これは留学先での指導教官に与えられたテーマを調べていくうちに、いつのまにやらそのまま今も専門テーマの一つになっていた、というパターンです。こういうことがありますから、自分がもともと興味があって自発的に始めたテーマだけをやるのではなく、たまには人からテーマを与えられるのもいいことですね。
日本ではこのテーマは本来建築史の領域にカテゴライズされているのかもしれませんが、ヨーロッパでは明確な区分がなく美術史家があたりまえのように手がけているので、僕もそのつもりで勉強しています。
日本でも美術史のテーマとして扱っている学者も何人かおられますが、いかんせん少数派なので、例えばヨーロッパの劇場や舞台美術の具体的な作例などは、美術史の対象として紹介されることがあまりありません。
ですから、自分の雑然としたノートを整理するためにも、作例や資料図版を一点ずつ、あるいは作家を一人ずつ挙げては紹介していこうと思います。漠然としています。何年か続けていれば、そのうち便覧らしき体裁を整えていてくれるようになっているのではないかという、そこはかとない願望のもとに。
注: 現代の劇場や舞台美術は対象外です。現代演劇やオペラの関係の用語などの検索で迷い込まれた方、ご期待に添えずすみません。