2022年9月8日(41号)
『我が青春の習志野第一空挺団』シリーズ第三弾の後編だ!
射精を禁じることで滾る性欲を内に秘めた淫獣……じゃあなくて猛獣になろうとしている板垣青年であった。
第一空挺団を内部から崩壊させるつもりか?
こんな獣が内部にいたら、危険すぎる。
もう、男でもいいや。
そんな境地に達してしまったときが世界の終わりだな。
だが、それでも板垣青年は禁欲を続けていた。
禁欲のためのノウハウが、布団の中に手を入れない!
布団の中に手を入れると、自然と股間に手がふれてしまう。
ごく自然に遭遇した陰茎と手は、ごく自然に戦闘し、ごく自然に射精(けっちゃく)する。
こうなっては禁欲を守る事ができない。
危険な因子は外部に出すというのが防衛の基本だ。
素行の悪い部下はスパイに狙われる可能性があるので重要案件に関わらせないのが防諜の基本である。
三国志の劉備はあちこちの陣営を渡り歩いていた人だった。
最前線の危険な土地の防衛や、敵の後方攪乱など本拠地から離れた場所で使われることが多い。
実力はあるのだろうが信用が無かったのだろう。
と言う訳で板垣青年は股間と手を離すことで危険を回避していたのだった。
小便の時はどうしていたんだろう?
立っている時はチ○ポを触っても問題無いのか?
トイレで一戦交えてしまったら、かなりの問題児だよな。
まあ、こういった苦労のお陰で誤射無き生活にも慣れてきた板垣青年であった。
寝るときに両手をイチモツにそえても、問題を起こさない!
欲情を押さえることに成功したのだ!
だが、ボクシングの先輩である石塚文雄から大変な事を聞いてしまう。
「廃用性萎縮」
使わないと筋肉も脳も衰える!
そして、チ○ポも!
餓えた野獣になるつもりが、大人しい草食動物になってしまう。
このままでは股間が危険(あぶ)ない!
板垣青年はその日のうちにファイトする事を決意した。
場所は降下塔の足元だ!(※ 空挺部隊特有の実降下を疑似体験する為の塔。)
いや、なんでここなの!?
「降下塔下(ここ)で射精(だし)たい!!」
「全裸でイキたい!!!」
なんでだよ!?
なんでなんだよォッッッ!!??
場所も、格好も、まるで意味がわからん。
異常者かよ!?
高い所から落ちるスリルが脳にしみこんでいるのか?
スカイダイビング中に射精したい性癖の人ですか?
さらに、もちろん全裸だ!
もちろん、モロチン!?
なんで、全裸だよ。
野性に帰りすぎじゃないか!?
草食動物だって野性だ!
取り返しのつかないスタイルで自慰をして、破滅後に辞意を表明したい人ですか?
スカイダイビングを全裸でやりたい勢かよ。
もちろんパラシュートつけ忘れている。
板垣青年は全裸で伏せ、周囲を警戒した。
むむ。理性はまだ残っているようだ。
周辺は500メートル以上の広場で、人影を容易に捕捉できるらしい。
500メートル先から徒歩なら1分以上かかる。
「仮に―――― 何者かが近付いても」
「空挺隊員なら――」
「1分以内に着衣できる!!」
夜中だから誰もいない。
そして、寝そべる事で周囲から見つかりにくく、逆に見つけやすい!
空挺団だから1分で服を着ることができる!
こんな所で特殊能力(ユニークスキル)が発揮された!
落下傘後の潜伏中は、素早く着替えることができると有利だろうけど、変態行為にも応用できる! できるのだ!
地面に仰向けになって寝そべる偵察はモンゴル兵がやっていたらしい。
歴史的にも正しい全裸行為だ。
己の経験だけでここにたどり着くとは、全裸の天才めッ!
210日ぶりのファイトは推定900mmの噴火となった!
飛ばしすぎだ!
貯めすぎて勢いが異常事態になっている。
これも全裸効果なんだろうか。
出すもん出して賢者となった板垣青年は、最精鋭として空挺団に帰還するのだった。
使わないと衰えるから、我慢するんじゃなくて発散して鍛えろ!
マイナスよりもプラスで考える。
やっぱ、範馬勇次郎の言っていた禁欲などせずに飽くまで喰らえってのは真理だったんですね。

週刊少年チャンピオン2022年41号
・おまけ 新刊情報
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たしかAV男優のしみけんも、使わないと衰えるから最低一日3回は使うべきとか言っていた気がするなぁ。