最近、ネルソン・ピケJrが言いたい放題のようだ。
古巣のロータス(旧:ルノー)で好成績を残すロメイン・グロージャンは、2009年途中でクビとなった自身の後を受けたドライバー。彼の成長は認めたものの、マシンが調子いい時期に乗れたラッキーがあっただけとバッサリ。現エースのキミ・ライコネンについても「アロンソが今のロータスのマシンに乗っていれば優勝している。ライコネンもアロンソには敵わない」とこき下ろす。
現チームのメンバーについてのみであれば、チームが不調な時期にスキャンダルが重なり、いい評価を受けられぬままF1を去らざる得なかったことに対しての恨み言と放っておけば良かったかも知れない。
しかし、公式に過去のドライバーを貶めてしまったとなれば話は別だろう。ピケJrはアイルトン・セナまで貶してしまったのである。
「たとえばセナも、今のF1では何も成し遂げられなかっただろう」とピケJr。
「彼はとても速かった。でもテクニカル、メカニカルの面での才能はなかった」
確かに今のF1はセナが走っていた頃と違い、ハイテクの塊となり、ステアリングには数多くのスイッチが並ぶ。もしかしたらセナはそのスイッチ類に対応しきれなかったかも知れない。しかし、もし生まれる時代が違って子どもの頃から電子機器に親しんでいたとしたらそれは何らハンデにならないだろう。そう考えればもしセナが今のF1に乗ったとしても十分な速さを見せたのではないだろうか。
どちらにしても憶測に過ぎないが、多くの実績を残したドライバーをリスペクトできないのは、元とは言えF1ドライバーにあるまじき行為だろう。結局彼がF1を去ることになったのはこういう性格もあったのではないかと勘ぐってしまう。
既にピケJrのF1復帰は有り得ないものとなっているだろうが、命を賭けて戦う場に他人をリスペクトできないドライバーは参加してもらいたくないですね。
※写真はAUTOSPORT WEBから