2022年10月20日(47号)
70分600cc以上?

 『我が青春の習志野第一空挺団』シリーズ第4弾だ!
 若き日の板垣恵介が自衛隊で最精鋭と言われる習志野第一空挺団で奮闘する青春物語――――
 ……だったのは、第2弾まででした。
 第3弾になったら急に下ネタがふってわいてきた。
 まさに落下傘下ネタだ。

 そして、第4弾だ。
 今回も下ネタなのか?
 それとも自衛隊のリアルが描かれるのか?
 細かい所はともかく、勝負の第4弾である。

『1978年 夏……』
『22:00(フタフタ マルマル)』

(21歳にもなって――
 オシッコって漏らすのか!!?)

 下ネタだァ――――ッ!
 2回つづけて下ネタだったッッ!
 下ネタ率50%だッッッ!
 直近の下ネタ率は100%だぞ!
 もはや『我が下ネタの習志野第一空挺団』だな。

 ただ、前回の下ネタは性的な下ネタだった。
 しかし、今回は排泄物の下ネタだ。
 下ネタにバリエーションをつけてきている。

 自慰… 尿… 変態性癖…
 様々な下ネタ、身体によかろうハズもない。
 しかし、だからとて真面目な話だけを採る。
 これも健全とは言い難い。
 エロも喰らう。尿も喰らう。
 両方を共に美味いと感じ―――
 笑いに変える度量こそが漫画には肝要だ。

 なお、今週の浦安鉄筋家族はアントニオ猪木氏の追悼ネタで国会議員の脱糞ネタだ。
 尿とウンコの二つがそろい、今週のチャンピオンは無敵である。
 これ以上、なにが有るというのかッ!
 もう、恐れる物など無いッッ!

 で、過去の板垣青年は富士山一週2夜3日の演習に向かう途中で尿意をもよおす。
 第1弾の壮絶な行軍演習に向かう途中だろうか?
 板垣先生は少なくとも3回は富士山一週の演習に参加している。
 2回目、3回目と回を重ねるごとに楽勝になっていったらしい。
 知識は重要らしいぞ。

 だが、3回目あたりで油断して出かける前のトイレを忘れたのかも。
 今回の板垣青年はポッカレモン(AA)を飲んでいる。
 これは1回目に知った知識だから、今回は2回目以降のはずだ。
 やっぱり、ちょっと油断しちゃったのかも。

 千葉県から山梨県まで車でノンストップ約2時間だ。
 本来は体を休めることができる車での移動中である。
 しかし、板垣青年は一人尿意と戦っていた!
 誰にも知られることのない孤独な戦いだ。
 尿を止める括約筋が活躍している!

 だが、疲労物質である乳酸が溜まって括約筋が大ピンチだ。
 尿を止めるために尿酸ではなく乳酸が溜まるという不思議な展開だぞ。
 だが孤立無援な括約筋は、尿意から70分後に限界をむかえてしまう。

排尿という極上の甘味!!!

『排尿という極上の甘味!!!』

 はい……。わかります……
 漏らす、漏らさないは別として、限界まで耐えた後の放尿という至福の愉悦が確かに存在する。
 これは排尿の消力(シャオリー)なんだろうか。
 とにかく、一度漏らしてしまえば最精鋭の空挺団といえども弛緩してしまう。
 板垣青年は、恍惚のなかで全て出し切るのであった。

 放尿による開放感で放心状態という放送事故のような案件だ。
 だが、トラックの風に臭いは飛ばされ、尿も車輌の隙間から流れて消える。
 気がつかれる事なく移動は終了した。

 そして、尿漏れパンツのままで富士山一週2夜3日だ。
 尿パンツで2夜3日をすごすッ!
 着替えず、睡眠もとらずに、2泊3日ではなく2夜3日だ!
 なんとか3日を過ごし、状況終了となった。
 板垣青年は、そんな戦友のようなパンツを証拠隠滅のため富士山に埋めて帰るのだった。

 えっ、じゃあ、帰りはノーパンですか!
 ノーパン自衛隊だ!
 空挺団じゃあなくて空パン団だ!

 というか、3日もたてば乾いていないか?
 改めて尿を追加したのだろうか?
 排尿と言う高級コールガールの魔力に抗えなかったのかも。

 こうして『習志野第一空挺団』第4弾の尿回は終了したのだった。
 終了して良かったんだろうか?
 来週は『バキ道』再開、と思いきや、アントニオ猪木の追悼漫画らしい。
 浦安鉄筋家族につづいての追悼漫画だ!
 それはそれで良いのだが、10月は本編の掲載無しですね。


 話を尿にもどしますが……
 空挺団の演習が何百人で行われているのか不明だが、トイレに行きたくなる人ぐらいいるだろう。
 じゃあ、トイレ休憩をするのか?
 板垣青年が考えているように、無い気がする。

 自衛隊はタイムスケジュールに遅れる事を許すだろうか?
 もちろん遅れないために余裕ある時間配分をしているのだろう。
 でも、小便ぐらいじゃ車輌を止めてくれない気がする。
 ならば、みんな垂れ流す!
 と言うのは言い過ぎだろうけど、何人かはやっていそうだ。

 新幹線の線路点検は終電と始発の間に、突貫作業で終わらせるらしい。
 駅に戻ってトイレに行く余裕ないから立ちションか携帯トイレの二択だとか。
 昔とは言っても、空挺団にも携帯トイレぐらいあったんじゃなかろうか。

 落下傘で敵後方に潜入した空挺団がウンコ置きっぱにする訳にもいかんから携帯トイレぐらい持っていくかもしれないし。
 冗談でもなく、ブツを出しっぱなしで放置したら地元住民に臭いで見つかって通報される恐れがある。
 シモの始末も潜伏には必要なのだ。

 こういう軍隊の下半身問題は気になるところなんですが、なかなか良い資料に当たらないんですよね。
 潜伏して待ち伏せする狙撃手(スナイパー)は、動きを最小にするためなら漏らす。
 空挺団も発見されないために、任務遂行のために、漏らすこともあるだろう。
 漏らすことは通過儀礼の一つなのかもしれない。

 富士山一周演習ではそれなりの数の人が尿を漏らしていそうだ。
 尿漏れを見て見ぬふりをする情が空挺団にも存在した。
 そして、それなりの数の隊員がパンツを富士山に埋めていき、ノーパンで帰ったのだろう。
 桜の樹の下には屍体(したい)が埋まっている、かもしれないが――――
 富士山の麓には たくさんのパンツが埋まっているのだ。


週刊少年チャンピオン2022年47号
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