【偉人録】郷土の偉人

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幕末の豪商 謎解明を 中居屋重兵衛20年に生誕200年 出身地・嬬恋(上毛新聞・2018/09/07)

江戸末期、開港したばかりの横浜を拠点に糸貿易商として活躍した中居屋重兵衛(1820〜61年)の功績を後世に伝える活動が、出身地の群馬県嬬恋村で盛んになっている。生誕200年となる2020年に向け、顕彰会(山崎章一会長)が新たな資料を収集したり分析したりするほか、子ども向けの絵本を制作する案などが持ち上がっている。

重兵衛は20歳で江戸に出ると、身を寄せた書店にあった本で蘭学や製薬技術を独学で学び、火薬製造の指南書「砲薬新書」を出版した。4年後には、横浜本町に「中居屋」を出店。幕府から閉店命令を出されるまでの2年間、日本の生糸輸出の半分を取り扱ったとされ、貿易都市・横浜の礎を築いたとして高い評価を受けている。

住民有志でつくる顕彰会は、横浜にあった商店の関係者が現在の長野県上田市出身だったことから、同市の歴史愛好家グループと協力したり、横浜港の歴史を研究している横浜開港資料館の西川武臣館長に顧問を依頼したりして、月1、2回程度、資料の収集や分析を続けている。

大きな業績を残した重兵衛だが、その記録は多くない。商店が幕府によって接収されたことや文書などを持ち帰った父、幸右衛門の自宅が火災に遭ったことが原因とみられる。幕府が閉店を迫った理由や閉店後、亡くなるまでの動向などはさまざまな説があり、判然としない。山崎会長は「将来、謎に包まれた歴史を解明できるよう活動に励んでいきたい」と意欲的だ。

村も郷土の偉人を観光や教育に取り入れようと動き始めている。2年前、重兵衛ゆかりの地である横浜市中区と友好協定を締結。村で行われる祭りに、同区のブースが出店されるなど交流を深めている。今後、重兵衛の生涯をテーマに、子ども向けの絵本を制作する案もあるという。




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