2020年10月11日

北海が10年ぶりの優勝

(秋季全道大会決勝)
北 海 000 000 010=1  木村(9)−大津
旭川実 000 000 000=0  田中楓(9)−北口

 予想通り、プロ注目の両エースが先発。1回表、北海の1番杉林蒼太を2ストライクと追い込みながら直球をレフト前に運ばれ出塁を許します。バントで送り、3番江囗聡一郎にショートゴロを打たせ2塁走者を挟んだまでは良かったですが、三塁手・宇佐見瞬大の送球が逸れて野選となり1死2、3塁。さらに四球で満塁となりますが5番林大海を併殺打に打ち取り、旭川実としてはミスが失点につながるのを阻止しました。

 北海先発の2年生左腕・木村大成は、昨日109球で完投してからの連投。ノーゲームになった試合を含め最近6日間で5回目の登板ですが、球数制限にはまだ余裕がある状況です。全道大会では30イニング4四死球の木村が初回に死球・四球で無死1、2塁のピンチを迎えますが、まったく慌てるそぶりはなく、巧みな配球で送りバントを封じるなど無失点に抑えました。

◇ 予想以上の投手戦

 旭川実のエース・田中楓基の立ち上がりが懸念されましたが、初回のピンチを切り抜けた後は大きな制球の乱れもなく落ち着いた投球を見せました。北海打線としては、NHKの解説者にも指摘されていましたが、走者を出して二遊間が狭くなる場面でセンター返しの打撃をして、3併殺打という結果に終わっています。

 北海の木村はやはり疲労感は特に感じず、むしろ躍動感すら感じる投球内容でした。打者1巡くらいまでは直球主体でしたが、その後は切れのあるスライダーを多く混ぜて旭川実打線を翻弄しました。木村は3〜9回までパーフェクト投球を見せ、3回以降は走者を1人も許しません。

 北海はプロ注目の遊撃手・宮下朝陽を中心に再三堅守を見せ、旭川実も北海の犠打を封じるなど見ごたえのある守り合いが続きます。

◇ 均衡は突然破れた

 8回表も簡単に2アウトを取った田中でしたが、落とし穴が待っていました。3番江口が初球の高め直球を逆方向のライトスタンドに叩き込み先制のソロホームラン! 失投といえば失投ですが、これは打った江口を褒める以外ないところ。

 北海の打者の多くがそうなのですが、江口もダウンスイングでライトスタンドまで運びました。最近の甲子園では、アッパースイングで豪快にスタンドに打球を運ぶ強豪校が増えましたが、北海は良い意味で時代に逆行するバッティングです。

 木村にはこの1点で十分。前述の通り旭川実は3回以降1人の走者も出すことができず、せっかく何度もピンチを凌いでも流れを引き寄せることができませんでした。

◇ 素晴らしい投手戦

 最近の全道決勝は大味な打撃戦が増えておりましたが、2015年(札幌第一2−1北海道栄)以来5年ぶりの投手戦となりました。1−0というスコアは、1983年(函館有斗1−0砂川北)以来37年ぶり4度目です。

 北海は10年ぶり12回目の全道優勝で、センバツ出場をほぼ確実なものとしました。あとはセンバツが中止にならないことを願うばかり。今後の状況次第では2年連続中止ということもあり得ないわけではありません。北海としても、冬場の過ごし方はかつてないほど難しいものになりそうです。

 旭川実は本当に惜しかったですが、エースの力だけでなく守備力を含めた総合力において北海がわずかに上回っているように感じました。とはいえ、今後の成長次第では甲子園で勝ち進むことも可能なチームだと思いますので、来夏に期待します。

 神宮枠が宙に浮いたことで21世紀枠が4枠になる可能性がありますが、1993年に甲子園出場があるとはいえ、4強の知内はかなり選出に期待が持てます。函館支部の甲子園出場は、1997年春夏の函館大有斗が最後。優秀な人材が札幌などに流出している現状に歯止めをかけるためにも、知内には期待したいところです。

この記事へのコメント
こんにちは。久しぶりにコメントさせて頂きます。
いやー、便利な世の中になったものです…。
突然、何を言い出すのかという声が聞こえそうですが…。
広島県に住んでいながら、秋季北海道大会の決勝がライブ配信により視聴できる事に感激している次第です。
しかも、145km左腕と147km右腕のロマン溢れる対決とあってワクワクな気持ちで視てました。

試合の方は、あいけいさんのおっしゃる通り、予想以上の投手戦でしたね。詳細は皆さんご存知なので割愛しますが、木村投手のスピードボールに注目してましたが、むしろ旭川実の特に右打者はスライダーに全く合ってなく、空振りを量産してましたね。
田中投手も切れのある直球で連打を許さず、素晴らしい投げ合いだったと思います。

来年のセンバツについては、私自身は結構楽観的でして、観客がどうなるかはアレですが、開催はされると思ってます。それまでに木村投手はさらなる凄みを増して欲しいですし、野手陣も冬のトレーニングで身体をつくって力強いバッティングを見せて欲しいです。

いやーしかし、北海道の決勝で145km左腕VS147km右腕なんて記憶に無いですね。ホントロマンしかないです。
神宮での戦いも見たかった…。
Posted by kita-tora at 2020年10月11日 18:14
>kita-toraさん

こんばんは、コメントありがとうございます。当ブログを覚えていてくださって嬉しいです。

10日ほど前にチェックした時は見つけられなかったのですが、ライブ中継があったんですね。10年くらい前だと、各県の夏決勝の録画中継がCSで見られたくらいで、それも全県ではありませんでした。今は秋季大会も見られるようになって、本当に便利になりました。

書いていただいたように、旭川実打線は直球以上にスライダーに合ってませんでしたね。3回あたりからスライダーの割合を増やしたと思うのですが、そこから1人もランナーが出なくなりました。

147キロ右腕と145キロ左腕が決勝で投げ合ったのは初だと思いますが、2004年秋の決勝は札幌藻岩の武藤好貴と駒苫・田中将大の楽天ドラ1対決がありましたね。松橋拓也が完投したので田中は投げておりませんが。

あとはその前年の決勝、鵡川の宮田隼(144キロ右腕、センバツで146キロを計測)と駒苫・鈴木康仁(141キロ左腕)の投げ合いはありましたが、この時鈴木はまだ最速135くらいだったはずなので、やっぱり今年は異次元の対決だったのかもしれませんね。

私はどちらかというとネガティブなので、センバツが開催されるという力強いご意見に勇気づけられました。おっしゃる通り、神宮の中止は残念ですが。
Posted by あいけい at 2020年10月11日 22:52
素晴らしい投手戦でしたね、わずかな差でした、本当に2校センバツにだしてあげたいと思いました。今秋も全国には好投手が沢山いるようですが木村投手は自信をもって送り出せますね、あとはセンバツが無事に開催されることを祈るだけです
知内は21世紀枠推薦はほぼ間違いないと思いますが最終ではどうでしょうかね、全国各地波乱もあるようでライバルも多いようです、久しぶり函館支部からの甲子園を期待しましょう
Posted by キー坊 at 2020年10月12日 20:40
>キー坊さん

こんばんは、コメントありがとうございます。

おっしゃる通り、木村投手は自信を持って送り込める好投手ですね。旭川実も甲子園で見てみたいチームでした。

21世紀枠は他の候補次第では十分有望だと思ってますが、現時点では東日本勢は富山北部・石橋あたりが来そうです。石橋が東海大相模に善戦すれば、知内より有力かもしれません。

函館支部から久々に出場が見たいですね。
Posted by あいけい at 2020年10月12日 22:49
やはり監督が不在ではないというのは大きかったのか、大会を通して旭大戦の1失点のみで優勝とは!
ここんとこ支部の一回戦でやられていた高校とは信じられない勝ち方です!
それにしても母校の野球部の主将で四番が、これまた同じ中学出身者が務めたのは感慨深いです。
我々の頃は、後志の上位にも食い込めなかった中学が、北海の主将で四番を輩出し、選抜もほぼ当確とはびっくりです!
寄付の要請が来たら、奮発せにゃならんですな(笑)
Posted by 北海健児 at 2020年10月22日 06:39
>北海健児さん

こんばんは、コメントありがとうございます。また、北海高校の優勝おめでとうございます。

宮下選手は1年生時から注目された素晴らしい選手で、プロ入りも十分狙えると思います。同じ中学の出身ということであれば、これまで以上に応援のし甲斐がありますね。

あとは大会が中止にさえならなければ、玉熊投手の代以上の快進撃も狙えるでしょう。ぜひ寄付金を奮発してあげてください(笑)
Posted by あいけい at 2020年10月22日 21:39