2013年02月09日

駒大岩見沢メモリアル4

(2008年 第90回選手権 1回戦)
下 関 工 000 003 030=6  与永、安本−豊田
駒大岩見沢 006 020 00X=8  板木、沼舘、板木−松本

 駒大岩見沢は前年夏、大田阿斗里(横浜)、杉谷拳士(日本ハム)、高島祥平(元中日)ら豪華タレントを擁する帝京(東東京)に1−7で敗れ初戦敗退、翌2008年春は開幕戦に登場するも小川泰弘(ヤクルト)を擁する21世紀枠・成章(愛知)に2−3で敗れ初戦敗退。悔しい思いが募っていました。

 夏は2年連続4回目の出場でしたが、これまで3度の出場はすべて初戦敗退。春に4強1回、8強1回など計7勝を挙げているのとは対照的でした。センバツ終了後に調子を崩した板木勇幸は一時エースナンバーを剥奪され、代わりにセンバツではベンチ外だった右腕・沼舘義治が急成長。春季大会と選手権予選ではエースナンバーを背負いましたが、高橋真次監督の信頼を取り戻した板木が甲子園では再び背番号1。

 対戦相手の下関工(山口)はOBにプロ通算66勝の宮本和知(元巨人)らがおり県内の強豪ですが、意外にも春夏通じて初の甲子園出場でした。与永、安本と右の軟投派の2枚看板を擁し、交互に完投して勝ち上がったという変わったチームです。



 春夏連続開幕戦登場となる駒大岩見沢は左サイドハンドの板木、下関工は右サイドハンドの与永とエースが先発。初回は両チームとも走者が本塁憤死で無得点。2回は両チームに失策が出るものの、特に下関工はけん制死に盗塁死が出るなど無得点。点が入りそうで入らない、重苦しい空気になりました。

 ゲームが動いたのは3回裏。先頭の9番高木が初球の高め直球をとらえて三塁打、これで一気に重苦しい空気が一掃されました。ここから青山のレフトオーバー二塁打、バント悪送球(記録は安打)、3番小平のタイムリー、4番松本四球と続きます。この時点ではまだ2−0。ここで与永がレフトに回り、背番号10のアンダーハンド・安本が登板しますが6番古川に押し出し四球、7番佐藤秀の内野ゴロの間に1点追加、8番板木は右中間を完全に破る2点タイムリー三塁打、これで6−0となりました。

 5回裏、板木が3打点目となるタイムリーを放ち、高木もタイムリーで続き8−0。大量リードとなりましたが、板木の制球が全く定まっておらず、「0点で抑える」というより「0点で切り抜ける」という表現がピッタリの内容でしたので、このまま終わるとは思っていませんでした。

 6回表に不安は的中します。無死満塁から押し出し四球、ここで板木がライトへ回り、背番号10の沼舘が登板。犠飛と内野ゴロの間に1点を失い8−3となりますが、火消しとしては十分な役割を果たしました。7回表は三者凡退に打ち取りましたが、これがなんと両チーム通して初の三者凡退でした。

 しかし8回表、下関工はやはり制球の定まらない沼舘を攻めたて、2本のタイムリーと押し出し四球で3点を失い8−6と2点差、なおも2死満塁。今思い返しても絶体絶命の大ピンチでした。ここで沼舘をベンチに下げ、エースの板木が再びマウンドに上がりました。全く制球が定まっていない板木、大丈夫か!?

 ここをあっさり投手ゴロで切り抜け、9回も三者凡退でゲームセット。最初にマウンドに上がっていた時とは腕の振りが全く違いました。ライトの守備位置で頭を冷やしたのが功を奏したといえるでしょう。これが2枚看板の強みです。

 これで駒大岩見沢は夏初勝利、おまけに北北海道勢の21世紀初勝利でした。4失策とミスが続出し、攻撃でもランナーを出しながら3回と5回以外は得点に結び付けられず、もどかしい試合展開でした。

 私が最も評価するセンターの青山佳朗は三拍子揃った好選手、ほかに強肩の捕手で主将の松本駿、三塁手の及川雄貴、前年秋は2番手投手でもあった器用な遊撃手・古川翔と野手の好素材がズラリと並びます。反面、投手力は白崎・小林の2枚看板だった前年に劣る印象は否めませんでした。

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この記事へのコメント
このチームは大好きでした。
前年、帝京に白崎がまさかめった打ちは非常にショックでした。本気で駒岩が勝つと思っていたので。
しかしこのチームも非常に魅力的で青山、松本、及川は前年からの主力でしたが、古川、板木とあとファーストの人など個人能力がかなり高かったですよね。特に及川と古川の三遊間は身体能力抜群で肩も非常に強かったです。
智弁和歌山を倒せると思ったのですが…板木君の悪い癖が最後出てしまいました。
Posted by tomo at 2013年02月10日 14:50
>tomoさん

こんばんは。実は智弁和歌山戦を締めに持ってくる予定です(笑)

白崎はたしか股関節? を痛めておりましたね。万全の状態で、かつ帝京以外のフツーの相手の時に彼の投球を見てみたかったです。平成以降に北北海道から甲子園出場した投手の中では、私は白崎が1番好きでしたので、同じくショックでした。

ファーストは2回戦の盛岡大付戦で、均衡を破るバックスクリーンへのソロ本塁打を放った佐藤秀輝ですね。本当に身体能力が高い好素材ばかりでした。
Posted by あいけい at 2013年02月10日 21:16