昨日のブログで、「農家の方から依頼された田んぼの水路の件で、市の担当課にすぐに動いていただいた」と書いた。僕としては、素直に感謝の気持を述べたつもりであった。
 それに対し、ある方から、「何の案件であっても、市民が直接役所へ言いに言いに行っても埒があかないことが、議員に頼めば前に進むという、役所の体質そのものが問題ではないか」というコメントをいただいた。それは、僕も、全くその通りだと思う。もし、そういうことが日常行われているとしたら、それこそ議員の本分として、毅然として糺して(正して)いかなければならない。
 こんなことを思いだした。初当選して僕が最初に依頼された案件は、離婚の相談だった。詳しい内容はすっかり忘れたが、市民相談窓口なる所へ出向いた。テーブルに座ると、担当の係員が出てきた。
 「あのぉ、離婚の件なんですが」
 「まずは、この書類(申込書?)に名前と住所を書きなさい」
 「いえ、離婚するのは僕じゃぁないんです。それでも名前を書かなきゃいけないんですか?」
 「いいから、書きなさい」
 担当官の態度には、有無を言わせないような威圧感があった。僕は渋々、その書類に名前を書いた。すると、「あっ、この度当選されました今泉議員でしたか。失礼いたしました」と、態度が180度変った。
 あんまり呆れたので、僕は、その後しばらく、このエピソードを、議会報告会などで皆に喋ってきた。それこそ「こういう役所の体質を変えていかなければならない」という思いからだ。
 もう15年も前の話だ。その職員も、きっともう定年を迎え退職しているだろうと思う。 
 反面、これも当選して間もない頃のこと、ある議員研修会に出席した時に、こういう話も聞いた。生活保護の申請についてだ。「市民が一人で窓口へ行っても、けんもほろろに扱われることが多い。ところが弁護士や議員が同席すれば、扱いが全然違う。だから、一緒について行くのがベターだ」
 実際に、講師がそのようなことを言った。それもどうかなぁと思いつつも、相談を受けた時は、出来るだけ一緒に行くようにはしてきた。でも、法律や規則を曲げてまで、ごり押ししようとしたことは一度もない(と、自分では思っている)。
 コメントを寄せて下さった方のおっしゃる通り、議員が仲介しようがしまいが、市民から相談や要望があれば、市職員は真摯に対応するのが本来の姿である。多くの職員はそうしていることと思う。
 ここでいう真摯な対応というのは、何でも言われたとおりにしろというのではない。親身になって話を聞く。出来ない理由をい最初に述べるのではなく、どうしたらその要望を叶えられるかを一緒に考える、といった態度だ。
 その結果、どうしても叶えられないのであれば、そのことを相手が理解するまで説明する。そういった姿勢が求められていると思う。
 ただ、一方で、どうしても埒があかなくて困っているという方々の声を届けるのも、議員の仕事の一つである。僕らが間に立つことで、いくばくかでも進展があるのであれば、それはそれで嬉しい限りだ。(6696)