2020年05月09日

残念だが、夏の大会は諦めよう

 夏のインターハイ(高校総体)など、夏のスポーツ競技が軒並み中止に追い込まれています。この状況では夏の甲子園(選手権)開催も厳しいものになりそうです。

 東京や大阪などでは、全国大会は無理でも都大会・府大会だけでも実施できないか模索しているようです。北海道でははたして可能なのでしょうか?

 2018年9月の北海道胆振東部地震の際には、秋季大会の支部予選が数日延期されましたが、問題なく消化することができました。しかしその時とは事情が異なりそうです。

◇ 2018年秋はたまたま延期が可能だった

 雨天順延も計算には入っているものの、円山球場では3日程度しか予備日はありません。その次は別の大会の日程が組まれており、日程はギュウギュウ。後ろにずらすことは基本的に不可能です。

 前述の北海道胆振東部地震の際には、実は「日本スポーツマスターズ 2018」というものが開催予定でした。札幌で総合的な夏季スポーツ大会は1989年の「はまなす国体」以来29年ぶりということで、関係者一同意気込んでいたのですが、残念ながら地震の影響で中止になってしまいました。

 円山球場でも、高校野球の秋季大会札幌支部予選終了の4日後くらいにはもう、この「日本スポーツマスターズ 2018」の予定が入っていましたが、こちらが中止になったためたまたま球場を使うことができたのです。

 もし中止になっていなければ、代替の球場を探す、全道大会を延期する、といった措置が必要になるところでした。

◇ 公式戦は入場料収入で成り立っている

 あまり知られていないことですが、北海道高野連の収入の約9割が入場料収入で、収入の大半は公式戦実施の経費に充てられます。これが大前提となります。

 ゆえに「無観客で実施しろ」「円山球場でなくてもいいだろ」というのは、簡単ではないのです。全道大会を円山球場以外で実施すれば、収入の大幅減は確実なのですから。

 東京なら春季大会で2万人とか、秋季大会で3万人というような、北海道では考えられないような観客動員を記録することがあります。だからこそ、財政には余裕があるのかもしれません。したがって、これを北海道に単純に当てはめることは不可能です。

◇ 道大会の実施は現実的ではない

 ただでさえ、北海道は公式戦を実施できる期間が大変短い地区です。今の3年生にとっては無念でしょうが、彼らのための花道を用意するには時間的・金銭的・日程的余裕はないと考えられます。

 それよりは、今年のセンバツに出場予定だった32校を来年のセンバツに招待し、今年の秋季大会は来年のセンバツには影響しない(場合によっては中止もあり)。こういう形をとるほうが良いと考えます。

 北海道では、秋季大会の支部予選は9月上〜中旬にスタートします。これまでに新型コロナウイルスが収束している保証はなく、この頃までに公式戦出場に十分な練習量が確保できている保証もありません。また、休校になった分の学習時間を確保する必要もあります。

◇ 余談 球児に対する余計な一言

 「スポーツは世界が平和であればこそできるんだ。残念かもしれないけど、これを糧にこの経験を今後の人生に役立ててほしい」

 上記のようなことを言う人がいます。なるほど、これは正論かもしれません。しかし、こんなことを傷心の球児に対して言う必要はないと思います。

 学生たちは上記のようなことは百も承知の上で、それでもやり場のない感情をどうするか、戸惑っているのです。そんな球児たちに「世界が平和であれば〜」などと声をかけて何になるのでしょう。

 今の高校生は本当に立派です。素晴らしいツイートをたくさん見かけます。無策無能の政府よりも、よっぽどコロナに対して真剣に向き合っていると思います。活躍の場を奪われた無念は察するに余りありますが、きっと彼らは時間がかかっても自力で解決すると思います。余計なコメントはせず、静かに見守ってはいかがでしょうか。

この記事へのコメント
あいけいさん、こんばんは。私は物凄く自分勝手な人間なので、「夏は無理かな」と思いつつも、「なんとか無観客でもいいからやってほしい」と無責任にも考えてしまいます。ただ解決策を提案できる能力も無いので黙っておりますが…もちろん球児たち全員ではないですが、「ケガをしてでもこの夏に燃えつきるんだ!」という球児もたくさんいると思います。球数制限の議論とも重なりますが、球児たちの意見を尊重しながらも、大人がブレーキをかけなければいけない…こんな大きな問題に正解などありません。これは他のスポーツや文化系の部活でも同じで各団体が「中止」と発表するのも苦渋の決断だと思います。誰かが誰かを責めることはできません。また、生徒たちに無責任に「頑張れ」と声もかけられません。だって生徒たちは「すでに頑張っているから」です。私は車通勤のため、朝や夜の通勤や帰宅時に外をチームTシャツで一人で走っている野球部員やサッカー部員を見かけます。今の為に走っている、将来の為に走っている、様々な思いで走っているんだと思います。走るところも誰もすれ違わないような住宅地から離れたところを走っている子もいれば、マスクをしながら走る子もいます。呼吸困難にならないか心配になるくらいです。私の偏見かもしれないですが、学生たちほど気をつかってるように思えます。月並みな言い方ですが早く終息しませんかねぇ…
Posted by あっち at 2020年05月09日 20:57
>あっちさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

考えることは私も同じですよ(笑) 無観客でいいから夏の甲子園は見たいし、ドイツなどでサッカーのリーグ戦を再開するなら日本でもできるんじゃないかとか、そんなことはしょっちゅう考えています。

でも冷静に考えると、記事に書いたようにやっぱり夏の選手権の開催は難しい、という結論に至ってしまいますね。

書いていただいたように、ブレーキをかけるのは大人の役目ですね。そして、中止や延期の判断、延期した場合の再開時期などについては正解がありません。本当に難しい問題です。

おっしゃる通り、学生たちはこの状況下で部活のための自主トレも勉強も、知恵を絞って頑張っているので、この上さらに「頑張れ」という必要はありませんね。

歩いていると子供も大人もよくランニングしているのですが、マスクをしていない人は気を遣って、私から遠ざかるように距離をとってすれ違っていきます。本当に早く終息してほしいですね。
Posted by あいけい at 2020年05月09日 23:07
私は一応医療従事者なんですが、
コロナとの向き合い方は非常に難しいですね。

コロナが出てきた当初は個人的にはインフルエンザと同様の扱いで良いのでは、もしくはいずれそうしないと収拾がつかなくなるという意見でしたが、今の世論は全然違う方向ですね。

正直、一旦感染者が減少しても厚労省の示しているように第2波第3波は確実だと思います。そうなってくると今後全てのイベントは自粛です。
カギはワクチンだと思いますが…

個人的には私の出身大学のウイルス学教授が開発したアビガンが、もっと早く夢の風邪薬として市場に出回っていれば…後の祭りですね。隠しておきたかった厚労省の気持ちもわかります。

個人的には来年の選抜は中止とし、今年の3年生のために秋に選手権をやってほしいです。ただ秋は第2波が来てる可能性が高いですが…
Posted by tomo at 2020年05月12日 10:20
>tomoさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

tomoさんは名門大学出身でいらっしゃるのですね。常に感染の恐怖と戦い、家に帰ることができない方もいますし、医療従事者の尽力には本当に頭が下がります。

ワクチンさえ開発されれば、経済を回す方向で進んでいけると思うのですが、まだまだかかりそうですし、コロナへの対処は本当に難しいですね。

書いていただいたように、3年生の花道は何か用意してあげられると良いと思います。ただ、夏休み・冬休みを短縮して学習時間を確保するそうなので、選手権を実施できるかどうか・・・おっしゃる通り第2波の懸念もありますし、難しい問題です。
Posted by あいけい at 2020年05月12日 20:26
名門大学なんてとんでもありません。
私は富山大学薬学部ですが、学生当時白木先生は医学部のウイルス学の教授でしたので、同じキャンパスでアビガンは作られたのかとちょっと個人的にアビガン推しなんです…

やっぱり選手権は難しいですよね…
無念です。
全国大会がなくても北海道チャンピオンを決める大会なども検討してほしいです。
Posted by tomo at 2020年05月13日 10:55
tomoさん、こんばんは。

すみません、大阪大学と勘違いしておりました。しかし、それでも私が卒業した北海学園大学経済学部よりも上なので、やはり私にとっては名門です。

素人意見ではありますが、まだまだ分からない部分が多いとはいえ、アビガンが有効であるという意見があちこちから出てきておりますので、ワクチンが開発されるまでは強力に推進しても良さそうですよね。

甲子園は無理でも、書いていただいたように可能であれば北海道内での大会を開催してほしい気持ちはあります。ただ、学習時間のことを考えると、良くて支部大会止まりのような気もしています。甲子園でなくとも、円山やスタルヒンに行くことを目標とする球児も多いので残念ではありますが・・・。
Posted by あいけい at 2020年05月13日 20:50
お久しぶりです、お元気でしたか?
コロナは完全終息はないと思いますので少ない感染数の中で感染拡大を防ぎ段階的に社会を動かしていかなければなりません。そんな中で子供達の教育の遅れを取り戻すために9月入学制導入、3年生を優先して登校させる、など様々な議論がおきています。各スポーツ界、大学野球までもが中止になり夏の甲子園や地方大会も正直、厳しいのかなと私も考えてます。 高校球児達の練習不足、学業あっての部活動、今の段階で学校が再開されてないので論外という意見もあります、残念ではありますが仕方ないでしょう(泣)
今後の社会情勢やコロナの感染状況などわかるはずがありませんが今とあまりかわらないか悪くなるか、国民はそれくらいのつもりでいるべきだと思います。
来年のセンバツは中止で今年出場予定だった32校でセンバツ大会開催は色々な角度から考えても良い案だと思います、開催までにある程度期間があるので準備期間が設けられて、予選もないので甲子園のみでの短期集中大会となればリスクも大幅に減ると思います。もちろんコロナ対策は万全に無観客も視野にははいりますが。
高校野球を見れないのがこれほど虚しくて辛いとは、改めて気づかされました。子供達は何倍も辛いでしょう。こんな最悪な年だったからこそ、来年はなんとしても円山とスタルヒンでソバを食べながら観戦している自分を思い浮かべてます…いや!無観客でも良いから球児達が試合しているのを高野連ホームページで見るだけでも良いんです!!!(泣)
今はしっかり感染対策して家でドラクエやってます。
お互い頑張りましょう
Posted by キー坊 at 2020年05月14日 09:38
現役時代に会社のBCPに関わったこともあり、いろいろなところの対応にヤキモキしていますが、何が正解か定かでない状態ではとにかく先手先手で素早く何らかの策を打つ、この繰り返し、そして決めたことは愚直に守る、ただし事実が判明したときは素早く方向転換が持論です。
コロナの状況が許せば球児たちには、円山・スタルヒンでプレーする機会を是非作ってあげたい、机上の学習時間なんてクソ喰らえ、そんなものはいつでも取り返せる、学生時代のクラブ活動で得るもの、その後の人生での大きな糧は先輩諸氏はよくわかっていることでしょう。ただ今の日本ではこの考え方は採用されにくいでしょうね。
Posted by うにまる at 2020年05月14日 12:14
>キー坊さん

こんばんは、コメントありがとうございます。

北海道では札幌だけ感染者数が突出していますが、私はいたって元気です。キー坊さんはお変わりありませんか?

書いていただいたように、大学野球などなど様々なスポーツが軒並み中止に追い込まれ、練習不足でもありますので、甲子園はおそか地方大会すら厳しい状況です。

おっしゃる通り、当たり前に存在しているはずだった高校野球がないと寂しいですね。ただ、球児たちは何倍も辛いはずですので、我々大人は黙って耐え忍ぶのみですね。

私は自宅で野球ゲームとサッカーゲームをやって凌ぎます。ドラクエもいいですね。
Posted by あいけい at 2020年05月14日 20:38
>うにまるさん

こんばんは、コメントありがとうございます。

書いていただいたように、先手先手で策を打って何かあったら方針転換が理想ですね。問題は先手の策を打てる政治家がいるかどうかですが・・・。

心情的には、部活動には教室では学べないものがあるというのはよく分かりますし、試合をやらせてあげたい思いはあります。

ただしそれを実際に実行するには、クリアしなければならないハードルが大きすぎて、とても短時間で議論できるものではないので、なかなか難しいところでしょうね。

もちろん、ギリギリまでプレーする機会を与えることを模索してほしいです。
Posted by あいけい at 2020年05月14日 20:43