2018年4月5日(19号)
第4部 最終話「野見宿禰(のみのすくね)」 (1177回)

 198話という長い物語もついに終了だ。
 宮本武蔵の復活で始まった『刃牙道』は、宮本武蔵の凍結で終わる。
 そして、新たなる強者・野見宿禰があらわれた!
 道なき刃牙道も最終回でついに行くべき道を見つけたのだろうか?

 というワケで、最終回は相撲の強さについて再確認する。
 って、相撲なのッ!?
 別に相撲がダメとか弱いというつもりは無い。
 でも、『刃牙道』を放り出して相撲の解説されてもなぁ……
 これこそ土俵際のうっちゃりっで逆転って事でしょうか。

 大相撲! 力士!
 その強さはいかほどのものだろうか?
 古くから相撲こそ最強の格闘技と言う伝説があった。

 『お父さんのバックドロップ』(AA)などプロレスに造詣の深い作家・中島らもは、プロレスラーから相撲こそ最強と言う話を聞かされている。
 細かい内容は忘れましたが、印象論でなく、ちゃんとした理由を説明していた。
 相撲からプロレスラーに転職する人も多いため、当時のプロレスラーにとって実感のある話なのだろう。
 もっとも相当昔の話なんで、狭い世界の最強かもしれないが。

 アマレスや柔道からプロレスラーになる人が最初に戸惑うのは、力の使いかただそうだ。
 プロレスは押す力が重要だ。しかし、アマレスや柔道は引く力を鍛える。
 使う筋肉が違うのでスタイルを変えるのに苦労するらしい。
 そこに行くと相撲は押す力を鍛えている。
 プロレスラーが相撲の強さを感じるのは似たスタイルと言う優位点が最初にあるからかもしれない。

 科学的な研究から力士の強さを説明する人もいる。
 吉福康郎「格闘技「奥義」の科学」では、力士の筋肉量に注目していた。
 力士は脂肪も多いがそれ以上に筋肉量が大きい。
 他の競技者に無い大出力のパワーを持っているのが力士である。

 だが、現実の総合格闘技ではボブ・サップに敗北した。
 刃牙道ではふれていないけど戦闘竜もあまり戦歴が良くない。
 総合格闘技の試合を見る限り、大相撲の最強伝説は疑わしいかも。

『だが…………』
『彼らは力士じゃない』
力士だ』


 おぅ! そう来ましたか。
 たしかに全盛期じゃない。
 引退した後の衰えた戦士だ。
 もし、全盛期の横綱がガチで勝負したら……
 宮本武蔵に勝った本部以蔵であっても敗北するだろう。
 いや、敗北しています。負けました。負けたんだよ。

 相撲の強さをさらに解説する。
 決着までの時間だ。
 ほとんどの勝負は わずか10秒で決着する。

『陸上競技 短距離走が示す』
『人間の「全力」は』 『10秒~20秒が限界という現実』


 これは納得してしまう。
 いわゆる有酸素運動無酸素運動の違いってヤツですね。
 短距離走も相撲も、強力だけど短時間しか出せない無酸素運動で戦うのだッ!
 それだけに10秒間逃げまわって体力消耗を狙うという作戦を取られたら、かなりマズい。

 チャンピオンで連載中の相撲漫画『鮫島、最後の十五日』(AA)で「力士は毎日交通事故にあっているようなもの」というセリフが何度か出てくる。
 巨体・大質量の力士が全速力でぶつかる衝撃は交通事故に匹敵するのだ。
 とても長時間を戦えないような激しい勝負が相撲である。

 そもそも短距離走のクラウチングスタートは、相撲の立ち合いの構えからヒントを得て開発されたものです。
 いや、すいません、それは嘘だ。
 でも重心を前に出し、ヒザを曲げた状態にすることで、いきなり最大のパワーを出そうとする理屈は同じです。
 最大出力をだすために似たフォームになったという収斂進化みたいな現象なのだろう。

 もし、現役バリバリの力士が本気で戦うと どうなるのか?
 体重×全速力×10秒=交通事故なみの衝撃ッ!
 まさに交通事故にあうような衝撃を受けるだろう。
 改めて最強の格闘技は相撲だという伝説が始まろうとしている。

『謎多き「丸いジャングル」』
『力士の肌を探り……』
『体脂肪の謎に迫り……』
『謎多き「強者(つわもの)」力士を丸裸にする』
『「10秒」の密度に切り込みたい』

 刃牙道/完


 終わったッ!
 刃牙、出てこねェ~~ッッ!
 つうか、最終回と言うより第一話の内容じゃね、コレ?
 『切り込みたい』で終わられても困るぞ。
 内容は良いんですが、タイミングを間違えているような最終回でした。
 なお、次週からは『バキ外伝 疵面』が連載再開となるそうです。


 先ほど書いた通り、大相撲最強伝説は昔からある。
 と言うより、総合格闘技のメジャー化と元力士の参戦により伝説は現実と違うと思い知らされた。
 そこに、全盛期の力士だったら強いよと反論してきたのだ。
 なんか一週まわってよみがえった相撲最強伝説ですね。

 バキシリーズ第四部 刃牙道はここで終わり、第五部が始まる。
 時期もタイトルも未発表ですが、なるべく早い復活を期待します。
 やっぱり大相撲最強伝説には日本人の心をくすぐるロマンがある。
 とある大晦日に曙と一緒に倒れて砕けたロマンですが……

 二代目・野見宿禰(のみのすくね)はリアル力士なのだろうか?
 となると横綱の称号みたいに、成績優秀とか数年に一度の大会で称号を得ているのかも。
 相撲は400年ぐらいの歴史で72人の横綱を輩出している。
 2000年の歴史がある野見宿禰なら272代でもアリか。
 もっとも、2000年ってのが話をそうとう盛っていそうだけど。

 最終回になっても『刃牙道』の道がわからなかった。
 世の中、なんでも教えてもらえると思うなッ! って事なんでしょうか。
 そもそも、道は動かない(動く歩道とかは置いとく)。
 人や車が動いて通り過ぎていくのが道だ。
 つまり、刃牙道って刃牙は動かず、みんなが刃牙の上を通過していく話だったのかも。


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