リコスの兄オルカはスキロスを失った責任を追及される。
 八つしかいない魂形(ヌース)の一つを失ったのだから、極端に言えば戦力12.5%のダウンだ。
 戦力が一割減るのはかなりヤバい。
 この責任をどう誤魔化すのか、オルカの舌先三寸が試されるところだ。

 オルカは上手いこと話の論点をそらして、誤魔化しに成功した!
 帝国の首脳陣もチョロイな。
 オルカにとって悪霊(デモナス)の出現は狙いのひとつだったのだろうか?
 それにしては、かなり綱渡りの成功だ。

 いっぽう泥クジラ「ヌース・ファレナ」は骨(コカロ)という舵をえて自由な航行能力を手にした。
 みんなで歌うことで泥クジラ「ヌース・ファレナ」は進む!
 これこそ『クジラの子らは砂上に歌う』だッ!
 タイトルの意味が理解(わか)るまでに、長い時が必要だった。

 訪問者ロハリトは現在の泥クジラがいる位置を教える。
 泥クジラの周辺には謎の海流があって航行を阻んでいるらしい。

 この情報が重要な謎なんですよ。
 リコスの乗っていたヌース・リコスを全滅させた相手は海流を超えてきたのか?
 別方向から敵が来たにしても、情念動(サイミア)兵が簡単にやられるとは考えにくい。
 あそこで何があったのかは、かなり重要な事柄だ。
 ヌース・リコスだって帝国12.5%の戦力なんだし、その全滅は軽い問題じゃないのだが。

 そして、泥クジラの印たちが短命であるという理由があかされる。
 泥クジラ「ヌース・ファレナ」は印の命を奪っているのだッ!
 襲撃とか何やらで考える余裕が無かったけど、確かにそんな感じだったよな。
 泥クジラの印は情念動(サイミア)能力が帝国より高いとか、引っかかるところがあった。

 いっぽう印たちは不当に搾取されているとしてシコン、シコクの双子が主導権を印のものにしようと訴える。
 たしかに言っていることは真っ当なんだよな。
 血を流している労働者が、命令するだけの年寄りに搾取されているように見える。

 でも、なにも考えずに石を積んでも家はできない。
 知識・知恵のある人が指示するのって大切なんだよね。
 そこは指導者になってみないとわからない。
 双子もリーダーになったら、その重圧を知ることになるだろう。
 いや、リーダーになるかどうか。まだワカらんけど。


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