2021年10月16日(46号)
第166回 転章「十二神将を引きつれて、必ず日本へゆく」

 自分の死を偽装してプロレスを引退したマウント斗羽はフランスで画家生活をしていた。
 そこに猪狩完至が訪ねてくる。
 絵に向きあって無心の状態でいるであろう斗羽だったが、背後からの声に反応して即反撃の体勢をとる。
 まるで体が鈍っていない!
 巨大犬チベタン・マスティフの攻撃をかわしたジャック・ハンマーに負けていないぞ!

 即座に反応しているので、精神も鈍っていないようだ。
 2mを超える巨体での軽やかなジャンプだった。
 もう身体を鍛える必要は無いはずだが、習慣で鍛えているのだろうか?
 斗羽は、どうしようもなくプロレスが好きだから、ついつい鍛えてしまうのかも。
 むしろ派手なパフォーマンスを試合で見せる必要が無くなったので膝の状態が良くなっていたりして。

 そして、目立ちすぎる巨体での隠遁生活だ。
 周囲の目を警戒しているうちに精神も研ぎ澄まされてしまったのかもしれない。
 もっと心安らかな引退生活をおくって欲しいのもんだ。
 本編では出てくる気配のないキャラクターにも出番があるのが外伝作品の良いところですね。

 猪狩はシコルスキーに顔面を切り裂かれてから初めて斗羽に会いにきた。
 シコルスキーにやられたのは土下座作戦の失敗であって敗北ではない!
 さすがしたたかな猪狩だ。

 実際に、その後でジャックとガイアを借り出してシコルスキーの心をゴリゴリに削ってへし折った。
 これで実質的に勝ったようなもんだ。
 そう言えばジャックとガイアは、どういう縁でスカウトしたんだろう。
 二人とも後ろ暗い経歴がありそうだし、その辺で共通の知人がいたのか?

「完ちゃん、お客のいないところで、そいつと闘っちゃたんだろう」

 もう一つの敗因が、これか!
 プロレスラーは観客がいないと気持ちが乗らない!
 猪狩がシコルスキーを地下闘技場で公開処刑みたいな目にあわせたのも、プロレス的なのかも。

 猪狩は、例の"準備ができたか軍団"と遭遇した話を斗羽にする。
 三日前、エラクのリングでエラクレスリングのチャンピオンであるオクラム・ペールワンと闘った時に例の言葉を言われたのだ。
 エラクでググるとフン族の王エラクぐらいしか出てこなかった。
 名前の似ているイラクの近くの国だろうか?
 ペールワンパキスタンだろう。
 大雑把に言って中東のあたりですね。

おれたちは、いつでも準備はできてるぜ」

 猪狩はそう返答してオクラム・ペールワンを倒す。
 この猪狩の言葉はレフリーのヨゼフ・トルコも聞いていて、確認をしてきた。
 "準備ができたか軍団"は中東にもいたのだ!
 そりゃあ、日本から始まって欧州もしくはアフリカまで勢力があるのだから、途中の中東にもいて当然だな。

 猪狩はうっかり返事をしてしまった。
 そして、相手も準備が整ったと認識する。
 これは、勝負でしょう。

「近いうちに、タケミカヅチが、十二神将を引きつれて、必ず日本へゆくからな。で、相手をするのは誰なのだ?」

 猪狩はみんな準備OKと言って、タケミカヅチとの全面戦争に突入させてしまった。
 しかも、日本側メンバーまで独断で選んじゃったらしい。
 ものすごく大事なことを簡単に決めちゃったな。
 でも、猪狩は昔からずっとメンバーを考えていたのでちゃんと申告できたのかも。
 なにしろ、この闘いは師匠・力剛山の代からつづく因縁なのだから。

 相手はタケミカヅチ率いる十二神将だ!
 タケミカヅチに加えて12人もいるのか!
 十二神将って仏教系だけど、日本の神様がインド系を部下にしているのか?
 宗教が混ざってる。
 やっぱ外国の人だから、少しずれているのだろう。

「いいかい。この日本の格闘技界というか、相撲の世界にゃ、昔から伝えられている古い古い秘事があるんだよ」

 猪狩と斗羽は力剛山からタケミカヅチたちの話を聞いていた。
 力剛山が龍金剛に敗北した後でヤクザに刺されて、死にかけていた時のことだ。
 猪狩と斗羽はまだ若手だったが、ずば抜けて強く、将来性があったのだろう。
 しかも、お互いがライバルなので磨き合って、さらに強くなる。
 全盛期の猪狩と斗羽は、どこまで強かったのだろう。

 タケミカヅチは千年~二千年前から、日本に復讐を誓う組織らしい。
 日本を出て中国からモンゴル、欧州へと世界中に広がっていったようだ。
 終了間近なのに、こんなに風呂敷広げちゃうの?

 タケミカヅチと十二神将に対抗する猪狩が選んだ13人の戦士が出てくる!
 刃牙と葛城無門は入っているんだろうな。
 そして、残り2話だ!
 こんなデカくて魅力的な風呂敷だけ置いて行かれるのキツいんですけど。
 やっぱり、こりゃ続編が必要だ!


週刊少年チャンピオン2021年46号
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