1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:14:39.68 ID:fx07Rhfp0

淡「先輩。 牌譜と睨めっこしてないで、構ってください」

照「今は無理」

淡「いつならいいんですか」

照「さあ。 もうすぐインハイだから」

淡「……そういえば、もうそんな時期ですね」

照「暗い顔して、どうしたの?」

淡「インハイが終わったら、先輩と一緒なのも後6ヶ月だと思うと……」

淡「私はやっぱり、2年早く生まれてくるべきでしたね」

照「……言ってても仕方ないだろ。 それに、今は今のことに集中すべき」

照「それに、夏期休暇も残る、冬季休暇も丸ごとある。 好きなだけ一緒に入ればいい」

淡「あ、言いましたね! 約束ですよ? 本当にずっと一緒にいますから」

照「……うん。 ま、元気出たならよかった」

淡「構ってくれたら、もっと元気出ますよ」

照「無理」





淡「宮永先輩、付き合ってください」 照「しつこい」

淡「宮永先輩、キスしてください」 照「しつこい」


3 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:17:43.81 ID:fx07Rhfp0

淡「つまんないの。 こうして宮永先輩の横顔を見てるだけでも、十分に満たされますけどね」

照「……」

淡「……あの、そこまで念入りに見る必要あります? 先輩なら、前半戦で他校飛ばせそうですが」

照「油断は禁物だ。 事実、龍門渕の天江衣は油断を重ねて手を抜き、その結果チームは敗退した」

淡「わかってますよ。 ま、私は宮永先輩が一番強いと思っているので、そういう悪い心配はしてませんけどね」

淡「あ、ちなみに私が一番好きなのも宮永先輩ですよ?」

照「……知ってる」

淡「そういえば先輩って、私がこうして毎日好き好き言っているのにも関わらず、未だに少し照れますよね」

淡「反応でわかります。 なんていうか、その、可愛いです」

照「……わかったから、淡も牌譜くらい見ておけ」

淡「牌譜なんで、家でも見れるじゃないですか。 逆に平日に先輩と2人きりになれるのは、昼休みと部活前の少ない時間しかないんですよ?」

淡「……構ってくださいよ」

照「……わかった」

淡「えへへ」



4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:20:29.07 ID:fx07Rhfp0

淡「先輩、キスしてもいいですか?」

照「……ダメって言っても、どうせするんだろ」

淡「そうなりますね」

照「……いいよ。 淡も積極的になったもんだな……んむっ……」

淡「……ん……ふぁっ」

照「……とはいえ、慣れたわけではないか」

淡「顔が近いと、丸わかりですか。 ほっぺ、触ってください」

照「……あつい」

淡「先輩もあったかーい。 んー」ギュッ

照「ちょっ……」

淡「キスしてるのもいいですけど、こうしてくっついているだけなのも心地いいです」

照「……そ」

淡「もう1回、したいですか? いいですよ」

照「……うん」



5 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:24:19.69 ID:fx07Rhfp0

淡「……もうすぐ、部活の時間ですねぇ」

淡「放課後までは、お預けですかね」

照「今更、遅い気もするけど」

淡「……すみません。 皆にバレたのは、私のせいです。 ごめんなさい」

照「いや、正直な話、気にしてないから。 だから淡も、そうやって気負うのはやめて欲しい」

淡「そうですか……わかりました。 優しいですね」

淡「……あれ? じゃあ、こうして空き時間にこそこそキスしたりしなくても、部活内で堂々としちゃっていいんじゃ?」

照「それとこれとは別」

淡「いや、そう言われても私、思いついちゃいましたしね」

淡「宮永先輩が少しでも隙を見せたと思ったら、即ちゅーっといっちゃいます」

照「……気が抜けない」

淡「そうですね、気が抜けません。 宮永先輩のほうからでもいいんですからね?」

照「しないって」

淡「さあ、どうだか」



7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:28:23.32 ID:fx07Rhfp0

…………
………
……

照「ツモ、3000・6000」バラッ

亦野「相変わらず早いですねぇ」

淡「あーあ、親っ被り……あっ」ボトッ

淡「あ、あれ? どこに落としたかな……」

渋谷「……ピンチ」

亦野「手伝うよ」ガタッ

照「私も」ガタッ


淡「多分、このあたりです」

照「……全然わからない」

淡「まぁ、そうでしょうね」ボソッ

照「? どういう……んぅっ……!」



8 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:32:26.52 ID:fx07Rhfp0

照「……ぁ」

淡「……んむっ……ぅ」

淡「……ぷはっ。 えへへ……一本、もらいましたね!」

照「え、ち、ちょっと」

淡「『まさかしないだろう』とか、思いましたか? まぁ、私も相当緊張しましたけど……」

照「……っ」

淡「私たち2人が真っ赤なんて、これじゃあ何してたかバレちゃいますよ? はい、リラックスリラックス」

淡「とりあえずこれ、私からの贈り物です」ポン

照「……牌? って、これポケットから……」

淡「牌、見つかりましたよー」

亦野「っと。 じゃ、再開しましょうか」

照「……」

渋谷(……見ちゃった)ズズッ




12 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:35:49.33 ID:J3JCkm8p0

見ちゃったかわいい



13 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:36:42.58 ID:fx07Rhfp0

照「今日、菫は?」

亦野「インハイの準備とかで、色々忙しいらしいですよ」

照「そう。 じゃあ、キリもいいし1軍は解散」


淡「……」

照「どうした?」

淡「いえ、帰りましょうか」

照「……私からキスしてほしかった?」

淡「えっと……」

照「隠そうとしてもわかる。 ……ちゅっ」

淡「んっ……」

照「……」

淡「……できれば部活中にしてほしかったですね。 こう、ぐいっと」

照「無茶言わないで」

淡「私ができたんですから、無茶じゃありません」

照「はいはい」



14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:40:02.02 ID:fx07Rhfp0

照「最近」

淡「はい?」

照「毎日こうしてないか」

淡「私がキスできるようになったら、毎日してくださいって言いましたからね。 約束は守らないと」

照「……許可してない」

淡「でも、拒否もしてませんよね?」

照「……する理由もないから」

淡「万が一拒否されても、構わずしますけどね。 せっかく手に入れた武器、使わないのはもったいないです



照「そんなに甘えたいの?」

淡「……え」

照「そうやって強がらなくてもいいぞ」

淡「……じゃあ、抱っこ」

照「ん」ギュッ

淡「……えへへ」



16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:43:00.46 ID:fx07Rhfp0

淡「……せんぱぁい」

照「何」

淡「あたま」

照「はいはい」ナデナデ

淡「……んっ」

淡「……確かに、最近寂しいかどうか、と言われると寂しいですね」

照「ごめん」

淡「いえ、宮永先輩に何かあるわけじゃありませんから」

淡「ただやっぱり、インハイが分岐点になりそうで、不安でもあります」

淡「欲張りですね、すみません」

照「……」

淡「帰りましょうか……わっ」グイッ

照「……まだダメ」ギュッ

淡「……じゃあ、お言葉に甘えて」



17 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:45:49.97 ID:fx07Rhfp0

…………
………
……

淡「ツモ、700・1300」バラッ

淡「1000・2000」バラッ

淡「2600オール」バラッ

渋谷「……連続和了」ズズッ

淡「今日は良い感じです」

菫「……すごいな」


淡「あ、ごめんなさい。 少しおトイレ行ってきます」

照「私も」


渋谷「……違和感」

亦野「やっぱり?」

菫「……」



21 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:51:08.68 ID:fx07Rhfp0

淡「えっと、どうしたんですか?」

照「何が」

淡「お話があるように見えたので。 こうして卓を抜けたら、案の定一緒に来ましたから」

淡「何かな、と」

照「じゃあ、言わせてもらうが……さっきの連続和了、なんだあれは」

淡「えへへ、最近結構できるようになってきたんですよね」

照「……そういう意味じゃない」

照「1000・2000を和了った時だ。 リーチをかける時、なぜ4pを切った?」

照「あそこでリーチといくなら、5p切りにすべきだ。 わざわざ役を減らしてシャボに受ける必要なんか、全くない」

淡「……なんでしょうね。 シャボの5pが来ると察知したから、そうしました」

照「だったら、一発ツモだった6pのほうを察知するべきだな」

淡「そんなこと……」

照「……わざわざピンフを削ったのは、打点を低くしたいからじゃないのか? 連続和了で、後の打点が上がりやすくなるように」

淡「……」

照「ふざけるな!」



23 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:54:18.06 ID:fx07Rhfp0

淡「……っ!」

照「淡が何を考えてるかは、大体わかる」

照「でも、こういうのはもうやめろ……それだけは言いたかった」

淡「……だ、だって、宮永先輩が卒業したら、一緒にいることはもちろん、先輩の麻雀すら見られなくなっちゃうんですよ……?」

淡「インハイが終わったら、大規模な大会なんて、ほとんどありません……」

淡「そんなの、絶対にイヤです……」

照「……私も、同じ気持ち」

淡「……」

照「でもな。 麻雀をして白糸台にはいって、そこで1軍になったからこそ、私たちはこういう関係になれた」

照「私は私、淡は淡の打ち方を貫いてきた結果。 私が大将の席を1年の淡に譲ったのも、淡の麻雀が大将の席に座れるだけのものだと思ったから」

照「それを、今更曲げてほしくない……」

淡「……そう、ですね……わかり、ました」

淡「ごめんなさい……」

照「……うん」



25 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/06(金) 23:56:31.46 ID:fx07Rhfp0

淡「先輩、胸借ります」

照「……」ギュッ

淡「……うぇえ……ううっ……ぐずっ」グリグリ

照「ちょっ……泣くのはいいけど、人の制服で涙拭くのはどうなの」

淡「……ぅ」

照「ま、いいけど。 でもそんな拭き方だと、顔赤くなるぞ」

淡「……別にいいです」

照「そ。 落ち着くまで、こうしてていいから」

淡「……はい」ギュウ


菫「メール?」

From:宮永 照
本文:急でごめん。 今日は淡と先に帰る。

菫「……だと思った」



28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:01:30.54 ID:H0ztoCXa0

淡「……宮永先輩が怒った時、少し怖かったです」

照「……悪い」

淡「いいえ。 始めて怒った先輩を見て、自分がどれだけ愚かなことをしていたのかわかりましたから」

淡「ブレーキをかけてもらったのは、これで2回目ですね。 空回りばかりです」

照「……空回りというか、変なところで不器用。 前も言ったけど、してほしいことがあればする。 不安なことがあればなくす」

照「私は、あなたの恋人だから」

淡「……あなたは、いっつもそうやって私を虜にしますよね。 どこからそんな言葉が出てくるんですか」

照「本音だ」

淡「ず、ずるいです。 けど、そういうところが好きです」

淡「……私も、本音を言います。 愛してます、寂しいです、離れたくないです」

淡「大雑把に計算して、まだ6ヶ月も先のことです。 ですが、それが過ぎれば、先輩は白糸台から卒業する運命ですね……」

照「……」ギュッ

淡「認めません、認めたくありません……」

淡「宮永先輩、卒業しないでください」

照「……しつこい」




30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:03:27.38 ID:U6D4jDgS0

今回のしつこいは切ないな…



32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:03:57.24 ID:H0ztoCXa0

淡「……嫌です、嫌、いやいやいや!」

照「……ごめんなさい」

淡「なんで、謝るんですか……っ」

淡「宮永先輩は、悪くないです。 悪いのは、わがままな……」

照「淡も悪くない」

淡「……」

照「インハイが終わって、やることもなくなって、最後に卒業しても、私が死ぬわけじゃない。 安心して」

淡「……いつから、狂い始めたんでしょうか」

照「?」

淡「最初は、麻雀部員として先輩と一緒にいられる、それだけでも幸せでした。 でも耐え切れずに、結局先輩に告白しました」

照「……うん」

淡「断られてからも、何度も何度も告白しました。 まぁ、途中からは自棄になっていましたが……」

淡「やっと先輩の恋人になって、その肩書きだけで十分幸せだったのに、やっぱり耐えられなくなりました。 そこからは、どんどんエスカレートするばかり」



33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:06:44.01 ID:fx07Rhfp0

淡「私が宮永先輩に、最初に告白した時のこと。 覚えてます?」

照「当たり前だろ」

淡「それはもう、えらくパニくってましたね。 告白した私よりも真っ赤で、あの時の先輩はめちゃくちゃ可愛かったです」

照「……そ、そうか」

淡「2回目も、3回目もそんな感じで」

照「思い出させるな……」

淡「あれからまだ数ヶ月しか経っていないのに、もう卒業のことを考えて落ち込むなんて、私の欲求も度が過ぎてますね……」

淡「あの……1つだけ、約束してください」

照「……なんだ」

淡「卒業した後も、私のことを離さないでください、離れないでください……」

照「そんなこと、わざわざ言われるまでもない。 ……淡こそ、私を離さないで」

淡「えへへ……嬉しい言葉ですが、それでも怖いです。 私が心配性なのは、先輩が一番わかってるでしょう?」

淡「誓ってください」

照「どこに?」

淡「……じゃあ、私の口に」



34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:09:38.09 ID:H0ztoCXa0

…………
………
……

淡「宮永先輩、頑張ってくださいね!」

照「ああ」


照『ツモ』

淡「……」ジーッ

渋谷(前のめりで見てる……)ズズッ


照『あっ……』

菫「……照魔鏡を過信したのか?」

淡「宮永先輩が掴まされたああぁ……コンビ打ちされてるよ……うあぁー……」グデッ

亦野(この子、オーバーアクションで面白いな)



37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:13:53.23 ID:H0ztoCXa0

…………
………
……

照「ふぅ」バタン

淡「交通事故こそあったものの、7日目も無難に終われましたね」

照「決勝となると、当然更に強い高校が出てくる。 油断は禁物」

淡(ああ……話題には、しないほうがいいんでしょうか?)

淡「……いえ、油断はしてません。 逆です」

淡「今年も白糸台が優勝した場合、3連続優勝。 宮永先輩は文字通り無敗のチャンピオンとして、歴史に名を残すわけです」

照「大げさな気がするが、まぁ、そうなるな……」

淡「では、逆に白糸台が優勝を逃した場合です。 宮永先輩は2連続優勝止まり」

淡「それだけでも十分すぎますけど、3連続優勝を期待されていることを考えたら、今年の優勝を逃すのは明らかにキズなんですよね」

淡「大将戦で私が下手をして、私にキズがつく分には構いません、自業自得です。 でも、それによって宮永先輩にまでキズがつくのは、絶対に耐えられません」

照「……怖い?」

淡「……はい」



39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:17:18.41 ID:H0ztoCXa0

淡「対戦相手が怖いとかいうわけじゃないです。 ただ、背負ってるものが絶対に傷つけられない大事なものですから……」

淡「インハイが始まってから、正直、ずーっと震えてました。 かといって、逃げるつもりなんか微塵もありませんけど」

淡「……ふぅ」

照「おいで」ギュッ

淡「んっ……えへへ。 あ、もう少し強めがいいです」

照「……ダメだ。 今の淡、強く抱くと骨でも折れそうだ」

淡「あらら。 ……安心はしますけど、やっぱり怖いものは怖いですね」

淡「……ねぇ、宮永先輩」

照「?」

淡「麻雀しましょっか」

照「いいけど、この部屋には私たちしかいない。 3人を呼んできたほうがいいか」

淡「2人でやりたいです。 ルール簡単に弄ったり、とにかくなんでもいいので」

照「……? まぁ、いいよ」



41 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:20:48.47 ID:H0ztoCXa0

照「リーチ」パシッ

淡「まだ3巡目ですよ」

淡「言っても、私も追っかけますけど」パシッ

照「……ツモ、一発。 清一色七対子、トリプルの4本場」バラッ

淡「はぁー、割れました。 先輩は化物ですか、全然勝てませんね」

淡「でも、おかげ様でかなり自信がつきました。 ありがとうございます」

照「……普通、逆じゃないのか?」

淡「いいえ。 こんなに強い先輩の後ろで打てるんですから、これ以上ないくらい安心できます」

淡「……ま、これは自信とは少し違いますかね」

照「そういうもの?」

淡「はい。 それに、これほどの人が私を大将に置いてくれたんですからね。 連勝して自信をつけるより、よっぽど自信がつくってものですよ」

照「淡が元に戻ったなら、よかった」

淡「……私はつくづく、先輩の隣にいられて幸せですね」



43 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:23:58.83 ID:H0ztoCXa0

淡「安心して眠くなっちゃいました、もう寝ましょうか」

照「おやすみ」

淡「え? 宮永先輩も寝るんですよ?」

照「勝手に決めないで……。 もう少ししてから寝る」

淡「じゃ、私も起きてます。 一緒に寝ましょう」

照「……ん」


淡「……おやすみなさい」ギュッ

照「くっついてくるのはいいが、暑くない?」

淡「暑いですね、誰かさんが沸騰してるせいで」

照「……淡のほうだろ」

淡「……あれ、そうですか? ま、暑くてもこのままがいいです。 起き上がりたくなったら言ってください」

照「そんなくっついて、息苦しくないか?」

淡「問題ないです。 ……っていうか、無愛想な先輩がいつになく優しいですね」

淡「……淡を安心させるため」

淡「……えへへ、先輩、好きですっ」



45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:25:40.79 ID:H0ztoCXa0

…………
………
……

淡「……ツモ……っ」パシッ

「き、決まりました! 白糸台高校、大将大星淡! 清澄高校に2000点差で優勝、3連続優勝です!」

淡「……」


照「……お疲れ様」ギュッ

淡「うう……うぐっ……うああぁっ!」

淡「よかった、よかったああっ……!」

淡「3連覇、おめでとう、ございます……」

照「おめでと、淡」

照「皆も待ってる。 落ち着いたら戻ろう」

淡「……はいっ」



47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:27:57.57 ID:H0ztoCXa0

淡「……やりました!」ガチャッ

亦野「おつかれ!」

菫「よく頑張ったな」

淡「はい、ありがとうございます」

渋谷「……はい」スッ

淡「あ、どうも」ズズッ

照「……ちょっと行ってくる」ガチャッ


淡「……宮永先輩は取材ですか? もう少し、一緒にいてほしかったのに」

亦野「この後、私たちにもあるらしいけどね」

菫「なんだかな。 照ももちろんだが、3連覇を果たしたのは、淡の功績も大きいんだけどなぁ」

淡「……いいんです。 私は宮永先輩のために、ここまでやれたんですから」

菫「そこはお世辞でも麻雀部のため、って言うべきだな」

淡「ふふ、そうですね」



48 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:30:23.47 ID:H0ztoCXa0

淡「……全部、終わりましたね」

照「まだ個人戦も残ってる」

淡「白糸台麻雀部としては、ってことですよ」

照「……それでも、6ヶ月は残るじゃないか」

淡「6ヶ月しか残らないじゃないですか」

照「……」

淡「……でも、もうくよくよしませんよ。 こればっかりは、仕方ありませんしね」

照「うん……」

淡「ただし、6ヶ月の間はベタベタに甘えますから」

照「え」

淡「あ、宮永先輩の許可はいりませんよ? 勝手に甘えるまでです」

照「……いつもベタベタな気がするが」

淡「じゃ、いつも以上だと思っておいてください」



49 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:33:03.63 ID:H0ztoCXa0

淡「優勝祝いに、ご褒美くれませんか?」

照「後でなら。 財布、今は控え室に置きっぱなし」

淡「……はぁ、言葉が出ません。 こっち見て、膝乗っけてください……って言えば、わかりますか?」

照「……私から?」ギュッ

淡「ふぅ……まぁ、そりゃあそうです。 宮永先輩、くる時は結構強引にきてるじゃないですか」

照「今回は淡に言われてだから、ちょっと違うだろ……」

淡「気にしない気にしない」

照「じゃあ……んっ」

淡「んむっ……っ……」

淡「……えへへ、いいですねぇ、こういうの。 普段と違ってゆっくりきてくれるなんて」

照「……淡、ニヤけすぎ」ギュー

淡「あいたた、つねらないで。 いや全然つねってほしいんですけど、つねらないで」

照「意味わからない。 それと、時間だから降りて」

淡「ですね、そろそろ行きますか。 打ち上げに遅れるなんて、先輩方に申し訳ありませんし」



52 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:35:29.39 ID:H0ztoCXa0

…………
………
……

淡「……あー、おはよーございまーす……」ボー

照「遅い、もう10時。 顔洗ってこい」グイッ

淡「えー、夏休みだしいいじゃないですかぁ」

照「そんなんで、学校始まったらどうするつもりだ」

淡「んーっ、厳しい。 とりあえず、洗面所借りまーす……」

照「ちょっと待って。 バターとジャムどっち」

淡「……納豆」

照「パンを食べたいって言ったのは淡」

淡「ちょっとした冗談ですって。 両方がいいです」

淡「あぁー……それと私、ブラック飲めませんよー」

照「知ってる」



53 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:38:11.83 ID:H0ztoCXa0

淡「顔洗っても、あまり目覚めませんね……」

照「そ。 なら、先にコーヒー」スッ

淡「じゃあ、もらいます……にがっ!」

淡「これ、思いっきりブラックじゃないですか……」

照「色を見ないのが悪い、目は覚めただろ。 はい、パン」スッ

淡「確かにそうですけど……とりあえず、ミルクと砂糖ください」パクパク

照「その前に、口拭いて。 寝起きとはいえだらしない」

淡「拭いてくれてもいいですよ」

照「なにそれ。 ちょっと待ってろ……っ!」グイッ

淡「んうぅ……んぐっ」

照「……ぷはっ。 ち、ちょっと、淡……」

淡「ん……あー、やっぱりブラックでしたか。 口の中がにがい」

照「……おい、朝っぱらから何してるんだ」

淡「えへへ。 顔赤いですよ、やっぱこの時期は暑いですかね?」

照「……」



55 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:41:22.11 ID:H0ztoCXa0

淡「ごちそうさまでした」

照「パン焼いて塗っただけなんだけどね」

淡「そういうこと言わない。 さ、何しましょうか」

照「……昨日も一昨日も、特に何もしてないだろ」

淡「そうでしたっけ? 私は宮永先輩とこうしてるだけで充実しているので、構いませんけどね」

照「というかもう6日くらい泊まってるが、親御さんに話通してるのか」

淡「はい。 ちょっと、いえ、かなり強引に通しました」

照「……容易に想像できる」

淡「失礼な」

照「当事者だからな」

淡「……ですね」

照「でも、そのおかげで自分の気持ちに気付けたから、感謝してる」

淡「『愛してる』じゃないんですか? はい、どうぞ!」

照「……わ、わかったよ。 愛してる……っ」ギュッ

淡「……えへへ、言ってくれますね。 私も愛してますよ」ギュッ



59 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:43:49.20 ID:H0ztoCXa0

淡「宮永先輩」

照「何?」

淡「そんなに抱きつかれると暑いんですが」

照「……うるさい、自分から手を広げてきたくせに」ギュウ

淡「……んっ、暑い、というか暖かいですね」

淡「でも暑いです」

照「どっち」

淡「ま、離れたくないので、クーラーつけますね」


照「なぁ、寒すぎる……どれだけ強くつけたんだ」

淡「じゃあ、もっとぎゅーっといきましょう。 暖かいですよ?」

照「『じゃあ』じゃない。 とりあえず消すから」

淡「一応言っておきますが、消しても離しませんからね」

照「わかってる」



62 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:47:04.52 ID:H0ztoCXa0

淡「ふぅ。 休憩」

淡「ネット麻雀もいいですけど、長いこと牌握ってないせいか、どうも物足りないですね」

照「部に顔を出せば、誰かいるとは思うが」

淡「甘えたいので、二人っきりがいいです」

照「……ところで、さっきの親。 リーチをかけた後、対面から高めが一発で出た時」

淡「あー、見逃しましたね。 まぁ、結局同じ牌で一発ツモしたじゃないですか」

照「18000から8000オールに跳ね上がったけど、連荘も理も捨ててる。 わかっててやったの?」

淡「……理外な選択ですけど、それくらいしなきゃ宮永先輩に追いつきません」

淡「先輩だって、見逃すでしょう」

照「うん」

淡「宮永先輩は愛してますし、尊敬してますが、かといってずっと背中を見ててはいけませんからね」

淡「当面の目標は、白糸台高校麻雀部のインターハイ5連覇……ですかね?」

照「当面という割に、随分大きく出るじゃないか」

淡「宮永先輩の後輩として、それくらいできなければ」



63 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:49:38.14 ID:H0ztoCXa0

照「夕食何がいい」

淡「宮永先輩の作ってくれるものなら、なんでも」

照「……なんでもが一番困る」

淡「手軽なやつでいいですよ」

照「じゃ、カレーね。 買い物行くから降りて」

淡「そんな」

照「夕食がなくなる」

淡「……ちゅー」

照「……やったら退けて。 ん……」

淡「……んぁっ……」

淡「……なんだかんだで構ってくれるところ、好きですよ」

照「……行こ」

淡「待ってください、めちゃくちゃ暑いです……。 休憩入れさせてくださいよ」

照「……落ち着かない子」



66 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:52:00.94 ID:H0ztoCXa0

淡「先輩、手伝いましょうか?」

照「いい、じっとしといて」

淡「子供扱いしないでくださいよ」

照「初日に包丁で指切ったのは誰」

淡「……仕方ないですね」


淡「いただきます」

淡「からっ」

照「いつも通り作ったんだが」

淡「先輩ってば舌が大人ですね……」

照「淡が子供っぽいだけじゃないのか」

淡「もう、だからやめてくださいってば」

照「わかったよ」ナデナデ

淡「……ん、許します」



68 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:55:20.00 ID:H0ztoCXa0

淡「というか宮永先輩のお部屋って、本当に最低限のものしかありませんね」

照「今更? 後は本と麻雀関係のものがあればいい」

淡「本当に。 全力でガサ入れしたのに、怪しいものの1つも見つかりませんでした」

照「……ちょっと」

淡「でも、ただの先輩後輩でしかなかった時に撮ったプリクラが、大事に保管されてたのはかなり嬉しかったです」

照「……そ」

淡「それとホットパンツ見つけました。 後で履いてください」

照「どこまでガサ入れしたんだよ……」

淡「膝枕してください」

照「人の話聞け。 やってやるから、先に食べること」

照「それと、あんまりそういうことはやらないこと」

淡「はーい」



69 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 00:58:33.66 ID:H0ztoCXa0

淡「失礼します。 ……うーん、最高」グリグリ

淡「膝枕も直のほうがいいですね」

照「なんでうつ伏せ……普通逆じゃないのか」

淡「……」ペロッ

照「ひぅっ! ……何してるの」

淡「……その声、クールさとのギャップでしょうか? 先輩って可愛いところが結構多いですよね」

照「知らない……とりあえず舐めるのはやめて」

淡「わかりました。 うーん、こうしていると、告白した時を思い出します」

淡「あの時も、こうして膝枕してもらって……結局、あれが最後の告白でしたね」

照「そんなこともあったな」

淡「好きです。 宮永先輩、付き合ってください」

照「……っ。 なに急に真顔になってるの……」

淡「先輩こそ、なーに照れてるんですかっ」



70 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:01:06.04 ID:H0ztoCXa0

淡「先輩、おやすみなさい」ギュッ


照「……暑くなってきたから、離して」

淡「パジャマ1枚脱げばいいじゃないですか」

照「下着姿になれってこと?」

淡「なってくれるんですか?」

照「……もういいよ、そのままで」

淡「やった!」ギュッ


照「……淡、起きてる?」ツンツン

淡「……」

照「相変わらず寝るの早いな……ちゅっ」

淡「……うぁっ」

照「! お、起こした?」

淡「……いえ、あの、寝たフリしてましたけど……」

照「……卑怯」



74 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:04:13.44 ID:H0ztoCXa0

淡「卑怯なんて言われても、寝てる間にキスとか、そっちのほうが卑怯ですよ」

淡「っていうか、一応私も甘えるのに制限かけてるんですよ? それを先輩のほうから外すなんて」

照「……」

淡「顔隠してないで、こっち向いてくださいよ」

淡「……」カプッ

照「んぁっ……こら、噛むな」

淡「可愛いです」

照「……目が覚めた」

淡「……え、ど、どうぞ? ……んっ」

照「……ぷちゅっ」

淡「っ……んぐぅ……」

淡「ぅ……あ、あの、ソフトなほうかと思ってました……」

照「今朝のお返し。 もう寝るよ」

淡「暑くて寝られません……。 同じ暑いなら、もう少しくっついていてもいいですよね?」ギュッ

照「……うん」



77 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:09:01.27 ID:H0ztoCXa0

…………
………
……

淡「……あっ、宮永先輩? いたんですね」ガチャッ

照「麻雀部員が麻雀部にいても、別に不思議じゃないだろう」ペラッ

淡「いえ……ほんの少しだけ、インハイ後に顔を出さなくなっちゃうかな、と思ったので」

淡「そうなると、平日は先輩と一緒にいる時間が減っちゃいますから」

照「杞憂」ペラッ

淡「でしたね」

照「それに、白糸台でインハイ5連覇する、といったのは淡のほうだ」

照「だったら、それに向けて淡を育てる必要がある」ペラッ

淡「卒業した時には、私のほうが強くなってても知りませんよ?」

照「どうだか」



79 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:12:59.88 ID:H0ztoCXa0

淡「こうして宮永先輩と肩を並べて帰るのも、何気に久しぶりですねぇ」

照「うん」

淡「そういえば、先輩って大学は推薦でいくんですよね」

淡「『宮永先輩と同じ大学に行きたい』と親に言ったら、『推薦入試じゃないならダメ』って返されちゃいま

したよ」

淡「本当、世の中ってうまくいきませんね」

照「仕方ない。 淡の家族はいい人たちなんだから、私よりも家族の意見を大事にしたほうがいい」

淡「……そうですね」

照「それに、同じこと」

淡「同じ?」

照「白糸台を5連覇に導いた大将となれば、推薦なんか鷲掴みできるほど来るはずだ」

淡「……信用されてますね、私」

照「当たり前だろ」



80 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:15:57.59 ID:H0ztoCXa0

淡「……読書の秋とはいえど、宮永先輩、前と比べて読書する回数が極端に減りましたね」

照「淡の相手をしてるから」

淡「読書してる時の先輩の表情、好きなんですけどね」

照「しろ、ってこと?」

淡「どうぞ」


照「……」ペラッ

淡「……」

照「……ねぇ、そんなに見られると集中できない」

淡「顔を見るな、なんて殺生ですよ」

淡「あと、やっぱり寂しいので片手貸してください」

照「それだと読書できない」

淡「わがままですね」

照「どっちが」



83 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:18:10.46 ID:H0ztoCXa0

淡「鞄、下に降ろさないんですか?」

照「大丈夫」ペラッ

淡「……部活前の時間とか、昼休みに私を待ってる時とか」

淡「宮永先輩、鞄を膝に乗せるようになりましたよね。 私がずっと膝の上に乗ってたから、クセになっちゃいました?」

照「……」

淡「乗ってあげましょうか?」

照「……いい」

淡「そうですか。 じゃあ、乗せてください」

照「……」ポンポン

淡「えへへ。 ……なんか、先輩の首の匂いって落ち着きます」ギュッ

照「妙なこと言わないで」

淡「……」カプッ

照「ぃ……噛むな」

淡「何変な声出してるんですか」



85 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:21:33.02 ID:H0ztoCXa0


淡「冬服って……」

照「?」

淡「宮永先輩のミニスカって、なんかいいですね」

照「……おっさんみたいなこと言うのやめて」

淡「というか寒いですね。 日が落ちるとここまで冷え込むなんて」

照「対策してないの?」

淡「はい。 まだ始めのほうですから、少し舐めてました」

淡「寒いです」

照「……」

淡「あのー、寒いんですがー……うわっ」

照「……これでいい?」ギュッ

淡「……あったかいです」



88 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:26:33.27 ID:H0ztoCXa0

淡「冬休みもまだ残ってますよね」

照「また家来るの?」

淡「迷惑ですか? まぁ、正月までに帰省したりする人も多いですからね」

照「……私は、大丈夫」

淡「よかった、じゃあ、お世話になります」

淡「そうですねー、何しよっかな。 いやあ、今から楽しみ」

照「気が早すぎ」

淡「そんなこと言われても、嬉しいんですもん」

淡「ところで、先輩。 クリスマスの予定、入ってますか?」

照「ないけど」

淡「でしょうね」

照「……その返しは複雑」

淡「だって私と一緒に過ごすなんて、決まっていたようなものじゃないですか」

淡「最もそうでなくとも、同じように『でしょうね』と返すとおもいますが」

照「ひどくない?」



89 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:28:54.02 ID:H0ztoCXa0

…………
………
……

淡「ただいまー……じゃなかった、おじゃましまーす」

照「遅い」

淡「すみません、寂しかったですよね」

照「……違う」

淡「ホント、無愛想な人ですねぇ。 あ、ケーキ買ってきましたよ」

照「え?」

淡「はい?」

照「いや、家にもある」

淡「じゃ、どっちかを明日の分にしましょうか」

淡「……っていうか、意外に準備いいですね」

照「……まぁ」



91 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:31:46.61 ID:H0ztoCXa0

淡「宮永先輩」

照「なに……っ!」

淡「ん……うん、おいしい。 クリームついてましたよ?」

照「……そうやって取る前に、先に言って」

淡「いやですよ。 自分で拭いちゃうじゃないですか」

照「自分で拭けるから、先に言ってほしいんだって……」

照「というか、淡。 お前もついてる」

淡「そうですか。 でも私、今両手塞がってるんですよね」

照「……」スッ

淡「♪ ……え、ちょっと」

照「はい、拭けた」

淡「……わかっててやってますか?」

照「うん。 食べる時くらい、大人しくしなさい」

淡「……ばか」



92 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:36:24.96 ID:H0ztoCXa0

淡「そうそう、宮永先輩にプレゼントがあります」

照「えっ?」

淡「はい、どうぞ! マフラーです! 頑張って編んだんですよ!」

照「ありがとう……って、すごい長くない?」

淡「短かったら、2人で使えないじゃないですか」

照「……ああ、ね」

照「じゃあ、私からも」

淡「マジですか」

照「淡のと比べると、大層なものではないけど……ブレス」

淡「……あの、これ、宮永先輩とのペアじゃないですか? めちゃくちゃ嬉しいです……えへへ」

淡「というか、先輩ってこういうのだと結構少女趣味ですよね」

照「言わないで」

淡「可愛いです」



94 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:40:17.10 ID:H0ztoCXa0

淡「うーん、こたつが欲しいですね」

照「暖房がついてるから、いいと思うけど」

淡「肌に直接くる暖かさが欲しいというか。 というわけで、抱っこしてください」

照「……だと思った」ギュッ

淡「あー、安心します。 宮永先輩、好き好き好き……」

照「なんだ急に……」

淡「ちょっと、じっとしててくださいね」

照「……んむっ」

淡「……ぅ……ちゅ……」

照「……ぷはっ」

淡「……はいっ、次は先輩からどうぞ」

照「『どうぞ』じゃなくて、急すぎ。 一言くれればいいのに」

淡「いやあ、急にしたくなったんですから、無理もないとおもいます」

照「他人ごとみたいに」



95 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:45:25.93 ID:H0ztoCXa0

淡「それとも、あまり気分じゃありませんか? ならこっちから……えい」グイッ

照「わっ! ……って淡、力ない。 最初だけで全然押せてない」

淡「……はぁ、この際強引にでもと思いましたが、他の方法を考えないといけませんね」

照「……私にしようとした後なら、もう文句はいえないな」

淡「はい? 何が……ちょっ!」ガタン

淡「い、いたっ……って、目がっ……」

照「……」グイッ

淡「っ!! んっ……んぐっ……」バタバタ

照「ちゅぶ……んぅっ……」

淡「……ぁ……ふぁっ」

照「……ふぅ。 淡、情けない」

淡「……ぅ……げほっ。 せ、先輩のほうこそ急じゃないですか……」

照「ごめん、怖かった?」

淡「……あ、あの、もっとしていいですよ……っ」

照「……知らないから」グイッ



96 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:49:25.59 ID:H0ztoCXa0

…………
………
……

淡「宮永先輩、卒業おめでとうございます!」

照「……ありがと」

淡「褒めてくださいよ」

照「えっ? なんで」

淡「……私、卒業式の間泣かなかったんですよ?」

照「……うん、よく頑張った」ギュッ

淡「……ぅ」

照「今なら、我慢しないでいいよ」

淡「……うぁっ、うっ……うえええええっ!」

照「……くっ……ううっ……」



98 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:51:12.51 ID:H0ztoCXa0

照「落ち着いた?」

淡「……うぁっ……まぁ、少し」

淡「……宮永先輩の泣いたところ、始めて見ましたよ」

照「私だって、人の子だ……」

淡「そうですね。 私が一番よく知ってますから」

淡「……こう見えて、結構決心はついてるんですよ」

淡「宮永先輩が約束してくれたおかげです。 卒業しても一緒だと」

照「あんなに泣いたのに?」

淡「それとこれとは別です。 悲しいのは事実ですが、引き止めたところで何も解決しません」

淡「……またいつか、会えますよね?」

照「何言ってるんだ。 平日は無理でも、休日なら会えるだろ」

淡「ちょっと、雰囲気ってものがあるじゃないですか」

照「……よくわからないの」

淡「ま、らしいといえばらしいです」



100 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:54:16.71 ID:H0ztoCXa0

淡「先輩、何かくださいよ」

照「何か?」

淡「卒業式の定番じゃないですか。 形見です」

照「死ぬわけじゃないから」

淡「……そうですね、制服が欲しいです」

照「無茶言わない」

淡「……じゃあ、ベルトとかどうですか?」

照「それくらいなら……」カチャカチャ

淡「……え? うわっ、大胆ですね。 露出狂の気でもあるんじゃ……」

照「……あっ」

淡「……もしかして、素でした? 天然さんですか」

照「忘れて」

淡「もう遅いです」



101 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 01:57:59.57 ID:H0ztoCXa0

照「……ごめん、そろそろ色々と挨拶に回らないといけない」

淡「人気者ですね」

淡「……白糸台で、絶対に5連覇して見せます」

照「……うん」

淡「それで、絶対に宮永先輩と同じ大学に通います」

淡「そしたら、もう私を縛るものはなくなりますね」

照「……私たちを、だろ」

淡「そうですね。 最後に1つだけ……」

照「……ちゅっ」グイッ

淡「……ぅ……」

淡「……テレパシーかなんかですか、それ」

照「大体わかるようになってきたから……」

淡「……えへへ、嬉しいです」


淡「それじゃあ宮永先輩、また今度」

照「……ああ」



102 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 02:01:15.38 ID:H0ztoCXa0

…………
………
……

淡(インターハイ、最後のオーラス……)カチャッ

淡(……これ、ひどい配牌ですね……えへへ)

「白糸台高校、5連覇をかけた後半戦、オーラスです!」
「現在1位の清澄高校をまくるためには、三倍満のツモ、あるいは倍満の直撃が必要という厳しい状況ですね



淡(私の配牌は、宮永先輩の贈り物……)

淡(だから、直撃だとか、関係ありません……)カチャッ


淡「……ツモッ! 8000・16000っ!」

「……し、白糸台高校、ついにインターハイ5連覇です!」
「重い空気になると思われていたオーラスが、意外な形で決着がつきました!」


淡「……うええっ……お、おつかれ、さまでしたっ……」



103 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 02:01:57.87 ID:H0ztoCXa0

照「……うわっ」

菫「……すごいな、あいつ。 確信してたな、最後牌見てなかったぞ」

照「……」

菫「いいのか? 電話の一本くらい、入れてやったほうが喜ぶだろ」

照「……いい。 直接、会っておめでとうと言いたいから」

菫「ふぅん」

照「おかしい?」

菫「いいや、照もずいぶんロマンチックな性格になったもんだな、ってな」

…………
………
……

淡「宮永先輩、お久しぶりです!」

照「この前の休日に会ったでしょ」

淡「だーかーらー、そういうのやめましょうよ!」

照「……ふふっ」

淡「あっ、笑った」



104 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 02:03:32.09 ID:H0ztoCXa0

照「淡のテンションがあんまりに高いものだから、面白くて」

淡「そりゃ、宮永先輩と同じ大学に通えるんですよ? それに、高校の時よりも自由です」

照「ま、確かに」

淡「……宮永先輩ってば、久しぶりに笑ってくれましたね! 笑顔が素敵なんですから、もうちょっと笑えばいいのに」

照「そういう性格だから、仕方ないだろ」

淡「仕方ないですね」


照「一つ、言いたいことがある」

淡「私もあります。 ま、お先にどうぞ」

照「……『宮永先輩』って呼び方は、どうなの?」

淡「私はもう慣れがありましたが、先輩が望むなら、本名で呼びましょう。 それでは、私からも」

照「……うん」


淡「……照さん、好きです。 これからも、私の恋人でいてくれますか?」

照「当たり前だろ。 ……私も、淡が好きだから」


おわれ







106 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 02:09:07.28 ID:q1ZoSOW+O

乙ー
淡ちゃんもてるてるもかわええなあ



109 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 02:11:57.14 ID:16dGaREo0




110 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 02:16:26.44 ID:7hEXHfM40

最高だった、また次も頼む


116 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 02:53:52.17 ID:i3Ivzlbc0

なんだこの圧倒的最終回オーラ


120 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 04:13:47.13 ID:R+1P7i9m0

おつ
ええなあ



124 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 06:21:30.96 ID:sVSxKK770


このシリーズ大好きだ



129 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/07(土) 09:11:16.41 ID:Vn9/poAc0

おつおつ







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夏色キセキ オフィシャルフォトブック
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