きのう、国会の議員会館に行きました。お会いした議員さんに、「きょうは指揮権発動の話題でもちきりなんでしょうね」と言ったら、「なあに、それ?」とご存じありませんでした。それで、ある議連の創立総会でお話をしたのですが、冒頭にこの情報をお伝えしました。15、6人の議員さんたちは初耳とのことで、会場にザワが走りました。議員さんは忙しくて、なかなかメディアチェックなどできないのだとお見受けしました。
おとといの朝日ニュースターの番組「ニュースの深層」に平野貞夫さんが出演し、官房機密費のことを取り上げたのです。その内容は、唖然とするものでした。「私はそうやって記者さんたちを堕落させてきた」という平野さんの懺悔は、なまなましく、強烈でした。
それもさることながら、冒頭、こんな爆弾発言が飛び出したのです。YOUTUBEは消される可能性があるので、急遽、きょうのブログはこれをとりあげました。
虚を突かれたキャスターの上杉隆さんが、「この放送は生放送なので、慎重にやらなければならないのですが」とあわてています。
平野さんは、この話を今月13日に聞いた、としています。「週刊朝日」5月11日発売の21日号には、機密費について、上杉さんが記事を書き、平野さんの談話が載っていて、この特集をめぐっておふたりに接触があったとしても、13日より前です。だから、この「指揮権発動による国策捜査」の話は出なかった。そのあとの13日、平野さんは財界人からこの話を聞き、3月の初め、石川議員逮捕の前日に同席した森さんの、強気で異様なご自身への敵意を思い出し、今こうした取材に応じていると、いつか政権が替わった時に何かが起きるかも知れないと身の危険を感じて、ほかならぬ上杉さんの生放送番組に急遽出ることになったのを奇貨として19日の証言となった、そう考えれば時間的心理的なつじつまは合います(ある国会議員が出演の予定だったところ、審議が終わらず、放送時間に間に合わなくなったので、平野さんが代わりにお出になったのです)。
平野証言が事実かどうか、上杉さんが呼びかけているように、森英介・元法務大臣のお話が聞きたいものです。そしてもちろん、国会でとりあげていただきたいと思います。なにしろ、この「指揮権発動」の効果は今なお強力で、世論は「指揮権発動」(だとしての話ですが)勢力の思惑どおりに推移しているのですから。
メディアにもがんばっていただきたい……けど、一部の例外を除いてむりかなあという気にもなってしまいます。平野さんのお話では、朝日新聞以外は、小料理屋、銀座のクラブ、女性同伴でホテルへ、というコースで機密費の饗応にあずかっていたそうなのですから。(朝日のほかでは東京新聞が、「こちら特報部」で、自社は接待をうけてない、と証言しています。)
また、平野さんは、前政権の最後の時期に機密費2億5千万円が消えたことについて、国会法が改正され、国会決議があれば開示を要求できるのに、民主党はそれをしない、と歯がゆがっていました。そういう手があるのなら、こちらもぜひやっていただきたいと思います。
それにつけても、報道番組にかんしては、地方局やケーブルテレビなど、テレビ放送の周縁ががんばっているように思います。中央キー局はねえ……NHKでも、まずがんばるのはおもに衛星や教育などの周縁で、それが総合チャンネルに波及する印象です。
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おとといの朝日ニュースターの番組「ニュースの深層」に平野貞夫さんが出演し、官房機密費のことを取り上げたのです。その内容は、唖然とするものでした。「私はそうやって記者さんたちを堕落させてきた」という平野さんの懺悔は、なまなましく、強烈でした。
それもさることながら、冒頭、こんな爆弾発言が飛び出したのです。YOUTUBEは消される可能性があるので、急遽、きょうのブログはこれをとりあげました。
虚を突かれたキャスターの上杉隆さんが、「この放送は生放送なので、慎重にやらなければならないのですが」とあわてています。
平野さんは、この話を今月13日に聞いた、としています。「週刊朝日」5月11日発売の21日号には、機密費について、上杉さんが記事を書き、平野さんの談話が載っていて、この特集をめぐっておふたりに接触があったとしても、13日より前です。だから、この「指揮権発動による国策捜査」の話は出なかった。そのあとの13日、平野さんは財界人からこの話を聞き、3月の初め、石川議員逮捕の前日に同席した森さんの、強気で異様なご自身への敵意を思い出し、今こうした取材に応じていると、いつか政権が替わった時に何かが起きるかも知れないと身の危険を感じて、ほかならぬ上杉さんの生放送番組に急遽出ることになったのを奇貨として19日の証言となった、そう考えれば時間的心理的なつじつまは合います(ある国会議員が出演の予定だったところ、審議が終わらず、放送時間に間に合わなくなったので、平野さんが代わりにお出になったのです)。
平野証言が事実かどうか、上杉さんが呼びかけているように、森英介・元法務大臣のお話が聞きたいものです。そしてもちろん、国会でとりあげていただきたいと思います。なにしろ、この「指揮権発動」の効果は今なお強力で、世論は「指揮権発動」(だとしての話ですが)勢力の思惑どおりに推移しているのですから。
メディアにもがんばっていただきたい……けど、一部の例外を除いてむりかなあという気にもなってしまいます。平野さんのお話では、朝日新聞以外は、小料理屋、銀座のクラブ、女性同伴でホテルへ、というコースで機密費の饗応にあずかっていたそうなのですから。(朝日のほかでは東京新聞が、「こちら特報部」で、自社は接待をうけてない、と証言しています。)
また、平野さんは、前政権の最後の時期に機密費2億5千万円が消えたことについて、国会法が改正され、国会決議があれば開示を要求できるのに、民主党はそれをしない、と歯がゆがっていました。そういう手があるのなら、こちらもぜひやっていただきたいと思います。
それにつけても、報道番組にかんしては、地方局やケーブルテレビなど、テレビ放送の周縁ががんばっているように思います。中央キー局はねえ……NHKでも、まずがんばるのはおもに衛星や教育などの周縁で、それが総合チャンネルに波及する印象です。
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