餓狼伝

新・餓狼伝 巻ノ五 魔拳降臨編 感想

新・餓狼伝 巻ノ五 魔拳降臨編
新・餓狼伝 巻ノ五 魔拳降臨編

 新・餓狼伝の5巻が出た!
 前巻では、カイザー武藤と覆面忍者・葛城流忍術の猿神跳魚(さるがみとびお)の試合途中で終わっていた。
 葛城流忍術という流派で身が軽い。
 もしかして、中身は葛城無門なのか?
 という疑問があったが、正体は不明のままだ。

 カイザー武藤を翻弄して、足を破壊する。
 無門にしては性格が悪すぎるので、別人か?
 どちらかというと、無門と観覧車で闘った忍者・羽鳥かもしれない。

 つぎの試合は消えたプロレスラーであるマンモス平田と元大関・大龍山が闘う。
 巽真やカイザー武藤と因縁のある不気味なマンモス平田が勝利する。
 マンモス平田がなんで強いのかという理由が気になるところだ。
 あと、今回は相撲がよく出てくる。
 これは『バキ道』の影響だろうか?

 つぎは姫川勉 vs マカコだ。
 ながく活躍してきた二人の試合なのに、わりとあっさり終わってしまったな。
 秘伝書は燃やしましたと言って動揺させる姫川さん、鬼っスね。
 でも、必殺技『蝉丸』で勝って見せるところは劇的で良い。
 そりゃ、久我重明も見学にでてきちゃうよ。

 丹波文七の新ライバルになりそうな京野京介は、相変わらずクールに勝つ。
 バランス+打撃の妙技か!
 こういう技をバランスの良い山本選手にも教えてあげたい。

 立脇如水 vs 葵文吾が、今回のメインイベントか?
 北辰館の日本チャンピオンでありながら活躍の少なかった立脇如水がついに活躍した!
 漫画版だと噛ませ犬あつかいだったけど、強いじゃないですか!
 そして、父親が元大関・大破山であり、彼も相撲と因縁がある。
 大破山は大龍山と四股名が似ているので、そこにも因縁があるかも。

 立脇如水は、空手の前に柔道をやっていたという過去もやっと具体的になる。
 鍛えるのはずるいと思うような花山薫っぽい巨漢だったんですね。
 こうやって、過去があきらかになると、ぐっと親近感がわくぞ。

 激闘と回想の末に、立脇如水が勝利した!
 これで、立脇如水よりも上に居ると言われていた世界大会レベルの川間一、奥村栄、立花文時、如月九平に並んだ感じだ。
 立脇如水ですら活躍するのに時間がかかったから、世界を狙う4人はもう出さないでも良い感じがする。
 なにしろ、他にも新キャラがいっぱい出てきてるし。

 丹波文七は梅川丈次と闘うはずが、中止となる。
 梅川丈次が、闇からの刺客・翁九心に倒されたのだ。
 翁九心、猿神跳魚、マンモス平田は闇試合の闘人市場から出てきた男たちである。
 ここにきて新キャラをこれだけブチこむのか。

 丹波文七と梅川丈次には因縁があった。
 技術的と言うより、心情的に良い試合になりそうだったんだけど、翁九心にもっていかれた。
 で、丹波が敵討ちをするのかと言うと、違う。
 翁九心は松尾象山と闘う予定らしい。
 今回の丹波文七は、とことん出番が無かった。

 だが、決着に向けて話が進んでいる感じがするぞ!
 でも新キャラ登場でゴールが遠くなった気もしますが。
 次巻も激闘だな!

新・餓狼伝「巻ノ四 闘人市場編」感想

 けっこう前に読み終わっているんですが、小説・餓狼伝の感想です。
 今回のは刃牙とも少し関わっていますね。

 カイザー武藤との激闘を制した丹波文七に新たなオファーがある。
 闇試合である闘人市場のレフリーをやらないかと言う誘いだ。

「おまえさん、ふたりの試合を見たくはないかい」
「それも、一番近くでだ」

 と言うワケで丹波文七は今回戦わずにレフリーです。
 その試合は磯風露風vs姫川源三だ。
 曲者オッサン対決だぞ!

 姫川源三は例の菊式で毒を使うらしい。
 厳重なチェックを潜り抜けて姫川源三は菊の花を咲かせることができるのか!?
 この辺は見事なトリックというか、上手い罠を考えますね。

 で、レフリー丹波だけど闇試合だから、みんなレフリーすら武器にしようとしている!
 丹波君はレフリーやってても弄られる運命なのか。
 でも丹波もレフリーだけど負けていないぞ!
 カイザー武藤に勝ってからの丹波はなんか若返ったというか、良い意味で吹っ切れた感じですね。

 試合とは別に姫川源三は秘伝書『秘聞帳』を持っていて、その秘伝書争奪戦が最近のテーマだったんですが、今回問題解決しちゃった。
 今時、秘伝とか暗殺の歴史も無いでしょうと、当然と言えば当然のことを言いだす。
 でも昔やった悪事が世間に広まると風聞が良くない。
 という事で公開焼却処分されてしまう。
 たしかに日本史の貴重な資料なんだけど、どこまで本当かわからん資料だし、これもアリだろうな。

 そして、格闘技のイベントをやることが発表される。
 これは餓狼伝・最大トーナメントか!?
 ついに餓狼伝の最終局面に入るらしい。
 こりゃ、今までの猛者が勢ぞろいしてフィナーレを飾りそうだ。

 丹波と姫川勉はもちろん出るだろう。
 堤城平も退院しているぞ。
 磯村露風も刺客を送り込んでくるだろう。

 さらに謎の新キャラも出てきている。
 無銭飲食のオッサンはともかく、覆面忍者・葛城流忍術の猿神跳魚(さるがみとびお)は葛城流と言うだけに葛城無門との関係が疑われる。
 葛城無門が二十歳ぐらいのとき182cm 90kg強だったが、猿神跳魚は183cm 102kgだ。
 成長期は終わったが筋肉をつけたと考えれば同一人物かも。

 とにかく、秘伝書争奪戦も解決し、餓狼伝は決着へ向けて動きだした。
 グレート巽はイベントに出場するだろう。
 しかし、松尾象山はビッグネームすぎて出場しにくいだろうな。
 優勝賞品の隠し副賞が松尾象山への挑戦権だったりして。


 「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」感想で『地下格闘技大会』の存在が明らかになった。
 で、やっぱり夢枕獏が妄想を刺激されたらしく、生まれたのが『闘人市場』ですね。
 これはバキ外伝『ゆうえんち』の『ゆうえんち』と同じものだろう。
 同じ地下試合を別の名前で呼んでいるだけだ。
 今回の餓狼伝は『獅子の門』から久我重明がチョイ役で出てきた。
 やっぱり、地下試合への案内人は暗器の重明なんだな。

 それと、平直行『格闘技のおもちゃ箱』の帯は夢枕獏が書いている。

 試合前の作戦会議のシーンなどは、ぼくも勉強になった。と書いているんですけど、違う所で影響受けたようですね。
 平直行は前田日明に次のように言われた。
「お前にいつも、誰よりも近くで世界のトップの試合を見せてやる」
「平、リングスでレフェリーをやれ」
「そうして毎回世界のトップを近くで見ておけ」

 こりゃ、丹波も良い経験できたワケだ。
 悩みも無くなり、今の丹波文七は燃えたぎっている。
 このまま最終決戦に突入か!?

新・餓狼伝3感想

新・餓狼伝 巻ノ三 武神伝説編 (FUTABA NOVELS) 新・餓狼伝 巻ノ三 武神伝説編

 掲示板で情報もらってからずいぶんたちますが、今更の感想です。
 実は『獅子の門』もTwitterで少し感想書いたあと、まとめず放置のままなんですが。

 松尾象山のライバルと言われる磯村露風の過去編だ。
 というか、松尾象山の過去編でもあるな。
 若かりし日(といってもすでに40代後半ですが)の松尾象山は、まだ自分の松尾象山をもてあましているようだ。
 松尾象山らしさを模索中ですね。
 駆け出しの英雄って感じだろうか。

 で、磯村露風が なぜ松尾象山のライバルなのかが判明する。
 そもそも、松尾象山とは何者であったか?
 実戦空手の雄であり、拳に絶対の自信をもつ男だ。
 となると、ライバルは組み技系ってワケですよ。

 だが、磯村露風は一風変わった組み技系だ。
 と言うか、あまり組まない。
 相手の重心を崩し・投げ・倒すのだが、それを打撃でもやってしまう。

 とくに弟子の京野京介はボクシングで、投げをやってしまうのだ。
 打撃による崩し・投げってのが面白い。
 そして、最終目標はヤマト流による世界征服だ!

 最高の野望とは世界征服である。
 ただ、世界征服は難しいというか、ほとんど不可能なので、代用としてボクシングの世界で世界征服みたいに切り替えるのだ。
 格闘小説の世界で天下とるとかね。
 で、磯村露風は自分の流派ヤマト流であらゆる分野の天下をとろうとたくらんでいるのだった。

 秘伝書をめぐっての話を忘れてしまうようなスケールの大きな野望が出てきたよ。
 さすが松尾象山のライバルだ。
 というか、磯村露風のヤマト流は大東流の武田惣角を祖としているらしい。
 これは『東天の獅子』とのつながりが濃密になってきたな。

 嘉納治五郎と武田惣角の時代と、いつか書かれる前田光世の『東天の獅子』から、前田光世と丹波文吉の活躍する『真・餓狼伝』、そして『餓狼伝』というつながりが見えてきた。
 『真・餓狼伝』がもっと長続きしたら、よりスキマが埋まったんだろうけど。

 丹波文七はいつも通りだけど、梶原がなんか成長しそうな感じだ。
 そして、ちょっと忘れていたけど姫川の父・源三も動きだした。
 なんか際限なく風呂敷が広がっている気がするんですけど、この後どーするんだろ。

真・餓狼伝「最終話 餓狼の約束」感想


2014年5月29日(26号)
最終話 餓狼の約束

 明治格闘純史、真なる餓狼伝もついに最終話だッ!
 ついにというか、なんか予定の半分ぐらいしか話が進んでいない気もしますが。
 物語はブラジルに住む決意をした前田光世で始まっている。
 つまり、最終的に舞台は世界に広がる予定だったんじゃないか、と。
 ただ、やたらと明治をアピールしているから日本を出るのは最後の最後だったかもしれないが。

 今となっては推測の域を出ない。
 それに、夢枕獏作品のキマイラ・シリーズみたいに、舞台は世界に広がるとあとがきで言い続けながら、国内に留まりつづける例もある。
 夢枕世界は想定どおりに行かないし、休刊や廃刊など日常茶飯事なのだッ!
 あッ、漫画版・餓狼伝の掲載誌が二度も休刊になったのは、原作者効果か?

「私の生涯 一番の強敵は」
「丹波久右衛門氏であったと」


 講道館柔道の総帥・嘉納治五郎も久右衛門を認めた!
 文吉は自分が誉められたかのように感涙する。
 久右衛門は技術で劣っていたが、精神力に支えられた総合力が最強クラスだったのだろう。

 しかも久右衛門は手紙を残していた。
 自分が死んで二年後に届くようにしていたらしい。
 このあたりの知恵もふくめると、やはり久右衛門は一流の戦士なのだろう。

 久右衛門は嘉納治五郎に、最愛の息子・文吉を託していた。
 こんな面倒で痛くて大変な仕事を快くうけてくれる嘉納も、やっぱり大人物だな。
 だから、久右衛門は嘉納に文吉を任せる気になったのだろうけど。
 そして、嘉納の人格を見抜いた久右衛門の眼力も素晴らしい。
 文吉は嘉納を通して、久右衛門の思いを再確認できたのだろう。

 そして、時は流れ、場所も移り、ブラジルへッ!
 前田光世に勝負を挑むのは、丹波文吉だッ!
 文吉、老けたッ!
 美少年が、すっかりオッサンになってしまったぞ!

 そして、デカい。
 胸板も厚く、肉体的には素質充分って感じだ。
 餓狼伝の丹波文七も、体格に優れていた。
 そういう点では、この二人に血縁があるのかもしれない。

 ただ、丹波久右衛門は身長はあまり高くなく、肉質もやや脂肪系だ。
 そして、頭髪が……
 文吉は母親似だったんだろうか?
 いい母をもった。
 作中に出てこなかったから、どんな人か知らないけど。

 文吉の家族関係も謎のまま残ってしまった。
 体格のコトを考えると、母親はかなりの女傑という感じがするのだが。
 廃れゆく武術に憤慨して大陸に渡って馬賊と戦ってたりとか破天荒な人生を歩んでいたりして。

 そして、文吉と前田はブラジルで再び向かい合う。
 再戦を誓う餓狼の約束は、この地で果たせられる。
 どんな決着となったのか?
 すべては謎として残ってしまった。

 とりあえず、必要最小限の部分だけ回収して終わってしまった感じだ。
 丹波文吉と前田光世の闘いは、いつかどこかで語られるのだろうか?
 たとえば、いまだに本編が始まっていない『東天の獅子』あたりで、とか?

 最初の丹波文吉は、闘争に餓えた狼のようだった。
 だが、最後にはかなり紳士的なオッサン変わっている。
 餓狼が、どのように変化していったのか、その過程も見てみたかった。

 丹波文吉と前田光世が再戦を約束したように……
 いつか、丹波文吉との再会を約束したい。
 作中時間と同じだとしたら10年以上かかっちゃうかもしれないけどね!

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・おまけ 新刊情報
刃牙道 1 (少年チャンピオン・コミックス) 連載開始から、約1ヶ月半で早くも刃牙道 1巻が発売される!
1話から8話まで、ドトウの約200ページ構成だ!
今度の新キャラクターは、日本人ならば誰もが知るあの……

真・餓狼伝 5 (少年チャンピオン・コミックス) 真・餓狼伝5巻が発売される!
素手vs木剣の壮絶な死闘もクライマックスだ。
そして、丹水流の不気味な闇が迫ろうとしている……
5巻は37話から46話まで!

みつどもえ 14 (少年チャンピオン・コミックス) 月間ペースでみつどもえ14巻が久しぶりに発売だ。
カラー16ページで出血大サービスだ! いろんな意味で。
14巻は251卵性から269卵性まで!

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ついに完結!
羽柴彦六と久我重明の死闘があるらしいぞ!
なんか主人公の少年たちの名前があまり出てないけど、完結なのにそれでイイのか?

バキ外伝 拳刃(1) (チャンピオンREDコミックス) バキ外伝拳刃1巻が発売だ!
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基本的に必殺だから敵は再起不能だぞ。教育的に良くないから秘密だ!

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花山の腕力ふるってはいけない学園生活もひとまず終了する。
とりあえず、よくガンバリましたって感じでしょうか。
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バキどもえ(2) (少年チャンピオン・コミックス) 板垣先生公認の刃牙パロ『バキどもえ 2巻』が、発売だ!
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3巻は11話から。

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ついにメデューサ計画の全容が語られる。
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守るべき者のいない未来で正義執行者はいかに生きるべきなのか?『エクゾスカル零 3巻』が、発売される!
新ヒロイン初夜六花の登場により状況が大きくかわっていく。
発売日は8月20日です。収録は第十四歌から。

それと、外伝的作品『開花のススメ 1巻』も同時発売です。

新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編 (FUTABA NOVELS) 原作『新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編』が9/21に発売される。
長田が久しぶりに登場し戦う。
そして丹波文七も驚天動地の大失態プレイから立ち直って(?)リングに帰ってきた。
相手はジャイアント馬場的ポジションのカイザー武藤だ。丹波は勝てるのか?
感想書きました。「新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編」感想

真・餓狼伝「55話 待っておれよ」感想


2014年5月22日(25号)
第五十五話 待っておれよ

 父・久右衛門の仇討ちと 死の真相を探るため、丹波文吉は単身で講道館柔道に勝負を挑んでいた。明治37年(1904年)のことである。
 イロイロあった末に、文吉は講道館の創始者・嘉納治五郎から、久右衛門の死について話を聞けた。
 そうは言っても、かなり予想のつく内容なんだけど。
 当事者とは、受ける印象が違うってことですね。

 嘉納治五郎は自分を狙う刺客・丹波久右衛門をひたすら投げ飛ばしていた。
 丹水流柔術の中でもズバぬけて才が無いといわれる男だ。
 人格者で知られる嘉納さんも、弱いくせにしつこい久右衛門にうんざりしたのだろう。
 とことん痛めつけて、なんでそんなコトするのか吐かせようと考えてしまう。
 いや、チョットちがうな。

 というか、いつでもどこでも選択肢が戦って分かり合う一択だ。
 戦う前に話し合えないのだろうか?
 やっぱ、餓狼だからか?
 どんなに教育を重ねて高潔ぶっても、心に戦いを求める餓狼がすんでいるのかも。

 投げは落とす角度や、体重の預けかたなどで威力が変化する。
 なんど投げられても立ちあがる久右衛門に対し、嘉納は"相手を壊す投げ"をもちいた。
 ふつうなら、この投げを五・六本も喰らえば立ち上がれないハズだった。
 だが、久右衛門は立ち上がる。

 肉体の限界を超える、父の愛が久右衛門を動かしているのか!?
 みんなが内なる餓狼に突き動かされているなかで、久右衛門は父狼だ。
 闘争心よりも親の愛情が勝るってことなんだろうか?

 投げのダメージで久右衛門は文吉とすごした修行の日々を思い出し、笑みすら浮かべる。
 嘉納からしたら不気味だろうな。
 倒せるハズの技で倒せず、なんか笑っている。
 ゾンビを相手にしているような感覚だろう。明治にゾンビの概念はないだろうけど。
 久右衛門は餓狼世界のルールとちがうところで戦っているのだ。

「投げても投げても…」「投げても投げても」
「立ち上がってくる久右衛門殿に」「私は…」
「…私はかつて味わった事のない」
「……得体の知れない」
「恐怖を覚え始めました」

「くわああああああ」
「あきゃ~~~ッ」

 恐怖にかられた嘉納治五郎が夢枕式の奇声を発したッ!
 まさか、嘉納が奇声を発するとはおもわなんだ。
 オリンピック委員が「あきゃ~~~ッ」とか叫んでるんですよ。

 嘉納治五郎は技と肉体の勝負に勝ったが、精神の勝負で敗れた。
 丹波久右衛門は丹水流の恐ろしさをじゅうぶんすぎるほど見せつけたハズだ。
 そうなると、久右衛門が自害する理由が無くなるのだが……
 形式上は久右衛門が負けたと言うコトで、水鵺たちが仕置きしたのかもしれない。

 文吉の闘いは、父・久右衛門が死んだ経緯を解明するためのものだった。
 謎がとけた今、文吉は進むべき目的を失ったといえる。
 まだ17歳ぐらいの若さなのに、家族を失い、目的も無くした。
 丹波文吉は、これからどんな人生を歩めばいいのだろう。

 そして、次回最終回ッ!

 って、最終回なのか!?
 夢枕獏の格闘史において、前田光世関連の話が予告されながら描かれていない。
 そして、前田光世の死に関連するなぞが餓狼伝で示唆されている。
 これらの失われた情報であるミッシングリンクが補完されるのかと期待していたのだが、きっちりと閉じないようだ。

 でも、前田光世の死にかかわるスクネ流の丹水の正体が、丹水流かも知れないなど妄想を刺激する情報が出てきた。
 あれ?
 謎がとけたというより増えてんじゃないのか?

 次回の最終回で、なにかがワカるのだろう。
 それとも、よけいな謎が増えるのだろうか?
 さすがに丹波文吉は、2014年の現代まで生きていないだろうが、その人生の決着を知ることができるかもしれない。
 餓狼伝の丹波文七との関係も明らかになるのだろうか?

 うん、やっぱり謎が大量に残る気がしてきたぞ。

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・おまけ 新刊情報
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謝男(3) (ニチブンコミックス) 土下座・新伝説『謝男(シャーマン)3巻』が発売される。
土下座の男・拝にたいし、謝らない女が登場する! この勝負、どこに転がる!?
3巻は11話から。

ジャイアントロボ(5)~バベルの籠城~ (チャンピオンREDコミックス) ジャイアントロボの最終章「バベルの籠城」5巻が発売だ!
我が身を犠牲にした最終奥義が炸裂しまくる。キャラ消費が激しすぎなんですけど!

エクゾスカル零 5 (チャンピオンREDコミックス) エクゾスカル零 5巻』が発売される。
ついにメデューサ計画の全容が語られる。
長い回想の先に出てくるのは、あの男だ! いや、女?

エクゾスカル零(3) (チャンピオンREDコミックス)
開花のススメ(1) (チャンピオンREDコミックス)
守るべき者のいない未来で正義執行者はいかに生きるべきなのか?『エクゾスカル零 3巻』が、発売される!
新ヒロイン初夜六花の登場により状況が大きくかわっていく。
発売日は8月20日です。収録は第十四歌から。

それと、外伝的作品『開花のススメ 1巻』も同時発売です。

新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編 (FUTABA NOVELS) 原作『新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編』が9/21に発売される。
長田が久しぶりに登場し戦う。
そして丹波文七も驚天動地の大失態プレイから立ち直って(?)リングに帰ってきた。
相手はジャイアント馬場的ポジションのカイザー武藤だ。丹波は勝てるのか?
感想書きました。「新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編」感想

真・餓狼伝「54話 あの目」感想


2014年5月15日(24号)
第五十四話 あの目

 明治37年(1904年)、日本最強といわれている講道館柔道に ひとりで挑む少年がいた。
 丹水流柔術の若き天才・丹波文吉である。
 文吉の父・久右衛門の死に講道館の創始者・嘉納治五郎が関わっていると知り、襲いかかっているのだ。
 ぜんぶ丹水流柔術の都合であり、客観的には嘉納が被害者なんだけど、親のカタキをもちだされるとキビシいな。

 そんなワケで嘉納さんはかなり重度な逆恨みを受けている。
 感情的にはともかく、文吉を理性的に応援しにくい状態だ。
 嘉納治五郎が人格者であるというのは歴史的に知っていたが、これがその姿か!
 この人、まだ怒っていない!

 怒るどころか、嘉納は丹波への攻撃に手心を加えている。
 打撃や関節技を使用せず、投げるだけだ。
 そして、嘉納の目は――――

「親父と同じ目だ」

「いつだって どこだって
 俺を励まし続けてくれたあの目…」

「…こんな こんな目をした人に…」
「俺が」「勝てるワケがない……」


 武の天才である文吉に勝った人間は、今のところ父・久右衛門しかいない。
 久右衛門が文吉の弱点を知り、己の強みをイカして闘ったとしても、文吉に勝てたのが不思議だった。
 勝てた理由のひとつが、コレだったのかもしれない。
 闘う相手を応援する慈父の目だ。

 嘉納治五郎は柔道家であると同時に教育者でもある。
 夏目漱石は嘉納治五郎が校長をつとめる東京高等師範学校に赴任した時のやりとりが、「坊ちゃん」(青空文庫)の校長との会話に応用されているとか。
 実際に、読んで見ると立派すぎてここで教師をやるのは大変っぽい。

 なお、坊ちゃんの友である会津出身の数学教師・山嵐は講道館四天王の西郷四郎の影響があると言う珍説がある。
 会津出身で西郷四郎の必殺技が山嵐だかららしい。(西郷四郎の生涯
 それはちょっとムリヤリすぎだろ。

 文吉は肉体の限界よりも早く、心が折れた。
 偶然かもしれないが、文吉最大の弱点を突いたことになる。
 それとも、教育者としての経験で最適な攻撃をしたのだろうか?
 おおくの生徒と接していれば、文吉のようなタイプの対応法も自然と完成するのかもしれない。

 嘉納は文吉を一室に案内し、二人だけで向かいあう。
 最初から話し合いをすれば良かったのに。
 ……と思ってしまうが、闘ってみないとワカらないコトもあるのだろう。
 むしろ腹を割って話すには、とことんまで闘わないとダメだったのかも。

 嘉納は久右衛門との死闘について語りだす。
 久右衛門には武の才能がない。
 それはもう組み合った瞬間にわかるほどの才のなさだ。

 弱い久右衛門がなぜ刺客となったのか?
 それでいて、なんか強い意思を見せている。
 なんど投げて叩きつけても立ちあがる挫けぬ心だ。

 遺体検分からすると、この時点で久右衛門は数か所の骨折をしている。
 激痛に耐えて立ち上がるのは、文吉を守るためだ。
 それにしても久右衛門はガンバりすぎている。
 ほかにも何か理由があるのかもしれない。

 嘉納治五郎の洞察力は、久右衛門の真意を読みとることができたのか?
 次回につづくのだった。
 しかし、ここで和解しちゃったら文吉と前田光世の再戦はどうなっちゃうんだろう。
 というか文吉の人生から目的が消失しちゃいそうなんだけど。

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・おまけ 新刊情報
刃牙道 1 (少年チャンピオン・コミックス) 連載開始から、約1ヶ月半で早くも刃牙道 1巻が発売される!
1話から8話まで、ドトウの約200ページ構成だ!
今度の新キャラクターは、日本人ならば誰もが知るあの……

真・餓狼伝 5 (少年チャンピオン・コミックス) 真・餓狼伝5巻が発売される!
素手vs木剣の壮絶な死闘もクライマックスだ。
そして、丹水流の不気味な闇が迫ろうとしている……
5巻は37話から46話まで!

みつどもえ 14 (少年チャンピオン・コミックス) 月間ペースでみつどもえ14巻が久しぶりに発売だ。
カラー16ページで出血大サービスだ! いろんな意味で。
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獅子の門 鬼神編 (カッパ・ノベルス) 獅子の門 鬼神編が発売される!
ついに完結!
羽柴彦六と久我重明の死闘があるらしいぞ!
なんか主人公の少年たちの名前があまり出てないけど、完結なのにそれでイイのか?

バキ外伝 拳刃(1) (チャンピオンREDコミックス) バキ外伝拳刃1巻が発売だ!
若き日の愚地独歩がやっちゃイケないような技で暴れる!
基本的に必殺だから敵は再起不能だぞ。教育的に良くないから秘密だ!

バキ外伝創面 3 (少年チャンピオン・コミックスエクストラ) バキ外伝創面3巻が発売だ!
花山の腕力ふるってはいけない学園生活もひとまず終了する。
とりあえず、よくガンバリましたって感じでしょうか。
花山さんも努力するんだ……

バキどもえ(2) (少年チャンピオン・コミックス) 板垣先生公認の刃牙パロ『バキどもえ 2巻』が、発売だ!
梢江いじりは止まらず、漢キャラは萌え化が止まらない!
刃牙は生きのこれるのか!?

謝男(3) (ニチブンコミックス) 土下座・新伝説『謝男(シャーマン)3巻』が発売される。
土下座の男・拝にたいし、謝らない女が登場する! この勝負、どこに転がる!?
3巻は11話から。

ジャイアントロボ(5)~バベルの籠城~ (チャンピオンREDコミックス) ジャイアントロボの最終章「バベルの籠城」5巻が発売だ!
我が身を犠牲にした最終奥義が炸裂しまくる。キャラ消費が激しすぎなんですけど!

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長い回想の先に出てくるのは、あの男だ! いや、女?

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発売日は8月20日です。収録は第十四歌から。

それと、外伝的作品『開花のススメ 1巻』も同時発売です。

新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編 (FUTABA NOVELS) 原作『新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編』が9/21に発売される。
長田が久しぶりに登場し戦う。
そして丹波文七も驚天動地の大失態プレイから立ち直って(?)リングに帰ってきた。
相手はジャイアント馬場的ポジションのカイザー武藤だ。丹波は勝てるのか?
感想書きました。「新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編」感想

真・餓狼伝「53話 違和感」感想


2014年5月8日(23号)
第五十三話 違和感

 明治37年(1904年)、日本でもっとも盛んな武術は講道館柔道だ。
 その創始者である嘉納治五郎に少年・丹波文吉が挑む!
 文吉の父・久右衛門は嘉納に深手を負わされた。
 その恨みを晴らすための闘いでもある。

 文吉は容赦なく右掌底で嘉納の顔を打つ!
 素手の拳で硬い部位を殴ると、手のほうを傷めることが多い。
 親のカタキを前にしても、文吉は冷静に嘉納を倒しにかかっているようだ。
 にしても、ジャブ的な攻撃もなしに大振りを打っている。
 やっぱり、文吉はあまり冷静じゃないのかも。

 殴られながらも嘉納は文吉の袖をとって投げ飛ばす。
 文吉は肩から落ちだ。
 受身が取れていない。
 袖のとりかたが巧妙なのだろうか?
 さすが投げの天才・嘉納治五郎だ。

 その後も、おなじような攻防がつづく。
 文吉は打撃で攻め、いくつか当たっている。
 嘉納は打撃をうけつつも、文吉を投げる。

 文吉の打撃は多彩だ。拳をにぎり・開き、蹴りや頭突きも繰りだす。
 嘉納はそんな攻撃を喰らいながらも致命傷を避けている。
 確かな知識と、身体に染みついた経験が、嘉納を守っているのだろう。

 そして、嘉納も多彩な投げをみせる。
 おなじ投げをひとつも見せていない。
 若き天才と、老練な達人の超絶技巧対決となっている。

『…嘉納は国内外の格闘技に精通した』
『武道家だ』
『中でも当て身技を重視しており』
『自身その稽古を深く行っていると聞く』
『…その嘉納が』
『まったく』
『打ち返してこない…』
『そればかりか』
『まったく』
『極めに来ない…』


 『東天の獅子』(AA)の嘉納治五郎は投げの天才だが、それ以外が並みの人だった。
 というか、そもそも『東天の獅子』は、まだ打撃のバリエーションが少ない時代だった。
 以後、研究と精進を重ねて打撃の腕をあげたのだろう。
 もともと嘉納治五郎は研究者であっても戦闘者じゃない。
 たゆまぬ鍛錬があって、現在の強い嘉納治五郎が生まれたのだろう。

 そして、嘉納は投げるだけのようだ。
 総合格闘技で、決着をつけるものは寝技だと木村政彦は言っている。(木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか
 ダウンしても試合がつづく総合格闘技では、倒れたその先に決着があるため、寝技での攻防が重要になるのだ。
 打撃で相手を弱らせ、投げて有利なポジションを奪い、寝技で極める。
 これが柔術家の必勝パターンのハズだが……

 何度目かの投げで倒された文吉は、嘉納に抱きしめられているような感覚をおぼえる。
 嘉納の投げには、深い愛情が隠されていたのか?

『…そうだったんだ』
『……俺は』
『絶対』
『この人には勝てねえ……』


 文吉が泣いた!
 決着の究極系は相手を殺すことだ。
 そして、もうひとつの究極が相手の心を折る。
 つまり、こいつには勝てないと心底思い知らせるコトだ。

 文吉は嘉納に勝てないと悟り、涙を流した。
 完全に心折られている。
 これは完全決着だ。
 骨を折られるよりもダメージが大きい。

 前田光世と互角の勝負をした文吉だったが、嘉納との闘いでは精彩をかいているようだ。
 やはり父のカタキを討つという意識が余計な力みになってしまったのだろう。
 そして、嘉納の真意はなんだったのだろうか。
 父親世代だからできる抱擁拳なのかも。
 丹波文吉の修羅道もここで終わるのだろうか?

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・おまけ 新刊情報
刃牙道 1 (少年チャンピオン・コミックス) 連載開始から、約1ヶ月半で早くも刃牙道 1巻が発売される!
1話から8話まで、ドトウの約200ページ構成だ!
今度の新キャラクターは、日本人ならば誰もが知るあの……

真・餓狼伝 5 (少年チャンピオン・コミックス) 真・餓狼伝5巻が発売される!
素手vs木剣の壮絶な死闘もクライマックスだ。
そして、丹水流の不気味な闇が迫ろうとしている……
5巻は37話から46話まで!

獅子の門 鬼神編 (カッパ・ノベルス) 獅子の門 鬼神編が発売される!
ついに完結!
羽柴彦六と久我重明の死闘があるらしいぞ!
なんか主人公の少年たちの名前があまり出てないけど、完結なのにそれでイイのか?

バキ外伝 拳刃(1) (チャンピオンREDコミックス) バキ外伝拳刃1巻が発売だ!
若き日の愚地独歩がやっちゃイケないような技で暴れる!
基本的に必殺だから敵は再起不能だぞ。教育的に良くないから秘密だ!

バキ外伝創面 3 (少年チャンピオン・コミックスエクストラ) バキ外伝創面3巻が発売だ!
花山の腕力ふるってはいけない学園生活もひとまず終了する。
とりあえず、よくガンバリましたって感じでしょうか。
花山さんも努力するんだ……

バキどもえ(2) (少年チャンピオン・コミックス) 板垣先生公認の刃牙パロ『バキどもえ 2巻』が、発売だ!
梢江いじりは止まらず、漢キャラは萌え化が止まらない!
刃牙は生きのこれるのか!?

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土下座の男・拝にたいし、謝らない女が登場する! この勝負、どこに転がる!?
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みつどもえ(13) (少年チャンピオン・コミックス) ひさしぶりのみつどもえ13巻が8月8日に発売だ。
二本立てだけど、月刊の少ページだから発行ペース遅めですね。
今回は浦安鉄筋家族のお祝いネタも掲載されるっぽいぞ。
13巻は233卵性から!

エクゾスカル零(3) (チャンピオンREDコミックス)
開花のススメ(1) (チャンピオンREDコミックス)
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新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編 (FUTABA NOVELS) 原作『新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編』が9/21に発売される。
長田が久しぶりに登場し戦う。
そして丹波文七も驚天動地の大失態プレイから立ち直って(?)リングに帰ってきた。
相手はジャイアント馬場的ポジションのカイザー武藤だ。丹波は勝てるのか?
感想書きました。「新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編」感想

真・餓狼伝「52話 弱き者」感想


2014年4月24日(21+22号)
第五十二話 弱き者

 丹水流が陰の最強と言われるのは、世間的に最強といわれる流派を闇討ちで倒しているからだ。
 80年に一度の周期で丹水流は暗躍し、明治の世になってもその活動はつづいていた。
 今回、丹水流から選ばれた刺客は丹波久右衛門だ。
 そして、狙う流派は講道館柔道ッ!
 狙われる側にしたら、すごく迷惑だぞ!

 長い丹水流の歴史上もっとも才が無いといわれるのが丹波久右衛門だった。
 いや、言いすぎか。
 でも刺客である証頂者としてはダントツに才がないハズだ。
 闇討ちするにしても、普通に道場をたずねてしまう。

 いや、それはもう闇討ちじゃない。道場破りだ。
 弟子にとりかこまれてフルボッコにされてもおかしくない行為だぞ。
 やっぱ、才無いのかも……

 牙無きケモノのオーラが出ていたおかげか丹波久右衛門は、講道館四天王の横山に安全判定されて道場に通されてしまう。
 能力に加えて人柄も良いから危険なニオイがしないのだろう。
 久右衛門は才がないなりに強い。
 いっぽ間違えたら、スゴ腕の暗殺者になっていただろうな。

 その夜、道場に通された丹波久右衛門は、講道館柔道の創設者である嘉納治五郎と出会う。
 運命の夜に、なにが起きたのか……

「……そろそろ」
「来る頃だろうと思っていました」
「丹波」「文吉君」


 丹波久右衛門が一子・文吉が治五郎の前にたつ。
 文吉は講道館の猛者たちを闇討ちしまくっていた。
 理由は2年前の久右衛門と治五郎の出会いにあるのだろう。
 しかし、丹水流は本当に闇討ちの好きな流派ですね。

 文吉は前田光世と死闘の末引き分けた。
 若さによる肉体と、経験による技術のバランスを考えれば、前田は講道館最強のひとりだ。
 文吉は前田と互角に闘えたのだから、治五郎あいてなら勝てるハズだが……

「……親父」
「死んだよ」
「近くの神社でさ」
「腹切って」
「果てた」
「あんたと勝負した後にね」
「もう二年も前だけど」


 久右衛門、やっぱり死んでいたか!
 しかも、切腹で。
 自殺のなかで、もっとも痛くて死ににくくて損傷も激しい、キッツイ方法だよ。
 江戸時代の武士・松平外記は、同僚を切り殺したあと切腹したが死にきれず土間へ下りて箱段の下で咽(のど)を突いてそのまま果てたという。(参考:男の嫉妬)
 切腹しても、人間って動き回れるものらしい。

 久右衛門の親友である黒岡喜八も切腹して果てた。
 ほろびつつある武士の時代に二人は殉じたのだろうか。
 おそらく二人とも残していく息子を案じながら逝ったのだろう。
 残念ながら、ふたりの息子はふたりとも、親の気持ちが届かず暴走してしまうのだが。

 文吉は父がなぜ死んだのか知らなかった。
 真相を突きとめるため二年かけて丹水流の暗部を探り、嘉納治五郎にたどりつく。

「親父の遺体を見たよ」
「親父の全身は腫れて痣だらけだった」「数か所骨折もあった」

「講道館は… 嘉納治五郎は」
「"弱い"者をああまで痛めつけて己の強さを証明するのか」


 丹波文吉が執拗に講道館を狙い、恨んでいた理由がこれかッ!
 一流であれば、すぐに久右衛門が弱いとワカる。
 ワカったうえで、痛めつけた。

 武術とは女子供のような弱い人間でも勝てるための術だ。
 だから、弱いものいじめをするためのモノじゃない、ハズ。
 安全に生きるためにも、むやみに敵をつくらないコトも大切だし、恨みを買う行為はつつしむべきだ。

 嘉納治五郎は人格者であると、歴史資料が伝えている。
 理性的にも性格的にも、嘉納治五郎が久右衛門を痛めつけるとは思えない。
 久右衛門を、いたぶったように見える傷痕にも理由がありそうだ。

 だが、頭に血がのぼりきっている丹波文吉は、難しいコトを考える余裕がない。
 生きていた父を痛めつけられ、死した父を侮辱され、ブレーキも後退のネジもハジケとんだ!
 文吉は一直線に治五郎へ飛びかかる!
 まだ、治五郎は肝心なぶぶんを話していないぞ!
 こんな状態で、次回につづいちゃう!


 久右衛門は、やっぱり死んでいた。
 しかも、かなり苦しい死にかたをしている。
 予想よりも、はるかに悪かった。
 嘉納治五郎はスマートに投げ倒すと思っていたんだけど。

 そう、嘉納治五郎ほどの男が、なぜ久右衛門をいたぶるようなコトをしたのか?
 久右衛門は才もないし強くないのだが、理論を語らせるとスゴい。
 我が身を実験台にして、嘉納治五郎と武術談話をしたのかも。
 久右衛門は死ぬのが確定みたいな状態だし、最期に己の理論を伝えたかったのかもしれない。

 嘉納治五郎も才よりも理論で強くなった男だ。
 二人は通じ合うものがあったのかも。
 そして、嘉納は久右衛門から教えられた技術を文吉に伝える気かもしれない。
 すべての真相を知ったとき、文吉はどうするのか?
 ついでに前田光世との決着もどうするんだろう。

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真・餓狼伝「51話 嘉納治五郎の柔道」感想


2014年4月17日(20号)
第五十一話 嘉納治五郎の柔道

 講道館柔道の創始者嘉納治五郎が、米国戦士をおもてなしする!
 米国大使の息子クリス・バーナードは、ボクシングとレスリングのチャンピオンだ。
 どちらも試合でもまれ磨かれるスポーツでありあなどれない。
 だが、嘉納治五郎は国際オリンピック委員でもあり、西洋の格闘技にも通じているのだ。

 クリスは左右の連打を撃ちこむ。
 激しいラッシュだ。
 だが、嘉納はスウェー、ダッキングっぽい動作でかわす。
 クリスの打撃はジャブってワケでもなく、やや雑な感じだ。
 むしろ嘉納の動きのほうが高度なボクシングっぽい。
 嘉納治五郎は、ボクシングもできるのか!?

 そして、左のカウンターだ。
 相手の攻撃を全部かわし、嘉納が狙い済ました反撃をした。
 左といっても嘉納はサウスポースタイルで構えているので、腰の入った打撃になっている。

 それでも体重差はいかんともしがたいようだ。
 クリスはひるんでいるが、あまり効いていないっぽい。
 逆にクリスのパンチをくらったら一発でダウンしちゃうんだろうな。
 優勢なようでも、キケンな綱渡りである。

 クリスは打撃じゃ分が悪いと感じたのか、こんどはタックルできた。
 嘉納の身体が宙にまいそうな弾丸タックルだ。
 だが、嘉納はクリスの身体を上からかかえこんで後方に投げる!
 投げたッ!
 この体重差でッッ!

 相手の動きを利用した投げだろうか。
 まさに芸術的な投げだ。
 タタミでなければ、この一撃で終わっていただろう。

 命拾いしたクリスは嘉納に組みつく。
 体重差をもっともシンプルに利用する気か!?
 だが、嘉納もアッサリ組まれた。
 なにか策があるのか?

 クリスは腰投げっぽく、嘉納を投げようとする。
 だが、嘉納は裏投げで投げ返した。
 この体重差で返したのか!?
 どんなマジックを使ったんだ?
 肝心な部分が描かれていない。そこが秘伝ってことですかね。

『今日使われているレスリングの「バックドロップ」…ルーツは柔術の「裏投げ」である』

 そうだったのかッ!?
 キケンな角度で落とし、クリスをダウンさせた。
 完全に勝負アリだ。
 これこそが、投げで一本と言う状態ですな。

 柔道における一本は、本来充分なダメージで戦闘不能になるから一本なのだ。
 嘉納治五郎は理論派の創始者で、戦闘は弟子の四天王のほうが強いかと思っていたが、そんなコトなかった。
 いや、四天王のほうがもっと強いんだよな、たぶん。実績的に。
 と、思ったが世代交代が進みつつあるから、前田光世あたりが台頭してきているのだろう。

 勝海舟は嘉納治五郎に、丹水流のウワサを伝える。
 でもって、その日にちょうど丹波久右衛門がやってきたのだった!
 横山が、好人物と見て案内しちゃったらしい。
 う~む、横山さん、見る目ありますね。

 今日の丹波久右衛門は刺客なのだが、本質的に好人物だ。
 本来ならキケンなところなど微塵もない。
 だが、今日の久右衛門が刺客であるのは揺るがない真実だ。
 どうやって今日の問題を解決するのだろうか。

 現在の話は回想であり、久右衛門が死ぬのはほぼ確定であるのだが……
 問題なのは久右衛門の息子・文吉が嘉納治五郎をカタキと狙っているコトだ。
 とてもキレイに決着がつくとは思えない。
 久右衛門、せめて苦しまないで死ねれば良いのだが……

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真・餓狼伝 4 (少年チャンピオン・コミックス) 真・餓狼伝4巻が発売される!
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真・餓狼伝「五十話 勝の目」感想


2014年4月3日(18号)
第五十話 / 勝の目

 丹波久右衛門は命をかけて息子・文吉の危機を救った。
 だが、ここからが本番だ。
 文吉のかわりに、当代最強の流派に闇討ちをしなくてはならない。
 負けたら、死んでわびろ!

 さて、現在(明治32年・1899年ごろ?)の最強流派といえば、講道館柔道である。
 その講道館へ向かう人物がいた。
 幕末の有名人・勝海舟(1823~1899)である。
 って、この人は1899年に亡くなっているのか。
 ならば、現在は1899年より前ってことだな。

 文吉が講道館に闇討ちを仕掛けるようになるのは、明治37年(1904年)だ。
 この回想って、けっこう前の話だったんですね。
 あと、明治37年の文吉は20歳以上ってことになる。
 かなり前田光世に十代だと思われていたが、かなりの童顔だったんですね。

 勝海舟は講道館の館長・嘉納治五郎と昵懇のなかである。
 『東天の獅子』(AA)にも勝は出てくるぞ。
 勝は巨漢の米国人をつれている。

「こいつぁ クリス・バーナードっつって」「アメリカ大使の息子で」
「全米レスリングの」
「チャンピオンだってんだな」

「俺はカリフォルニア州ヘヴィ級ボクシングのチャンプでもあるんだぜ」


 早い話、腕自慢の南蛮人がケンカ売りにきたのだ。
 人格はともかく、実力がありそうだ。
 レスリングとボクシングと言う組み技・打撃技の二つを極めている。
 どちらも試合で優劣を決めるスポーツであり、実戦的だ。

 しかも、ヘヴィー級ですよ。
 刃牙でも体重差は絶対だと解説している。刃牙道3話
 いや、かえって説得力ないかもしれないが、体重差は大きいんですよ。

 だが、講道館には柔道の鬼・巨漢の横山作次郎がいる。
 そして、若き日の前田光世もいるのだ。
 レスリングやボクシングで闘ったら負けるかもしれないが、講道館ルールで戦うなら問題ない。

 が、クリスはシャツを着ている。
 柔道衣を着てくれないと、エリとかが取れず、ちょっと……いやかなり不利だ。
 前田光世は無敗と言われているが、それは上着を着たジャケットマッチでの話で、上の階級に出場したレスリングで二回負けている。(ライオンの夢―コンデ・コマ=前田光世伝

 でも、着衣や体格のハンデも講道館ルールであれば問題ない!
 無礼な南蛮人を血祭りにあげてやれ!
 と言った感じで横山と前田がいきりたつ。
 だが、嘉納は二人を止める。

「君たちは」
「…加減を」
「知りませんから」

 嘉納治五郎が自ら指導にでる!
 夢枕獏史観というか『東天の獅子』だと、嘉納は投げに限定すれば天才的といわれていた。
 投げだけで決着がつくのか不安があるが 嘉納治五郎の実力を見ることができそうだ。

 そして、久右衛門はこんな怪物ぞろいの講道館に闇討ちを仕掛けなきゃいけない。
 嘉納は人格者だから優しく倒してくれそうだけど、横山と闘うハメになったらヒドい目に会いそうだ。
 どちらにしても、久右衛門には逃れられぬ死が待ちうけている。
 楽に死ぬか、苦しんで死ぬかの違いぐらいしかない。

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長い回想の先に出てくるのは、あの男だ! いや、女?

みつどもえ(13) (少年チャンピオン・コミックス) ひさしぶりのみつどもえ13巻が8月8日に発売だ。
二本立てだけど、月刊の少ページだから発行ペース遅めですね。
今回は浦安鉄筋家族のお祝いネタも掲載されるっぽいぞ。
13巻は233卵性から!

エクゾスカル零(3) (チャンピオンREDコミックス)
開花のススメ(1) (チャンピオンREDコミックス)
守るべき者のいない未来で正義執行者はいかに生きるべきなのか?『エクゾスカル零 3巻』が、発売される!
新ヒロイン初夜六花の登場により状況が大きくかわっていく。
発売日は8月20日です。収録は第十四歌から。

それと、外伝的作品『開花のススメ 1巻』も同時発売です。

新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編 (FUTABA NOVELS) 原作『新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編』が9/21に発売される。
長田が久しぶりに登場し戦う。
そして丹波文七も驚天動地の大失態プレイから立ち直って(?)リングに帰ってきた。
相手はジャイアント馬場的ポジションのカイザー武藤だ。丹波は勝てるのか?
感想書きました。「新・餓狼伝 巻ノ二 拳神皇帝編」感想

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