日中は半袖で十分なくらいの好天に恵まれた日曜日の沙田競馬場。早速4つの国際競走を振り返ってみよう。
 

Hong Kong Vase(G1)

 

 一番人気に推されたのは3年連続の参戦となるHighland Reel。レースは地元のHelene Charismaが先手を取り、Highland Reelは二番手でがっちりマーク。三番手にTalismanicという展開。直線手前からHighland Reelが先頭に立ち逃げ込みを図るが、Talismanicとトーセンバジルの脚色がいい。これらが先頭を交わすかと思われたが、ここからHighland Reelが二枚腰。最後はTalismanicに2馬身近い差をつけ、見事引退レースを7つのG1制覇で飾った。馬連70.5香港ドル(per10ドル、以下ドルと表記)の決着。日本勢は3着にトーセンバジルが好走した一方、キセキは最後方から一瞬動きを見せたものの9着と振るわなかった。馬券は予想通りTalismanicから買ったが複勝15.5ドル、馬単、ワイド28ドルと82.5ドルが的中。Highland Reelはこの秋の勢いという点でどうかと思ったが、昨年サトノクラウンに交わされた雪辱を見事果たす形でこのレース2勝目。香港に3度、アメリカに3度、Dubaiに2回、オーストラリアに1回遠征して結果を残してきたこの馬、移動距離という点では史上屈指かもしれない。本当にお疲れ様でした。
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Hong Kong Sprint(G1)

 

 過去地元勢が圧倒的に強いこのレース。今年も上位5着までを地元勢が独占する結果となった。一番人気に推されたのは前哨戦勝ちのMr.Stunning。これが好スタートから絶好位をKeep。前は逃げるワンスインアムーンに一昨年の覇者Peniaphobiaが競りかけていったが、これを見る形で満を持して直線に入る。直線ではもっと突き放すかとも思ったが、2着のD B Pinに首差をつけての勝利。馬連140.5ドルの決着。日本勢はレッツゴードンキが6着、ワンスインアムーンが12着と惨敗。馬券は予想通りMr.Stunningから買ったので単勝19.5ドル、複勝11.5ドル、馬連、ワイド49.5ドル(3着のBizzardは買えず)が的中。探勝2倍を切る一番人気だったとはいえ、やはり単勝が的中すると気持ちがいい。終わってみれば前哨戦の1着、3着、4頭出しJ.Size調教師のワンツーという結果であった。

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Hong Kong Mile(G1)

 

 こちらも以前より地元勢が強いレース、一番人気は鞍上のJ.Moreira騎手の人気もあってかSprint同様前哨戦勝ちのSeasons Bloom。レースは思い切って先手を取ったBeauty Generationがマイペースの逃げで直線に入っても勢いが衰えず。結局そのまま押し切り勝ち。鞍上のK C Leung騎手はこれがG1初勝利とのこと。2着に好位から流れ込んだ人気薄のWestern Generationで馬連1,235ドルの決着。昨年に続いて参戦したサトノアラジンは直線に入るまでは積極的なレースを見せたが、直線はまったく伸びず11着に完敗。馬券は昨年の2着馬Helene Paragonに期待したが、直線の追い込みが届かず3着まで。買っていなかった2着馬に1/4馬身まで迫っていただけに少し残念。的中したのはHelene Paragonの複勝21ドル、Beauty Generationとのワイド77ドルのみ。

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Hong Kong Cup(G1)

 

 ここまでの国際競走の3戦はいずれも逃げ、先行した馬が上位に来ていたが、ここも逃げるが勝ち。先手を取った地元勢の二番人気Time Warpがマイペースの逃げに持ち込むと後ろのネオリアリズムは掛り加減。武豊騎手のスマートレイヤーも好位につけ、一番人気のWetherは中団から。直線に向いても逃げるTime Warpは余力十分で早々に安全圏。Watherが流石に力のあるところを見せて追い込んできたが時既に遅く2着が精一杯。馬連44.5ドルの堅い決着。日本勢は3着にネオリアリズム、4着にステファノス、5着にスマートレイヤーという結果。馬券は春の同じ条件のQueen ElizabethII Cup(G1)勝ちのネオリアリズムに期待したが3着まで。馬場入りしてからもちょっと落ち着きのない仕草を見せたり、道中かなり掛かっていたことを考えるとよく3着に頑張ったという感じ。複勝20ドル、ワイド54ドル、35ドルが的中。
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  以上、終わってみればVase以外は地元勢が3勝(いずれも2着馬も地元勢)、日本勢はトーセンバジルとネオリアリズムの3着が最高(いずれもJ.Moreira騎手騎乗)という日本勢にとってはやや物足らない結果だが、今年のメンバーではやむなしか。馬券的には本命視した4頭がいずれも3着以内に入ってくれたが勝ったのは1頭だけ。それでもかろうじて収支はプラスになったのでまあ良しとしよう。香港競馬は次回来年4月29日(日)のQueen ElizabethII Cup(G1)の観戦を予定しており、また次の観戦も楽しみにしたい。