濁ジョータロー

『濁ジョータロー 2話 恩師 川原玲子』感想


2011年9月25日(11月号)
第2話 恩師 川原玲子

 板垣恵介叶精作のコンビがプレイコミックで暴れるッ!
 というワケでナンパ師・濁ジョータローの第二回だ。
 ジョータローは恩師である川原先生を陥落(おと)せるのか!?

 同窓会の飲み会から、見事に川原先生を一本釣りした。
 舞台はホテルのラウンジへ。
 ジョータローの技術が冴える、のか!?
 リアルシャドーでトリケラトプス拳とか見せてもドン引きされそうだけど、どうやって陥落(おと)すのか!?

「バーなのにコーヒーが飲めるのね」

「馴染みになれば」
「――ですけど」


 さりげなく自慢した!
 ホテルのコーヒーっつったらバカ高いことで有名だ。飲んだ事ないけど。
 酒となればさらに高かろう。やっぱり飲んだ事ないけど。
 自分は高い酒を飲める身分になったとさりげなくアピールしている。

 プレイコミックなのにコンビニで買えるのね。
 馴染みになれば、――ですけど。みたいに、私もさりげなく自慢したいところだ。
 しかし、良く見るとコンビニの雑誌ってけっこうカオスですね。プレイコミックも売ってるし。
 ヤングチャンピオンとか本屋にいかないと置いてない雑誌もありますが。

 川原先生はカップについた口紅をぬぐう。
 こういうしぐさにトキメク時もある。
 猿は尻の赤さで成熟度と発情を表現するが、人間は二足歩行するから自分の成熟度を唇で見せると言う説がある。
 つまり、口紅は性的アピールを高めるというワケだ。

 口紅をいじるしぐさは性的アピールがある。
 そうなると、格闘マンガで鼻血がたれて唇にたっするのも性的なんだろうか。
 見てると、なんかドキドキしてくるのは間違いないけど。

 川原先生は、教師ではなく女としてジョータローに問いかける。
 なぜ、自分なのかと。
 川原玲子は39才だ。
 すると、ジョータローが中学卒業してから十数年たっているようだ。
 年をとると、ストライクゾーンが高目に広がるよね。

 ジョータローが玲子先生を好きなのは、バナナが好きなのと同じで理由をせつめいできるモノじゃない。
 あれだよ、男が強さを求めるのに理由などないように~~~って、ヤツだ。
 でも、バナナを例に出すのは、なんか卑猥だな
 そりゃ私の心が卑猥だから卑猥に見えるのかもしれないけど。

 ジョータローは理論ではなく感情でせまる。
 ひたすら思いをつたえた。
 もう策も術もなく、ちからまかせでブチ当たる。
 第二話だけど、いきなりクライマックスの闘いかたをしているな。
 そして、ジョータローは勝利したッ!

 ホテルのラウンジから、あらかじめ予約していた部屋へ。
 すべて計算通り。
 いや、計算というより、けっして引かぬと言う決意のあらわれか。

 ディープと言うかバキュームな絡みあい。
 シャワーを浴びさせぬ獣臭ただようSEXだ。
 うん、ちょっとバキSAGAを思い出しちゃった
 つうか、エロ漫画よむときは油断すると思いだしてしまう。
 罪つくりなSAGAだ。

 こんな感じで亜力ジョータローの復讐は完了した。
 なんか意外とアッサリでしたね。
 かわりに絡みが濃厚だったけど。
 シャワー浴びさせないのはデフォなんだろうか。

 あと、先生への復習が終わったのだが、ジョータローの活躍はまだ続くんですよね?
 『どげせん』はもうすぐ最終回をむかえる。
 瀬戸の土下座魂は濁ジョータローが受け継ぐんだろうか?
 最後の手段に土下座して、SEXさせてくださいと哀願するジョータローが出てくるのも遠くないかも。

 前回感想で、タイトル『濁ジョータロー』の"濁"は何だろうと書いた。
 あとで思い出したけど、化粧師ことメイカーの名前が浮刀眉 濁(うわばみ だく)だった。(メイキャッパー 3巻
 化粧師も、男女の恋愛に関わる話が多い。
 濁とは、板垣恵介ラブバージョンに出てくる名前なのかも。
 bakiのbが裏返ってdになって、i(イ)がu(ウ)になれば、dakuで濁になるから、刃牙の裏返り進化バージョンかもしれないけど。

板垣恵介+叶精作の新作「濁ジョータロー 1話」感想


2011年8月25日(10月号)
第1話 亜力丈太郎

 原作:板垣恵介、作画:叶精作の新連載がプレイコミックで始まった。
 巨匠二人が稀代のナンパ師を描く!

 ナンパ師と言っても、起き抜けはイケてない。
 入念な準備が必要なのだ。
 板垣先生の提唱する言葉に不自然主義というのがある。
 自分らしく自然体でいては、エベレストに登ることはできない。
 高い目標のためには、準備と覚悟が必要だ。

 亜力丈太郎は入念な準備をする。
 8キロのロードワークと、風呂、口の手入れ(オーラルケア)、それらをじっくり行う。
 冬山に登るための準備をするように、戦場にもどるランボーがナイフを研ぐように、身体を研ぎすます。
 おそらく長い準備をしてきて、ここで最後の仕上げをしているのだろう。
 これでイケメンが完成だ。

 ジョータローは西宮中学3年D組の同窓会にむかう。
 中学時代のジョータローは太っていてニキビ面だった。
 今と全然ちがう。まるで別人だ。
 左頬にある、"ナイキ"マーク型の傷だけが当時と変わらない。

 ジョータローのターゲットは当時の担任・川原玲子先生だった。
 憧れだった先生を、今宵 陥落(おと)す!
 中学の教師だから、ジョータローが成人している現在は30歳をこえているだろう。
 しかし、その美しさは変わらない。かげらない。

 2次会で、玲子先生の横に座ったジョータローは仕掛ける。
 一緒に抜けだそうと話を進めながら、ジョータローはアプローチしていく。
 この辺の語りかけは、いかにも板垣節ですね。
 歯痛のように梢江が忘れられないみたいな、方向はともかくインパクト重視の迷言が出てきませんけど。
 インパクトはあるけど、歯痛じゃ嬉しくないだろうな。

「あなたに復讐するため」
「ここにきた」

 さらにジョータローは謎のセリフをはく。
 復讐とは、どういうことか?
 相手が気になる、"引き"をしかける。
 これがジョータローの作戦なのか。

 果たして、ジョータローは次にどんな作戦を隠しているのだろう。
 そして大願成就できるのだろうか。
 あと、ご宿泊したら起き抜け顔を晒すし、口臭がヒドをどうする気だろう。
 イロイロと次回が気になる展開だ。

 そして、最大の謎はタイトルの『濁』の意味だ。
 なにかが濁っているのだろうか?

 『どげせん』のようなインパクト重視、一発ネタのオンパレードとは違い、知的な積み重ねのストーリーだ。
 叶精作の描く美女は、板垣作品に無いエネルギーとなっている。
 『刃牙』や『どげせん』とも違う、板垣作品の新たな境地となりそうだ。
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