日々是趣味之為

趣味に生きる大学生改め、しがない田舎勤め人の雑記帳。

【前置き】

AI/AISキャンセルというのは時々聞かれるカスタムですが、これは一体なんなのか?というと意外とわかっている人は少ないのではないでしょうか。

AIまたはAISというのは、Air Induction Systemのことで、簡単に言えばエンジンから出てきた高温の排ガスに新鮮な空気を吹き込むことで燃え残りのガソリンも燃やしてクリーンにしよう、という環境規制対策のシステムです。
まあ分かりやすく言えば、アフターファイヤを意図的に起こしているといえばよいでしょうか(燃え残りのガスが微量なので派手な燃焼にはなりませんし、厳密には違いますが)。


このAIS、今の話を聞けば分かるように環境負荷の点を除けばユーザーにメリットはさしてありません。かといって別にデメリットもなく、本来はエキゾーストやマフラーを変更した際に、吸排気バランスが崩れることにより多発するアフターファイヤを防止するためのカスタムだそうです。
…と思いきや、聞くところによれば「AIキャンセルをするとエンジンブレーキが弱くなる」という話が。

これはR3の低回転での不自然なエンブレの強さに不満を持っていた私には朗報。
とはいえ本当にエンブレが弱まるのか?それこそプラシーボではないのか?そもそもエキゾーストにO2センサがあるのにFIのシステムに悪影響はないのか?
しかしエンブレが自然になるというのは事実魅力的…

悩んでも仕方ないし、モノとしては結構安い(2000円そこら)なので、物は試しとやってみました。

K-FACTORY Kファクトリー ケイファクトリー/2次エアーキャンセルプラグセット
K-FACTORY Kファクトリー ケイファクトリー/2次エアーキャンセルプラグセット YZF-R25



以下取り付け方法とインプレです。



【取り付け】

まあこれはシンプルと言えばシンプル、AISの配管を引き出してそこに先程のキットで栓をするだけです。
とはいえこのAISにアクセスするためには、R3のカウルを結構なところまで外さねばなりません。頑張っていきましょう。

まずはサイドパネルフロントパネルを外します。
こちらについてはR3/R25のロングスクリーンの記事を参照。

続けてライダーシートを外します。タンデムシートを外した後、シート後ろのタンデムシートとの間にあるカバーを外せばライダーシートを固定しているネジが見えるので外せばOK。

その上で、AISにアクセスできるように燃料タンクを外します
そのために燃料タンクを覆っている左右のタンクカバーと、次いで上のタンクカバーを外します(写真取ってないしネジ外すだけなので省略)。
その上で燃料ホースを外してやればタンクを取ることができます。

そうすれば車体右側のエンジン脇に、AISのエアカットオフバルブ↓が見えるはず。
(ちなみに写真撮影時は、車体横のカウルを外してアクセスしました。本来の方法ではないですがこれでもアクセスできます)

DSC_0022~03

あとは説明書に従って、ホースを抜いて詰め物をして終わり!



【インプレ】

いやいや、作業はちょっとめんどくさかったけど、流石にこんな子供だましでエンブレが変わるわけが…。

あ、変わったわ。

これは確かにプラシーボでなくエンブレの感覚が変わります。
なんというか、個人的な感覚は入りますが「自然な感覚のエンブレ」になります。
純正状態の、3500rpmぐらいから下で急激に効き始めるつんのめるようなエンブレではなく、回転数に比例して制動力のかかる感じがします。

街乗りの時はもちろん、低速での取り回しの時のスロットルオフ時にバランスを崩しにくくなったり、比較的低回転でスポーツ走行をしてる時に無用なエンブレが効いてくる煩わしさがなくなり、走行感は中々に良くなりました

これで2000-3000円ぐらいなら個人的には大満足です。
心配していたエキゾーストのO2センサによる影響も、500km程度走ってみましたが特になし。
純正のエンブレの感覚が好きじゃない方は試してみてはいかがでしょうか。

K-FACTORY Kファクトリー ケイファクトリー/2次エアーキャンセルプラグセット
K-FACTORY Kファクトリー ケイファクトリー/2次エアーキャンセルプラグセット YZF-R25
 




【蛇足:なぜエンブレが弱くなるのか?の考察】

まずAISの動作について整理します。
まず、AISが働くのはエキゾースト内です。正確にはエキゾーストバルブから排気が出た直後、バルブが閉鎖されたタイミングで新気を導入し、燃料させつつ排気しているという具合でしょう。
ということは、AISが動作するとエキゾースト内で新たに燃焼が起こった結果、排気の圧力(静圧)・温度が上昇するはずです。

エキゾースト内の静圧が上がるということは、排気抵抗が上昇するということ。
これはひいてはエンジンが排気行程に入る際にピストンを押し上げるのに必要な力=エンジンの抵抗=エンブレが強くなるという形で現れると推測できます。

つまりAISが動作するとエンブレが強くなるというのは、エキゾースト内で静圧が上昇することが原因だろうと考えられます。


しかしそうなると、エンブレが強くなる低回転でしかAISは動作していないということになります。
実はこれを裏付けるのが、本来AISはアイドリング付近の排ガス浄化しかできないシステムであるという話(参照:二次空気導入装置:吸引式 - Wikipedia)。
事実、考えてみればそもそもR3/R25にかぎらずAISは新気導入のための積極的な負圧を持たず、よって排気脈動による負圧が生じる低回転付近でしか動作しないと考えられます。

ここからは想像ですが、ヤマハのAISのエアカットオフバルブ(空気のオンオフを切り替える弁)にはカプラが刺さっており、なんらかの電子的な制御でオンオフを切り替えている=AISのオンオフを切り替えているようです(おそらく安定的な動作のため)。
このオンオフのトリガが、アイドリングないし減速時の3500rpm以下という負圧が生じやすい(と思われる)タイミングに設定されており、その結果このタイミングでAISが動作しエンブレが急激に効いてくるという現象が起こっているのではないでしょうか。


大分見えてきたように思えますね。
まあそうなると、AISを塞いでキャンセルしてしまえば、エキゾースト内での燃焼による静圧の上昇はなくなる=エンブレが段付きで効かなくなるというのは筋が通っているかな、と言う感じです。

…ちなみにこの推理が正しいとすれば、エアカットオフバルブについているカプラを外せば、エアカットオフバルブのソレノイドバルブ(電磁弁)が動作しなくなります。
もしこのソレノイドバルブが常時閉(通電無しの際は閉じている)タイプであればカプラを抜くだけでAISキャンセルと同じ効果を得られる可能性がありますね。

まあ推測に推測を重ねた結論なので正しいかは分かりませんが、ぜひ誰かにトライしてもらいたいところです。
(もしこのブログを見てトライした方、ぜひ結果をコメントいただければ嬉しいです)


以上、蛇足でした。

【前置き】
かねてよりツーリング派の私は、バイクを買ったらまずロングスクリーンやハンドガードを付けるのがお約束。
やはり高速でのツーリング長距離ツーリングでの疲労軽減、そして冬季のツーリングでの快適性ではロングスクリーンの防風性は他に代えがたいものが有ります。

が、ことR25に関しては…なぜだ、ロングスクリーンがない…

スクリーン自体は結構出てるのですが、「スポーツスクリーン」「レーシングスクリーン」などショートスクリーンばかりが目につきます。かといって防風性が高そうなものは形が好みじゃなかったり…。

最近になってある程度ロングスクリーンのラインナップも出てきたようですが、中でも私が気になっていたのは「アサヒ風防」のスクリーン

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旭風防 af アサヒ風防/スクリーン YZF-R25


オーソドックスな形状に「純正より20mmアップ70mmロング」というスペックから想像できる良好な防風性。
これだ!と購入を決め、品薄なのか納期を待つことしばし。

先日到着し、取り付け、そして初ツーリングでのテストを済ませたのでインプレと取り付け方法について記事にします。



【インプレ】

まず今回の記事執筆の時点では、バイパスで100ほど出した程度で高速道路での走行はしていないことを注記しておきます。
が、先に言ってしまえば高速を走ってみるまでもなく防風性が極めて良好なのが一般道でもはっきり分かるほどの効果だったわけですが。

まあ、まずは見た目から。

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ライダーから見るとこんな感じ。見た目にも純正スクリーンより大きいです。

DSC_0015~04a
前から見るとこんな感じ。やはり一回り長いのが分かります。
どちらかと言えば純正の面構えのほうが好きなものの、個人的には悪くないかな?という感じ。まあR3/R25のフロントカウルの構造上、ロングスクリーンを付けると多少バランスが悪くなるのは仕方ない所でしょう。

問題は肝心の防風性。
どんなロングスクリーンでも同じですが、だいたい70km/hぐらいまでで走っている時はさほど違いは感じません。
80km/hを超えてきたところで、効果がわかってきます。明らかに純正スクリーンより走行風の流れが上側に変わっています

イメージ的には、軽く体を伏せるだけで首から下にまったく風が当たらなくなる感じ。また思いっきり伏せれば、ヘルメットに風が当たっているかわからないレベルまで走行風を防いでくれます

通常のポジションでも体へ当たる風はかなり減っています。走行風の影響はサイズ相応に十分低減されているとみていいのではないでしょうか。
今回は山道主体のツーリングでしたが、高速などで長距離をハイペースで走るツーリングなら効果はかなり大きいと思われます。

用途が合う人なら、値段分の価値は十分あるのではないでしょうか



旭風防 af アサヒ風防/スクリーン
旭風防 af アサヒ風防/スクリーン YZF-R25





【取り付け方法】

さて…普通スクリーンの交換などは、ネジを何本か外せば簡単に終わりですね。
そんな風に考えていた時が私にもありました…

正直に言えば、R3/R25のスクリーン交換、少し面倒です。スクリーンを外すためだけに、ボディのカウルを数点外さねばなりませんので。
いやカウルをある程度触り慣れているなら大丈夫なんですがね。分からない人には辛いし、カウルを割ってしまうというプレッシャーも有りますんで。

というわけで、取り付け方法について解説します。


① サイドパネルを外す

R3のリアサスペンション交換でも外した箇所ですね。というわけであちらから丸写しですが。

サイドパネルというのは、この赤◯で囲ったカバーのことです。こいつは黄◯で囲んだネジ2本と、裏側のグロメット(ゴムの輪)への差込2点の計4点で固定されています。
BlogPaint

ネジを外したら、あとはグロメットでの取付点付近を思い切って引っ張りましょう。スポン、と抜けるはず。
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② フロントパネルを外す

フロントパネルは、ハンドル周りのメーターの隣についているパネルです(下の写真でちょっとズレているやつです)、

DSC_0006~04
このパーツは2点ネジ止め+3点をリベット止めされています。リベットというのは、

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こんなパーツです。真ん中のプラスネジを緩め方向に回せば頭が浮いて外れ、止める時はこの頭を押し込むだけでカチっとはまります。
これが先程外したサイドパネルの裏側1点+フロントパネルの横側(フロントフォークがあるメーター下の空間のところ)に2点の計3箇所です。

DSC_0007~04
外すとこんなふうに、フロント周りのカウルを留めているネジが見えてきます。


③ ウインドシールドAssy.を外す

ここまで左右のカウルを外すと、メーターの下でヘッドライトとフロント周りのカウルを留めているネジが見えるはず。これを左右1本ずつ外します。
すると前方向にスライドさせれば↓のようにフロントのカウルとスクリーン、その下のカバーがまとめて外れるはずです(ちなみにこの写真はもうバラけた状態なのでイメージ図です)。

DSC_0012~03


④ ウインドシールドAssy.をバラしてスクリーンを交換

スクリーンは樹脂ネジでゴムダンパーを介してカウルに固定されています。これを緩めて、あとはちょと爪の引っ掛かりを外してやればスクリーンは外れます。
あとは逆の手順で新しいスクリーンを取り付けて、Assy.に組み直しましょう。
ちなみにこの時、フロントのカウルにピンがあるので、これがスクリーンに上手く嵌って、カウルとスクリーンが隙間なく噛み合っていることを取り付け前に確認してください(隙間が空いていたら上手く取り付けられるまで頑張りましょう)。


⑤ ウインドシールドAssy.を車体に組み付けてカウルを組み直す

あとは今までのを元に戻すだけです。
フロントのカウルとを取り付ける時は、同じように前からスライドさせて、↓の裏側にあるつ目が上手くはめ込めるように頑張りましょう。

DSC_0011~04
カウルは思ったより割れにくいので、ビビらずに。しっかり浮きなく嵌っているかを確認して次に進みましょう。でないとやり直す羽目になります…。
フロントパネルのはめ直しは知恵の輪的に多少手こずりますが、上手くがんばってください。

頑張れとしか言えなくてアレなんですが、カウルのはめ込みってマジで気合試行錯誤ほどほどの力加減ぐらいしかコツがないもので…すみませんm(__)m
しいていうなら、カウル同士が噛み合う溝や爪をしっかり把握してから着けると楽かもしれません。
フルカウルの整備って面倒くさいねorz

あ、くれぐれもネジ・リベットの入れ忘れにはご注意を!


DSC_0013~03


以上となります~。お疲れ様でした。

【前置き】

先日のリアサスのプリロード調整の記事でようやくサスペンションのセッティングの奥深さを知った私。
となると、俄然「いい」リアサスを買って試してみたくなるというのが人情。
というわけで…多少気は早いもののボーナスを当て込んでリアサスを購入してしまいました!(アホ)

今回はそのレビューと、取り付け方法の紹介です。
(取り付け方法だけ参考にしたい人はレビュー読み飛ばしてね)


今回購入したのはこちら。


mx366
YSS ワイエスエス/MONO LINE リアシングルショック 【MXシリーズ】 MX366 YZF-R25


YSSというのはあまり聞き慣れないメーカーですが、タイでサスペンションを専業にしているメーカーだそうで。近年は日本でも代理店を通して販売を広げ、オーバーホールなどのアフターサービスも展開しているようです。
しかしやはりマイナーなのは否めない…。私も正直少し二の足を踏みました。

というわけで他に候補として上がったサスペンションをまずは紹介。
リプレース品のリアサスといえば有名なのは、やはり一番に思い浮かぶのはOHLINS。
OHLINS オーリンズ/リアサスペンション
OHLINS オーリンズ/リアサスペンション R25/R3/MT
 

ハイエンドなサスペンションの代名詞と言うべきOHLINS。こちらでお値段12万円ほど。
またオーリンズほどの知名度はありませんが、高性能なサスペンションとしてこちらも知る人ぞ知るのがNITRON。
NITRON ナイトロン/リアサスペンションモノショック NTR R3 シリーズ
NITRON ナイトロン/リアサスペンションモノショック NTR R3 シリーズ YZF-R25


こちらは15万円ほどもします。このイメージカラーの青がいかにもクール。
そしてこの2ケタ万円の高級品からは少しお求めやすい価格で最近登場したのが↓のKYBスペシャルのサスペンション。

YAMAHA ヤマハ ワイズギア/KYBスペシャルサスペンション リア
YAMAHA ヤマハ ワイズギア/KYBスペシャルサスペンション リア YZF-R25/R3・MT25/03


見た目にも鮮やかなオレンジカラーの別体ガスタンク式。お値段7.2万円
KYBというのは、ヤマハの純正によく採用されている国内の総合サスペンションメーカー。他ならぬR25の純正リアサスもKYB製です(ちなみに純正品の価格は3万円弱)。
純正品を作っているメーカーのアップグレード品なら適合性、性能アップはほぼ確実。値段もOHLINSやNITRONに比べればお手頃。
デザインもよく、正直こちらも迷ったのですが……。

YSS ワイエスエス/MONO LINE リアシングルショック 【MXシリーズ】 MX366
YSS ワイエスエス/MONO LINE リアシングルショック 【MXシリーズ】 MX366 YZF-R25


実はこのYSSのリアショック、上記3品と同じ別体式ガスタンクのフルアジャスタブル(取付長、プリロード、伸び/縮み減衰)でありながらお値段なんと6.6万円。先のKYBスペシャルより安く、OHLINSの半額です。

もちろん安かろう悪かろうでは意味が無いのですが、噂ではYSSは価格の割に性能も中々のものでコストパフォーマンスは良好との話。KYBのリプレース品と同程度の価格というのもそれなりに妥当感があります。

とはいえ大きい買い物なのでせっかくならいいものを…悩む気持ちもありましたが、考えてみればどだい私程度の腕前でOHLINSやNITRONなどのレース向けのサスを使いこなせるかといえば…まずムリ
どうせ高いサスを買っても持て余すなら、公道でのスポーツ走行向けをうたうこのYSSのMXシリーズの方がいいだろう(+失敗でも傷は浅い^^;)。

というわけで、このYSSのMX336を購入するに至ったわけです。
では毎度長い前置きの後は、レビュー&取り付け作業のレポートです。




【YSS MX366レビュー】

まず断っておくと、私はリアサスペンションの交換は初めてです。バイク自体のキャリアは10年ほどあるので、ある程度良し悪しは分かりますが、サスに関しては素人に毛が生えた程度です。
加えて、私の腕前は率直に言って世間で言えば中の上か上の下、バイクの運動理論はある程度わきまえているし峠でもそれなりに飛ばせますが、ポケバイなどでレースをしているガチな人にはまるで敵いません。
その程度の腕前という前提で聞いてください

とはいえ、これだけ断りを入れた後でいうのも何ですが正直……


こんなに変わるのか!!ってぐらい変わりましたね。ええ。


DSC_0024~03


リアサスを交換して早速、説明書通りにプリロード(前回の記事参照)を調整しただけで(あとはYSSのステッカーも貼って笑)、減衰については出荷時のセッティングのまま、ツーリングに出発。
正直、普通の道を走っている時はあまり差はわかりませんでした。プラシーボと言われればそれまでです。こんなもんか?と首をひねりました。

が……峠道に入って少しペースを上げ、コーナーに入った途端、驚くほどはっきりとした違いが現れました。
一言で言うなら、リアサスの挙動が非常に落ち着いたものになり、接地感がぐっとよくなったといいますか。

例えばコーナリング中、車体がバンクしている時に少し路面が荒れていると、今までは車体が不安定な状態でリアサスが暴れる(ボヨンボヨンと動くというか)のでとても怖く、コーナーへの侵入・脱出の時に思い切ったブレーキ・アクセルワークができませんでした。
それがリアサスを変えてからは、同じようなシチュエーションでもリアの動きがとても穏やかです
。減衰が効いているというのか、路面の凹凸が車体までまるで伝わっていないような感じすらします。

またコーナーへ切り込んでフロントブレーキを握り、コーナーの頂点で一気に車体をバンクさせる時も、フロントブレーキが効くことでリアへの荷重が弱くなっているはずなのに、しっかりリアタイヤが路面を噛んでいる感じが伝わってきます。
何が影響しているのか私にはわかりませんが、ブレーキ時のフロント荷重から、二次旋回でのアクセルを開いてのリア荷重に移る時の感覚が素晴らしく、車体が路面を舐めるように動くように思えます。

全体として、リアタイヤの動きに非常に安定感が増し、ビビりの私でも安心感を持ってブレーキ、旋回、アクセルというコーナリングの手順をキビキビとこなす事ができます。
おそらくバイクの運動性の限界自体が上がっていますし、何よりバイクの挙動がライダーにとって安心感がある風に変化するので自然と上手く早く走れるようになった、と大いに感じます。


ちなみに、よくバイクのカスタムで言われるのが「プラシーボじゃないの?」という言葉。
パーツを変えたのだから変わるはず、という思い込みで「変わった気がする」と思い込んでしまう現象です。
今回に限ってそれはありません。なぜなら…一緒にツーリングに行った友人のR25と乗り比べたからです(笑)

R25とR3はエンジンこそ少し違えど車体は同じ。純正状態の友人のR25は大変良い比較になりました。リアサスを交換したR3から乗り換えると「純正のリアサスってこんなにボヨンボヨンしてたっけ?」と、数日前までそのサスで乗っていた自分のことを忘れて言いそうになります。
しまいには、交換してR3を乗った友人が一言。「俺もリアサス変えてみようかな…」と。ちなみに彼はバイクに乗り始めて1年未満、初めてのバイクがR25という新人ライダーですが、彼でもそう思うほどの違いがあったようです。



というわけで長々と書いてしまいましたが、感想としては「もっと早く交換すればよかった!超オススメ!」の一言につきます。

もっとも、本領を発揮するのはコーナーを曲がる時ですから、街乗りや直線道路を走るだけでは効果が実感しにくいパーツではあります。のんびり走るだけなら、純正のリアサスでも十分といえばそうかもしれません。
ですが、先程も言ったように、リアサスを交換することで車体の挙動が穏やかになり、コーナリングにも安心感と楽しさが増すのは間違いないです。

上手い人にはもちろん、コーナーが苦手という人にもぜひトライしてもらいたいパーツだな、というところでレビューをまとめたいと思います。

YSS ワイエスエス/MONO LINE リアシングルショック 【MXシリーズ】 MX366
YSS ワイエスエス/MONO LINE リアシングルショック 【MXシリーズ】 MX366 YZF-R25





【取り付け方法】

さて、ここからは同じくYSSのMX366を買ったor買う一歩手前の同志のための取り付けレポート。
というのも、このサスペンション、どこにも別体タンクの車体への取り付け方法が書いていません

はい、どこにもです。
付属の説明書にすら書いておらず、ネットには画像もレポートもなく、ただ謎のステーがゴロリと同封されているだけ。
私も最初は「これでいいのか…?」とさんざネットを探してから作業しましたので、そういう方の参考になれば。

ではまず、リアサスの交換方法から。
まずサスペンションを交換するためには、当然純正のリアサスを外さねばなりませんが…これがどうすればいいか分かりにくい。いや、基本は取り付けボルトを緩めるだけなんですが、ツールパス(工具の差込方)が一見して分かりにくい。
というわけで手順を踏みます。


① サイドパネルを外す


サイドパネルというのは、この赤◯で囲ったカバーのことです。
こいつは黄◯で囲んだネジ2本と、裏側のグロメット(ゴムの輪)への差込2点の計4点で固定されています。
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ネジを外したら、あとはグロメットでの取付点付近を思い切って引っ張りましょう。スポン、と抜けるはず。
カバーを外すと…おわかりでしょうか、リアサスが見えるようになりますね(交換後の画像でスミマセン)
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これで、リアサスの上側取り付けボルトにアクセスできるようになりました。


② マッドガードを外す

次に、リアサスの下側ボルトへのアクセスを邪魔するマッドガードを外します。
BlogPaint

マッドガードはリアサスの真後ろにある赤◯の部品です。
リアサス側からツールを差し入れてやればボルトが2本ありますので、これを外せばOK。


③ リアサスの上下ボルトを緩める

いよいよリアサスのボルトを緩めます。スイングアームとの下側の締結、フレームとの上側の締結をそれぞれ緩めます。指定トルクは58Nmなのでかなり固いですが、頑張って回しましょう(ハンドルスピナーとエクステンションを使うと楽かと思います)。

…が、決してまだボルトを抜いてはいけません
今のままではリアサスは車重で縮んだままになっています。当然、ボルトは非常に抜けにくいですし、ムリに抜けばボルトのネジ山を傷つけます。そもそもリアサスを抜いたら、バイクは後輪への荷重を支えられなくなるので大変危険です。


④ リアサスの荷重を抜く

というわけで、車体を軽く持ち上げて、リアサスに荷重がかかっていない状態にしてから(=リアサスが自然長になってから)作業をします。
オススメはジャッキを使う方法です。

パンタグラフジャッキなら、だいたいの車のトランクに非常時のタイヤ交換用のが1個入っているはずです。
それもなければ、ホームセンターで木材を適当な長さにカットしてきて使うとかですが…素直にジャッキを買うのをおすすめします。
KTC ケイティーシー/パンタグラフジャッキ ハンドル付
KTC ケイティーシー/パンタグラフジャッキ ハンドル付


さて、このジャッキでどうやってバイクを持ち上げるかといいますと…。

1.まずバイクにサイドスタンドをかけます
2.安全のため、フロントブレーキをタイラップ等で握りっぱなしにします
3.できればサイドスタンドも跳ね上がらないように紐なりたいラップで固定します
4.車体の下にジャッキを置いて、クランクケースの下側をジャッキで押し上げます

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こんな具合です。ジャッキで直接だとクランクケースが傷つくので、厚手の布か木板を挟むとよいでしょう。

こうすると、サイドスタンドとジャッキ、フロントホイールの3点でバイクが支えられて後輪が持ち上がります。

DSC_0005~05
分かりにくいですが、リアタイヤが浮いて下に隙間が出来ています(厚手のビニール袋が入る程度)。

ちょうどこの写真ぐらい、タイヤが浮くか浮かないかぐらいだと、ちょうどリアサスの荷重が抜けて、伸びも縮みもしていないところです。このタイミングでボルトを押すとすんなり抜けるはずです。


⑤ 元のリアサスを取り外す


⑥ 新しいリアサスを取り付ける

ちなみにこの時ですが、別体タンクにつながるホースは前側から出しましょう。後ろ側からだとフレームと干渉します。
またもう一つ注意点としては、リアサスの取り付けボルトは緩むと非常に危険なのでしっかりトルクをかけましょう。また取付時はグリス塗布が指定されていますので、リチウムグリスをねじ山に塗って締めましょう(これをしないと実質的な締結力が弱くなります)。


⑦ 別体タンクの固定

まずは付属のステーに割締めでタンクを固定。そしてこのステーを車体にどう固定するか、という話になりますが…。

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とはいえおそらく選択肢はほぼタンデムフットレストと共締めしかないでしょう。
ただここで問題なのは、付属のステーが明らかにネジ1本でしか留められない構造だということ…(上の写真を見れば分かると思いますが)。ネジ2本で固定されているタンデムフットレストに共締めすると、フットレストが片側だけ浮いてしまい危険です。

この場合、タンデムフットレストを片側だけ外してしまってOKならば、このタンク&ステーだけをネジでフットレストのネジ穴に固定してしまえばOKです。
(ただし逆側のフットレストはマフラーのステーを兼ねているため外せません…)

とはいえ、片側だけフットレストがないと見た目が締まらないし、第一ただでさえ少ないR3/R25のフックを引っ掛けるポイントが減ってしまいます(笑)

というわけで、ステーを共締めするのと逆側の方に同じ程度の板厚のワッシャーを噛ませましょう。
ステーのブラケットの板厚は約4mm、固定のボルトはM8なのでM8の外形15-16mm程度、厚さ2mmのワッシャーを2枚噛ますのがベストでしょう。
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ちなみに私の場合、既にこのタンデムフットレストにKIJIMAのヘルメットロックを共締めしておりまして(↓見ての通りタンデムフットレストと前後2箇所で共締め)、するとなんと…ボルトの長さが足りない…
KIJIMA キジマ/ヘルメットロック
KIJIMA キジマ/ヘルメットロック YZF-R25


とはいえこのメットロックは便利なので外したくない…となると、ボルトを長くするしかありません。
同じくM8で長さ首下40mm(元は35mm)のボルトを探し、購入。
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ネジ長さが+5mm、厚さが+4mmなのでちょうどよい長さ。

DSC_0004~06
というわけで、無事タンクの取り付けも終了!

取付作業自体は、迷わずにスムーズに行けば30分程度で終わるでしょう。
ずいぶん記事が長くなってしまいましたがお疲れ様でした。


【蛇足】

ちなみに、これだけリアサスを褒めそやした後でいうのもなんですが…。
「リアサス変えたし…せっかくだからフロントも変えよっか♪」と、フロントサスもいじってしまいました(ォィ

こっちらの方も後ほど記事にしますので、よければご一読ください。
リアサスに負けず劣らずオススメのカスタムですよ。

私の愛車、YZF-R3。
インプレ記事でも褒めちぎったように、ツーリングに、街乗りに、スポーツ走行に、なんでもこなせる素晴らしいバイクです。
その数少ない弱点の一つが…積載性。

まあそもそもバイクなんてのは荷物なんてカバンひとつマトモに載らなくて当たり前。スクーターのメットインなんて贅沢品はNCシリーズみたいな例外中の例外を除けば望むべくもありません。
しかしそこを無理してでも荷物を載せなければならないのがキャンプツーリングです。

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何を隠そう私はキャンツー大好きライダー。テントと寝袋を抱えて西へ東へ、遠くまで足を伸ばすならテントを立てて一泊二日でなんてのもザラ。こういう時は荷物をタンデムシートに積み上げ、ロープを回して車体に固定するのですが…。
ここで問題になるのが、R3のシートの狭さ

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一見、まともに乗っているように見えますが…そのベースになっているR3のシートはこんな形。

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狭くて先細りで、オマケに微妙に立体形状で…ってこれじゃ荷物が不安定でかなわん!
特に問題なのは左右方向の安定性。走ってるだけで荷物が左右に揺れ、バンクすればずり落ちそうになり、峠で切り返そうものならもうエラいことになります。せめて固定方法を工夫しようとしても、タンデムステップぐらいしかマトモに荷掛けフックが掛からないし…。


キャリアを買うのも手ですが、そこそこお金がかかるわ、その癖バイクは重くなるわ(しかもリアキャリア取り付け位置は重心位置から一番遠い点なので旋回性にモロに影響が出る)、肝心の左右方向には安定しないわカウルに穴あけ加工は必要だわ、見た目はダサくなるわ耐荷重はさほど期待できないわで微妙…。




ここで本題。
じゃあ、市販のキャリアでだめならなるべく軽くてそこそこ丈夫で、荷物を載せても左右に安定するそんなキャリアを自作すればいいのでは?

しかし問題は車体への固定方法と強度。素人がそんなもの思いつきで作れるのか…?
いやまて、そもそも私が欲しいのはシート積載の機能向上であってキャリアそのものが欲しいわけではないんだから…。

そこで一つの名案が浮かぶ。
そうだ、シートを加工してキャリアを作ればいいんだ。


思い立ったが吉日、ヤフオクで中古の破れありのシートを購入。
シート裏側の固定金具を取り外し、シートカバーを止めているタッカーの針を全て引っこ抜き…

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カバーの中から露出したウレタンを取っ払ってやると…

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はい、これでシート積載強化キャリアの台座が完成です(笑)
何しろ人間が座るためのものなので耐荷重は折り紙付き車体への固定も完璧、オマケに簡単に取り外し可能とおおよそ理想的な台座です。

基本的にはこれ(以下シートベース)を土台に、フレームを前後左右に渡し、丈夫な大型の金網を荷物の座面にして完成…というのが青写真です。
フレームは加工性と軽さ・強度を考えて木材にし、これを木ネジでシートベースそのものに固定するという構造です。
ただ問題は、肝心のこの土台が見ての通り複雑な立体形状で平面をほとんど取れない事。

色々試行錯誤した結果、

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太めの角材をカットし、木工用サンダーで削り、合わせ面を出し、角度を調整して汎用ステーと木ネジで固定。
このA字型のフレームが、先細りになったシート台座の真ん中の凹にはまり込む構造になります。

BlogPaint

シート台座の平面が取れないので、なるべく面圧が分散できるように位置を調整して、前側の盛り上がりと後ろ側の平面部で固定・支持するように設計。

大分それらしくなってきたので、このA字のフレームに、さらに金網を左右に支持する横木を前後に2本、渡して固定します。
とはいえA字フレームと横木は金網を支持するため面一でなくてはならず、横木同士が左右にズレてもいけないので、金網と現物合わせをしながら慎重に位置決めをして…。

DSC_0006~03

いい感じに形になってきました。

この時点ではまだフレームはシート台座に載せているだけです。
ここで後ろ側の横木はシート台座の縁の盛り上がり(タッカーの穴が開いている所)と干渉するので、ここから再び現物合わせで干渉部を木工サンダーで削っていきます。

シート台座とフレームが上手く全面で接するように合わせを調整して、ようやくここでシート台座とフレームを固定します。
ドリルで下穴をあけ、木ねじを各部に入れて固定していきます。これでシート台座とフレームまでは完成。

最後に、これにホームセンターで見繕ってきたサイズ・強度的に適当だろう園芸用の金網を載せて固定して…完成!

DSC_0008~03

おお、ちゃんとキャリアっぽいじゃないか…(ォィ

フレームと金網の固定はなんとタイラップ(笑)ですが、本数を多くすることで荷重を分散し、万が一にも落下しないようにします。
そもそも使い方として重量物は前側に載せ、後ろ側にはかさばるが軽量のものを軽く乗せる程度というのを想定しています。キャリアの荷重の大半はシート台座を通してフレーム本体が受け持つので、金網自体の固定に大きな強度はいらないという思想です。

ちなみに後ろ側にぶら下がっているこの謎のゴムの固まりは…

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このように車体のテール先端に当たるように調整しています。
ここが軽く突っ張ることで後ろ側の金網を支え、ダンパーとして働く構造になっています。

見栄えは悪いですが、中々悪くない出来に仕上がりました。
さて、いよいよ肝心の積載テスト。

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さすがデカイだけはあります。大型のテント、マット、寝袋、卓上コンロがロープで縛るまでもなく安定して乗ってしまいました(サイドスタンドで斜めの状態で、です)。
キャリアの取付剛性も、金網を持って車体を引き起こして左右に振っても問題ないほどあります。
実際はこれをさらにロープで固定して積載するので、金網を使ったロープ取り回しの自由度を合わせればかなり安定した積載ができると思います。

最大積載しての実地運用は機会がなくまだですが、とりあえず軽積載で高速道路を250km、峠道を含め一般道を250kmほど走って問題なかったので、キャリア自体の耐久性と耐荷重性はある程度信頼できそうです。

本気で積めばR3をオフ車以上の鬼積載にできそうなこのキャリア…本領発揮が楽しみですね。




【補足】
 …ちなみに今更も今更ですが、こんなデカいキャリアを着けてバイクが走って法律上問題はないのか?という点です。
引用で恐縮ですが、こうした自作キャリアの法律面について詳しくまとめた記事があったので紹介を。

しゃれこうべはしゃべらない - 自作キャリア その3 法律的にどうなの?

引用された法律の文面を合わせて読む限り、

 ・キャリア=積載装置は車検証記載の長さ/幅/高さから数センチ以上差がある場合は構造変更の申請が必要(本来は)
 ・しかし着脱式であり、かつ安全な取付であればキャリア(+ルーフ、ラック、エアロ等)の取付は変更がないものとみなす

というわけで、工具どころかキー一本で付け外し可能、取り付け方法も安全(のはず)のこの自作キャリアはOK!
安心して大手を振って使えそうで安心、安心。

《前置き》

R3を購入してから早8ヶ月。そろそろボーナスも近づいてきたし、色々と手を入れてみたいなぁ。
そんな風に考え始めた結果、今までは手を出すまいとしていたカスタムの一つに興味がむくむくと…。

S36P_MINI

そう、サスペンションです。
バイクの性能には色々ありますが、最終的にはその何もかもがサスペンションを経由して、タイヤに動力/制動力を伝えることでコントロールされていることを考えれば、サスペンションがいかに重要かということは自明の理
 
純正サスペンションも決して悪いものではありませんが、いかんせんそこはコストという壁ゆえ、性能には多少妥協したものなのは仕方ありません。
こうした純正サスペンションと、リプレース品の高給サスペンションの特に大きな違いが調整機能の有無
プリロード、伸び側減衰、縮み側減衰。場合によってはスプリングレート(これはどんな高級品でもバラすかオーダーメイドしないと変わりませんが)。ばっちりセッティングを合わせれば、今よりもっとハイレベルな走りができる…と思うとワクワクしますね。


ここで本題。

Q.あれ?そもそも純正のサスペンションには本当に何も調整機能はないんだっけ?
正直、高い買い物だからセッティングでどれだけ変わるのか試してみたいんだけど…。

A. はい、あります。


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R3/R25のリアサスペンション。実はこれには「プリロード」の調整機能がついています。
この根本にある歯と、その下の斜めになっている部分…ここが調整用の機構です。
調整方法は簡単、この「歯」の部分を車載工具にも入っているフックレンチで回すだけです(ちなみにかなり固いです。手袋をつけた上で、リアを浮かせて気をつけてトルクを掛けましょう)。


Q.あの、調整の仕方はわかったんだけど、そもそもプリロードって何?

A. わかりません。


…ええ、ほんとに調べてもよくわからなかったんですよね。
ネットにR25のプリロード調整の事を書いてる人はそこそこいるのですが、どれも何やら的を得ない感じというか。
逆に「サスペンションのセッティングとは~」みたいに「分かってる」人はサラッとそのことを流してしまっているので、「プリロードとはなんぞや?」という疑問に答えは出ず



《実践編》

というわけで、とりあえずやってみたれ!という感じでプリロードを7段階中の6(最強一歩手前)まで上げてツーリングに出発。 

結果。滑った。 

ちょっと路面の荒めな峠でヘアピンを曲がっている時に、いつもの感じでコーナー出口でアクセルを開けると…ズルッ!
幸い体制を立て直し、もう少し安全マージンを取って走ろう…と思ったのに、またそのうちヘアピンでズルッ!

経験上、これぐらいは攻め込んでも大丈夫なはずなのに…路面もそこまでは悪くなかったぞ…?
やはりこれはプリロードの仕業なのか…?

頭を悩ませていた所、ついにこの「プリロードとはなんぞや」という疑問に詳しく答えてくれるブログを発見しました。


○黄色のトパーズ
プリロードとは? バネ基本編
プリロードとは? 車高が変わる編
プリロードとは? あらかじめ縮める編
プリロードとは? 棒なのかサスなのか編
プリロードとは何か? ストローク配分が変わる編
プリロードとは何か? 高荷重設定なのか編

こちらの記事ですが、とにかく分かりやすく丁寧に説明してくれています。
私はよくある「○○すれば××になる」的な方法論が苦手で、こういう理論的、構造的な背景から理解する方が頭に入ってくるタイプなので本当にありがたい
正直、この記事をしっかり読んで理解してもらえば私が蛇足をする必要なぞないんですが(^^;

とはいえ、こういう難しい長文は頭が受け付けない…という人もいると思うので、個人的に理解を深めるためのまとめとして、「プリロードとは?」ということについて分かりやすく、具体的にまとめたいと思います。



《本題:プリロードとは》
 
一言でまとめるとサスペンションの位置調整です。
もう少し言葉を補えば、サスペンションが動く中心位置の調整と言うべきでしょうか。
いわゆる伸び側/縮み側減衰の調整が「サスが伸びる側・縮む側に動く速さの調整」とすれば、プリロードはそのサスの「どこからが伸び側で、どこからが縮み側か」を調整することなのです。
一般にプリロードを上げると、ストロークに対する縮み側の距離が長くなり、伸び側は短くなります。


プリロードを変えると何が変わる?何が変わらない?

 サスペンションの取付時の長さ(取付長)
  :結果として「車高」「足つき」「前輪/後輪の荷重配分」が変わります。例えばリアサスの取付長が長くなると、全体的に前傾になり「車高は上昇」「足つきは悪化」「前輪の荷重が増加」します。

 サスペンションの伸び側/縮み側の切り替わる位置
  :分かりやすくいえば「静止時にサスが止まる位置」です。バネの単振動でいえば振動の中心。走行中、衝撃を吸収して伸び縮みしたサスは、最終的にこの位置に戻ろうと動作するわけです。

 ×サスペンションの硬さ(荷重に対する縮み具合)
  :サスペンションの硬さはバネを交換しないと変わりません。またサスが動く時の「硬さ」はいわゆる減衰の問題なので、これもプリロードでは変わりません(ネットにはよく「プリロードを調整すると硬くなる/柔らかくなる」という話がありますが誤りです)。

 ×サスペンションのストローク
  :サスのストローク(動ける長さ)はプリロードによらず一定です(車高が上がるというのに不思議な話ですが)。



やりたい事別のプリロード調整

 ・足つきを良くしたい、車高を下げたい→プリロードを下げましょう
 ・タンデム向けの設定にしたい→プリロードを上げましょう
 ・乗り心地を良くしたい→無理です。サスを変えましょう
 ・自分に合わせてセッティングしたい→標準的な体重より軽ければ下げ、重ければ上げましょう
     (注:推測ですが、メーカーの出荷時の設定はあらかじめ重めに合わせてあると思われます。普通は下げればよいでしょう)

 ・サーキットなどの凹凸が僅かな道向けにする→プリロードを上げましょう
 ・縮み側のストロークを増やしたい→プリロードを上げましょう

  ※プリロードを上げる=スプリングを縮める方向(時計回り)に締め込む
  ※※一般道でプリロードを上げすぎると…私みたいに滑りますので危険です




そもそもなぜプリロードを調整する必要があるのか?

 バイクのサスペンションには「縮む」こと、そして「伸びる」ことという2つの仕事があります。
 しかし上にも書いたように、「サスが縮むことができる長さ」と「伸びることができる長さ」の和(サスの総ストローク)は一定です。
 よって、これを伸び側・縮み側に配分しなければならないわけです。
 そして伸び側:縮み側の比は、ほぼ3:7が理想であると言われています(縮む動きには重力がプラスされ、伸びる動きには重力がマイナスされるため)。

 しかしここでポイントとして、このプリロードによって決まる「サスの動きの中心」は、車重やライダーの体重によって変化します
 重い人や荷物が乗ればバイクは大きく沈んで静止しますよね。つまりこれは、乗る人の体重によって「サスの動きの中心」がズレてしまうことを意味します。
 つまり本来プリロードの調整とは、ライダーや車重にあわせて調整することで「サスの動きの中心」を調整し、伸び・縮みの比を最適化することにあるのです。




《ぐだぐだなまとめ》

さて、取り留めのないままグダグダと長く書いてしまいましたが…。

結局、私が峠でさんざ滑ったのは、プリロードをかなり上げた=サスの動きの中心をずらして縮み側のストロークを増やし、一方で伸び側のストロークを減らしてしまったために、峠の荒れた路面のギャップでサスペンションが伸び切り(ギャップに乗り上げサスが縮んだ後、伸びて戻る時にストロークが足りない=リアが浮く。このため荒れた公道ほど伸び側が大事になってきます…)、結果、リアのグリップがなくなりスリップした…というのが真相だと思われます。うーんなるほど。

当初私は「走行性能あげたいなぁ」「乗り心地もよくなればなぁ」などと思って試行錯誤していましたが、ご覧の通り、プリロードだけではサスの位置をちょうどよく設定することしかできません。
そもそも乗り心地と走行性能は両立しませんし、それを調整するにしてもせめて伸び・縮みの減衰が調整できないと話にならない。つまりはサスを変えるしかないというのが結論ですね。

→ 買っちゃいました R3/R25のリアサスペンション交換:YSS MX366

とはいえ、現状できる範囲で色々試行錯誤してみるのは、勉強としてもとてもいいと思います(ただし危険がない範囲で)。
せっかく純正のサスにも調整機能があるのだから、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
と、それっぽくまとめて筆を置きます。


《蛇足:欲望ダダ漏れ》


41U0k+HVySL
OHLINS オーリンズ/リアサスペンション R25/R3/MT

やはり定番のOHLINSか…?

mx366
YSS ワイエスエス/MONO LINE リアシングルショック 【MXシリーズ】 MX366 YZF-R25

それともコストパフォーマンス重視でYSSのミドルエンドを狙うか…?
いずれにせよ、R25やR3は比較的安いサスが入っているはずなので、サスを変えればかなり感覚は変わるだろう…と期待しています。

ちなみにこういうリプレース品のサスは、分解可能な構造になっているものが多く、長距離・長期間乗った後も専門の業者にオーバーホールしてもらえば(数万円程度)、ほぼ新品の状態にリフレッシュできるそうです。
メンテナンス性がいいっていうのは大事ですよね。

とはいえ先立つものがなくてはリアサスの交換自体がままならず…はあ、ボーナスが待ち遠しい…。

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