16日の土曜日に開かれた民主党党大会の映像が、党のサイトにアップされています。

そつなく誠実な鳩山代表も、異様なほどの凄みを漂わせる小沢幹事長も、まあ想定内でしょう。

それに先立ち、各党党首のあいさつが続きます。社民党の福島瑞穂さんは、沖縄の米軍基地のことを民主党員の前で念押しし、国民新党の亀井静香さんは、鈴木さんの言葉によると、スマートな、お行儀のいいごあいさつをしました(寝癖ヘアスタイルはいつものとおり)。新党日本の田中康夫さんは、ベーシックインカムについて、わかりやすいレクチャーをしました(これ、一見の価値があります)。

そしてしんがりに登壇した新党大地代表の鈴木宗男さんは、おおよそこんな演説をしました。党の規模順だと思いますが、まさに大トリでした。映像は「来賓挨拶1」の最後、15分30秒あたりからです。

「来賓挨拶1」
http://asx.pod.tv/dpj/free/2010/20100116taikai_02_v300.asx


「検察はゴールキーパーだ。手も足も使える。それがフォワードに出て、手も足も使って何でもありになったらどうなるか。狙われたら、誰でもやられる。わたしは8年前経験した。みなさんの中にも、わたしを批判した人はいる。

あのとき、検察のリークで、わたしはムネオハウスで、三井物産の北方領土関係で、アフリカODAで捕まると言われた。これらの件は裁判になっていない。検察のリークで、世論誘導されていたのだ。結局わたしは、政治資金規正法にもとづいて400万円の領収書を切ったことで逮捕された。

冷静に考えてほしい。千葉法務大臣、12月8日、わたしは検察リークの有無について質問趣意書を出し、その答弁が閣議決定を経て戻ってきている。「検察リークはない」と。閣僚のみなさん、チェックしてほしい。石川代議士に、マスコミに情報提供しているのかと訊ねたら、「してない。なのにわたしの発言が新聞テレビに出てくる。ふしぎだ」と言っていた。それを知っているのは、もういっぽうの検察だけ。検察が正義だと思ったら大間違いだ。

特捜部は、昭和22年、隠匿物資捜査のためにできた。今の時代にあっているか(ヤジ「事業仕分けだ!」)。おっしゃるとおりだ。特捜部がエリート意識をもって、俺たちが国家の支配者だ、国民が選んだ政治家ではなく俺たちが国をリードするのだと、思い上がって権力を行使したらどうなるか、考えてほしい。取り調べの全面可視化をしなければだめだ。中井国家公安委員長、よろしくお願いする。

今、石川さんに検察はこう言っているはずだ。「民主党も小沢もおまえを守らんぞ、だからこっちに協力すれ。誰もおまえを支える者はいないぞ、鈴木も離れるぞ」こんなささやきをしているはずだ。神経戦だ。情報戦をしかけてめろめろにして、つごうのいい調書を取っていく、これが特捜のやり方だ。わたしの秘書もそうやって落とされた。

間違った権力とは断乎戦っていこうではないか。鳩山代表には決断力がないと、マスコミは言うが、たいへんな見識と胆力を持っている。アンドレイ・マルコフという19世紀後半の有名なロシアの数学者は、壊れた機械をどう立て直すかという論文を書いているが、鳩山首相は1977年の博士論文でこれを引用している。壊れた機械を立て直す、まさにこれが政権交代だったのだ。今、鳩山代表には堂々と権力に立ち向かってもらいたい。

小沢幹事長にお願いがある、ここは堂々としてほしい。『秘書を信じている、何もやましいことはない』というあの発言こそが説明責任を果たしている。自信をもって幹事長の役割を果たしてほしい」


とまあ、内容としてはこんなところですが、文字で読んでもあの迫力は伝わりません。ぜひ5分間の視聴をお勧めします。行政のトップにある鳩山さんに、「堂々と権力に立ち向かえ」もあったものではありませんが、この日の朝には鳩山さんご自身が、「(小沢さん)どうぞ戦ってください」と言っていて、この人たちが実感からついこういう言い方をしてしまっているのなら、これはひょっとして検察とのすさまじい暗闘がくり広げられていて、そこでこの人たちは隠然たる権力の存在を感じているのかと、想像をたくましくしてしまいます。

それにしても、5分でこれだけのことが表現できる話術は圧巻です。先にあいさつに立った各党代表にコメントし、小沢代表、そして鳩山、千葉、中井各大臣を名指しし、全閣僚も、かつて自分を批判した人もいるという言い方で満堂の民主党員も名指しして、結局その場のほぼすべての人を名指しし、どきっとさせ、自分一人に向かって話されたような気にさせる。脱帽ものです。

ムネオさんの話芸に感心しているばかりではいけません。メディアはあいかわらず、「関係者」という名前の検察の人間のリークを報じ続けています。これは国家公務員法違反だ、と若手閣僚がテレビで発言していました。内閣も調査に乗り出すそうです。

メディアもメディアです。検察リークは論外で、そうでなくても、裁判員制度が始まったことから、予断をあたえるような犯罪報道は慎むことになったのではなかったでしょうか。なのに、「小沢まっ黒」と断定したい「関係者」の発言を垂れ流す。それについての反省は、メディア内からは出てこないのでしょうか。

そんな中、石川さんの弁護人、安田好弘弁護士らが千葉法相に取り調べの全面可視化を要求した、というニュースがちいさく報じられました。時事通信などは、弁護士らは任意の取り調べの時、「検事が『容疑を認めないと帰さない』などと自白を強要したと主張している」としていますが、同じニュースでもこの恫喝ともとれる検察の発言に触れない朝日新聞などは、ごくそっけない、一般論のような書き方です。


そこで思ったのですが、弁護団の記者会見は映像化して、逐一、youtubeなどに挙げたらどうでしょう。そうすれば、マスメディアが報じない、けれど弁護団は重要だと考えていることが、遺漏なく知れ渡ります。弁護団記者会見の可視化、これはすぐできます。やってください、お願いします、安田さん。

そして、きょうも書きます。小沢さん、わたしたちにわかるよう、説明してください。
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