2007年01月29日

それは違うかと・・・

最近,テレビが非難される事が増えてきている.あるある大事典の件は,あきれた話だったが,非難しやすくなったからといって,たやすく非難するのもどうかと思う.
下の記事は,もっともらしく書いているが,根拠薄弱だ.これでは非難されているテレビと同等になってしまう.

この後に,詐欺っぽい話が出てくるなら非難されてしかたない.だが,繊維業の事業所数が30750から20750になるのは,激減といって間違いではないと思うのだが.

高木浩光@自宅の日記 - 日常化するNHKの捏造棒グラフ
数字を見ると右端の数値は左端の数値の約 3分の2 なのに、棒グラフの長さは約 3分の1 になっている。
つまり、数値が正しいとすれば、正しいグラフは図3のものであるはずだ。

〜略〜

これも悪意を持って印象操作したわけではないのだろう。テレビではいちいち増えたとか減ったとか言わないと気が済まないのではないか? データをグラフで示すというのは、なにも変化があることを示すためだけじゃない。「変化がない」ことを示すことも立派な重要な情報であるはずだ。「横ばい」と言えばいいものをわざわざ拡大して無理に「増加している」だの言う様子は、NHKでさえ見かける。

こういうのは単純な手順で防止できる。目盛りは必ず示すこと。棒グラフでは原点を0とし、波線省略を使わない。これだけルール化して放送前にチェックするだけだ。放送業界はそんなことすらできないのか?

こんな小さなこと、どうせ言っても無駄。と、諦めるしかないような話だが、まあそれでもこうやっていちいち指摘し続けていかないといけないんじゃないだろうか。




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前提:以下のエントリーを、以下の順番で読みました。 高木浩光@自宅の日記 - 日常化するNHKの捏造棒グラフ ICのblog:それは違うかと・・・ bmblog: 挑発に乗ってみる 私としては、NHKが変化の大きさを過度に誇張した可能性と、高木浩光氏が変化の小ささを過度に誇張した可...
グラフ強調と[これはひどい]【Take Over Visually】at 2007年02月02日 00:35
この記事へのコメント
私は件の高木浩光氏のブログ記事は「冗談」と認識しています.「この記事自体も鵜呑みにせずに疑って読め」という逆説的な啓蒙かとも思いましたが,それはちょっと無理でしょう.

つい先日,asahi.comの「全国学力調査」の記事で予備調査の算数の問題が紹介されましたが,まさに「棒グラフの縦軸波線省略」が出題されています.グラフの縦軸が線形(表す量に比例)とは限らないことはむしろ常識で,グラフを見る側に判断力が要求されるのです.「縦軸は何が何でも線形であるべきだ」という高木氏の主張こそ(冗談でなければ)非常識というべきでしょう.

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記述式指導、戸惑う教師 研究者らは「良問」と評価(asahi.com)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200701150220.html
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Posted by boiseweb at 2007年01月29日 16:53
コメントありがとうございます.

>私は件の高木浩光氏のブログ記事は「冗談」と認識しています.
その考えはなかったです.
私もまだまだ,スルー力が足らないようで・・・.

最近,安易に他者を責める風潮が,マスコミやネットで多く見られて気になっていました.
それまで何も言っていなかったのに,事件や事故が報道されると,一斉に非難が集中して,擁護する意見すら非難されるのは,何かおかしい気がしています.

>asahi.comの記事
この記事はしりませんでした.まさに,そのままの話題ですね.
個人的には,波線も必須とは思わないのですが,間違っているのでしょうか?

工学系の論文では,縦軸が中途半端な区間であることが少なくないと思います.単純に分かりやすいように一部分を拡大しているだけです.

これで,「捏造」と言われると,あらゆる広告や研究発表は捏造になってしまうと思うのですが・・・.
Posted by IC at 2007年01月29日 19:32
捏造では無いにしろ、印象操作ではあると思います
Posted by Camille at 2007年01月29日 22:58
わたしも高木氏の記事は印象操作であるとおもいます。
しかし、あのグラフを比例ととらえてしまう人も一部にはいるでしょう。
残念なことは、そういう人はあのブログを読まないということです。
Posted by nhk at 2007年01月29日 23:03
わたしも高木氏の記事は印象操作であるとおもいます。
しかし、あのグラフを比例ととらえてしまう人も一部にはいるでしょう。
残念なことは、そういう人はあのブログを読まないということです。
Posted by nhk at 2007年01月29日 23:33
なんか皆さん論点がずれているような気がします。

高木氏の論旨は印象操作云々ではなく
こういう非常識なグラフを平気で書く奴がいて
しかも放送するまで誰も訂正してくれないという
リテラシーの低さを批判してるのではないですか?
Posted by nanashi at 2007年01月30日 00:44
>こういう非常識なグラフを平気で書く奴がいて
>しかも放送するまで誰も訂正してくれないという
>リテラシーの低さを批判してるのではないですか?

あのグラフですが,私は普通だと思います.

確かに,高木氏自身に印象操作の意図が無いでしょう.
ですが,あのグラフを根拠に「リテラシーが低い」というのは,根拠薄弱と言われてもしかたないでしょう.

私の常識が変なのかもしれませんが・・・.
Posted by IC at 2007年01月30日 01:41
あのグラフが普通...(絶句)

棒グラフってのは、長さの比率で数値の比率を直感的に把握できるようにしたものです。比率を変えちゃったら、受ける印象が異なるでしょう?

NHKの例では、2/3にしかなっていない数値が、棒の長さでは1/3以下になったかのように見えるよう操作されているわけですよ。(ごていねいに、そのように取れる横罫線まで入っている。

こういう無茶苦茶なグラフを作らないようにするのが「リテラシー」ってもんではないかと。
Posted by M at 2007年01月30日 03:21
30%減を多いとみるか少ないとみるかは人それぞれですが,
このグラフは普通とはいえないでしょう.

一見してわかりやすいようにグラフを作るのに,
このような操作をしては要らない誤解を生むだけです.
Posted by T at 2007年01月30日 03:59
30%減を多いとみるか少ないとみるかは人それぞれですが,
このグラフは普通とはいえないでしょう.

一見してわかりやすいようにグラフを作るのに,
このような操作をしては要らない誤解を生むだけです.
Posted by T at 2007年01月30日 04:02
やはり私の感覚も少し間違っていたかも知れません.
確かに,棒グラフは0から始まるほうが適切ですね.
本来の目的から外れた使いかたをしているのは,よくは無いと思います.
あのグラフは折れ線グラフで書かれるべきですね.

そういう意味でリテラシーが低いという事ならば,納得です.

# 結局,高木氏の大袈裟な論調に乗せられてしまっただけだったか・・・.
Posted by IC at 2007年01月30日 04:31
けっきょく、大げさに言われてやっと気づくわけですね。
Posted by 名無し at 2007年01月30日 06:55
最初にコメントした手前,追記します.
私の立場はICさんとnakashiさん・Mさん・Tさんの中間で,次のとおりです.

-- 棒グラフの波線省略は表現方法のひとつ(読み手の側に賢明さを求めるべき)であり,何が何でも認めないのは頭が固い.
-- 棒グラフの場合は「波線を書かずに」縦軸を変えるのはよくない.読み手の判断力で解決できなくなるから.
-- 「グラフが読み手に与える印象」と「変化度合いに対する価値判断」は別の問題.高木氏の主張はグラフの適切さの議論を超えて極論に走っている.
Posted by boiseweb at 2007年01月30日 08:26
>>boiseweb
折れ線グラフって知らないの?
小学校4年生で習うよ。
Posted by 名無し at 2007年01月30日 10:12
boisewebさん、高木氏が問題にしているのは、(記事冒頭の「先週の件」というリンク
http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20070123.html#fm01
をたどれば分かるとおり)
「縦軸の原点付近が波線で省略されていて、棒には波線がなく、しかも軸には目盛りがないグラフ。」です。

せめて棒に波線が入っていれば、あるいは軸に目盛りがあれば、「賢明な判断」も可能でしょうが、それすらなければ、どうやって判断すればよいのでしょう? たとえば例に挙げられたNHKのグラフで、棒の上の数値を隠した場合を見てみてください。どういう手がかりが視聴者に与えられますか? パッととっさに見て、数値をじっくり読む暇がなかったときに視聴者が得る情報は?

これが許されるなら、1%の違いでも100倍の違いに見せるようなグラフだって描けてしまいますよ。それを「表現」というのは、あまりに不誠実なやり方じゃないでしょうか。
Posted by M at 2007年01月30日 12:13
波線省略を問題にしているのではないでしょう.何が何でも認めないとは書かれていないのでは?

- 波線省略をしているのに,それを示していない
- 波線省略をしているのに,縦軸の目盛りすらない

確かに,グラフが詠み手に与える印象と変化度合いに対する価値判断は別です.その別であることを無視して,いい加減な棒グラフを書いて,「減っています」とか「増えています」とか言う姿勢を問題にしているのでは?

特に最初のグラフは教育番組なのですから,グラフで図4のように 0 から目盛を書かなかったり,波線省略をしない理由が見当たりません.誰にも誤解のないように,普通にグラフを書けば良いのですが,それをしない理由です.
Posted by ten-forward at 2007年01月30日 13:07
私は,あのグラフを「捏造」というのに疑問を感じて,この記事を書きました.あれは「誇張」だと思ったのです.

>1%の違いでも100倍の違いに見せるようなグラフ
目的によっては許されるべきですし,1%の違いが重要な事だってあるはずです.事業所数のグラフは明らかに減少しています.裁決件数も微増というのは,正しい論調でしょう.
わかりやすくするための「誇張」すら不誠実になってしまうのでしょうか.

皆さんの御指摘で,
・折れ線グラフの方が適切
・軸にラベルが無く,波線省略が無い棒グラフは,棒グラフの本来の目的から考えて不適切
という点を理解できました.私の考えにも浅い部分がありました.ありがとうございます.

高木氏が極端な論調を好むのはいつもの調子のようですので,あまり気にしない方が良いのかもしれません.
しかし,非難しやすい対象を非難しているように見えて,それが気になるのです.
Posted by IC at 2007年01月30日 14:20
>高木氏が極端な論調を好むのはいつもの調子のようですので,あまり気にしない方が良いのかもしれません.


気にしなかったら、あなたも理解する機会に出会うこともなかったのにね。
Posted by 名無し at 2007年01月30日 19:05
↑意訳:

毒をもって毒をというか、高木氏はわざと極端に言ってるんでしょうね。
本文で印象操作の意図はないだろうと言いつつタイトルで「捏造」呼ばわりしてるのも
単にそっちのほうが目を引くからという確信犯的な理由でしょう。
Posted by nanashi at 2007年01月30日 20:52

「印象操作の意図がない」と「捏造」は両立しえるでしょ?
意図がなくても捏造は起きるわけで。
Posted by 名無し at 2007年01月30日 20:56
これってよくみたら縦方向が対数グラフになってた、とかいうのと
全く同じことですよね。
事業所の数が10,000件減ったことの意味が理解できない人は
無意味な強調だと思うんでしょう。
こういうのが「捏造」だと思う人は
失業率の変化をパーセンテージで言うのと実数(人数)で言うのとで
感じ方が違ってくるのが理解できないでしょうね
Posted by ジャガリコ軍曹 at 2007年01月30日 22:54

棒グラフで対数グラフはあり得んでしょ。
Posted by 名無し at 2007年01月30日 23:16
>棒グラフで対数グラフはあり得んでしょ。
例えば、音量を[dB]表示したら、対数スケールですよね。
あり得ると思います。
Posted by IC at 2007年01月31日 00:49

音量なら折れ線かプロットでしょ。
Posted by 名無し at 2007年01月31日 01:28
この手のグラフを「捏造グラフ」というとアレなので、「提灯グラフ」という言い方が実はあります。
Posted by ・ at 2007年01月31日 09:03

ひとこと言いたいのだが、
グラフの原点は必ずしも0ではありませんよw(゚∀゚)

一般人はそれが分からんのんですwww
Posted by at 2007年01月31日 17:32
こういう「自分だけの常識」を根拠に強弁する人がNHKにもいるから、平気であんな馬鹿げたグラフを出してくるんでしょうね。

波線省略はまだしも、省略記号無しに原点が適当なグラフを一般人に向けて解説につかうのが非常識とわからないとは(笑

自分は頭がいいのかもwと過信する上にブログにまで開陳する馬鹿がいるんだなと、とても勉強になりました。
Posted by tet at 2009年09月15日 05:21