2007年02月25日

辛いご報告

 この2週間ほど体調を崩すニホンヤモリが続出していましたが、2/22(木)にふく(12ヶ月 ♀)、2/24(土)にポッキーさん(おいどんさんからお預かり中 ♀)が立て続けに☆になってしまいました。

 多くの方々の励ましのコメント、本当にありがとうございました。
 良いご報告ができずに本当に残念です。
 皆さんのコメントには少しずつお返事を書かせていただきます。また経緯についても、今後の参考(同じ過ちを繰り返さないようにという意味も込めて)にしっかり記録をしていきたいと思います。

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 昨夜2頭の亡骸を持って田園調布動物病院に伺い、田向先生に所見をいただきました。ポッキーさんの症状(抱卵中の痙攣)は「血液中のカルシウム欠乏」が原因にほぼ間違いないだろうとのことでした。


 先週亡くなったつくしポッキーさんも、その他の調子の悪い♀達にも共通なのは「抱卵中」「激しい全身痙攣発作」「下顎が不自然に大きく開く」「頬にカルシウムを沢山溜めている」「尻尾がガタガタになることはない」ということであると先生に説明しました。また食事の際にはカルシウムを添加し、UVAランプも定期的の照射していること、餌も野良餌をなるべく与えていることも・・・

 先生のお話によれば、「カルシムの摂取は足りているが、それが血液に融けていない」のだそうです。卵が出来ることでカルシウムが消費されるのに、カルシウムが有効に使えない状態なのだと。これは「ビタミンBの不足が原因であり、ビタミンBは体内で生成できないため食事から摂取しなければならない」というご指摘です。下顎が曲がる症状を「ラバーマウス」といい、ニホンヤモリには非常に多く見られるクル病に非常に近い症状なのだそうです。

 私はビタミンD3がカルシウムを骨にするための大事な役割があり、ニホンヤモリのような夜行性の爬虫類はUVA照射によって体内で生成できることを知識として知っていました。また、ビタミンD3の摂取過剰は命に関わる問題を起こすということも聞いていました。ただビタミンBについては全く知識はありませんでした。
 ですからビタミン添加用のサプリメントが手元にあるにもかかわらず、2年以上ビタミンの添加は全くしていませんでした。

 今回は痙攣を起こしたやもり(♀)達が揃いも揃って頬にたっぷりカルシウムを溜めている姿を見て「カルシウムとは関係ない」と勝手に思い込んでしまったのが一番いけないのだと思います。
 彼女達は霧吹きなどのちょっとした刺激で激しく痙攣してしまうため、とても病院に連れて行けるような状態ではありませんでした。でも田向先生は最初に連絡の電話を入れたとき、すぐに症状と原因をご指摘くださいました。こうなる前に電話で相談だけでもしておけば、彼女達は死ななくて済んだのではないかと大変後悔をしています。
 
 昨夜からビタミンB入りのサプリメント「ネクトン(粉末)」と「reptosol(液体)」を各々餌や水に混ぜて全員に与えています。急に症状が改善することはありませんが、昨夜からまだ誰も痙攣を起こしていません。1頭はカマキリの幼虫を4匹も食べることができました。

 ポッキーさんは念のため病理検査をしていただくようお願いをしました。やもりにはクリプトスポリジウムという怖い伝染病がありますので、もし伝染病であれば大変なことになります。
 爬虫類の場合は検査機関が非常に限られているので、検査には1ヶ月ほどかかるかもしれないということでした。おそらく麻布大学などに委託するのだと思われます。

 田向先生は今日ツボカビ症についての講義をされるほど、両生類・爬虫類に詳しい先生です。昨夏つばめが卵詰まりで病院に行く途中で力尽きてしまったときも、丁寧に説明をしてくださいました。
 今度何か起きた時は、遠慮せずにまず電話で相談をしてみようと思います。


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この記事へのコメント
KEIKOさん、うちの子のためにそこまでしてくださって本当にありがとうございます。

私ももちろんビタミンBの話は知りませんでしたので、このお話は大変勉強になりました。やはり卵が関係しているんですね…。
Posted by おいどん at 2007年02月26日 00:42
うちの♀も今冬、産卵しすぎでクル病になりました。
一時は本当に危険な状態に見えたのですが、どうにかカベチョロができるまでになりました。
看病の際に参考にさせて頂いたのがやもたんのクル病のときの記事です。そのコが助かったのはKEIKOさんのお蔭です。
生き物のお世話は休むわけにいかないのが辛いところですが、KEIKOさんもお風邪だったとのこと、ご無理なさらないでくださいね。
亡くなってしまった子たちのご冥福をお祈り致します。
Posted by でく at 2007年02月26日 00:55
ふくさん、ポッキーさん、残念です。
KEIKOさんもお疲れ様です。

頬にカルシウム溜めていてもビタミンBが必要とは私も知りませんでした。
D3の重要性と危険性は良く言われていたので私も知っていましたが、
主にビタミンBが何に含まれているか探した方が良いですね。

ウチのコ達は幸いにもまだ症状が出ていませんが、
この先抱卵するかも知れないので、気をつけます。
暫く安穏とした日々が続いていたので、気を引き締めます。
Posted by でにう at 2007年02月26日 08:57
勉強になります。
知識は必要ですね。
Posted by 月光 at 2007年02月26日 21:10
我が家のように繁殖餌昆虫ばかり与えているのではなく、野外の色々な餌を与えていらっしゃるので、まさか栄養面が原因だとは思いませんでした。
この件で多くの飼育者(私も)が多くを学べたと思い、改めてKEIKOさんの功績の大きさを感じます。
Posted by コブ at 2007年02月26日 21:12
看病 お疲れ様でした。。。
残念な結果になってしまいましたが。。。

そんな病気があるとは・・・
もしかしたら うちのヒルヤモリメスも?
流動食をあげるのは至難の業。
本当 お疲れ様でした。

そして ふくちゃんとポッキーさんの ご冥福をお祈りいたします。
Posted by ケロッパ at 2007年02月26日 21:47
栄養のバランスの大切さを教えていただきました。
みなさんの死を無駄にせず、飼育下でのバランス良い食事をさせられるよう教訓にします。
ありがとうございました。
Posted by ケロママ at 2007年02月26日 22:30
首のカルシウムは健康の目安の一つになると思っていましたので大変驚きました。代謝不全によるくる病と言われて亡くした我が家のやもりの原因もやっと納得がゆく理解が出来たように思います。データや情報を与えていただきありがとうございます。
Posted by hiro at 2007年02月26日 23:32
本当に残念ですね。
このことにより得られた情報は、ウチのヤモリたちに活かさせていただきます。
ふくちゃんとポッキーさん、安らかに…。
Posted by えび at 2007年02月27日 00:24
■おいどんさん
 ビタミンBの話はインターネットで検索しても適切な記事が見つかり
ません。ただ、人間の場合ビタミンB不足が脚気(かっけ)の原因になる
という記述は結構ありました。特に妊婦さんや授乳中のお母さんもビタミン
Bは大事とのことです。
 これらの事柄と関係あるかもしれません。

■でくさん
 やもたんの場合は、光(UVA)とカルシム不足の典型的な例だった
ようですね。どんな結果であれ情報がお役に立てたのはとても嬉しいこと
です。

■でにうさん
 困ったことに痙攣を起こすまでは、具合が悪くなる個体と、平然と無精卵
を産んで元気一杯の個体、その差がわからないのです。痙攣が起きてから
では遅いわけですから、何らかの兆候がなかったか、じっくり思い出して
みます。
Posted by KEIKO at 2007年02月27日 00:26
■月光さん
 思い込みが危険だあるということ、しかと学習いたしました。

■コブさん
 今回の件は私の油断と思い込みが原因です。
 「野良餌を与えていれば栄養は問題ない」とか「カルシウムを溜めて
いれば健康体」とか・・・
 命をかけて教えてくれたやもり達にお返しする意味でも、もう1頭たり
とも失いたくありません。

それよりコブさんの所も大変な事に・・・

■ケロッパさん
 ヒルヤモリは食生活が全く違うので、私には何とも言えません。
 やはり専門家のご意見をいただくのがよろしいかと思います。
Posted by KEIKO at 2007年02月27日 00:32
■ケロママさん
 栄養バランスは大事ですね、痛感しました。
 それと自然界はいかにバランスが取れた環境なのかということも。
 バランスの取れた環境を守ることも人間の大事な仕事ですね。

■hiroさん
 カルシウムを溜めていてもクル病になるとは、私も思いもしませんでした。
ニホンヤモリの飼育が難しいというのは、栄養バランスが少し崩れても致命的
になってしまうところなのでしょうね。

■えびさん
 情報は多角的に収集してくださいね。私の失敗の原因も素人判断でした
から・・・
Posted by KEIKO at 2007年02月27日 00:38
残念ながら亡くなってしまわれた子達のご冥福をお祈り致します
メスは産卵の関係でデリケートなのですね・・・

この度は大変勉強になりましたが、とても難しい問題ですね。
まだまだ介護が大変でしょうが、どうか頑張って下さい!!

それと、ご自身がお忙しい時なのに「カマタマを・・・」と言う温かいお申し出、ありがとうございます!!
折角なのですが我が家にも2個のカマタマが有り、まだカツオちゃんは出てないので大丈夫です♪(と思います)
でもやはりそろそろ虫捕りに行かないと〜と思ってます。
Posted by 竜 at 2007年02月27日 17:51
■竜さん
 カマタマ2個キープですかぁ、楽しみですね。
 もうすぐ啓蟄ですから色々な虫達が出てくるのでしょう。私もカマキリ
以外の「ごはん」をGETしなくちゃ!
Posted by KEIKO at 2007年02月28日 00:07
お久しぶりにおじゃましてます。

ふくさん、ホッピーさん・・ご冥福をお祈りします。
実は去年の暮れに、我が家の4匹のヤモさんのうち
1匹ピグミンが抱卵中に☆になってしまいました。
急に顔が変形し、それから3日の命でした・・
また、モグタンが2回有精卵を産んだのですが
どちらも管理が悪かったのかダメにしてしまい・・
飼い主としての自分の不甲斐なさを痛感しております。
Posted by にごう at 2007年03月01日 15:56
■にごうさん
 ニホンヤモリの飼育はとても難しいということを改めて実感しました。
 そこら辺にチョロチョロしているくせに、ちょっとした栄養バランスの
崩れですぐに命を落としてしまう。まるで摘んで花瓶に生けてもすぐに
しおれてしまう野草のようです。

 産卵は命がけなんですね・・・

 少しでもこの情報がお役に立てば幸いです。
Posted by KEIKO at 2007年03月01日 20:02
我が家で飼っているやもりも排卵中に突然痙攣を起こしてしまいました。今まで何とも無かったのに残念です。しかしまだ生きていてくれているので大事に最後まで面倒を看てやりたいです。
あと、雄やもりも飼っているのですがそいつにもビタミン等をあげたほうがいいでしょいか?
Posted by すえ at 2009年07月07日 21:29
■すえさん
 ♂でも適度なビタミンは必要ですが与えすぎはいけないそうです。
 夜行性爬虫類用のビタミン入りカルシウム(ネクトンなど)がお勧め
です。

 痙攣を見ているのは辛いですが、しっかり見守ってあげてください。
Posted by KEIKO@やもり通信 at 2009年07月09日 23:12