2011年05月17日

ブラジルGP 今季は改修間に合わず

2010年ブラジルGP フェリペ・マッサ ブラジルGPの舞台、インテルラゴスサーキットでは、今年4月に過去とほぼ同じ場所で死亡事故が起こっている。

 まず4月3日にはストックカードライバーのグスタボ・ソンダーマンがターン14でバリアにクラッシュ、その後マシンは後続車が連なるコースへと跳ね返り、この事故でソンダーマンは死亡することになってしまった。
 過去に遡れば2007年にはソンダーマンの当時のチームメイト、ラファエル・スペラフィコがほとんど同じようなアクシデントで死亡しており、F1でも2003年には同じ場所でマーク・ウエーバーとフェルナンド・アロンソが大クラッシュを喫している。

 2007年のスペラフィコの事故以降はその場所にタイヤバリアの代わりにソフトウォールバリアが設置されているが、再び死亡事故が起こり、コースの改修を検討することになっていた。
 しかし先週末にFIAのチャーリー・ホワイティングが視察を行い、“カフェコーナー”の改修は2012年のブラジルGPに間に合わせるべく来年の最初の半年で行われることが決まったとのこと。
「作業には時間がかかる。我々が予定しているスケジュールは(2011年の)F1(レース)が終わった後にスタートする」とサーキット関係者がコメントしているようだ。
 この改修にはグランドスタンドの撤去など大規模な作業が必要になるという。

 これはF1では大クラッシュこそあれ、死亡事故が起こってないため、急を要していない、もしくはそのために今年のブラジルGPを中止することは経済的な意味も含め、損失が大きいという判断だろうか。しかし人命を尊重するのであれば、改修工事が最優先課題であるような気もしないではないのだが。

※写真はAUTOSPORT WEBから


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