太宰治が旧制弘前高校時代に下宿をしていた旧藤田家住宅(太宰治まなびの家)。弘前ペンクラブがここの指定管理を受託するようになってから、3期10年目に突入している。
  最初の4年間は、とにかく無我夢中だった。認知度を高め、たくさんの人に来館していただこうと、朗読会、講演会、演劇、落語会等々、手当たり次第にイベントを行った。その甲斐もあって、初年度から、市が直営管理をしていた時よりも、大幅に来館者数を増やすことができた。
 2期目に掲げた事業は、毎月1回のペースで(6月と9月は休み)行ったきた「太宰治文学講座」」の内容を、一冊の本として出版することであった。コロナ等の影響で、年度内発行を若干遅らせてしまったが、この春、無事に刊行することができた。チリポリと売れているようだ。
 そして今期3期目。目玉事業として市に提案したのが、「太宰ライブラリー」だ。太宰に関する本を一堂に集め、リピート客を増やそうというねらいだ。
 本はある。ペンクラブ会員が持ち寄ってくれるものだけで、相当数になる見込みだ。弘前読書人倶楽部にも、太宰治コーナーがあるくらいだ。
 ところが、それらを並べる書架が問題だった。何せ、大正時代の住宅建築様式を残しているという理由で、市の有形文化財に指定されている建物だ。そこに、ニ〇リで買ってきたお洒落な棚は似合わない。
 かと言って、アンティークショップなぞに行けば、本棚一つだって、目の球が飛び出るくらい高い。会員数80人ほどのペンクラブの予算では、とても買うわけにはいかない。  
 そこで、春先から、会員に、本棚の寄贈を募っていた。古くてもいい。いや古ければ古いほどいい。使っていない本棚があれば譲り受けたいと募ってきた。
 半年強経って、ようやく申し出が1件あった。当初は、来年2月以降ならと言っていたので、こちらも悠長に構えていたのだが、逆に、雪の降る前の方がいいと、再度連絡が入った。そこで今日は、まずは一度見させていただくことにして、某会員のご自宅にお邪魔をした。
 本棚なるほど、如何にも年代物のような棚が、大・中・小の3台あった。その中でも特に小さい物は、太宰治まなびの家の雰囲気にピッタリだった。
 有難く頂戴することにして、あとは運搬方法だ。僕の軽ワゴンでは、小だけならまだしも、大と中は難しそうだ。どうせなら3台まとめて運んだ方がいい。
 と、そこまで目途が立った。太宰ライブラリーは、年内には開設できるだろう。そうなったら、このブログでも改めて紹介する。読者の皆様も、その際には、是非一度、太宰治まなびの家に足を運んでみていたfだきたい。(5493)