2024年02月20日

上田晋也のエッセイ本


◇ どんな本?

 くりぃむしちゅー上田晋也による書き下ろしエッセイです。主にコンビ名が「海砂利水魚(かいじゃりすいぎょ)」だった20代の頃や、大学在学時にコンビを結成した際のエピソードが盛り込まれています。

 上田お得意の「たとえツッコミ」がこれでもかと登場しますが、前著ほどしつこくないのが特徴。例えば「阿蘇山の噴火口ばりにヘコむ」「テトリスの長い棒より待ち遠しかった」などなど。このたとえツッコミを読むだけでも買う価値があるでしょう。

 私は会社の休み時間や空き時間など、2日で読破することができました。(その直前にチャーチルの分厚い本を読んでいたこともありますが)文章量はそれほど多くないように感じられます。普段読書をしない方でも、気軽に読むことができると思います。

 巻末にはオールツッコミの漫才の台本が収録されています。たとえツッコミがボケのような役割を果たしているのが特徴で、これまた面白いです。

◇ 感想

 エピソードそのものも面白いですが、たとえツッコミで豪快に味付けをし、最後にきちんとオチもついています。文才が感じられ、非常に面白い一冊です。思わず声を出して笑ってしまうこともしばしばでした。

 前著には「経験 この10年くらいのこと」「激変 めまぐるしく動いた30代のこと」もあり、どちらも楽しめましたが、私は今回のエッセイが一番面白いと思いました。

 一度読んで終わりではなく、定期的に読み返したくなる良著でした。皆様にもお勧めしたいと思います。  
Posted by ik1004 at 21:03Comments(0)テレビ・芸能

2024年02月15日

21世紀枠・別海の紹介

 別海が21世紀枠で甲子園出場を決めたばかりの別海町は今頃お祭り騒ぎだと思いますが、さらに追い打ちをかけるかのように? 高校野球雑誌が相次いで発売されています。もちろん別海についても記事が書かれています。例えばこんな内容です。

・出場校発表の瞬間、島影隆啓監督は家族と一緒にいたためナインや報道陣の前にはいなかった。発表の瞬間だけは一番迷惑をかけた家族と一緒に喜びたかった。

※他の報道とは若干内容が異なってますが、雑誌には上記のように書かれています。

・雪もそうだが、日照時間の短さはそれ以上のハンディ。

・4番と5番がもう少し勝負強くなってくれれば。

・2月の鹿児島合宿や、甲子園滞在費用などは町が負担。総額約5000万円の支援を行う。

 詳しくはぜひ雑誌を購入してご覧ください。


 昨秋は私の休みと合わずに札幌ドームで別海ナインの奮闘ぶりを生で見ることはかないませんでしたが、今となっては「2019年の秋の全道大会」を円山球場で見ることができたのは良い思い出です。円山は悪天候で試合開始が1時間以上遅れ、麻生は予定通り進行していたらしいので、危うく麻生に行きかけるところでしたが、なんとか寒い中踏みとどまりました。

 近い将来必ず21世紀枠で甲子園に来るだろうという予感があったのですが(ホントだよ!)、正直に言いますと、予想よりもずっと早かったですね。

 参考程度ですが、過去に21世紀枠で出場した2013年遠軽の大会直前の練習試合成績は4勝5敗、2012年女満別は3勝2敗1分でした。さて別海はどうなるでしょうか。  
Posted by ik1004 at 20:31Comments(2)高校野球

2024年02月10日

高校野球で二段モーション解禁へ

 高野連は高校野球特別規則を一部改正し、センバツや春季大会から適用することを発表しました。今日はその内容について見ていきましょう。

◇ 二段モーションがOKに

 周知の通り、低反発バットについて正式に規則として追加されます。また、内野手・捕手が投手のもとへ行くことができる回数を「1イニングにつき1回、1人まで」と明文化されることになりました。

 ここは私も「こんなに頻繁にマウンドに行って、タイムの回数に含まれないのはおかしい」と、かねて疑問に思っていました。1日に3〜4試合も行われる高校野球で、スピードアップが求められるのは当然のことでしょう。

 そして今日の本題。各都道府県の高野連で適用がバラバラ、曖昧だった二段モーションについて違反とはしない、つまり二段モーションがOKとなることになりました。社会人・大学野球はいずれも禁止となっていないので、それに合わせる形です。

◇ 二段モーションとは

 ピッチャーが投球する際に、一度上げた足を上下に動かしたり、あるいは止めたりすること。プロ野球では2006年に明確に禁止され、2018年に国際ルールに合わせる形で解禁された歴史があります。

 2006年に禁止された際に影響を受けた投手として、元近鉄ファンの私がパッと思いついたのは岩隈久志、次に三浦大輔(現・DeNA監督)ですね。しかし2人とも一流投手。最初は明らかに戸惑っていましたが、その後きちんと新ルールに対応してみせました。

 二段モーションにして一度足を上げて静止することで「溜め」を作り、球威のアップにつながります。また、バッター側から見るといつ投げてくるか読みにくいため、タイミングが合わせづらいという一面もあります。つまり二段モーションは投手有利のルールで、禁止することにより打者が有利になっていました。

 高校野球では今年のセンバツから低反発バットが適用されるため、ダブルで投手有利になるわけですね。

◇ 当然の変更だ

 2006年に二段モーション禁止とした際にも「国際ルールに合わせる」としましたが、MLBでもそこまで厳格に二段モーションは禁止されていません。日本だけが厳しすぎるルールを取り入れてしまったのです。

 私は二段モーションは禁止なら別に禁止でもいいのですが、国際ルールと乖離するのはまずいと考えています。今回の変更で、国際ルールにより近づいたという認識ですので、当然の変更だと思います。

 そもそも、野球はサッカーとは違って、世界の全カテゴリーを統括する組織がありません。それが二段モーションの混乱を招いた根本的な原因でしょう。国ごとにルールが異なる競技なんて、おかしいとは思いませんか?

 世界どころか、日本国内でも各組織がバラバラに運営しているのが実情で、それが続く限り、今後も別なところで混乱が起きかねません。日本の高校野球ですら、男子と女子で統括する組織が異なっているのです。まったく信じられないことです。野球関係者の方には真剣に考えてみてほしいと思います。  
Posted by ik1004 at 11:27Comments(0)高校野球

2024年02月05日

FA人的補償問題 改定案を考えてみた

 ソフトバンクがFAで山川穂高を獲得し、旧所属球団の西武が人的補償として、プロテクトから外れていたベテラン・和田毅を獲得しようとした。しかし和田が引退もちらつかせて猛烈に抵抗したため、ソフトバンクがプロテクト外の選手を含めて、ほかの選手を獲得するよう西武に泣きついた。西武は貴重な中継ぎ右腕である甲斐野央の獲得を落としどころとして、一応問題の決着を見た。

 報道ベースによれば、上記のような騒動が起きたとされています。これにより人的補償のルールを廃止すべきだ、という論争にまで発展しています。

◇ 人的補償とは

 超ざっくり言うとFA制度で選手を獲得する際、補償として選手を得ることができるという制度です。ただし、旧所属球団で高年俸だった選手の場合に限られます。また、新人選手や育成選手・外国人選手を除いた28人をプロテクトすることができ、プロテクトされていない選手しか選択することができません。

 選手会は選手の立場を尊重しますから、人的補償には反対しています。人的補償があることでFAでの選手獲得に二の足を踏む球団が出てくると思われますが、この制度を廃止すればもっと活発に移籍できるという主張です。

 一方で人的補償がなければ、金銭による補償となります。すなわち、資金力が豊富な球団が有利になりすぎてしまうので、人的補償の制度は必要であるという主張が根強くなっています。

 今回の例に当てはめれば、もし人的補償制度がなければ、ソフトバンクはWBC日本代表の山川の獲得にあたり、貴重な中継ぎ投手である甲斐野を失うことなく、カネで解決できてしまうわけですね。

◇ 代わる良案はあるか

 私が応援するファイターズでは、2017年に大野奨太が中日にFA移籍した際に、人的補償としてベテラン岩瀬仁紀を獲得しようとしたところ、引退までちらつかせてゴネられた結果、仕方なく金銭による補償に落ち着いたという経緯があります(週刊誌の報道によれば)。この「岩瀬式プロテクト」を防止するルールは今後必ず必要になるでしょう。

 代案として「プロテクトの人数を拡大する」というものがありますが、あまり拡大しすぎると、今度は「欲しい選手がいないので意味がない」という問題が出てきます。28人より増やすのは現実的ではないでしょう。

 ほかには「人的補償を廃止し、代わりにMLBのようにドラフトの指名権をはく奪する」というものもあります。しかしドラフト1位の選手を指名できないというのは大きすぎる痛手で、むしろ人的補償で選手を失うよりも大きな損失となるかもしれません。これでは移籍が活性化されません。

 人的補償を廃止する代わりに金銭補償の金額を増やすという意見も見ましたが、これとて「資金力に乏しい球団はFAで選手を獲得するな」と言っているのと一緒。個人的には賛成できない意見です。

◇ 個人的見解

 プロテクトの選手一覧を公表しないから「岩瀬式プロテクト」が起きてしまうわけで、公表するようにすれば今回のような問題を防ぐことができます。ただし、公表してしまうと「なぜこの選手をプロテクトしないのか」という批判が起きることが想定されるので、現状のルールのまま公表するのは難しいでしょう。

 そこで、プロテクトする選手は球団が選ぶのではなく、自動的に決められるルールにしてはいかがでしょうか。例えば以下のように。

・現状と同様に、新人選手・外国人選手・育成選手は自動的にプロテクト。

・前年の一軍登録日数上位25人を自動的にプロテクト。日数が足りなくなりがちな先発投手については別途ルールを追加。

・上記に加え、一軍登録日数が足りない選手のうち、年俸上位3名が自動的にプロテクト。これにより、怪我のため二軍暮らしが長かった主力の放出を避けることができる。

・プロテクトの一覧はファンに公開し、選手の指名ももちろん公開で行うことにする。拒否は一切不可。引退する場合は、罰金として前年の年俸全額に相当する額を支払い、旧所属球団はあらためて人的補償を指名できることとする(金銭補償に切り替えることも可)。

 上記のルールにも問題点はあるのでしょうが、「岩瀬式プロテクト」はもう二度と見たくないので、人的補償については今年のオフまでに早急に考え直していただきたいです。  
Posted by ik1004 at 20:55Comments(0)プロ野球

2024年01月31日

ファイターズ2024新布陣

 北海道日本ハムファイターズの直近5年間の成績は、5位→5位→5位→6位→6位。道内マスコミはいくら負けてもファイターズ絶賛一色なのでつい忘れがちですが、完全に弱小球団の成績となっています。

 しかし今オフは積極的な補強に動いていますので、その成果をまとめてみましょう。ドラフトでの獲得や、日本人の戦力外や引退での退団などは除き、主な入退団だけに絞っています。また、2024年1月30日現在です。

◇ 主な退団選手

投 手 上沢 直之(FA・レイズ)
投 手 吉田 輝星(トレード・オリックス)
投 手 長谷川威展(現役ドラフト・ソフトバンク)
投 手 マーベル (自由契約)
投 手 ポンセ  (自由契約)
内野手 ハンソン (自由契約)
内野手 アルカンタラ(自由契約)
外野手 王  柏融(自由契約)

 3本柱の一角・上沢を失うのは大きな痛手ですが、危うく2枚を失うところだったことを考えれば、なんとかなりそうな気がしてきます。

 外国人選手は5人が退団しています。昨年シーズン途中でガント・メネズも退団しており、それを加えれば7人が退団しています。ちなみに残留したのはマルティネスとロドリゲスの2人だけでした。

◇ 主な入団選手

投 手 山崎 福也(FA・オリックス)
投 手 黒木 優太(トレード・オリックス)
投 手 マーフィー(3A・セントポール)
投 手 ザバラ  (3A・トレド)
投 手 バーヘイゲン(カージナルス)
外野手 水谷  瞬(現役ドラフト・ソフトバンク)
外野手 スティーブンソン(ツインズ傘下)
外野手 レイエス (ロイヤルズ)

 球団史上4人目となるFA補強として、山崎を獲得。上沢の穴が埋まるかどうかは何とも言えませんが、現状補強できる戦力としてはほぼ最善と言えるでしょう。

 外国人は上記の5人に加え、育成で孫易磊を獲得。球団史上最多の外国人8名体制、育成を除いても7人による競争になりそうです。

 野手の目玉はレイエス。推定年俸は100万ドル(約1億4400万円)で、過去の外国人の初年度の中では球団トップクラス。2021年にはメジャーで30本塁打を打った実績があります。レイエスが25本打ってくれれば・・・「アレ」も期待できるかもしれませんね。

 投手の目玉はやはりバーヘイゲンでしょう。昨季はメジャーで60試合に登板、今季も当然メジャー契約としてのオファーを受けていましたが、それを断って古巣ファイターズに3年ぶりの復帰! ファイターズでは先発としての起用が想定されますが、メジャー仕込みの実力が見られるか!? 

◇ 投手は揃った

 先発投手陣は、上沢を失ったことを考慮に入れても、枚数は十分に揃ったと言えるでしょう。残留の加藤貴之・伊藤大海に新戦力の山崎・バーヘイゲンを加え、5枠目以降は昨年6勝の北山亘基・鈴木健矢、4勝の上原健太、3勝の根本悠楓、2勝の金村尚真らによる熾烈な競争が予想されます。これだけの枚数がいれば、誰かが戦線離脱しても十分に対応できますね。

 一方の野手陣は新外国人次第。彼らがレアードのような優良外国人であれば優勝も狙えるでしょう。しかし2人ともハズレの場合はけっこう厳しいと思います。

 昨年25本塁打の万波中正がより高みへ行くには、脇を固める強打者が必須。同13本塁打の野村佑希、10本塁打の清宮幸太郎の成長にももちろん期待したいですが、そこに15本塁打のマルティネスともう1人の外国人選手が入ってきてほしいですね。松本剛にはクリーンナップではなく1番打者を任せたいです。  
Posted by ik1004 at 20:11Comments(0)プロ野球

2024年01月26日

別海に春! センバツ出場校決定

 もう別海しか愛せない、別海に抱かれたい、別海になら何をされても構わない・・・今日の主役は別海(べつかい)高校です!

センバツ出場校(日刊スポーツ)

◇ 21世紀枠は別海

 選出が決まった瞬間(小声ですが)声を上げてしまい、会社で隣の人に変な顔をされました(女満別以来、12年ぶり2回目)。こんな時はヘタな言い訳をせず、シレーっとしているのがコツです(なんのこっちゃ)。

 「こちらの本」に書いた通り、別海の島影隆啓監督は2014年春まで武修館の監督を務めていましたが、署名活動も実らず解任されています。志半ばで故郷の別海町に戻り、実家のコンビニ(セイコーマート)副店長を務めながら別海の生徒に野球を教えていました。

 別海は道東という地理的不利にあり、最低気温0度未満の冬日が年平均で半年以上という条件の中、ビニールハウスを活用するなど工夫しながら力をつけ、秋の全道大会4強という好成績が評価されました。

 別海はオホーツク海に面する、人口14,200人(2023年12月現在)の北海道東部の町。どれくらい地理的なハンディがあるかというと、釧路市まで90km、帯広市まで210km、札幌市まで390kmという遠距離です。東京から名古屋までが約375kmなので、その遠さがイメージできるでしょうか。練習試合を組むのも容易ではありません。

 もうひとつは日没の早さ。冬場ともなれば、15時台にはもう日が暮れてしまうのです。札幌も早いほうですが、それ以上に早いのです。これはすさまじいハンディと言えるでしょう。

◇ その他の出場校

 一般枠ではもちろん北海が選ばれました。昨夏甲子園16強入りに貢献した野手陣が多数残っています。投手陣は総入れ替えとなりましたが、神宮大会で強打の作新学院(栃木)を9回まで無失点に抑え、自信をつけました。

 東北3校目の学法石川(福島)、北信越3校目の日本航空石川、東海3校目の宇治山田商(三重)は予想通りでした。

 関東・東京6校目の中央学院(千葉)、近畿6校目の近江(滋賀)、そして21世紀枠の田辺(和歌山)は予想が外れましたが、おかしな選考ではないと思います。

 センバツの抽選は3月8日(金)に行われ、18日(月)に開幕します。  
Posted by ik1004 at 17:14Comments(2)高校野球

2024年01月22日

香田監督は駒大へ

 駒大苫小牧で2004〜05年に北海道勢初の甲子園優勝、そして連覇を成し遂げた名将・香田誉士史監督が、母校駒澤大学の監督に就任することが明らかになりました。

◇ 林と師弟タッグ

 現在駒大の指揮をとる大倉孝一監督は退任しますが、引き続き部には関わる見通しとのこと。駒大の林裕也コーチは駒大苫小牧の2005年のキャプテンで、香田監督の教え子。再び師弟でタッグを組むのは、この上ない話題性でしょう。

 駒大は今永昇太(カブス)・江越大賀(日本ハム)らを擁した2014年秋を最後に、リーグ戦の優勝から遠ざかっています。神宮大会の準決勝で風張蓮(元ヤクルトなど)・玉井大翔(日本ハム)・井口和朋(日本ハム→オリックス)らを擁する東農大北海道オホーツクと戦った時ですね。その後は2部降格すら経験するなど、低迷しています。

 今の大学生だと香田監督の甲子園優勝を直接は知らない世代になると思いますが、これを機に駒大が再び強くなるかもしれません。

◇ 予想はハズレ

 以前「こちらの記事」であーだこーだと好き勝手に予想させていただいたので、その答え合わせをしなくてはいけません。私の予想は以下の通り。

・北海道の高校野球界への復帰はあまり現実的ではない

・北海道以外で野球があまり強くない私立高校か、

・もしくは21世紀枠で出てきそうな郡部の公立校に行く

 北海道に戻ってこないというのは予想通りでしたが、母校・駒大は私の予想のひとつであったとはいえ、本命ではありませんでした。どちらかというと、伝統のない学校で伸び伸びやりたいのかなと思ってましたので。

 母校・佐賀商でコーチとして甲子園優勝に導きましたので、今度は同じく母校・駒大をリーグ戦優勝に導きたいという、香田監督の義理堅さなのかもしれません。  
Posted by ik1004 at 20:44Comments(2)高校野球

2024年01月18日

2024コンサドーレ陣容

 今季のJ1は20チームに増え、3チームは入れ替え戦なしでJ2へ自動降格となります。8シーズン連続でJ1で戦えることになった我らが北海道コンサドーレ札幌ですが、生半可な陣容では9年ぶりにJ2落ちということも考えられます。今季の陣容はどうなっているのでしょうか?

<退団選手一覧>

GK 大谷幸輝(完全移籍、J3・北九州へ)
GK 松原修平(完全移籍、J2・水戸へ)
GK ク・ソンユン(期限付き→完全移籍、J1・京都へ)
DF 福森晃斗(期限付き移籍、J2・横浜FCへ)
DF 田中駿汰(完全移籍、J1・C大阪へ)
DF 西 大伍(期限付き→完全移籍、J3・岩手へ)
MF 小野伸二(現役引退)
MF 井川 空(期限付き→完全移籍、J2・岡山へ)
MF ルーカス・フェルナンデス(完全移籍、J1・C大阪へ)
FW ミラン・トゥチッチ(契約満了、移籍先未定)
FW 小柏 剛(完全移籍、J1・FC東京へ)
FW 中島大嘉(期限付き移籍、J2・藤枝へ)

 今年は主力クラスがたくさん抜かれました。日本代表入りも狙えた小柏・駿汰の流出は痛手ですが、いずれも2億円前後の移籍金を残したと見られています(もちろん金額は推定なので、正確なところは分かりません)。駿汰については、札幌時代の2倍くらいの年俸を提示されたという話もあります。これでは引き留めは不可能でしょう。

 ルーカスは1年前から契約延長のオファーを出すも、断ってセレッソにゼロ円移籍。ソンユンは兵役で不在の間に札幌のスタイルが大きく変わり、足元の技術が乏しいソンユンには厳しい環境となってしまっていました。札幌とは2024年までの契約があったため、金額は不明ですが移籍金が発生しています。

<入団選手一覧>

GK 阿波加俊太(完全移籍、JFL・鈴鹿より)
GK 中野小次郎(期限付きのJ2・金沢より復帰)
DF 岡田 大和(新規入団、福岡大より)
DF 家泉 怜依(完全移籍、J2・いわきより)
DF 眸 瑠 (完全移籍、J1・G大阪より)
MF 田中 克幸(新規入団、明治大より)
MF 田中 宏武(期限付きのJ2・藤枝より復帰)
MF 近藤 友喜(完全移籍、J2・横浜FCより)
MF 長谷川竜也(完全移籍、J2・横浜FCより)
FW 出間 思努(札幌U-18よりトップ昇格)
FW 鈴木 武蔵(期限付き移籍、J1・G大阪より)

 札幌はJ1の主力選手を抜くだけの財力はない、ということが改めて分かりますね。まだクラブは成長している最中ですから、あーだうーだ文句を言っても仕方がありません。余談ですが、かつて獲得したジェイとかアンロペなどはJ1の主力を抜いたわけではありません(ジェイは無所属、ロペスはソウル所属)。

 J2でバリバリの主力だった家泉の活躍と、かつてはJ1の主力だった武蔵・眸・長谷川の復活。そして若手である近藤・大和・宏武らの成長に期待するところでしょう。WBは昨年とガラリと陣容が変わりましたので、攻撃・守備の両面でどう変化するでしょうか。

◇ J1残留できるのか?

 チームの目標はACL出場ですが、野々村芳和元社長はそれはあくまで遠い目標であり、短期的にはかなり困難な目標であることを示唆していました。たまーに「こんな陣容でACLに行けるのか」とSNSに書いている人がいますが、大人なら理解しましょうというお話です。

 ただし個人的には、ミシャ就任後、最も厳しいシーズンになるという予感はしています。それだけに、前述の通り選手の成長と復活には大いに期待しています。

 最後に、期限付き移籍する福森のスーパーゴールを1つご紹介。と言っても福森のゴールのほとんどがスーパーゴールなんですけど、その中で敢えてフリーキックでないものを選んでみました。


  
Posted by ik1004 at 21:38Comments(0)サッカー

2024年01月14日

エスコンフィールド 2年目が勝負だ

 2023年、エスコンフィールドが開場。日本ハムの観客動員目標は、インタビューによれば「保守的に見て180万人」とされましたが、188万2573人で達成。エスコンフィールドそのものの入場者数の目標は300万人でしたが、これも達成しています。

 しかし1年目は「初年度特需」があるのが通例。大事なのは2年目以降です。ここでは、他の球場の初年度の観客動員数を振り返ってみましょう。

◇ 広島の場合

2008年 139万0680人(広島市民球場最終年)
2009年 187万3046人(マツダスタジアム初年度)
2010年 160万0093人
2011年 158万2524人

 マツダスタジアムの開場により前年度より48万人もの大幅増となりましたが、翌年は一気に27万人減。「初年度特需」がいかに大きなものであるか、お分かりいただけるでしょう。

◇ 中日の場合

1996年 207万9000人(ナゴヤ球場最終年)
1997年 260万7500人(ナゴヤドーム初年度)
1998年 253万7000人
1999年 254万1000人(リーグ優勝)

 ナゴヤドーム(現・バンテリンドーム)開場により一気に53万人増。ただし当時は実数発表ではなく、水増しし放題であることは付記しておきます。注目すべきは、リーグ優勝よりも「初年度特需」のほうが大きいという部分ですね。

◇ ところで札幌ドームは?

2001年 199万4000人(初年度)
2002年 185万8000人
2003年 180万8000人
2004年 233万8000人(日本ハム移転初年度)
2009年 307万9000人(初の300万人突破)
※1000人未満は切り捨て

 2001年に開場しましたが、まだファイターズ移転前。コンサドーレ札幌は当時厚別競技場との併用で、札幌ドームでのリーグ戦の開催は5試合にとどまっていますが、それでもドーム全体としては200万人近い観客を集めています。

 ちなみに2009年には300万人を突破し、その後何度も300万人以上が札幌ドームを利用しています。途中でファイターズが移転してきたので、「初年度特需」がピークとならなかった珍しい例です。

◇ ここからが正念場だ

 昨年私は、野球に興味がない先輩を連れてエスコンフィールドへ行きました。「札幌市民として一度見ておきたい」とのことでした。これは「初年度特需」の最たるものでしょう。

 そういう需要が一段落する2年目が勝負です。ナゴヤドームではあまり当てはまらなかったようですが、やはり観客を惹きつける特効薬は優勝だと私は思うのです。今のように毎年最下位争いではいずれ飽きられるでしょう。それこそ中日のように。

 しかし今オフはいつになく積極的な補強を見せているファイターズ。仮に4位くらいでも道内マスコミはべた褒めしてくれるでしょうが、そんなもので満足してはいけません。やっぱり2006〜09年の黄金時代の再現を期待したくなります。  

2024年01月09日

秋春制のデメリットを整理する

 サッカーJリーグは、2026年から欧州リーグやACL(AFCチャンピオンズリーグ)に合わせ、秋春制へと移行することが正式に発表されました。まずはどういう日程へと変わるか、以下の画像をご覧ください。

秋春制

※画像はスポニチのものです。

 秋春制のメリットは、ACLと日程を合わせやすい点、欧州への(欧州からの)移籍がしやすい点などが挙げられます。ここでは山積みのデメリットを改めて振り返ってみることにしましょう。

◇ 雪国クラブの練習環境

 計画では12月第2週から2月第3週ごろまでリーグ戦がウィンターブレークで中断になるようですが、2014年12月6日にはJ1最終節の新潟−柏戦が雪のため中止になっていますし、むろん2月下旬や3月もまだまだ雪がたっぷり降る季節なのは書くまでもありません。

 ちなみに札幌ドームは、芝の入れ替えができないため冬期間にサッカーはできません。冬は常時、屋外にサッカーの芝を出しっぱなしにしているからです。芝の入れ替えを行うには大量の雪をどかさなくてはならず、現実的ではありません。

 リーグ戦は中断しますが、当然ながら完全オフにするわけにもいかず、雪国クラブは冬の練習場がありません。そこで浮上している案が、全天候型練習場(エアドーム)の建設。十数億円程度で建設でき、費用の7割をリーグが助成するという構想のようです。

 これの課題は、まず現状では日本の建築基準法で認可されていないこと。また、費用の7割の助成を受けたとしても、残り3割すべてをクラブが負担するとすればかなり厳しいでしょう。J1の札幌でも厳しいですが、J3のクラブではほとんど無理ゲーです。

 それだけではなく、雪国における冬の移動は大きな課題。最近は雪解けが早い代わりに、短時間でドカッと大量の雪が降る傾向が強くなっています。そうなると交通機関はマヒしてしまい、練習場への移動もままならないケースは増えるでしょう。雪国にお住まいの方なら、容易にイメージできると思います。

◇ 結局酷暑の中でサッカー

 前述の表を見ればお分かりの通り、8月第1週に開幕する予定とのことなので、8月の猛暑を避けられていません。コンディションが下がる夏の試合を避けるというのが秋春制のメリットだったはずが、これでは意味がありません。

 酷暑を避けるというのなら9月開幕、6月末閉幕が妥当に決まっていますが、国際Aマッチ期間が6月に設定されていることから、これは残念ながら不可能。したがって、「夏の暑さを避ける」というのは、中途半端な形でしか実現しません。

 7月の猛暑は避けられますが、もともと7月は代表ウィークで中断があります。今年の札幌はリーグ戦3試合と天皇杯1試合だけ。これを避けるのがメリットだと言えないこともありませんが、デメリットを上回るほどのものとは全く思えません。

◇ 過密日程

 現行制度では12月上旬〜2月下旬ごろまで2か月半ほどのシーズンオフがあります。これに対し秋春制では、現状の構想では6〜7月の2か月プラス、12月中旬〜2月中旬ごろの2か月と、試合を行わない期間が計4か月も生まれてしまいます。

 ただでさえJ1は18チームから20チームに増えましたので、各クラブは38試合をこなす必要があります。どう計算しても、週に2度リーグ戦を開催することが増えてしまいます。

 対策として2024年からルヴァン杯の1stラウンドをリーグ戦からノックアウト方式に変更し、これにより各クラブの試合数は減る見込みです。具体的に言えば、1stラウンドでは各クラブ6試合こなす必要があったのが、最低1試合、最高3試合に変更となります。トーナメントなので、負けてしまえばそこで終了です。

 しかし上記を考慮に入れても、やっぱり過密日程が避けられません。選手はコンディションが低下しますし、平日の試合では客の入りが見込めず、クラブの経営に打撃となるのは必至でしょう。

◇ その他の課題

 会社や学校などのサイクルは当然変わりませんので、高卒・大卒選手がシーズン途中に入団するといういびつな形がどうしても発生してしまいます。逆に引退して一般企業に就職を希望する選手にとっても、企業に合わせた春秋制のほうが都合が良いでしょう。

 2026年8月からの秋春制移行に合わせ、同年2月には「0.5シーズン」を行うとされています。しかし期間が短すぎるので、昇降格を設けるのは困難でしょう。わずか3か月程度のリーグ戦で降格なんて、たまったものではありません。

 そこでリーグ戦の開催を断念して特別なカップ戦を実施すべきではないかという意見もあるようですが、いずれにせよ普段のリーグ戦と比べて盛り上がりに欠けることは避けられないでしょう。

 ファンから見ればたった半年の辛抱かもしれませんが、選手からすると、あまりおかしなレギュレーションだと市場価値や選手寿命にまで影響を与える可能性があります。秋春制を強行するなら、ここは慎重に真剣に議論する必要があります。  
Posted by ik1004 at 21:07Comments(0)サッカー

2024年01月04日

小野伸二の本

GIFTED (幻冬舎単行本)
小野伸二
幻冬舎
2023-11-29



◇ 小野伸二について

 浦和レッズ・フェイエノールト(オランダ)・北海道コンサドーレ札幌などで活躍し、2023年12月に44歳で引退したプロサッカー選手・小野伸二の著書です。

 1998年、プロ入り直後にフランスワールドカップ(W杯)の日本代表に選出。18歳と272日でのW杯出場は日本代表史上最年少という快挙であり、いまだに破られていません。その後2002・2006年のW杯にも出場しています。

 著名の「GIFTED」は「ギフテッド」と読み、「天賦の才」のような意味があります。伸二(こう呼ばせていただきます)にはピッタリの言葉にも思えますが、生まれつきの才能だけでなく、少年時代のたゆまぬ努力が原点のようにも思います。

◇ 本の内容

 改行が多く、ページ数の割に文字数はそれほど多くありません。2時間もあれば読み終わる分量なので、普段あまり読書をしない方でも安心して読むことができるでしょう。

 10人きょうだいの6番目として生まれた伸二の少年時代、サッカーを始めたきっかけ、強豪の清水商への進学、プロ入りの際に浦和を選択した理由、その後の移籍の経緯などなど。

 ふくらませようと思えばもっと分厚い本にできたと思いますが、重要な出来事をかいつまんで記述されており、読みやすいですね。

 奥様など数人の方の寄稿も掲載されており、伸二の人柄についてさらによく分かるようになっています。

◇ 正直な本

 1999年のフィリピン戦で受けたタックルでその後のサッカー人生が大きく狂わされた、あれがなければワールドクラスの選手になれた、とはよく言われます。これについては、伸二は自分に責任があると書いていますが、それは正直な思いでしょう。詳しくは本書をご覧ください。

 このように、けっこう伸二の思いが率直に書かれています。「あの監督の練習は楽しかった」「あの監督とは合わなかった」というのも正直に書いてます 笑

 次女が北海道の劇団四季に合格し、東京から札幌に移住することになったため、急遽コンサドーレとの契約を更新した、という話も出てきます。これも何かの縁なのでしょうね。  
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2023年12月31日

カウンターの精度に差 北海2回戦敗退

(高校サッカー選手権2回戦)

. 北  海 0−3 名古屋
.(北海道)    (愛知)
   前半(0−1)
   後半(0−2)
 シュート(7−10)

得点:40分 小川怜起(名古屋)
   50分 仲井蓮人(名古屋)
  80+2分 原康介(名古屋)


 両チームとも1回戦ではPKで勝利を収めています。北海(北海道)は大手前高松(香川)を、初出場の名古屋(愛知)は日章学園(宮崎)を破っています。北海は初戦と同様の3−5−2、名古屋は初戦の4バックから3−4−3に変更しました。3バックにしたのは、やはり北海の2トップ対策でしょう。

◇ 前半

 前半2分の名古屋、左サイドの縦パスに反応したFW仲井蓮人(3年)がライン際で左足のマイナスクロスを上げ、中央に走りこんだFW小川玲起(3年)がアウトサイドで合わせますが、惜しくもゴール右に外れます。

 6分、名古屋はショートコーナーを右足ですらし、最後はDF月岡陸斗(3年)が左足でシュートを放つも、リフレクションしたボールを北海のGK小野寺信(3年)がキャッチしました。

 21分、名古屋は左サイドに切り込んだDF月岡が左足でクロスを上げ、最後はMF原康介(3年)が頭で合わせますが惜しくもゴール右に外れました。

 33分の北海、ロングスローをDF渡部雄大(2年)が頭で合わせます。中央への折り返しを意図したものと思いますが、名古屋のGK小林航大(3年)にキャッチされました。

 40分、自陣からの縦パスに反応したMF原が左サイドを突破し、逆サイドから走りこんだFW小川が冷静に北海のGK小野寺をかわして左足シュート! 前半終了間際に名古屋が先制しました。このまま1−0名古屋リードで折り返します。

◇ 後半

 後半4分、名古屋は左サイドからDF月岡からMF原が頭で合わせますが、ゴール右に外れます。しかし前半から月岡−原のラインがよく機能しています。

 8分、北海のゴールキックを収めた名古屋のFW小川が中央に切り込み、前が空いたところで右足シュートを放ちますが、惜しくもポスト直撃! しかし前半に引き続き名古屋ペースで試合が進んでいます。

 10分、北海のGK小野寺が蹴ったフリーキックを名古屋が収め、右サイドをスピードで突き進んだFW小川が右足で折り返し、MF原がフリーでボールを保持し、左へ横パスを流して最後はFW仲井が右足シュートで名古屋が2点目! 2−0となりました。

 13分、北海のコーナーキックをすらして最後はDF渡部が頭で合わせますが、名古屋のGK小林が右手一本でなんとかかき出しました。

 21分の北海、ロングスローからFW野村の左足クロスをFW田中が頭で落とし、最後は前線に残っていたDF渡部が右足シュートを放ちますが、ゴール左に外れました。この試合最大の決定機だったと思います。

 このあたりで名古屋は初戦と同様の4−4−2にフォーメーションを変えたようです。直後に右サイドでチャンスを作った北海FW野村が左足シュート、こぼれたところをMF成澤晏士(3年)が右足シュートを放ちますが、ゴール左に外れました。ここで名古屋は再びフォーメーションを5−4−1に変更しています。

 名古屋の前線がワントップに変わったことを受け、北海も32分あたりに4−3−3に変更し、後ろに残す人数を減らして前がかりになります。

 40分の北海、DF栗塚優丞(3年)の右足シュートを名古屋のGK小林が右手一本で止め、こぼれ球をFW田中が左足シュートもGK小林が止め、その後のFW田中のシュートもGK小林がファインセーブ! ただし最後のシュートはオフサイドでした。

 42分の北海のコーナーキックの際はGK小野寺も前線に上がりますが、名古屋がはね返してMF原が独走、無人の北海ゴールに突き刺して3点目! 5バックに変更後は押される時間帯が続いていた名古屋にとっては貴重なダメ押し点となりました。

◇ 総評

 勝った名古屋は堅守速攻のチームでしたが、北海よりもボールをキープできるチームで、3トップの速攻の威力が非常に高かったです。ロングスローの精度も北海より上でしたね。

 敗れた北海は、3トップ相手に3バックで挑んだことが敗因ではないでしょうか。両サイドのスペースを簡単に使われ、しかも北海の最終ラインは走力があまりないようで、裏を取られるとそのままビッグチャンスを許していました。

 もっとも、北海の島谷制勝監督は相手のフォーメーションが予想と外れたようなので、前半はまだ仕方ないにしても、ハーフタイムで指示を与えて後半4バックに変更していれば勝つチャンスもあったように思います。

 本年も当ブログをご愛顧いただき、ありがとうございます。来年もどうぞよろしくお願いいたします。  
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2023年12月29日

創部100年、北海が初戦突破!

(高校サッカー選手権1回戦)

. 北  海 1−1 大手前高松
.(北海道)     (香川)
   前半(0−1)
   後半(1−0)
   PK(6−5)
 シュート(5−4)

得点:10分 山村音喜(大手前高松)
   46分 野村光希(北海)

 3年連続13回目の出場となる、北海道代表の北海。私の見立てでは、その3年の中で最も強いチームです。プレミアの旭川実が不在の北海道プリンスを制しましたが、来季のプレミア参入は逃しています。プレミア所属の旭川実を決勝で破り、選手権出場を決めました。

 対戦相手の大手前高松(香川)は3年ぶり3回目の出場。プリンス四国では10チーム中5位で、それより上にいるのは高校勢では徳島市立のみであることを考えると、四国の高校の中ではトップクラスの実力を持っていると考えて良さそうです。

◇ 前半

 北海のフォーメーションは、道予選と同じ3−5−2。大手前高松は県大会で4バックと3バックを併用しましたが、この試合は3−4−2−1を採用。北海の強力2トップを3バックで抑えようという意図かもしれません。大手前高松はスタメン6人が2年生です。

 前半10分、左サイドのロングフィードをうまく収めてチャンスを作り、MF増田凌(3年)の左足マイナスのクロスにMF大谷海聖(2年)が左足で合わせ、こぼれたところをワントップのFW山村音喜(3年)が左足を振り抜きゴール! 大手前高松が先制しました。

 25分の北海、MF西脇雄太(3年)のコーナーキックからファーサイドでDF武笠健次郎(3年)が頭で合わせますが、惜しくもサイドネット。しかし西脇は素晴らしいキックでした。

 前半の大手前高松は得意のパスサッカーは機能していましたが、北海の守備陣は失点シーン以外は決定的な仕事をさせていません。しかし北海は2トップのFW野村光希(3年)とFW田中準人(3年)が前線で孤立しており、2人がプレスをかけても2列目が続いていないシーンが目立っています。

◇ 後半

 後半5分、北海のロングスローからの波状攻撃で、大手前高松がFW野村を倒してしまいPK獲得。自ら蹴った野村がこれをゴールに突き刺し、1−1の同点! 北海が早い時間帯に追いつくことに成功しました。

 8分、大手前高松のカウンターが北海のクリアミスを誘い、フリーでボールを持ったMF大谷が左足で強烈なボレーを放ちますが、昨年の選手権でもゴールマウスを守っていた北海のGK小野寺信(3年)の好セーブに阻まれました。

 14分、北海はロングスローのゴール前の混戦から、最後はFW田中が右足シュートを放ちますが、惜しくもゴール左に外れます。24分、北海は左サイドでDF栗塚優丞(3年)の右足クロスにFW田中が相手DFの背後からゴール前に飛び込んで頭でドンピシャ合わせますが、大手前高松のGK浦宮颯太(3年)のファインセーブに阻まれました。

 北海はハーフタイムで選手の距離感を的確に修正できており、間違いなく後半は北海らしいサッカーができています。

 40分、北海はロングスローを頭でそらし、最後はFW野村が右足シュートを放ちますがミートせず、GK正面に終わっています。さらに41分(AT1分)、セットプレーから最後はMF成澤晏士(3年)が右足シュートを放ちますが、ゴール上に外れました。

 43分、北海のショートコーナーをスルーしてFW野村が左足シュート、混戦の中でこぼれ球をFW田中がシュートしますが、ゴールマウスを大手前高松の守備陣が数人がかりで守ってかろうじてはじき返しました。

 試合終盤は明らかに押していた北海でしたがゴールネットを揺らすには至らず、このままPK戦に突入します。
 
◇ PKと総評

 両チームとも5人全員が決め、サドンデスに突入。北海は6人目も決めますが、大手前高松6人目のキックを北海GK小野寺がセーブ! 昨年の選手権ではPKのサドンデスで敗れていた北海が見事にリベンジを果たしました。

北   海 ○○○○○○ 6
大手前高松 ○○○○○× 5

 敗れた大手前高松は、綺麗なパスサッカーができていました。守備時は人数をかけてはね返すやり方なので、かなり陣形が低くなっていました。後半北海に押し込まれたのは、せっかく北海の攻撃をはね返してクリアしてもそこに大手前高松の選手がおらず、二次攻撃・三次攻撃を食らったからだと思います。

 勝った北海は前半劣勢でしたが、後半にしっかり修正してきたのは素晴らしかったです。2トップがガチガチにマークされて苦しんでいたので、もっと能力の高い守備陣を擁する相手にどう対策するか、楽しみです。

 北海は2勝を挙げた2004年度以来、19年ぶりの初戦突破。インターハイを含めれば2018年以来、5年ぶりの全国勝利です。あさって31日の2回戦では、同じくPKで勝ち上がった名古屋(愛知)と対戦します。  
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2023年12月24日

M-1 2023 個人的採点

 世間はクリスマスイブの楽しい日曜日、底辺労働者の私は本日も出勤でしたが、早めに帰ることができましたので、今年のM-1の個人的な採点(10点満点)を記載します。敗者復活戦はまだ見ておりません。素人の個人的な採点ですので、どうか気分を害したりなさいませんよう。

令和ロマン(東京吉本) 決勝初登場 6点

 角を曲がるネタ。不利と言われるトップバッターでよく盛り上げていました。バカバカしい題材からハイスピードでボケてどんどん脱線していくパワー漫才と思いましたが、最後のほうに少し失速したのがもったいない。

シシガシラ(東京吉本) 決勝初登場 3点

 ハゲネタ。どうやら、敗者復活戦で使ったネタではなかった模様。つかみでちょっと使うくらいなら良いですが、最初から最後までハゲネタでゴリ押しするのは苦しい。良いワードが随所にあるのだから、ハゲは置いておいてほしかった。

さや香(大阪吉本) 2年連続3回目 8点

 ホームステイネタ。つかみが早いし、そこからオーソドックスなしゃべくり漫才は健在。ところどころでボケとツッコミが逆転し、最後まで盛り上げてオチもハマってました。昨年と遜色ないネタを持ってきたのは素晴らしい。

カベポスター(大阪吉本) 2年連続2回目 4点

 夜の怪奇現象ネタ。つかみから最初の笑いまで1分くらいあって長すぎる。その後も「ズッゼリ」などの良いワードがあるけど、その次の笑いまでがやはり長い。これでは大きな波は起こらないと思います。

マユリカ(東京吉本) 決勝初登場 7点

 倦怠期ネタ。中谷の女性役はいつも面白く、ハイトーンでも聞き取りやすく安心できる。サンドウィッチマン富澤の言う通り、阪本はセリフのないシーンの演技が良く、最後まで飽きさせませんでした。

ヤーレンズ(ケイダッシュステージ) 決勝初登場 7点

 大家への挨拶ネタ。なんかケイダッシュらしい 笑 楢原がボケ散らかして、出井は独特のボケを放置せずにしっかり回収して、手数の多さも相まってM-1向きのネタでした。4分間の中で隙間がほとんどありませんでした。

真空ジェシカ(人力舎) 3年連続3回目 6点

 Z画館ネタ。3年連続で同じようなことを書きますが、随所で笑いを取っていて面白いのですが、突き抜けるような爆発力がありません。どうせならP画館とかG画館とかも出してもっとバカバカしくやってみたらどうだったでしょうか。

ダンビラムーチョ(東京吉本) 決勝初登場 1点

 カラオケネタ。これって権利の関係でDVDに収録できるのでしょうか? 申し訳ないけど、私はこの方たちのネタでほとんど笑ったことがないんです。4分間歌ネタを延々と聞かされると、置き去りにされる方も多そう。

くらげ(東京吉本) 決勝初登場 3点

 名前を思い出せないネタ。せっかく名前の羅列でそこそこ笑いを取っていたのに、思い出したところで繰り出すボケが弱すぎる。1回目で失望し、2回目・3回目もその評価を覆すには至りませんでした。

モグライダー(マセキ芸能社) 2年ぶり2回目 5点

 空に太陽がある限りネタ。2年前に続く歌ネタですが、良い意味でともしげのバカをよく生かしたネタでした。サンドウィッチマン富澤の言う通り、ともしげがもっと失敗したほうが面白かったのかも。爆発しませんでしたね。



 さや香・ヤーレンズ・令和ロマンの3組が最終決戦に進出しました。今年は私の素人採点とかなり一致しています。


令和ロマン(東京吉本) 決勝3位 8点

 映画のサブスクネタ。観客が暖まってきたところでこのネタ、バズりましたね。予測の上を行くボケは秀逸。しかも次のボケまでの間もあまり空かず、最初から最後まで楽しめた素晴らしいネタ。

ヤーレンズ(ケイダッシュステージ) 決勝2位 8点

 ラーメン屋ネタ。ネタのパターンは1本目と同じで、1つ1つのボケがよりパワーアップした感じ。ラーメン屋のネタ自体は漫才ではありがちですが、これは独特で面白い。ラーメン屋のネタでこんなに笑うとは、自分でもビックリ。

さや香(大阪吉本) 決勝1位 5点

 見せ算ネタ。ここで新山をボケにして、1人で喋るタイプのネタで攻めてきました。しかし、前の2組が切れ目のないボケを連発してきて手数で圧倒しただけに、これは手数不足。終盤良かったですが、中盤まで退屈でした。


 同じ8点ですが、個人的には僅差で令和ロマンリード。結果は皆様ご存知の通り、以下のようになりました。

4票 令和ロマン
3票 ヤーレンズ
0票 さや香

 ということで、昨年敗者復活で悔しい思いをした令和ロマンが優勝しました。トップバッターからの優勝は、第1回大会の中川家以来、22年ぶり2回目の快挙です。

 最後の最後で山田邦子に酷評された(いじってくれた)さや香は、和牛化しないことを願います。個人的には石井のボケで行ってほしいなあ。  
Posted by ik1004 at 22:21Comments(0)テレビ・芸能

2023年12月20日

ファイターズ 北海道移転20年史 上巻


◇ 20年の歴史を振り返る!

 私にとって6冊目の著書です。今年(2023年)はファイターズが北海道に移転してから記念すべき20年目のシーズン・・・であることに秋ごろに気づいたので 笑 20年間のファイターズの歴史をまとめて振り返ってしまおうという本です。

 その年のプロ野球界の出来事やペナントレースの展開などを交えながら、ファイターズのドラフト指名選手、主要オーダー、入退団選手などのデータを網羅しつつ、戦いぶりや出来事を1年ずつ振り返っていきます。箸休め的なコラムを今回も入れています。

 当初はサラッと振り返る予定だったのが、あれもこれもと足していった結果、長くなりすぎるので上下巻に分けました。上巻だけで200ページ超、文字数でいうと6万字超のボリュームです。

 ネットを調べてもなかなか出てこないようなマニアックな情報も色々入れています。

◇ 上巻は前半10年間

 今回発売した上巻は、前半である2004〜13年の10年間を振り返ります。札幌ドームに閑古鳥が鳴いていた最初の苦しい2年間を乗り越え、4年間で3度のリーグ優勝の黄金時代、そして黄金時代のメンバーから若手への切り替えを進めて2012年に3年ぶりの優勝を果たしたというのが大まかな内容です。

 本書執筆にあたって改めて振り返ってみると、ファイターズは常に主力を失う側の球団であり、他球団からFAなどで補強することはほとんど行わず、若手の育成で乗り切ってきたという歴史が見えてきます。

 上巻の最後では、大谷翔平がいよいよ入団します。下巻では大谷の活躍ぶりをもっとたくさん収録できるでしょう。

 下巻も4分の1以上は書き終えており、2月ごろには発売予定ですが、もしかしたら3月になるかもしれません。ゆったりプロ野球・センバツを観戦したいので、開幕前には絶対発売します。  
Posted by ik1004 at 20:14Comments(0)プロ野球

2023年12月16日

セガハード戦記


 著者の奥成洋輔氏は1971年生まれで、現役のセガ社員。退社していない現役の社員が、自分の会社の製品の歴史を振り返る著書を執筆するのは、珍しいかもしれません。

◇ こんな本だ

 ソフトの細かい内容はすっ飛ばし、あくまでハードの歴史について的を絞った一冊。このおかげで、分量は多めながら非常に読みやすくなっています。ソフトの魅力にページを割いたら、長すぎてやってられなかったでしょう。

 しかし電子書籍版ではカラーの画面写真が豊富に収録されているので、一目でどんなゲームだったか理解できます。セガハードを所持した経験のない私には、とてもありがたい配慮でした。

 セガのSG-1000からドリームキャストまで、任天堂・ソニー(SIE)・NEC(HE)らのライバルたちとの戦いぶり、北米や欧州市場での健闘ぶり、セガのハード事業からの撤退まで、なるべく客観的に徹しながらも熱く語られています。

 しかしセガの話だけにとどまらず、数次にわたるハード戦争の全体像が書かれています。したがって、セガ視点が中心でありながら、同時期のライバル陣営の主なソフトであったり、取り組みであったりが見えやすくなっており、時系列で歴史を追いやすくなっています。

◇ セガファンでなくてもお勧め

 私は著者の10歳下、1981年生まれです。小学生時代はPCエンジンを持っている友人がわずかにいた程度で、メガドライブ所有者は聞いたことがありません。大半がファミコン・スーパーファミコンユーザーでした。

 私も同様で、少ないお小遣いをやりくりすることを考えたら、どうしても当時の売れ行きNo.1ハードだけを購入することになりました。ファミコン→スーファミ→プレステ路線ですね。2001年頃にサターンをバイト先の主婦から借りてプレーしたことがある程度で、セガファンとは全く呼べません。

 そんな私でも本書は非常に楽しめました。それはやはり前述の通り、ソフトの魅力についての話を最小限に絞り、ハードの歴史にスポットを当てたからでしょう。

◇ 興味深いハードの歴史

 ということで、私は年代的に知識があるのは、セガではメガドライブ・ゲームギアあたりから。それより前のハードの歴史は断片的な知識しかなかったのですが、この本でかなり多くのことを学ぶことができました。楽しい歴史の教科書、と言えるでしょう。

 そして私がいちばん読みたかったのは、サターン・ドリームキャストの敗北の歴史。もちろんネットでも情報は落ちてますが、信ぴょう性に怪しいものが少なくないので、客観的に振り返る本書は非常にありがたい存在です。

 余談ですが、1999年にセガからドリームキャストで発売された「あつまれ!ぐるぐる温泉」はネットで麻雀・将棋などのオンライン対戦が可能な、当時としては画期的なソフトでした。しかし当時はまだネット環境が整っておらず、時代を先取りしすぎたというのがもっぱらの評判です。

 本書を読めばあらためて分かりますが、セガは単なる敗者で片付けることのできない、意欲的な敗者なんですよね。ゲームファンの方すべてにお勧めしたい本です。  
Posted by ik1004 at 21:40Comments(0)ゲーム・麻雀

2023年12月12日

北海は大手前高松と対戦

高校サッカー選手権組み合わせ

◇ 選手権は大手前高松と対戦

 高校サッカー選手権で、北海道代表の北海は1回戦からの登場で、大手前高松(香川)と対戦します。大手前高松とは3年前の2020年に札幌大谷が対戦しており、0−1で敗れています。試合は12月29日(金)に行われる予定で、私は普通に仕事なので録画して観戦する予定。

 大手前高松は、夏の総体予選では県4強。プリンス四国では10チーム中5位で、それより上にいるのは高校勢では徳島市立のみであることを考えると、四国の高校の中ではトップクラスの実力を持っていると考えて良さそうです。

 大手前高松は4−1−4−1ないし4−4−1−1が基本フォーメーションながら、3バックもこなすことができる模様。ポゼッションを志向してくるチームなので、北海としては前線のプレス・素早い寄せでいかにそれを阻害するかがカギになりそうです。

 おそらくボールを保持する時間は大手前高松のほうが長くなるのではないかと予想しているので、カウンターやセットプレーの精度も非常に重要となります。

◇ プレミア参入ならず

 先日行われたプレミアプレーオフでは、北海道コンサドーレ札幌U-18は1−3でファジアーノ岡山U-18に敗れました。また北海は近江(滋賀)に延長戦の激闘の末、1−2で敗れました。この結果、北海道勢は来季のプレミアリーグ参戦はなりませんでした。

 今季高校年代最高峰のプレミアイーストに参戦した旭川実は、3勝1分18敗で12チーム中最下位で、北海道プリンスへの降格が決まっています。これにより、来季の北海道勢はプレミアで戦うチームはありません。

 しかし前回プレミアに参戦した2012年度が0勝1分17敗でぶっちぎりの最下位だったことを考えると、ある程度勝負はできていました。唯一テレビ中継された第2節の前橋育英(群馬)戦を見る限りでも、相手が上ではありましたが圧倒的な実力差というわけではありません。

 また、単純な考え方ではありますが、旭川実がインターハイで破った帝京長岡(新潟)がプレミアプレーオフを勝ち抜いて来季のプレミア参入を決めたことを考えれば、来季の旭川実も十分にプレミア復帰が狙えるかもしれません。  
Posted by ik1004 at 21:22Comments(0)サッカー

2023年12月08日

21世紀枠候補9校決定 北海道からは別海

 21世紀枠の候補が発表され、北海道からは別海が選ばれました。今年に関しては満場一致レベルで誰も文句なしでしょう。


北海道 別海       道大会4強(2勝)
東 北 仙台一(宮城)  県4強、東北大会初戦敗退
関東京 水戸一(茨城)  県4強、関東大会不出場   
東 海 帝京大可児(岐阜) 県16強、東海大会不出場
北信越 富山北部(富山) 県準優勝、北信越大会初戦敗退
近 畿 田辺(和歌山)  県準優勝、近畿大会初戦敗退
中 国 岡山城東(岡山) 県準優勝、中国大会初戦敗退
四 国 大洲(愛媛)   県8強、四国大会不出場
九 州 鶴丸(鹿児島)  県4強、九州大会不出場

 願望ではなく予想を。今回から21世紀枠は3校→2校に減らされ、東日本と西日本の区別はなくなり、9校から2校を選出する方法に変更となりました。

 1校目は部員16人、史上最東端、困難克服、そして9校の中でブロック大会で唯一勝利を挙げている別海を予想します。よほど当日のプレゼンでスベらない限り、選出は確実と見ます。

 2校目は偏差値74の鶴丸か、73の水戸一か、69の仙台一か、いずれかでしょう。そして最も偏差値が高く、99年ぶり出場という古豪枠も兼ねている鶴丸を予想します。東北は今大会から3枠に増枠されるので、もう21世紀枠で優遇する必要もないと思います。

 客観的なお話は終わりにして、別海選ばれてほしいですね。武修館時代は甲子園出場ならず、一度は高校野球の道をあきらめてコンビニ店長になった島影隆啓監督が、こんな形で甲子園に出場を果たしたら、書籍化もできるのではないでしょうか。  
Posted by ik1004 at 20:42Comments(2)高校野球

2023年12月03日

高校球児からスマホを取り上げて何になる?

 高校野球で「スマホ禁止」というブラックルールを設定している高校が少なくありません。いかがなものでしょうか。

◇ スマホ禁止はブラック部則だ

 最近は「ブラック校則」という言葉をよく聞きます。それと同じで「ブラック部則」というものもありますね。最近ではどんどん減っていますが、坊主頭の強制などはその最たるものでしょう。

 同じく理解に苦しむ規則として「スマートフォンの禁止」が挙げられます。高校野球でも大阪桐蔭を始めとして、スマホ禁止のチームは少なくありません。一方で、寮にWi-Fiを完備して自由にスマホを使ってもよいというチームもあります。高校によって方針はさまざまとなっています。

 2023年に高野連と朝日新聞が実施した調査によれば、部または校則でスマートフォンの使用が禁止されていると答えた高校は14.0%。これでも5年前の調査より7%減ってはいますが、高野連に加盟する3818校のうち535校がいまだに「ブラック部則」を堅持しているとは、開いた口がふさがりません。

 2023年の統計によれば、高校生の97.3%がスマートフォンを所持しているとのこと。つまり、ほとんど全員ですね。持っていて当然のものをわざわざ禁止する意味が分かりません。

◇ 結局隠し持つのなら何の意味もない

「スマートフォンは時間を忘れてダラダラ長時間触ってしまいがちだし、睡眠時間も確保できなくなる恐れがある。野球だけに集中するべき」

 一見もっともな理由です。指導者と部員全員の意見が一致しているのであれば、何の問題もないでしょう。

 しかし実際はどうか。監督に内緒でコソコソとスマートフォンを隠し持っている部員の多いこと多いこと。私もそういう子を多数見たことがありますし、スマホ禁止のはずの高校の野球部員のSNSのアカウントを見たこともあります。いまどき寮から家族に連絡するのに、わざわざ10円玉を握りしめて少ない公衆電話に行列する姿は、シュールすぎます。

 こういう例は、指導者側から一方的に「スマホ禁止」のルールを強制的に押し付けているから発生します。「野球に集中してほしいから」というのは建前で、実際は「一律禁止にしてしまえば、選手を管理しやすい」「SNSなどでトラブルになったときに飛び火するから」といった、指導者側を守るためのルールだったりするのです。

◇ たしかにデメリットもある

 スマートフォンを持つことで、SNS上などのトラブルに巻き込まれることはあり得るでしょう。でも、それを含めて良い経験ではないでしょうか。

 たしかに、スマホゲームに熱中しすぎて、ついつい夜更かししてしまうこともあるかもしれません。それは自己管理を身に着ける訓練、と割り切ってはいかがでしょうか。社会人になっていきなりスマホを持つようになって、夜遅くまでスマホゲームに夢中になって会社に遅刻するよりは、学生時代に失敗しておくほうがまだ良いでしょう。

 思い起こせば私の高校時代、まだスマホがなく携帯電話(ガラケー)やPHSが高校生にも普及し始めた時代です。私が携帯電話を初めて所持したのは大学1年生の頃で、高校時代は持っていなかったのですが、それでもゲームボーイやマンガなどに夢中になることはありました。

 しかし、夜更かししたら授業中につらくなることを分かっていたので、夜は決められた時間にキッチリ寝るようにしていました。「高校生にスマホを持たせるとロクなことがない」というのは、あまりに短絡的な意見ではないでしょうか。

◇ 負の部分だけ槍玉に上げるな

 もちろんスマホで動画を見て、自分のプレーの参考にすることも可能です。そういう機会を一律で奪ってよいものでしょうか。

 中には熱中しすぎて授業や練習に支障をきたしてしまう選手がいるであろうことは想像がつきますが、しっかり自己管理できる選手も多いはずです。まずは選手を信じることから始めてみてはいかがでしょう。指導者がラクをするための一方的な「スマホ取り上げ」は、私は支持しません。

 さて、この記事は拙著「高校野球北海道勢 平成の甲子園名勝負16選 EX」からの引用です。本来はもっと長文なのですが、ブログの記事に適した文字数に再構成してここに掲載しております。コラムの全文については、拙著にてご確認いただければ幸いです。

 ほかにも拙著には高校野球コラムを多数掲載していますので、よろしければご覧ください。  
Posted by ik1004 at 16:59Comments(0)高校野球

2023年11月29日

2023北海道出身選手の二軍成績まとめ

 主な北海道関連選手の2023年の二軍成績をまとめました。一軍でそれなりに出場した選手、過去に実績のある選手などは基本的に除外しています。選手名の水色が投手、緑色が野手です。

 ご存知の通り、三軍・四軍があるチームとそうでないチームがあります。前者の場合は、二軍での出場が少なくとも三軍・四軍で試合に多く出場しているケースがあり得ます。

門別啓人(阪神) 東海大札幌高
12試合 2勝2敗2セーブ 防御率2.78(一軍で2試合に登板)

茨木秀俊(阪神) 札幌手稲中→帝京長岡高
12試合 3勝3敗0セーブ 防御率6.57

持丸泰輝(広島) 旭川大高
57試合 3本塁打 14打点 0盗塁 打率.178

斉藤優汰(広島) 苫小牧中央高
5試合 0勝1敗0セーブ 防御率4.02

阿部剣友(巨人) 札幌大谷高
一・二軍とも登板なし

鈴木大和(巨人) 北海高→仙台大
18試合 0本塁打 2打点 1盗塁 打率.160

大津綾也(巨人) 北海高
一・二軍とも出場なし

阪口皓亮(ヤクルト) 北海高
2試合 1勝0敗0セーブ 防御率0.00(一軍で13試合に登板)

沼田翔平(ヤクルト) 旭川大高
19試合 1勝8敗0セーブ 防御率5.13

坂本拓己(ヤクルト) 知内高
8試合 1勝0敗0セーブ 防御率1.76

川越誠司(西武→中日) 北海高→北海学園大
39試合 7本塁打 28打点 0盗塁 打率.293(一軍で30試合に出場)
※成績は西武と中日の合計です。

竹内龍臣(中日) 札幌創成高
一・二軍とも登板なし

本前郁也(ロッテ) 札幌光星高→北翔大
21試合 3勝9敗0セーブ 防御率4.15(一軍で1試合に登板)

河村説人(ロッテ) 白樺学園高→星槎道都大
一・二軍とも登板なし

田中楓基(ロッテ) 旭川実高
20試合 1勝3敗0セーブ 防御率7.71

菊地吏玖(ロッテ) 札幌大谷高→専修大
14試合 4勝5敗0セーブ 防御率4.22(一軍で1試合に登板)

小林珠維(ソフトバンク) 東海大札幌高
一・二軍とも出場なし

川村友斗(ソフトバンク) 北海高→仙台大
68試合 6本塁打 20打点 6盗塁 打率.260

木村大成(ソフトバンク) 北海高
一・二軍とも登板なし

齊藤誠人(西武) 札幌光星高→道教大岩見沢
44試合 0本塁打 7打点 0盗塁 打率.227(一軍で1試合に出場)

根本悠楓(日本ハム) 苫小牧中央高
16試合 3勝3敗0セーブ 防御率3.11(一軍で5試合に登板)

松浦慶斗(日本ハム) 旭川市立明星中→大阪桐蔭高
6試合 0勝0敗0セーブ 防御率8.44

◇ 有望株は?

 昨年途中にロッテからヤクルトに移籍し、今季一軍で42試合に登板して防御率2.55の成績を残した山本大貴(北星学園大付高→三菱自動車岡崎)はめでたく当記事から卒業しました。WHIPが1.27ってのはとても良いですね。

 そして期待が高まるのは来年で高卒2年目となる門別。岡田彰布監督から来春の一軍キャンプ召集の内定を得るなど、首脳陣の評価は相当高いようです。今年は二軍でも先発中心の起用となっており、1〜2年後には一軍で先発ローテーションという期待も持てます。

 昨年の本欄にも書いた根本は、一軍登板を果たしますが打球が直撃して降板し登録抹消となるなど、不運もありました。上沢直之が移籍濃厚となる中、先発ローテーション入りの期待は来季も高まります。

 小林は高校時代は投手ですが、野手としてソフトバンク入団。しかし今年は再び投手に転向し、二軍登板こそないものの三軍・四軍で36試合に登板し、防御率3.31の成績を残しました。野手としては正直、戦力外を覚悟しなくてはいけない立場でしたが、ここに来て再び輝きつつあります。

◇ 戦力外通告を受けた主な選手

 大きな飛躍が期待されていた河村は、右ひじ手術の影響で二軍でも登板がなく、戦力外通告を受けました。フェニックスリーグには参加しており、育成選手としての再契約が発表されました。

 齊藤は戦力外通告を受け、西武の球団スタッフ入り。2m左腕・阿部は戦力外通告を受け、トライアウトを受験しています。

 なお、当記事からはとっくに卒業しておりますが、巨人を戦力外となった鍵谷陽平(北海高→中央大)が日本ハムに育成契約として復帰が決定。33歳、まだまだ活躍できる年齢ですね。  
Posted by ik1004 at 21:43Comments(2)プロ野球