, 2009 09:33
わたしも井口さんと同じ感想を持っています。
松尾さんや平野さんにあれだけの言葉を吐かせておきながら、自分は何ひとつ傷つかず、他人にやらせてばかり。
由美香さんの名を借りたただの韓国漫遊記でしかなく、途中で退席しようかと何度も考えました。
以前アップリンクで井口さんが由美香さんについてお話されたのを見ましたし、ポレポレでも松尾さんが切ない感情を吐露したのも知っています。その時の聞き手はどちらも松江さんでした。なのにあんな…。
井口さんの想いが松江さんに少しでも届いて欲しいと願うばかりです。
8. Posted by 川口   September 23, 2009 00:34
松江さん、トークショーやりすぎ。毎日毎日。ああやって人を巻き込むと皆、誉めざるを得ないし、松江さんのブログのコメントとか見ても批判しにくい雰囲気がある。仲間の助け求めるのってずるいなぁ、ホントは由美香さんの身近な人がもっと言いたいことあるハズなんだよ。死んでからああいう松江さんのパフォーマンス映画に利用されちゃたまらない。
9. Posted by bonemachine   September 24, 2009 22:25
おこがましいかもしれないですが、私も自分のブログで井口さんと似たような批判を書いていました。でも何となくうまく説明できない違和感がありました。しかしこれを読んで、それがはっきり分かりました。
「要するに松江君は由美香さんの事をそんなに好きではないんだよ。」
この作品については、この一文が全てを表していると思います。松江さんにとって林由美香さんというのは、松尾さんや平野さん、柳下さんといった、自分の憧れる人たちが魅せられた女性であって、彼自身が惚れ込んだ女性ではなかったのではないでしょうか。それがこの作品を中途半端なものにしてしまった最大の要因だったと思います。
「愛するべき時にちゃんと愛せない人間を俺は大嫌いなんだ。」
これも恐ろしく重い一言だと思います。松江監督にとっても、この批評は非常に堪えたのではないでしょうか。
次回作の『ライブテープ』が、彼が本当に愛するものを追いかけている作品になっていて欲しいと思います。
10. Posted by K   September 25, 2009 01:33
共感しました。
私の抱いたモヤモヤした気持ちに、はっきりと答えをくれたような日記でした。

私も表現者の端くれですが、常に自分を疑って、人の気持ちを想像して、本当のことを探していかなければいけないと思っています。

自分が自分に騙されて満足してしまうのが一番恐いことだと思うからです。

あんにょん由美香の中で、出演した皆様は本当にリアルに感じましたが、松江監督だけが自分の作った世界の中にいる気がしました。
その中で満足しているように見えてしまいました。

井口監督は、それではいけないと、この日記で松江監督の世界を壊してあげたのではないかと感じました。

井口監督の言葉に便乗して発言する自分をかっこ悪いともずるいとも思いましたが、
井口監督の言葉や姿勢に感動してしまったのでコメント残させていただきました。

長々と失礼しました。
11. Posted by サラ   February 25, 2010 00:28
批判するために映画を観る方がもっと大人気ないよ。
松江監督のような人が撮ってるものに、何故平野さん達が
出てたのか、皆が彼にだからこそ託すことが出来た部分
だってあるんじゃないかと思うんだけど。
まあ、こちとら全く彼らをしらない無関係な立場だから、
ただ単にそう見えたってだけの話だけどね。

>>せっかく由美香さんの映画を作るなら そこじゃないだろと何度も心の中で叫んだ。

せっかくって何?
そこじゃないって何よ。意味不明。
ある監督の、その監督の視点が描かれたドキュメンタリーに
他人が違うとか指摘すること自体おかしいし、あなたの考え方に
合う作りが観たいのならあなたが撮る作品みるのと変わらんでしょ。
そんなんだから誰もあなたには期待しないし、あなた自身が
無自覚ながら理解している通り出来ないんですよ。
12. Posted by ジュン   March 02, 2010 17:25
そうでしょうか。
自分は、あんにょん由美香を観て、出演された監督さんが松江監督に思いをたくしているようには、全く見えませんでした。
サラさん。余計なお世話かもしれませんが、批判するなら、文章を整理すべきではないでしょうか?
後半がへんてこな文になってました。
そんな意見の書き方では、大人の人にまともにとりあってもらえませんよ。
えらそうな事を書いて申し訳ありません。失礼しました


13. Posted by タオカ   April 24, 2010 21:12
サラさんって方の文章、確かに支離滅裂です。

>そんなんだから誰もあなたには期待しないし

どこでどう確認したんでしょうか。
僕は井口作品にいつも期待しまくってます。

平野監督はとあるイベントで
この作品をガンガンにこき下ろしたそうですよ。託しちゃいない。
14. Posted by 愛子   October 12, 2011 10:20
サラさんの意見には甚だ疑問ですね。

[その監督の視点が描かれたドキュメンタリーに他人が違うとか指摘すること自体おかしい]

とありますが、何がおかしいのでしょうか?
まさか、人それぞれ意見の相違があるのだから黙っていろとか低レベルなことは言わないですよね。

人は誰しも作品(意見)を発表(表現)する権利がありますが、それと同時にその作品に対する責任を持たなくてはありません。
これはもちろん表現の一つである批判にもいえます。
松江さんには作品を撮り公に発表する権利、批評を受ける責任があるし、井口監督には感想を言う権利、それに伴う批判をした責任があるのです。

ここで問題なのはそんな次元の低い社会常識的な事ではなく、松江さんが責任を果たしたのかってことです。

井口監督は『一人の人間の死を扱うならそれなりの覚悟で臨めって言ったのに、オマエそもそも、ユミカさんをそんなに好きじゃなくて、自分の在日という自意識の表現のネタにユミカさんを利用したんじゃないのか!?』っていう当たり前のことを言っただけだと思いますよ。

ちなみに平野さんが託す云々言ってますが、
平野さんや松尾さんの反対を押し切って彼が撮ったそうですよ。
ちなみに平野さんはこの後、自分で林さんの映画を取り直してますね。
15. Posted by セゾン ミレニアムカード   November 02, 2011 07:43
今後も楽しみにしています。
頑張って!
16. Posted by sbi損保 口コミ   March 14, 2012 07:51
ブログ応援しています。
17. Posted by 通りすがり   January 17, 2018 21:37
井口監督、
昨年起こった松江監督の「童貞をプロデュース」撮影時に繰り広げられたセクハラ・パワハラ、性的行為の強要、ヤラセの問題についてはどう思われていますでしょうか?

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