ゴールデンウイークでチャンピオンもお休みなので、たまには読んだ本の話など。

キル・リスト
ちょっと古い本ですが私の好きな作家フレデリック・フォーサイスの小説です。
宗教テロリストと戦う米国情報部が、ネットでテロを扇動する“説教師”を探し出し、追い詰めていく。
まさに、人間狩り(マンハント)の話だ。
山奥にすむ老人に話を聞きに行ったり、引きこもりのハッカーをスカウトしに行ったりと、地道な作業のすえに“説教師”を追い詰めていく。
なお、途中で主人公の身内が“説教師”の示唆によるテロで亡くなるので、私怨が混じるのが、同氏の『オデッサ・ファイル』的な感じですね。
で、タイトルの『キル・リスト』なんですが、これはホワイトハウスが非公開に作成しているリストのことだ。
テロリストたち危険な(米国にとって)人間をまとめていて、見つけしだいブッ殺して良し! のリストらしい。
そりゃ、そんなリストは公開できないだろう。

ドローン情報戦:アメリカ特殊部隊の無人機戦略最前線
で、こちらは米国の特殊部隊デルタでドローンの情報分析を行っていた人が、米軍などの関係者の検閲を経て出版した本だ。
一般教養としてドローンのことも多少知ったほうが良いだろうと思って読んだんですが、内容がなかなか面白い。
特殊部隊デルタは中東などに行って、日々テロリストを上空から監視して正体と居場所を突き止め襲撃する。
デルタには始末すべき人物リストがあって、著者は彼らテロリストを追い詰めるため睡眠時間を削り寸暇を惜しんでドローンからの映像を凝視する日々なのだ。
って、そのまま『キル・リスト』じゃねェか!
もう非公開ではないのか!?
と、小説と現実が交差する二冊の本でした。
あと、『ドローン情報戦』で面白かったこぼれ話をいくつか紹介します。
この著者は情報技術者なので実戦には出ない。
だが特殊部隊デルタ(日本ではデルタフォースと読んでいる組織の事だろうが、文中ではデルタとしか書かれていない)の実行メンバーが席にやってきて、早く標的を見つけてくれとせかす場面が多々ある。
デルタの戦闘員たちは、平和な日常よりも銃弾の飛び交う実戦を欲しているのだ。
『彼らは敵がたくさん待ち受ける建物のドアを吹き飛ばす感覚、戦闘の興奮を渇望していた。それで正気を保っているのだ。一般人は、兵士たちもできれば実戦を避けたいのだと考えがちだ。普通の軍隊ならそうかもしれないが、特殊部隊員たちはまず例外なくその反対だ。彼らはそのために生涯をかけて訓練している。生まれついての戦闘員なのだ。彼らと長くいればいるほど、ほとんどの隊員は無難に任務をこなして母国に戻って普通の生活をするより、アメリカのために戦って死ぬ方を選ぶ者たちだと分かった。』
まるでバキ世界の住人のようなメンタリティーだ。
こういう話を知ると、昔の戦士階級の人は、やっぱり戦闘狂がけっこういたのかもしれないと思えてくる。
実戦の興奮を知ってしまうと、日常が退屈すぎるのだろうか。
著者は情報分析官として、ドローンからの映像をほとんど不眠不休でチェックしている。
風呂にも入らず、服も着替えず、のめりこむ。
そんな彼の栄養源は冷蔵庫に常備されたエナジードリンクと、コーンフレークだ。
いや、これは絶対に身体に悪い。
新しい任務が追加されると、まず冷蔵庫を開けてエナジードリンクを取り出す。
横から見ていると、確実にエナジードリンク中毒だ。
日本人なら栄養ドリンクなんだうな。
米国ではエナジードリングの会社が景気良さそうだけど、こういう使われかたしているんだろうな。
なお、休暇の息抜きはX-BOXをやっているようです。
中東なので米国人向けの娯楽施設が少ないのだろう。
PSや、任天堂の名前は出てこない。
やっぱ、米国人はX-BOX大好きってことなんでしょう。
遊ぶゲームも愛国的にアピールするため、PSや任天堂の名前が検閲対象という可能性もありますが……
キル・リスト
ちょっと古い本ですが私の好きな作家フレデリック・フォーサイスの小説です。
宗教テロリストと戦う米国情報部が、ネットでテロを扇動する“説教師”を探し出し、追い詰めていく。
まさに、人間狩り(マンハント)の話だ。
山奥にすむ老人に話を聞きに行ったり、引きこもりのハッカーをスカウトしに行ったりと、地道な作業のすえに“説教師”を追い詰めていく。
なお、途中で主人公の身内が“説教師”の示唆によるテロで亡くなるので、私怨が混じるのが、同氏の『オデッサ・ファイル』的な感じですね。
で、タイトルの『キル・リスト』なんですが、これはホワイトハウスが非公開に作成しているリストのことだ。
テロリストたち危険な(米国にとって)人間をまとめていて、見つけしだいブッ殺して良し! のリストらしい。
そりゃ、そんなリストは公開できないだろう。
ドローン情報戦:アメリカ特殊部隊の無人機戦略最前線
で、こちらは米国の特殊部隊デルタでドローンの情報分析を行っていた人が、米軍などの関係者の検閲を経て出版した本だ。
一般教養としてドローンのことも多少知ったほうが良いだろうと思って読んだんですが、内容がなかなか面白い。
特殊部隊デルタは中東などに行って、日々テロリストを上空から監視して正体と居場所を突き止め襲撃する。
デルタには始末すべき人物リストがあって、著者は彼らテロリストを追い詰めるため睡眠時間を削り寸暇を惜しんでドローンからの映像を凝視する日々なのだ。
って、そのまま『キル・リスト』じゃねェか!
もう非公開ではないのか!?
と、小説と現実が交差する二冊の本でした。
あと、『ドローン情報戦』で面白かったこぼれ話をいくつか紹介します。
この著者は情報技術者なので実戦には出ない。
だが特殊部隊デルタ(日本ではデルタフォースと読んでいる組織の事だろうが、文中ではデルタとしか書かれていない)の実行メンバーが席にやってきて、早く標的を見つけてくれとせかす場面が多々ある。
デルタの戦闘員たちは、平和な日常よりも銃弾の飛び交う実戦を欲しているのだ。
『彼らは敵がたくさん待ち受ける建物のドアを吹き飛ばす感覚、戦闘の興奮を渇望していた。それで正気を保っているのだ。一般人は、兵士たちもできれば実戦を避けたいのだと考えがちだ。普通の軍隊ならそうかもしれないが、特殊部隊員たちはまず例外なくその反対だ。彼らはそのために生涯をかけて訓練している。生まれついての戦闘員なのだ。彼らと長くいればいるほど、ほとんどの隊員は無難に任務をこなして母国に戻って普通の生活をするより、アメリカのために戦って死ぬ方を選ぶ者たちだと分かった。』
まるでバキ世界の住人のようなメンタリティーだ。
こういう話を知ると、昔の戦士階級の人は、やっぱり戦闘狂がけっこういたのかもしれないと思えてくる。
実戦の興奮を知ってしまうと、日常が退屈すぎるのだろうか。
著者は情報分析官として、ドローンからの映像をほとんど不眠不休でチェックしている。
風呂にも入らず、服も着替えず、のめりこむ。
そんな彼の栄養源は冷蔵庫に常備されたエナジードリンクと、コーンフレークだ。
いや、これは絶対に身体に悪い。
新しい任務が追加されると、まず冷蔵庫を開けてエナジードリンクを取り出す。
横から見ていると、確実にエナジードリンク中毒だ。
日本人なら栄養ドリンクなんだうな。
米国ではエナジードリングの会社が景気良さそうだけど、こういう使われかたしているんだろうな。
なお、休暇の息抜きはX-BOXをやっているようです。
中東なので米国人向けの娯楽施設が少ないのだろう。
PSや、任天堂の名前は出てこない。
やっぱ、米国人はX-BOX大好きってことなんでしょう。
遊ぶゲームも愛国的にアピールするため、PSや任天堂の名前が検閲対象という可能性もありますが……