令和5年度から、中学校の部活動の地域移行が始まる。当面は、土日祝日のみだが、いずれ部活は、完全に学校の手を離れる(?)ことになる。
 令和5年度と言えば、もう来年だ。が、今のところ、弘前市では表だった動きがない。そのことを心配している人も少なくはない。
 部活今日は、「学校部活動の地域移行フォーラム」というものに参加してきた。NPO法人スポネットの主催だ。代表のSさんからは、以前も問題提起をされたことがある。
 冒頭、この件に関する国の提言について説明があった。どうも、”教員の働き方改革”が発端のようで、決して子どもたちのことを考えてのことではなかったようだ。僕なんかはそこにちょっとした違和感を覚える。
 が、それは置いておいても、今、学校の部活は、大きな岐路に立たされている。極端な生徒数減少だ。例えば弘前市の数字でも、1985年に8300人いた中学生が、今は半分以下の8500人強しかいない。その結果、野球やサッカーなどのチームスポーツでは、チームが編成できないといったことが現実に起きている。
 更には、生徒数の少ない学校には、当然ながら、配置される教員数も少なくなる。すると、競技経験のない教員が指導に当たらなければならなくなる。一部の教員に負担がかかる、といった問題もある。それらを解消するための国の方針なのだろう。
 でも、ことは、霞ヶ関のお役人や、有識者と言われる検討委員会の方々が考えるほど簡単にはいかない。移行される”地域”の側の受け皿について、検討し決定していかなければならない課題が多い。
 例えば、指導者はどうするのか、活動する場所や施設をどうするのか、保護者の負担はどうなるのか、練習場あるいは試合会場までの移動はどうするのか、受け皿となる組織の財政負担はどうなるのか、移動や試合中の事故に対する保健はどうなるのかetc。これまで学校活動の一環として当り前に行われてきたことが、当り前ではなくなるケースだって想定される。  
 今日のパネリストの方々は、口を揃えておっしゃった。「学校・教育委員会・保護者・地域住民・受け皿となる団体、そして子どもたちを交えての話し合いの場をつくることが、最も大切だ」と。  
 そう、子どもたちを加えることがポイントだと思う。大人の都合や事情で、子どもたちの声がかき消されるようなことがあってはいけない。
 教育要領上では、部活はあくまで”自主活動”なのだそうだ。だったら、勝利を目指さなければ、練習や運営を生徒の自主性に任せたっていいではないか。そうすれば、少なくとも、指導者をどうするかという問題は解消できる。保護者は、安全管理だけでいい。という考え方もあると、高崎市の総合型地域スポーツクラブの理事長はおっしゃっていた。
 今回の地域移行の問題は、単に制度や技術上のことばかりではない。これまで学校部活動に任せっ放しにしてきた青少年スポーツの在り方を見直すとともに、勝利至上主義に楔を打ち込み、スポーツに取り組む意義や目的を再考するいいきっかけとなるのではないか。
 と、中学生の時に、完全帰宅部だった僕は考える次第である。(4616)

 追伸
 今回の措置は、運動部だけではない。合唱や吹奏楽等の文化部もまた、地域移行が迫られている。この件については、いずれ項を改めて書きたい。

 追伸の追伸
 弘前市議会会派さくら未来では、秋に、部活の地域移行に先進的に取り組んでいる都市を視察してくる予定である。、