2025年5月29日(26号)
第6部 第45話「甘い、嘗めるな」 (1373回)

 ジャック・ハンマーは、勝利のための手段を選ばないッ!
 噛みつくし、ドーピングするし、人体改造までしちゃった。
 花山薫は喧嘩の美学をつらぬくッ!
 非武装だし、強者ゆえに鍛えない。
 そんな対照的な二人が本格的にぶつかりはじめる。

 警察くるまで5分ぐらいと言いつつ、やっと本番か?
 42話開始だからすでに3話が経過しているぞ。
 もう3分ぐらいたったんだろうか?

『防衛技術ヲ備エナイ格闘術ハ存在シナイ』

 だが、花山薫の構えは防御ゼロだッ!
 生物の本能的に反逆する、攻撃100%の構えである。
 なんでもありのジャックだが、こういう非常識なスタイルに困惑だ。
 ジャックもあまり防御しないので、気が合いそうなんだけど。

(強イ漢(ガイ)」ハ ドッチナノカ!?)

 なぜか「漢(ガイ)」だけ英語発音するジャックであった。
 ゲイと読み間違えさせたいんだろうか?
 フェイントも忘れない漢(ガイ)だ。

 勝利したい漢(ガイ)ジャックは塩漬け殺法を選択する。
 長いリーチを活かしてジャブだ!
 この間合いだとジャックが一方的に殴ることになる。
 こういう正統派スタイルが変則タイプの花山には効く!

(マルデ"思春期"ヲ生キル――――――――)
(少女ノヨウダ)
("メープルシロップ"ノヨウニ甘ク)
(幻想的ニ過ギテ 現実(リアル)デハナイッッ)


幻想的ニ過ギテ 現実(リアル)デハナイッッ

 さらにジャックが花山を投げたッッ!
 花山がさそったのは路上喧嘩だ。
 アスファルトの上に落ちたら死ぬぞ。
 安全講習で「人間の頭と同じ強度と言われるかぼちゃを5mの高さから落とすと、簡単に砕けてしまいます」と習ったが、これはかぼちゃ粉砕するッ!

 花山薫は甘い。
 卑怯な手段で漢くらべしたくないなど少女のごとき甘い幻想だ。
 思春期の少女とは、分かったような分からん表現ですね。
 夢見る少女ってことか?

 ジャックの父・範馬勇次郎はハチミツのごときと激怒したことがある。(グラップラー刃牙31巻 272話)
 息子のジャックはメープルシロップだ。
 最大トーナメントでジャックはカナダから来たと紹介されている。
 カナダらしくメープルシロップなのだろう。
 範馬刃牙なら炭酸抜きコーラのように甘いと言いそう。

 勝つためには手段を選ばないジャックからすると花山は甘く見えるのだろう。
 負けた言い訳のためにハンデをつけるような感じだ。
 夜更かしして寝坊した上に朝飯喰っていないから負けちゃったね。
 ――――みたいな感じで。

 目的達成を最大限に優先するとジャック的になる。
 勝つためには手段を選ばない。
 武器の使用もするし、毒だって使う。

 試合前に不意打ちだってする。
 人質もとるだろう。
 テレビをこっそり改造して『火垂るの墓』をエンドレスで流して精神ダメージを与える。
 などなど、いくらでも卑怯をしそうだ。
 ――――いや、して無い。

 となると、ジャックはまだまだ甘さを捨てる余地があるのかも。
 またはジャックなりに、肉体改造は良いけど武器の使用は駄目とかあるのかも。
 本部以蔵の武器術に敗北したジャックだけど、武器を使うことは無かった。
 歯に毒を仕込むとかも無い。
 父・範馬勇次郎に憧れているせいで、ジャックにも甘い縛りがあるのだろう。

 頭から落とされても花山は生きている。
 ふつうに起き上がった。
 だが、背後が隙だらけだ。
 ジャックが花山の背後から腕を絡ませる。
 アスファルトに落とす、ジャーマンスープレックスだ!

 ピクルを仕留めた投げ技である。
 地下闘技場と違って地面はアスファルトだ。
 普通ならかぼちゃ割れています。
 だが、花山は出血すらしていない。
 頑丈だ! 否ッ! 頑丈すぎるッッ!

 だが花山だってダメージがあって動きが悪い。……ようだ。
 ジャックは花山を袈裟固めっぽく押さえこむ。
 ここで必殺の噛みつきだッ!
 花山の左上腕に噛みついたッッ!
 次回につづくけど、次号は休載だぞッッッ!


 ジャックが必勝パターンを作りつつあるようだ。
 ピクル戦での成功体験から、噛道をさらに進化させた。
 でも、正直なところゴミあさりに堕ちたピクルは弱体化している。
 もう誇り高き狩人ではない。

 その点、花山は誇り高き喧嘩師で侠客で拳師だ。
 自分が戦場を選んだので、最初はジャックに攻めさせているのかも。
 まだ逆転の可能性はあるぞ。

 ジャックは、また服の上から噛んでしまった。
 本部と戦った時に歯を引っこ抜かれたのを忘れたんだろうか?
 噛みつくときは服の素材に注意しろと言う範馬勇次郎の教えも忘れているっぽい。

 そして、噛みつきの間合いは握力の間合いでもある。
 花山の左腕は封じたが、右腕が生きているぞ。
 このまま背中のあたりをつねられたら、痛すぎる。

 噛みつきとつねりの我慢比べ、漢比べになるかもしれない。
 もはや、競技でも武術でもないぞ。
 度胸比べ、チキンランみたいなもんだ。
 噛みつきと、つねり、どっちが痛いッ!?
 松本梢江の脛蹴りがイチバン痛いかもしれないけど。


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