砂の海を漂流する巨大な泥クジラと、そこに住む513人の人たちが物語の舞台だ。
 島のような隔絶した空間で500人だと、鉄とかタンパク質の不足が悩みだろうな。
 たぶん栄養が足りず平均身長が小さくなる。

 人間関係を維持できるのは平均150人ぐらいだそうだ。(ヒューマン
 これはフェイスブックなんかの関係でも同じぐらいの数になるらしい。
 で、これ以上の人口をまとめようとすると法律が必要になってくる。
 砂クジラでは法律と言うより宗教的な戒律で秩序維持しているのかも。

 主人公のチャクロは記録係をやっている。
 記録官が居るのは文化的に進んでいるなー
 三国志の蜀では役職作る余裕が無かったから、歴史書を作るときに苦労したらしい。

 砂クジラの住人のうち約九割は印(シルシ)と呼ばれる超能力=情念動(サイミア)をもっている。
 泣き虫で優しいチャクロくんだが、性格に似合わずデストロイヤーだ。
 アレだね、パワーが強すぎて繊細なコントロールが苦手なのかも。
 もっとチカラまかせに動かすような仕事なら役に立ちそうなのに。

 印(シルシ)たちは二、三十代で亡くなる短命の宿命らしい。
 こりゃ、いくらなんでも短命すぎるな。
 普通なら二、三十代はイチバン死ににくい年代なのに。
 日本の戦国時代はかなり刹那的な生きかたをする人が多いが、泥クジラだとどうなんだろう。

 ヒロイン(?)・サミの兄スオウさんの手の傷が痛々しい。
 感情をおさえるため指をくむ習慣だけど、おさえすぎている。

 チャクロは裸足だけど、靴の素材も貴重なのかも。
 紙も貴重だとクチバさんも言っていたし。
 まあ、子供は裸足が多いので、そういう文化かもしれないが。
 小説『兎の眼』(AA)の描写を見ると、1970年代の小学生は裸足の子も珍しくないようだったし。

 流れ島を発見したチャクロたちは、偵察に向かう。
 今度はちゃんと靴をはいている。
 スネもカバーした冒険仕様だ。
 やっぱり外出時は靴というか、足の装備がしっかりしているな。

 チャクロは刀を見たことが無いようだ。
 刀剣はおおくの文化で基本となる武器で、儀礼用としても使われる。
 そんな基本の武器すら見たことないってのは、極端な平和主義な文化だ。
 印(シルシ)たちが短命な事と関係があるのだろうか?

 片刃で反りがある刀と言うことは、斬ることを目的にしている。
 島で見つけた謎の少女は情念動(サイミア)で刀を動かして襲ってきた。
 刀剣ファンネルだッ!
 でも、情念動(サイミア)で攻撃をする前提の武器じゃ無いな。
 投擲して攻撃するなら、手裏剣みたいにどんな角度で当たっても刺さるようにトゲの多い武器が良い。
 手で持つと、自分の手を傷つけるだろうけど、情念動(サイミア)で動かすなら心配ないし。

 この刀は血で汚れているから、かなり深く刺したんだろうな。
 陰惨な戦闘があったと思われる。
 少女は傷跡もあって、痛々しいし。
 肌を見て慌てるチャクロは純情だ。

 少女の衰弱具合を見るに洗濯している場合でもない気がするけど。
 どうも少女は情緒かなにかに問題を抱えているようだ。
 で、少女は服に書いている文字「リコス」がそのまま名前になっちゃうパターンだ。
 ブルマとか、パンツでなくて良かった。

 偵察隊には、ギンシュ姉さんもいるな。
 原作だとこの人の出番はもうちょっと後なんですけど。
 リコスを見てもギンシュとマソオだけが逃げないあたり肝がすわっている。

 帰ってきたら、マソオとクチバが喧嘩し、シノノが止める。
 この風景は今後何度も出てきます。
 記念すべき初喧嘩だ。

 チャクロは優しいというか、危機感の欠如が心配になる。
 さっき殺されかけていたんだぞ。
 砂クジラの住人たちに共通の傾向なのかも。

 スオウさん、見かけによらず小動物を美味しそうという。
 たぶん肉は貴重なんだろうな。
 鳥・豚・牛の肉1kgを作るのに飼料が3~4・4~6・15kg必要になるらしい。(参考
 肉は養殖ではなく、狩猟でゲットする必要があるんだろうな。

 実力者のオウニは外の世界へのあこがれが止められない。
 いきなりリコスを奪取するなて、ものスゴい行動力だ。
 チャクロ、さっそく巻き込まれてしまう。

 リコスと長老会の互いに信用の無い会話は、すごく不毛だ。
 不信感のまま事態が悪化していくだけって気がする。
 その問題を解消しないで、オウニが暴走しちゃった。
 この先、大丈夫なんだろうか。

 と言った感じで、話を詰め込み過ぎず丁寧な第一話だった。
 不穏な空気が随所に感じられるのもイイね。
 なお、この話はチャクロが残した記録の日本語訳をもとに梅田阿比が漫画化したという体裁になっている。
 砂クジラ住民の名前は色に由来するものだったので日本語の色名を当てているそうです。
 主人公は茶黒(チャクロ)って感じに。これを知っていると名前が覚えやすくて便利だ。


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