2019年07月

2019年07月29日

「知る、動く、変える」(今年のイル活報告)

集合写真2
ぐずついていた梅雨のような天気から一転、釧路では珍しいピーカン。これは暑くなるぞと覚悟してのイル活になりました。2013年から始まった若者のための生と性の勉強会。ホテルつるいグリーンパークの施設をお借りして今年でもう7回目となりました。
今年のテーマは
「知る、動く、変える」
多様な性を知ること、そしてHIVの正確な情報を、知ること。
偏見や他人事の解消、そしてHIV抗体検査の勧誘に、自ら動くこと。
自分自身の、そして周りの人たちの、ちょっとした認識を変えること。

そのためのレジメの一つが、トランスジェンダー当事者の生の声を聴くことでした。学生であった3年前にもイル活に参加して交流を図ってくれたOさんが再登場。社会人になって職場や社会全体とどう付き合ってきたかという心の話しを聞きました。Oさんの話しの前にLGBT+のイメージだったり関わりだったりをグループで話し合った後に、話しを聞き、その後の変化を発表し合いました。
小野垣さん講演19
「当たり前を問い直す。」
Oさんは言います。性的マイノリティは少数派というけれど、当事者としては当たり前のことであり、それを普通と違うとくくられるからおかしくなる。性はグラデーションであり、一人一人固有の性があるわけで、みんな多様な性の中の一人にあるに過ぎない。
自分と違う人がいるという豊かな想像力は相手を認めるという一体感に繋がるのだと思いました。
そうなんです。性に対する方向性や表現が違っていても、同じ人間であり、地球人であり、職場の同僚であったりするのですから。
ロールプレイ1 
今回のもう一つのレジメが、HIV抗体検査での一般市民への検査勧誘のノウハウを学ぶことでした。
覚えていますか?昨年の9月初旬のブラックアウト。そのおかげで一生懸命用意していた、くしろ大漁どんぱく祭りでのHIV抗体検査が中止となったのでした。
ロールプレイ2
リベンジ!ということで、イル活の学習テーマに再登場しました。祭りや花火見学目的のために街をそぞろ歩きしているみなさんに、突然HIV検査の勧誘をしてどれだけの人が検査に応じてくれるか。そのためには、HIVに関する正確な知識を短時間の内に効率良く説明し、HIV検査の必要性を納得させなくてはなりません。これはかなりの高等技術です。イル活で行ったのは、まずはミニレクチャーやネット検索でHIVに関する正確な最新情報を理解し、平易な表現でプラカートにする。そしてロールプレイングを通して勧誘行動を検証するわけです。みんな役者でしたわ。そしてちゃんと正確な情報を伝えていた。すごいことです。

検査会のためのとっても素敵なポスターも発表されました。
花火に誘えたら、恋だと思う。
検査に誘えたら、愛だと思う。
この素晴らしキャッチコピーにみんなが感動しました。
9月14日の検査会の学生たちの活躍が見物です。
HIV検査会ポスター19
こうして、31名の学生との交流が終わりました。
来年は、7月4日、新しい学生実行委員たちのもとでイル活が行われることが決まりました。
「知る、動く、変える」は、イル活のたった2日間のものではなく、これからの君たちの人生のなかで、もっとも大切な言葉になるに違いありません。



ilfar946 at 14:52|Permalink