2008年10月12日

ユース その広大に広がる未来に

倉又監督率いる今年の東京U−18は攻守にバランスが取れた好チームであり、突出したタレントこそ不在だが、チームとしての総合力においては過去のチームと比較しても比類なき強さを誇ると思っていた。
しかし夏のユース杯に続く2冠目を目指した高円宮杯では準決勝で苦杯を舐めてしまった。

明日の決勝は埼玉まで駆けつけようと楽しみにしていたのだが、昨日の試合は観ていない。
行った人の話や他の人のブログを見る限り、ゲームを支配していたのは我が方だったようだ。
よもやの敗退に号泣する選手たちの姿を想像するだに残念な思いがこみ上げてくるが、なに若人よ下を向くな。

君らの前には無限で気宇壮大な未来が広がっている。

倉さんの率いる東京のユースはいいね。

ともすれば昨今のJリーグ下部組織って勝敗より育成に主眼が置かれているように感じるでしょ?
勝敗に拘泥する学校教育の部活サッカーが個の力の成長を阻んでいる、みたいに言われて久しいし、その意味で近年クラブユースの果たしてきた役割は大きいと思う。
そしてそのクラブユースが勝負弱いかと問われれば、そんなことはない。
実際クラブユースと高校サッカーの勢力図は著しく変わっているし、それはこの大会の決勝トーナメントに進んだチームの顔ぶれを見ても明らかだ。
つまり個の力を超越してチームとしての総合力においても、今やクラブユーズが高校サッカーを凌駕しているという。
しかしそれでもたまにクラブユースの試合を見ると、何か淡白な印象が拭えない。
巧いんだけど何かが足りない。

Jリーグ発足以降、クラブユースはトップレベルの選手を数多く輩出してきたわけだけど、ポジション別に見ると、圧倒的に中盤から後ろの選手が多く、フォワードって少なくないですか?
データを調べたわけじゃないので、あくまでイメージなんだけど、例えば日本代表にしてもMFにはユース出身の人材が揃っているけど、FWって少なくよね。
パッと思い出せるのは佐藤久人と大黒くらいかな。
東京に限って見ても、トップに上がって活躍しているのはほとんどが中盤の選手でしょ?馬場しかり梶山しかり大竹しかり。
ステレオタイプなイメージで恐縮だけど、ポジション別の適正で言えば、MFって技術だったり創造性だったり、その点でユースの指導によって成果が出ていると思うんだけど、FWってなんか違うじゃないですか。
技巧的なものより精神的な部分が大きいと思う。
あんまり「気持ち」みたいな話は苦手なんだが、そういう部分ではまだまだ高校サッカーのほうに分があるような気がしてならないのね。


その点で東京U−18はバランスが取れているというか、勝ち負けに拘る姿勢が見えて素晴らしいと思う。
そんなに観ている訳じゃないんでよくわからないけど、そういう印象はある。
そこらのJリーグの下部組織とは一線を画した力強さを感じるんだよなあ。
ボール扱いの巧さ以上に走力とか精神力とか、そういう部分に強さが垣間見られて好印象なんですよね。
技術的に優れた選手を育てるのは非常に重要だけど、一方でメンタル面、特に勝負事である以上「いいプレーをしよう」という気持ちと同じくらい「勝つ」ってことにとことん拘る姿勢を醸成する雰囲気って大事だし、そんな気概が東京U−18から感じ取れるのは喜ばしいこと。

あとね、これは東京に限ったことではないんだけど、無関係な大人たちって言うのかな、親とか親戚とか友達とか関係者とか、そういう人たち以外の前でプレーする機会を得られるっていいよね。
これが部活のサッカーだと、高校選手権くらいになれば注目度もあがるけど、地域の予選レベルの試合から第三者(もちろんFC東京のファンであるということから言えば第三者ではないんだけど)、見ず知らずの人に応援してもらえるって、クラブの下部組織ならではの価値だと思う。
やはり見られてるってことはいろんな意味で違うと思う。
「東京に限らず」とは書いたけど、特に東京ってユースの試合結構動員するよね。
バルサのマシアじゃないけど、この年代からクラブのエンブレムを背負って応援されるのってとても貴重な経験だろう。
そういう意味では高校生に眉をひそめたくなるようなブーイングを飛ばす心無いファンも、考えようによっては彼らに逞しさを植えつけているとも。
まああまり感心しませんが。
しかしそんな下衆な人種もひっくるめて、たくさんの大人たちにプレーする機会を持った選手たちは、サッカープレイヤーとして貴重な経験を積んでいることは確かだろう。


さてさてそんな東京U−18の選手たち。
今年はトップに上がる選手がいないような話も聞くけど、3年生たちは新しい場所で研鑽し、さらに大きく成長して帰ってくればいいでしょう。
その前に最後の大会があるけどね。
心置きなく戦って欲しいね。




ikuty1104 at 17:56│Comments(2)TrackBack(0) FC東京 

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この記事へのコメント

1. Posted by 東京坊主   2008年10月13日 14:15
いくのしんさん、なんとも残念だったねぇ・・・
本当は埼玉スタジアムに僕も行く予定だったがポッカリ穴が開いてしてまったよぉ・・・・

準決勝は国立だったので東京サポーターもいっぱいきていた。
対する名古屋ユースは父兄のみなさん以外あまりいないような感じだった
それでもね、バックスタンドには太鼓をもって10人ぐらいのサポーターが一生懸命応援していた。
きっと名古屋ユースの選手たちには励みになっただろうなぁ

帰りの電車で名古屋ユースの父兄の方が傍にいた。
中年のご夫婦だったがお父さんが困った顔で「決勝どうしようか?」と奥様に聞いていた。
奥様は「そんなこといってもどうしようもないじゃない、まさかこのまま帰るわけにはいかないじゃない」とこちらも深刻な顔だった。
「それにしても決勝までいくとはなぁ・・・・」とつぶやきながらお父さんは旅行かばんを見つめていた。
どうも次の日に帰る予定を延長するかどうか悩んでいたようだ。
ため息をついているご夫婦ではあったが、お二人の表情は困りながらも嬉しい表情だった。
この厳しいご時世、仕事もあるだろうし滞在延長となると金銭的にも大変なのかもしれない。
それでもそのご夫婦がうらやましかったなぁ・・・
こういうユースの試合はお互いのチームの親御さんが応援に来る。
勝っても負けてもその親子関係には人生の大切な思い出の1ページが刻まれるんだろう
若いときに夜の試合をもっとがんばってシュートしとけばと悔やむ僕だったのねぇ・・・・
2. Posted by いくのしん   2008年10月14日 09:37
>東京坊主さん

シュート打て!シュート打て!ですね(笑)

しかしその名古屋が、決勝では1−9というショッキングなスコアで敗れてしまいたね。
こういう時親はなんてなぐさめるんでしょうか?
自分だったら「まあそれもこれもサッカーだ」とでも。

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