2020年12月26日(4+5号)
第127回 巻の十五「負けて強くなる」

 葛城無門は師であり父と慕った松本太山の死因を作った柳龍光を追う。
 舞台は夜の格闘遊技場"ゆうえんち"だ。
 死闘につづく死闘のすえに、今宵の"ゆうえんち"も終わりをむかえようとしている。
 セミファイナルと言える愚地独歩 vs 龍金剛も、決着がついた。
 のこるはファイナルバトルだけか?

 龍金剛に勝利した愚地独歩だが、その場で腰をおろし休憩している。
 刃牙本編よりちょっと若いけど年だしね。
 と思ったが、龍金剛に伝えたいことがあって残っていたらしい。

 意識を失っていた龍金剛が覚醒した。
 だが、龍金剛は動かない。
 状況を考え、場合によっては不意打ちも考えているのだろう。
 独歩は、その気配を感じつつ話を始める。
 濃厚に闘った者同士の親近感が芽生えているようだ。

 独歩は、もう一度闘いたいのなら東京ドーム地下闘技場に来いと言う。
 徳川さんに話をしておく、と。
 う~ん、大丈夫なんだろうか?
 徳川さんに新しい玩具を与えると、壊れるまで遊びたおしそうだ。

『実は、負けた奴ほど、怖ええ奴はいないんだ。』
『おれがそうだったからな。
 負けて、もっと強くなることができたんだ。』


 範馬勇次郎に敗北した経験が、独歩を強くした。
 そういう自分の経験があるから、この言葉だ。
 龍金剛も、負けたことでさらに強くなる。
 強くなって、もう一度勝負だ!

 独歩が強くなったというのは、気持ちの問題だろうな。
 ちょうど神心会の本部ビルが完成したときに範馬勇次郎に敗れた。
 この敗北がなかったら、空手家よりも実業家として生きたかもしれない。
 範馬勇次郎に復讐するという動機が、空手家としての人生を歩ませた。
 そういう気持ちだから、独歩は簡単に看板をおろすとか言っちゃうんだろうな。

 地下闘技場で待つ。
 独歩はそう言って去っていく。
 のこされた龍金剛は静かに、だが激しく慟哭する。
 負けてこれだけ悔しがったのだ、龍金剛は強くなるだろう。
 そして、独歩と再戦したのかもしれない。


『その男は、もののけのように、闇の中を歩いていた。』

 柳龍光である。
 やはり、その気配は妖怪のようだ。
 今回は手ごわい相手が神野仁ぐらいしか居なかったので、少々不満だった。

 柳は葛城無門とも出会っていたが、存在を忘れているようだ。
 直接闘ったワケじゃないから、無門の強さを知らないのだろう。
 そして、柳は自分が強くなったから、相手が弱く感じたのだと考えている。
 この自信過剰は油断となって柳の敗因となるのかも。

 でも、柳が油断で負けたら言い訳が聞く。
 油断しなければ負けなかった。
 もう一度闘えば絶対に勝つ。
 だから自分は負けていない。
 そういう理屈で敗北をノーカンにしそうだ。

『世の中には、負けて強くなる、そんな風なことを口にする奴もいるが、そんな馬鹿なことはない。
 敗北は、死と同じだ。』


 柳龍光は、独歩と逆の考えらしい。
 敗北したことが無いので想像しているだけかも。
 柳に敗北した人間を見て、そう感じたのだろうけど。
 死と同じ、というか殺してきたんだろうな。

 自分に敗北を教えてくれる強者を求めて柳は歩く。
 そして、アスファルトの上に小石で文字が書かれているのを見つけた。
 柳は、驚きつつ邪悪な笑みをうかべる。

「屋上で待つ 松本太山」

 これが葛城無門のメッセージか!?
 たしかに柳龍光にだけ届く言葉だ。
 でも、屋上って、どこの屋上だろう。

 とにかく、これで今回の"ゆうえんち"最後の闘いが確定した。
 闘いの場所は、屋上だ!
 高所での闘いなら、サーカス出身の無門に有利か?
 でも、無門有利なら柳の言い訳が一つ増えてしまいそうだ。



週刊少年チャンピオン2021年4+5号



------
・おまけ 新刊情報
小説 ゆうえんち -バキ外伝- 2 葛城無門は、ついに"ゆうえんち"の正体を知った。
無門は"ゆうえんち"に出場できるのか?
夜の格闘遊技場には、数多の猛者が送りこまれているぞ。
収録は、36回から

バキ道8巻 バキ道8巻が発売だ!
猛剣に腕を破壊された愚地独歩は、逆転できるのか!?
そして、次の試合は花山薫(191cm 166kg)vs鯱鉾(190cm 151kg)の巨漢対決だ!
8巻は65話から

「バキ」大擂台賽編 Blu-rayBOX 「バキ」大擂台賽編 Blu-rayBOXが2020/10/28に発売される!
テレビではモザイクのかかった あのシーンも完全公開されているぞ。
大擂台賽からの死闘に加え、死刑囚たちのその後もアニメ化されている。
スペシャルブックレットや原画集など、豪華特典が満載だッッ!
新・餓狼伝 巻ノ五 魔拳降臨編 小説の感想もあります
新・餓狼伝2感想新・餓狼伝3感想新・餓狼伝4感想新・餓狼伝5感想
獅子の門 雲竜編 感想獅子の門 人狼編 感想

少年チャンピオンコミックス新刊

期間限定無料お試しマンガ 秋田書店