取手市の視察から帰ってきた。今回は一ケ所だけだったので、明るいうちに家に着いた。でも夜は学区町会長会議。ゆっくり休む暇も無い。
 往復とも新幹線だった。弘前ー新青森間、上野ー取手間も含めて、片道約5時間。以前にも書いたように、新幹線での移動時間は、絶好の読書タイムのはずなのである。今回も、張り切って2冊を鞄にしのばせて行った。
 行きの車内では、「データで読む地域再生」を読んだ。64の項目について、優れている県市町村、あるいは劣っている県市町村を、数値で表わした本だ。
 例えば、いきなり2項目目で、5年前と比較した人口の増減率が出てくる。青森県は第45位。下には岩手県と秋田県が続く。特に、若年女性人口割合の増減となると、青森県は最下位になってしまう。  
 このように、おしなべて、青森県は全国でも下位に甘んじている。そこで、何か優れているものはないかと探した。そうしたらあった。祭りの域内経済効果(対GDP比率)では、見事に全国一位だ。青森ねぶたの経済効果は382億円。青森県のGDPの約1%を稼ぐと書いてあった。
 弘前市も負けていない。「テレワークに適した環境が整う」というランキングでは、人口10万人以上の全国285市区の中で、堂々と5位にランクインされていた。
 自分の強みや弱みを客観的に知る。県政であれ市政であれ、政策を考える上での大きなヒントになる一冊だ。図書館から借りてきたのだが、やはりこれは購入しなければならない。
 帰りの新幹線では、「どうにもとまらない歌謡曲」。”70年代のジェンダー”という副題がついてある通り、歌謡曲の歌詞から、男女関係や性差別・結婚観等を分析したものだ。  
 いやはや、この著者には脱帽するしかない。歌詞のワンフレーズワンフレーズを、細かく深く洞察している。
 僕も、70年代歌謡曲の蘊蓄に関しては、人後に落ちない自信は多少あった。同人誌にも、「失われた歌謡曲」と題して、歌詞を切り口のした世相の移り変わりを寄稿したことがあるくらいだが、ここまで真摯に向き合ったことはない。
 著者は、「歌謡文学」という表現を使っている。そうなのだ。阿久悠も松本隆もなかにし礼も、みな文学なのだ。そう思って、今度からは、もっと心をこめてカラオケで歌うようにしよう。
 だけど、両方とも、それぞれ1冊を読み切れなかった。以前は、行きに1冊、帰りに1冊、宿泊先で1冊と、3冊くらい持ち歩いていたのに・・・。やっぱり読書力は相当落ちている。(8507)