‘EBM’でググってみました。
トップと2つ目はWikipediaのEBMについての記述。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B9%E6%8B%A0%E3%81%AB%E5%9F%BA%E3%81%A5%E3%81%84%E3%81%9F%E5%8C%BB%E7%99%82)
3つ目は化粧品会社。
4つ目が東京北社会保険病院の総合診療科、南郷先生のページ。(http://spell.umin.jp/index.htm)
5つ目がなぜか総合商社。
6つ目が本家本元、雑誌‘Evidence-Based Medicine’(http://ebm.bmj.com/)
7つ目が、コトバンクとか言うページ(http://kotobank.jp/word/EBM)で、一番上に知恵蔵のEBMの解説。
ちょっと引用してみる。
医療行為や薬剤が医学的にも経済的にも有効かどうかを厳しく評価し、有効と証明された医療。日本では厳密な証明なしに実施される医療行為が少なくない。欧米では個々の医療現場でも医師がEBMを重視している。EBMはデータによって、数ランクに分けられる。患者を二分し、薬と偽薬の効果を比較する比較臨床試験が多数あるのが最高ランクで、少数の比較臨床試験、比較しない臨床試験などの順で信頼度は低くなる。1992年、英国政府の支援で、各国の研究者が治療法ごとに世界中の論文をデータベース化し、EBMレベルを明らかにする作業が始められた。提唱者の医師、A.コクランの名を取ってコクラン共同計画と呼ばれている。
これは世の中によくある、いわゆるEBMの理解という感じだ。そういう定義を知ることは重要だ。しかし、これはEBMの説明としては間違っているとしか言いようがない。
これを書いた人は、おそらくSackettらの著書を読んでないだろうし、ましてや現場でEBMを実践している人ではない。朝日新聞記者○○なんて、誰が書いたかまで署名があるのは立派だが、署名をするくらいならもう少しよく取材をして、勉強して書くべきだった。
EBMは、5つのステップに沿った問題解決の手法である。単に臨床試験の結果に基づくというようなものではない。
臨床試験はエビデンスのほんの一部にしか過ぎない。さらに治療のエビデンスに限って言っても、最もバイアスが少ないのはランダム化比較試験であるが、どうもそれすらよく理解せずに書かれている。二重盲検が一番重要と勘違いしているようだ。偽薬、プラセボを使うことは重要ではあるが決定的ではない。これはEBMの初学者が最も勘違いしやすいところではあるが、重要なのはランダム化である。
多くのことは元のもとまでたどってみると、案外大きな間違いというものが多いのだろう。二次情報、三次情報は便利だが、伝言ゲームになってしまって、最初の定義とは全然違うものになっている可能性が高い。
原書を読め、これは学問をするにあたっての基本の基本なのだろう。他山の石としたい。
トップと2つ目はWikipediaのEBMについての記述。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B9%E6%8B%A0%E3%81%AB%E5%9F%BA%E3%81%A5%E3%81%84%E3%81%9F%E5%8C%BB%E7%99%82)
3つ目は化粧品会社。
4つ目が東京北社会保険病院の総合診療科、南郷先生のページ。(http://spell.umin.jp/index.htm)
5つ目がなぜか総合商社。
6つ目が本家本元、雑誌‘Evidence-Based Medicine’(http://ebm.bmj.com/)
7つ目が、コトバンクとか言うページ(http://kotobank.jp/word/EBM)で、一番上に知恵蔵のEBMの解説。
ちょっと引用してみる。
医療行為や薬剤が医学的にも経済的にも有効かどうかを厳しく評価し、有効と証明された医療。日本では厳密な証明なしに実施される医療行為が少なくない。欧米では個々の医療現場でも医師がEBMを重視している。EBMはデータによって、数ランクに分けられる。患者を二分し、薬と偽薬の効果を比較する比較臨床試験が多数あるのが最高ランクで、少数の比較臨床試験、比較しない臨床試験などの順で信頼度は低くなる。1992年、英国政府の支援で、各国の研究者が治療法ごとに世界中の論文をデータベース化し、EBMレベルを明らかにする作業が始められた。提唱者の医師、A.コクランの名を取ってコクラン共同計画と呼ばれている。
これは世の中によくある、いわゆるEBMの理解という感じだ。そういう定義を知ることは重要だ。しかし、これはEBMの説明としては間違っているとしか言いようがない。
これを書いた人は、おそらくSackettらの著書を読んでないだろうし、ましてや現場でEBMを実践している人ではない。朝日新聞記者○○なんて、誰が書いたかまで署名があるのは立派だが、署名をするくらいならもう少しよく取材をして、勉強して書くべきだった。
EBMは、5つのステップに沿った問題解決の手法である。単に臨床試験の結果に基づくというようなものではない。
臨床試験はエビデンスのほんの一部にしか過ぎない。さらに治療のエビデンスに限って言っても、最もバイアスが少ないのはランダム化比較試験であるが、どうもそれすらよく理解せずに書かれている。二重盲検が一番重要と勘違いしているようだ。偽薬、プラセボを使うことは重要ではあるが決定的ではない。これはEBMの初学者が最も勘違いしやすいところではあるが、重要なのはランダム化である。
多くのことは元のもとまでたどってみると、案外大きな間違いというものが多いのだろう。二次情報、三次情報は便利だが、伝言ゲームになってしまって、最初の定義とは全然違うものになっている可能性が高い。
原書を読め、これは学問をするにあたっての基本の基本なのだろう。他山の石としたい。