2005年02月19日

横張琴子先生(国立国府台病院言語聴覚士) 生命の輝き ふたたび


横張 自分一人の努力ではダメなんです。人間の可能性や運命は周りが潰すこともできるし、もう一度ひらいて、芽を育てることもできる。特に障害が重ければ重いほど、自分一人でひらいていくことが難しい。

何より根気がいるのは、患者さん自身と家族です。体も言葉も自由にならず、自信も生きがいも全て失って、人間としての価値がないとさえ思っている。それでも諦めずに訓練を続けていくには、生きる目標や「できた」という喜び、仲間、勇気、励まし……そういうものが不可欠なんです。人との触れ合いの中で、可能性やひらめきが生まれ、運命がひらかれていくのです。

それなのに周りが「これ以上伸びない」と匙を投げてしまったら、彼らは何を目的に生けていけばいいのでしょう。生きがいを感じていただきながら訓練すれば、言語も作品も、彼らの笑顔と輝きの中で、確実に伸びていくのです。

私は学生にたちにいつも言うんです。「昔の観念にとらわれないで」って。指導する人が「ダメ」と考えていたら、可能性を伸ばせるはずもない。担当者が可能性を信じて適切な指導や支援を続ける限り、絶対に伸びていくんです。

(「致知」2005.3:p40-43;致知出版社、インタビュー3運命をひらく、生命の輝き ふたたび−言語訓練室で患者の運命をひらく−から引用)

最後の段落は、全ての医療福祉関係者(特に急性期・回復期医療関係者)に読んでもらいたいです。
人間は、向上・進歩するようにできています。
病気になろうが、障害があろうが、その体験を通して成長していきます。
それを手助けするのが私たち医療福祉関係者です。
努力もしないで、「ここまでしか良くなりませんよ」と
せめて足は引っ張らないでください。
自戒もこめて書いています。

ikiikihumannet at 05:34│Comments(0)TrackBack(0)

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